202 月刊少女忍崎くん
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──人楼高校、黄色屋台が並ぶ校庭──
[下駄箱をすぎて降りた校庭は、中よりも幾分、 外部からの入場者が多く入り混じり、賑わいを見せていた。]
たこやきを3つ
[ラムネ2本にやきそばにお好み焼きの包みを抱えた忍崎が指をみっつたてると、「あいよー!」と法被を来た生徒がサムズアップで応えてくれた。]
(67) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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[「楽しんでんなー!」という声に荷物に、たこ焼きをふやし頷く。 確かに、満喫しているかのような量ではあった。 「全部食うのかよ!」と、一年時のクラスメイトが笑うのに、いや。と軽く首を振った。]
頼まれているやつも含むんだ
[パシリか。と湯気向こうから笑みが帰る。]
(68) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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[鷹野とは、屋台道手前の植木傍に設置されたベンチあたりで、 ひとまず遠景写真を頼む。ということで一時別行動になった。
その間に食べたいものを買って戻る。と言いおいて、 今は、ひとりで買出しの最中だ。
なお、ラムネがふたつにたこやきみっつになっているのは、 栗栖のぶんも。と鷹野に頼まれたからだ。>>4]
(69) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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[「マヨはどうする?」と、トッピングについて尋ねられるのに、ひとつぶん抜いてくれ、と答えを返す。]
『なに忍崎、彼女はどうしたんだ?』
…彼女?
[けらけらと明るいからかいの言葉が投げられる。]
『そうそう、なんかさっき小さいのと一緒だったの見たぞ。 それ、あの"彼女"にパシられてんの?』
[彼女。のところで、ひやかしににやつきながら言われた台詞に、 いや。と生真面目に忍崎は首を横にふった。]
(70) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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これはまあ、礼というか……
つきあってもらってる正当な報酬だ
[言った途端に、たこ焼きを焼いていた 男子生徒の顔が引きつった。]
(71) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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『まじでか。そこまでして二人で回りたかったのか』
[いくら文化祭にひとりでいたくないからといって、そこまでするか。と若干の同情じみた空気が鉄板の向こうに広がった。]
まあな
[正直、忍崎は機械類一般の取り扱いがあまり得意ではない。それゆえ原稿もいまだにがっつりアナログだ。カメラを扱うのも覚束ないため、鷹野がいないと資料写真を取ることも難しい。ゆえに、必要としている切迫度は高レベルだ。 ]
『…… そうか……』
[実感のこもった肯定に、元クラスメイトは、相変わらず女子に怖がられているままか……と生暖かい視線を送った。]
(72) 2014/11/14(Fri) 12時半頃
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──人楼高校校庭、たこ焼き屋台前──
『で、実際一緒にいてどうなわけ?』
…どうってのはなんだ。
[たこ焼きをわたされて、まあまあ。と腕をつかまれる。立ち去ろうとしていたために体がやや斜めに傾いだ。]
『いやー。頼んで回ってるとはいえ なんかあんだろ選んだ理由とかさ』
[ひそひそと声を抑えた耳打ちに顔を屋台の方へ向けなおすと、浮いた話の少ない友人の行動を面白がっているらしい顔があった。]
(100) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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『アレって3組の鷹野だろ? 一部に結構人気があるんだぜー』
[がし。と腕をつかまれた状態で、 にやにや声が続く。]
そうなのか?
『マジマジ。俺のクラス、 とられたーって言ってる奴もいるし』
[俺は別クラスの子のがいいんだけどさーと、いつの間にやら雑談に巻き込まれてしまったようだった。]
(101) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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そうなのか…
『おっ 何々? 複雑?』
[納得と複雑さが半々の声の相槌に、 ちょいちょいと肘でつつかれる。 火傷するぞ。と見やりながら、いや。と首をふった。]
いや、撮(と)られたなら、 いいというのもわかる。
[人物写真はあまり他人のものを見ないが、背景写真にいいものが多い、と思う。真顔で返すと。…うわあ。と元クラスメイトの笑顔がひきつった。
「コイツ、"盗"られたらよくみえるのも わかるとか言ってやがる」と。
日本語は難しいものである。]
(102) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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『おま……お前、 まさか見せびらかすために 選んでないだろうな』
? いやとったものが良ければ、 それでいいと思うんだが
『 い い わ け あ る か 』
うお
[忍崎としては正直に回答をしていただけなのだが、 結果、鉄板越しに激しく揺すられる羽目になった。]
(103) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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『だあぁっ! どこがおかいしかわからねえみたいな面すんな! なんか他にねえの?!』
…他?
『そーだよ。とったとか とられたとかじゃなくて! 他に選んだ理由!』
[勢いこんで言われて、んん?と瞬く。]
(104) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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他に……
[頼みやすかったから、というのも無くはないが、この場合は妥当ではない気もした。]
(誘った理由……というと)
[たしかに写真と背景模写の腕が主だった理由ではあったが、
他にも、理由が 無くはなかった。]
(105) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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[──恋バナっ!における夢子は、 小柄な145pという設定だ。
つまりは鷹野と同身長であり──
ススムに相手役を頼んだのも、 そういう部分もあってのことだった。]
(*0) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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[ つまり ]
(*1) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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… 体つき…… だな。
(106) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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『体目当てかよ!?』
(107) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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[「もうお前ほんといっぺん頭打て!」とか「鷹野が可哀相になってきたわ!」という叫びとともに、がくがく揺すられながら、ラムネを揺らしすぎないように真上に確保していると、丁度横合いから声が掛かった>>96。]
保。
[揺すられながら顔だけを横に向けて、 名前を呼んだ相手をを視認する。]
(108) 2014/11/14(Fri) 23時頃
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[その向こうから丁度>>97 栗栖の姿も見えて、胸倉をつかまれながら軽く手をあげた。
流石に人数が増えて我に返ったのか、 「い、いらっしゃい」の声と共に、 元クラスメイトは襟からヘラへ持つものをそっと変えた。]
いや。三人分をまとめて買ってたんだが、
[ひとつは鷹野から栗栖へ、 と言われた分だった。]
差し入れだが食うか?
[熱いうちがいいだろうか。とみえた栗栖に、 保を差し置いてたこやき一パックを差し出す。]
(113) 2014/11/14(Fri) 23時半頃
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『っ、うっ 悪かったよ』
[>>110 責任。と言われて、うぐ。言いよどむ声がかえる。と一年の時には、保も同じ1年3組であり、よって、たこやき屋とも同じく顔見知りだ。無理もないヒートアップ理由とはいえ、実際鉄板ごしは危なかった。と本人も思ったようだった。バツが悪そうにわりー。とあわせた手がむけられる。]
大丈夫だ。 怪我もしてないしな
[前半は鉄板向こうへ向けて、 後半は保に向けてのものだ。
大丈夫。と無事な利き手の右腕の袖を軽くまくってみせた。]
(117) 2014/11/14(Fri) 23時半頃
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栗栖のために買ったやつだからな。
[>>115 と、念押しに真顔で応じる。]
鷹野が礼に、と言っていた。
[何の礼だかは聞いていないが、 そう依頼主の名前を付け加えて、 まだあたたかいパックを渡す。]
(125) 2014/11/14(Fri) 23時半頃
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特にやましいこともないからな
[>>114 堂々、についての忍崎からの返答に、鉄板向こうの元クラスメイトからは、「お前…」という視線が来はしたが、先ほど注意された手前か今度は手が出ることはなかった。]
?
[栗栖からも鷹野の名前が出るのに、 軽く首を傾げる。]
(一応、手伝いを頼んだぶんは、 礼をするようにしているつもりなんだが……)
[或いは、他から見れば足りてないように見えるのだろうか。 だとすれば、少し考える必要があるのかもしれなかった。]
(130) 2014/11/15(Sat) 00時頃
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[怪訝そうな表情から納得したらしき頷きを見せる栗栖に、 そうだ。というようにもう一度頷く。]
どういたしまして。
鷹野ならあっちで写真を撮ってるから、 なんなら戻りがけにでも 直接言ってやってくれ
[>>128 礼を受け取ってから、 屋台道の向こう側を視線で示し]
(138) 2014/11/15(Sat) 00時頃
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……!!
[>>129 栗栖がたこやきを保の口に運ぶのに、 ぴくっ!と一瞬、動きを止めた。]
(139) 2014/11/15(Sat) 00時頃
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[ソースの掛かったたこやきが、 保の口の中に消える。]
………
[それを 怖い、とよく評される真顔で、 がん見しながら微動だにしないまま見守り──]
(140) 2014/11/15(Sat) 00時頃
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(使える……!)
[真剣に考えていたのは、当然、漫画のことだった。]
(141) 2014/11/15(Sat) 00時頃
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[>>134 保が、はっとしてこちらを向くのに、通じ合えるものがある人間にしか理由が見えない笑みをふっ…ともらした。]
ああ。…大丈夫だ。
[ばっちり焼き付けたからな。の意味だが、 本人と保以外からどうみえたかは知れない。]
(147) 2014/11/15(Sat) 00時半頃
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[>>148 は。と意識を戻すと、今度は栗栖から 柄悪く睨みかえされていた。]
(!?)…?
[喧嘩を売っているのか。と、そういわれる理由がわからず 眉を寄せ──たせいで余計に自分まで怖い顔になっている。 という自覚は忍崎にはない。]
…… (喧嘩……?)
[そのまま栗栖の顔を凝視しかえすのは、 理由が本気でわからなかったためだ。 目の辺りに黒い影が入りそうな顔の栗栖と長身の忍崎の対峙に、う、うわっ と鉄板側向こうで声がした。]
(150) 2014/11/15(Sat) 00時半頃
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(じっと見るものではなかった…か?)
[事前の行動を思い返すに、見ていたことが悪かった。ということだろうか。とそう思い至る。]
(…… ……)
[そういえば、保はともかくとして 忘れていたが栗栖とて女子だ。 とてもそうは見えなかったが、恥ずかしい。とか見られていては やりにくい。とか、そういうことなのかもしれない。]
(151) 2014/11/15(Sat) 00時半頃
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[考えている間に、表情の険が取れた>>149。]
(…ああ…)
[それは、(過激すぎではあるが)みないで!と強がろうとして、 強がりきれなかったように忍崎の目には見えた。]
いや……
[ふ。と、栗栖に向けた表情がゆるむ。]
(153) 2014/11/15(Sat) 00時半頃
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今のは俺が悪かった。 [言って、保と栗栖のほうから、 ふい。と体ごと横を向く。]
もう見ないから、続けててくれ。
[言って、たこ焼き屋台の前から、 移動しようと足を踏み出す。]
(154) 2014/11/15(Sat) 00時半頃
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