[暖かい、光のようなものの中にいた。
懐かしい?いや、そんなはずはない。
だってこの身体は何も覚えていない、記されていない。
無機質で冷たい、感情のないそれは霧消していく。
青年《トレイル》の意志が浮上する]
────えぇと…誰?
[またもや突如目の前に現れた少女>>203…いや、少女の形をした何かを見やる。
はっきりと景色を捉え、身体を起こす青年《system》は虚構《all clean》…空っぽだった]
あー、あんたは…いや、いいや、
聞くとわけわからなくなりそう…
[なぜこんなところで眠っていたのだろうか。
“先程まで、自分は何をしていたのだろうか”
生まれたてのモンブランには、頂の栗《重要なファクター》が足りなかった。
記憶の糸は解れ、青年《トレイル》は何事もなかったかのように又、平穏で穏やかな空を見上げ大きく伸びをした]
(210) 2016/12/05(Mon) 03時頃