―― 地下室 ――
[そう頻繁に訪れる場所ではないけれど、ここの様子は大きく変わってはないようだった。拘束具の付いた分娩台を目にすれば、昨年の記憶が鮮やかに蘇る。
その隣には大小みっつの穴が空いた晒し台。首と左右の手首をそこに捕らえるためのものだ。去年はあそこで後ろから突かれてたなあ、って記憶が口元を笑ませてしまう。]
どれか、使ってみたい道具とかあるかな?、
チハヤ先生も、コリーンも。
[セレストの声に>>49続けて、チハヤの背へ回る。
見回した室内には、様々な器具が置かれた棚や大きな鏡、磔台なんかも目に映る。天井からは鎖が垂れて、その先には手枷が取り付けられていた。]
無理に使わなくっても、それはそれで。
楽しめるとは思うけれどね。
[ 私よりも小柄な彼女の肩にそっと手を乗せて、しばし二人の反応を待つことにした。*]
(51) 2022/07/03(Sun) 21時頃