[食べ方が問題でないとの言葉には不服そうにも不平そうにも唇尖らせ。まあどうあっても食卓に上らせる気はないとの不退転の決意はよくわかる。
最も、分かっていなかった訳でもないから、こうして柔らかい綿でできた人形を抱えている訳なのだが。
あらわにされたくまのぬいぐるみ。その時は多少得意気な顔をしていただろう。
その相手の口から漏れたのは、エリアスという同胞の名。]
主がその名をつけたいというならそれで良いが。
ああ、もうこれ、早速に汚そうとするな。
[些か憮然とばかりに答えて。
ぬいぐるみにと身を乗り出したエイダの口元からぽろり砂糖菓子が溢れるのを咎むと、避けるばかりにくまを持ち上げる。
それからもう一度、今度はエイダの手の届くところ、鼻を突き合わせんばかりのところへ近付けて。]
食卓には上らさぬのであろう?
であれば、友が居らねば寂しかろうて。な?
[くくと、何時かの廊下の言葉をなぞる魔女は性が悪い。]*
(74) ameya 2016/12/12(Mon) 00時頃