― 時間軸:ゴールデンウィーク目前の夜/金城邸 ―
>>116
[声をかける間にも、しげしげとその異物を観察する。
暴れだしたりする様子は見受けられない。傷も偽装というわけでもない。目的がわからないのが不気味ではあるが、即座に悪意をむけてくる様子はなさそうだ。というのが現状、この耳付きの少女に対しての男の見立てだった。
言語への反応は鈍いが、ジェスチャーで意図が伝わるあたり、知能は人間と同等にはありそうだと踏む。ねむっているグロリアに対して配慮が効くあたり、理解力や判断力も相応に高いようだ。
>>117
と、そんな思考を走らせている間に、耳付きがちょいちょいと手招きをする。こっちへこい。ということのようだ。]
……
… これでいいですか。
[一瞬の警戒のあと、スーツの懐に手を入れつつ、寝台の近くに膝をついて、男は耳付きの傍に顔を近づけた。]
(119) 2019/04/27(Sat) 22時頃