241 線路上の雪燕
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[淡々と床を掃除し始めた車掌を尻目に、 少年は乗車口から飛び降りる。
瓶に半分ばかり残った牛乳をちびちびと啜り、 背にはザックを、胸には紙袋を大切そうに抱え 彼は客寄せの声や流れの楽器弾き達の奏でる音の中、 雑踏の中にぱたぱたと駆けていく。
途中、けほりと軽く咽せ 唾と共に吐き出したのは小指の先にも満たない小骨。 それもすぐに誰かに踏み付けられ砕け、 あっという間に風の中の塵になっていくだけだ]*
(1) 2015/11/30(Mon) 00時頃
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[途中停車中の車内に数名の清掃員が入る。 時折片隅に丸い毒餌など置きながら、 簡潔な清掃が行われる。 若い清掃員の1人が一礼してから サイラス[[who]]の足下のゴミ屑を拾った]*
(3) 2015/11/30(Mon) 00時頃
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/* 48h更新にするべきでしたね、と今更。 「10日以上の長期化(おまけに村内時空は1日未満)はダレるのでは」と24h構成でゴーサイン出したけれど無理を強いてしまっている様で申し訳ない…。これこそ何よりも反省。
(-7) 2015/11/30(Mon) 01時頃
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ー ニズ駅→ ー
[ぱたぱたと。 群衆の中を走り抜け、人の目を掻い潜り、フェンスを飛び越え、階段を駆け下りる。 『列車内の』少女と明確な接点を持ってしまった事が、彼にとって最大の不安要素であった。 親切心は時に美味だが身を滅ぼす原因にもなる。 息を整えながら、胸元でツルの取れた眼鏡をきゅ、と握る。
同族以外に心を許すな。 例えそれが狂った人間だとしても。
彼が今、心底信頼できる者は自分以外にもうこの世に存在しない。 それでも憐れみの様に差し出された菓子や食事に、 『こどもとしての貧弱さ』に頼らざるを得ない程に それはまだ、脆く。それが情けなくもあり。
それによって生まれた薄い繋がりが、 彼を安堵から隔てる境界線でもあった。 単純に言えば目立ちすぎたの一言に限る。 ほんの少し、施しを受け。廊下を走っただけだが–––––自意識過剰、という言葉で語れるほど彼の事情は甘くはないのだから]
(27) 2015/11/30(Mon) 02時半頃
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[だから、 まだ目的地までは到達せねども。 この駅で降りようと。 密かな途中下車を決行しようと、したのに。]
………ぅ、…。
[駅前。 足を止めてしまった少年の目に映ったのは、何だったか]**
(28) 2015/11/30(Mon) 02時半頃
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ー ニズ駅前 ー
[–––––聖堂だった。 夕日に青い屋根やステンドガラスは輝き、 その下に施された天使の彫刻は顎の下まで丁寧に清掃されている。 時計台が30分を示せば、その上の鐘楼が控えめに時を告げる。
この街は、通り抜けられない。 少年の直感がそう囁いた。 泥を投げた 痕跡すら壁に残らぬ教会は、この地域の信心深さを示している。 見回せばその通り、彼方此方の軒先に神の証が掲げられている様子だ。 信心、即ち善意に転じるそれは、自分の様な薄汚れたひとりぼっちの少年を放ってはおかないだろう。 それがどんな宗教であれ、同じこと。 彼はそれを一度経験し––––一度『食い物』にしたが。 その事を知るものはこの世に誰一人生きていない。
今は、出来ない。 自分の事を知る者があの地で『生きている』のだから。 唇をまた噛み締めると踵を返し、今度はフェンスを潜り抜けて再び雑踏に紛れた]
(50) 2015/11/30(Mon) 13時頃
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[この駅内には勿論、ニズから乗り込むような者も居るだろう。 善意に目をつけられはしないかと、 可能な限り目立たぬ様に縮こまったり、 時折自分の様な身なりの良くない者を見つけてはその後ろにつき、まるでその子である様な顔をして歩く。
途中、見覚えのある真っ白なコートを見つけ>>52 くしゃり、と紙袋を抱き締めた。 …同じ列車だったとは! 自分を見据えた目、更々にまずい事だと少年は焦る。 一方で幸いな事に、信心深い者達の目は下級階層の者同様に異郷の者>>49に向かっていたらしい。 善意の反面で排他的な彼等は、その様な矛盾すら抱えがちなのだ。
雪燕は清掃中だ。車掌や清掃員にも見付かりたくない。 完全に板挟みとなった彼は、一目に付かぬ場所を探す。 この駅で隠れ夜を待ち、誰もが寝静まった頃に移動する道もあるかもしれない。
…最初に見つけた物陰には、先客>>46が居たのだが。]
(54) 2015/11/30(Mon) 13時半頃
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[軽く覗き込んで、人影を見れば直ぐに慌てて脚を別方向に向けたが故に、 目が合ったかどうかすら少年は自覚していない。 少なくとも少年の背丈から手の中のそれは窺い知れないし、彼にとっては興味を持つ動機すらなかった。 ただ、『善意』という物から幾許かの距離の有りそうなその様子に、 少年は過剰に怯える事はなかっただろう。 声を掛けられなければ、通り過ぎるだけの事だ]**
(56) 2015/11/30(Mon) 13時半頃
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…ッあ、
[踏み出す気配>>97。 振り向くと先程の人物がすぐ側に居て、 一転、恐怖感に満ちた息を吸い込んだ。 もしや、自分の事を人伝てに聞いた者だったか。 その憶測は、自分に『付けられた』らしい名前で一時的に棚に上げられる。 人が呼ぶ名でも、同類に呼ばれる名でも無い]
………あ、の
[手が背に当たる。緩やかに、押し出される。 歩の角度を読む前に行き先は提示されていた。 ここら一帯で一番賑やかな人集り。 少年は手の主を自分の肩越しに見上げる。 思考が蠢きだし、囁かれた声は予想と遠い物ではなかった]
(111) 2015/11/30(Mon) 21時半頃
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…ね、僕、知ってるよ。 あれさ、ジャグリングっていうんだ!
[きゅ、と袖先を掴み、かぶりを振って もう一度見上げた顔は、満面の笑み。 朗らかな割に、その声は雑踏の中ではあまり浮かない高さと大きさだった]
あ、ねえねえねえ、火、付けるみたい! 早く行こ、小銭持った?
[そう言って控えめにその袖を引く。 口角をつり上げてもう一度にんまりと笑みの形を作れば、 大道芸に向き直って、それ以降顔を合わせる事は無い。
人々の視線は高らかに口上を上げる芸人達に注がれている。 あそこなら、そしてこの『保護者』が一緒なら––––目立つ事はないだろう]
(113) 2015/11/30(Mon) 21時半頃
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[善意は真理に突き刺さり、 悪意は不条理で殴り付ける。
今、袖を引く人間の目にはそのどちらも無いように、少年は感じた。 少年を見ていない。『子供の形をした道具』を見ている。 己を利用せんと自分を見た者こそ、利用しやすい者である。 その様な存在は稀に、狩りに混じるものなのだ。
糸を通して手繰ろうとする手に喰われさえしなければ、 思う存分、使われて良いと。 そして、使い返してやれと。 信用では無く、利害関係の様な物だ]
見えないよ、前の方行こ!
[子供の口を作りながら。 少年はその袖を望む通りに、群衆の中へと引き摺り込んだ。
1つ誤算があるとすれば、 旅の人間らしからぬ物陰に居たその人物が雪燕の乗客であるという可能性を忘れていた事だ*]
(117) 2015/11/30(Mon) 21時半頃
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ー 人混みの中 ー
…これで、いい……? ………小銭、持ったか、聞いたよね。
[上手く人混みに紛れ込めれば、もう一度見上げた顔は先程の物と少し違っていた。 ほんの少し陰の差した、路上生活者の下卑たような笑み。 皮は幾重にも被る物だ。ん、と差し出した手は『手伝い料を寄越せ』という意図に見えただろうか。 本音を言えばそんな物は要らないのだが。
視線が一方方向に集中するそこは、大道芸人の集客を狙った場所選びのセンスもあってか 辺りをぐるりと見渡せる位置だ。 ここからなら深夜を待つ為の良い隠れ場所になりそうな所に検討も付くだろうか。 しかしきょろきょろするにはまだ早い。 まずはこの『保護者』の次の注文があればそれを伺ってからだ]*
(126) 2015/11/30(Mon) 22時頃
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……へへ、わかってんじゃん。
[握らされた札>>154に満足げに笑って『見せた』。 それを外套のポケットに突っ込むと、また顔色を伺う。 手渡された紙は、四つ折り。中に何かが入っている訳でもない。 へえ、といかにも興味深そうな声を出してから、 その指示に頷いた]
いーよ、こんな貰っちゃえばサービスしないとね。 …サンキュ、親切な人。
[また下卑た様に笑うが、歓声が聞こえれば 合わせてすごい!だのかっこいい!だの白々しい歓声を上げた。 子供という物は多少演技っぽくてもそれらしく見えるものだ。 少年はそれをよく理解している。
しかしきょろきょろと人の隙間から見回せば、 本来の目的–––ここで夜を待つ事は絶望的かもしれない、と少年は密かに眉を下げた。 あちらこちらに鎧戸の為の、手回しの開閉機が見える。 信心の強さは治安の強さか。閉じ込められては元も子も無い]
(159) 2015/11/30(Mon) 23時半頃
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…ぼくトイレ! 先行っててよ、一人で出来るもん、絶対だよ!
[火を吹き終わるのを見届ければ、彼はぱたぱたと群衆の中から出て行く。 樹木の下の老婆と言ったか、それくらいなら大丈夫だろう。 彼女もどうせ、自分を『使いの子供』としか見ない。 隠し事や謀り事をしている者は、自分に関して用心はすれど それは自分が暴かれない為、相手を暴く余裕は少ない。
…相手に言いがかりを付け、 上手く『仕立て上げる』事は出来れど。
さて、樹の下に老婆は居ただろうか。 居ればまた『鳩さんの餌ちょーだい!』と言いつつ その差し出した手には折り畳んだ紙が一枚あった筈だ。 手を開いた瞬間に、紙までがほどけて幾つかの文字>>155が見えてしまったかもしれないが、 それを暴く様な余裕も、少年自身には無いのである]
(166) 2015/12/01(Tue) 00時頃
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[––––振り向けば、清掃が終わったらしい。 客が次々に、雪燕へと戻っていく。 強力な『保護者』という隠れ蓑を一時的に得て、 何とか板挟み状態をやり過ごす事は出来たが。 どうやら自分はここで降りられない。 降りて街をうろつきなどすれば、善意に『拾われ』 温かい人間の食事等を喰わされながら 丁寧に身元を調べられるのがオチだ。
先程までの快活さが。狡賢さが嘘だったかの様に、 再び列車に戻っていく労働者達の行列に、背を丸めて紛れ込む。 三等車両に戻ったならば、またあの少女が見つけに来る可能性があるのだ。 また、少年の胸中に不安の風が吹き込んで来た。]
………空、室…?
[ふと眺めた車両の窓に、カーテンが紐に巻かれたままの部屋がある事に気付く。 購入されたのに使われなかった切符>>0:67があったのか]
(170) 2015/12/01(Tue) 00時頃
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[決意した様に、乗車口を上がり。 彼は三等車両の前で、二等車両の方向に向かった。 そのまま歩き続けば一等車両の廊下。 –––––車掌が居る。だが、口論をしている>>75。
紛れ込むなら今のうち、と。 彼は使われた形跡の一切無い部屋に、するりと滑り込む。
もし、誰かが来て自分を見つけたら 『かくれんぼ』と誤摩化して、一目散に逃げるしか無いが。 今のところ、一番見付かる可能性は低そうだ。 これが一番最良だと、少年は判断し。 寝台の真下、荷物を押し込むスペースにその小さな身を押し込み、横たわった。
ここもまた、上等な隠れ家だ。]
(173) 2015/12/01(Tue) 00時頃
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