84 戀文村
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冬はまだ終わりそうにない。
きっと私の肉は大地に還って 私の血は涙のように流れ落ち 私の骨は獣のために朽ちるだろう。
それでも、いつか春を見る君よ。 どうか、悲しみを忘れぬために傷つかないでくれないか。 どうか、微笑みのために種をまいてほしい。
君がまだ見ぬ春はきっと素敵な色をしているだろう。 君の遙か未来に在るその季節は、きっと幸せな匂いがするだろう。
(-30) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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すみません、俺。
[なす術もなく謝罪するばかりだった。 だが、メアリーは首を再び横に振る。]
『いいえ、あなたのせいではないんですの。 ただ……あなたはとても孤独な方なのね。 帰る故郷を探していたんですのね。』
(+28) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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だから私が愛した故郷へ。 どうか、いつまでも穏やかな場所であってくれ。
この場所が世界で一番幸せな大地であるように。
(-31) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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……そう。さっき会ったばかりだったわ。 彼、何も言わなかった。
そうね。
[付き合いは長くとも、深い付き合いが誰なのか そう詳しくもなくて顔が少し困った
客商売をしている自分もそう見えるのだろうが]
(*9) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[彼女はひと呼吸おいてから。]
『メアリーもドナルドに出会う前は。 帰る故郷はなかったんですの。ドナルドも多分同じ。 彼はメアリーの故郷で、メアリーは彼の故郷。 故郷のない孤独は……とても辛いですわ。 心に大きな穴を抱えているように。』
[メアリーは自分で涙を拭う。]
『メアリーはとっても泣き虫ですの。 よく泣いて……ドナルドは涙を拭ってくれましたわ。 ごめんなさい、ヤニクさん。 ドナルドは、あなたから故郷を奪うのに加担した。 彼が召集された軍人だったとしても。変わらない事実。 そして、あなたをこんなにしたのは彼との約束。』
[メアリーの言葉は子守唄の様に優しく響く。]
(+29) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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向こうでセレストと綺麗に着飾って楽しめよ。
[そこが平和で幸せな世界である事を祈りながら手伝いを終え、宿舎に戻る頃ブローリンから酒に誘われる>>58]
おいおいおい。 俺金ねえぞ。 ま、割り勘でいいなら。
[暫く話をしていなかったように思える。 誘って来ると言う事は何事か想う所があるのだろう。 ふざけながらも了承する]
(97) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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昨晩、ちらりとそんな話をしたのよ。 クラリッサが言った言葉を伝えたらね。
もうわからないけれど、気持ちは固まっていたのかもしれないわ。
[ヤニクが、とは言わないままクラリッサにはそう答えて]
ううん、アタシも彼のこと気になっていたし、ネ。 いい子に想われて嬉しかったんじゃない?
(98) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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たまには一日ゆっくりお休みになれれば良いんでしょうけれど このご時勢、手紙が行き交うことが多いですからね。
[彼はきちんと休めているんだろうか。 ふと青年はそんな心配が過ぎる。 賢いといわれると、楽しげに笑み浮かべ お口チャックには今度こそ声を出して笑った。 青年は彼に届いた赤紙の件を知らない]
……そう、ですよねぇ。 気持ちだけは、正しかろうと間違っていようと どうしようもありませんから
[割れた窓ガラス。 石を投げ込んだ誰かの気持ちも、誰にも止められるものではない。 嗚呼、と少し心につかえていた重石が軽くなった気がした]
ありがとうございます、ウェーズリーさん [手を振る彼に、昨日のように丁寧に頭を下げた]
(99) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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…ミステリアスな男ってか?
[珍しく口籠るダーラに笑う]
あ、今日ブローリンとお前さんとこ襲撃しに行く。
[酒の量から考えておどけつつ]
まずいなら言ってくれ。
[強いブローリンを思い出し、彼女の計画が狂わないよう確認を]
(*10) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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ヤニク、此処を発ったみたいなの。
……今日は来るなら、ホレーショーとブローリンかしら。 ウェーズリーはやっぱり来てくれないって、フラれちゃった。
[肩をすくめ、軽くつまめるものを先にミッシェルの前へ]
何か注文はある? 肉料理は、しばらく無理かもしれないけれど。
(100) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[忙しそうにしていたのは、 ミッシェルと誰かを迎える為もあったよう。 少しの寂しさを感じるが、彼女たちとは年齢が離れている。 自分が幼馴染たちと繋がっているように、 彼女たちも彼女たちの年代で繋がっているのだろう。 だから、あえて、ヨーランダの答えは、ダーラに尋ねていない。
彼女たちの邪魔をせぬように、潜り抜けようとしたところで、 ミッシェルから声がかかった。]
(101) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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えっ?指輪……
[いつかと、約束した物。 こんなに早く?と、瞬く眼。 少し眉尻が下がり困った顔をしたのは……。 ダーラのヤニクに関する言葉もあって。 けれど、思い直したように、笑みを作る。]
ありがとう。また、取りに行くわ。 私も、ミッシェルさんのドレス作らなきゃ。
[空元気に、そういう。 朝、会った陽気な軍人に、ナタリアが困ってることは? と問われて「私がぼやいてることが一番困ってるかも」 なんて、冗談でも二度と言わずに済むように。]
(102) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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/* やっぱり嫌だったのかな…なんか…嫌われたよね… ごめんね…。 ヨーランダの人…。
(-32) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[工房にはもう一通、手紙。封がされ、上にメモが乗って”どうか、ナタリアさんに届けてください”と書かれている。]
『ベネットへ
この手紙が開かれるなら、きっと戦争は終わっているのでしょう。読まれるかどうかも分からないけれど。無駄になるかもしれないけれど。遺しておきます。
・・・この手紙を読む頃のあなたは、まだ私の事を覚えてくれているのでしょうか。
工房に走り書きが残っているのを聞いたかもしれません。 あるいは、直接見たかもしれません。 ・・・忘れてほしい、と書いてあったのをあなたは知っているでしょうか。
(-33) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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・・・・・あれは、嘘です。
(-34) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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・・私はずるい女です。あなたは優しい人だから、そう聞けばきっと忘れないでくれるだろうと思ったから。
・・・私はあなたに生きて幸せになってほしいと思っています。だけど、それと同時に、私に縛りつけようとしている。
あなたの居場所はいつでも変わらない、戦争を感じさせない場所。本当に私はあそこでいるのが楽しかった。あなたは私の支えになってくれました。 私はあなたの事を愛しているけれど、心のどこかでは、どうしてエリアスが死んであなたが生きているのかと。そう思っているのかもしれません。
・・・・ね、ずるいでしょう。 だから、もし私の事を本当に気にかけてくれていたのなら。 今度こそ、本当にそんな事は忘れて、精一杯幸せに生きてください。
あなたはきっといい父親になれると思うから。 幸せになるのを恐れないで。
Michelle Moore』
(-35) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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ー本屋→自宅ー
なに、仕事があるのはありがたいことさ。 ひとりみだもの、これで十分食っていける。
[自分が何か美味いことを言えたつもりはない。 けれど頭を下げるベネットに頬を幾等か緩めて本屋を出る。 じゃあ、またねえ。 そんな風に、いつもどおりに挨拶をして自転車を走らせる。
郵便局を兼ねた自宅に戻れば、 明日から別の誰かが入ってもいいように メモやらなにやらをそれぞれの郵便物につけて それから少しばかりの浅い眠りに落ちる。
準備なんてものは殆どない。 ただ、あとは深夜の時間を見計らって 軍の建物へと何一ついつもと変わらない様子で向かうだけ。 敷いていつもと違うところを挙げるのであれば、 自転車ではなく、自分の足で向かったことぐらいだった**]
(103) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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『メアリーにできることといえば。 こうして泣くことと、祈ることだけ。 いつか、あなたが新しい故郷に巡り逢えますように。』
[それは正しく聖母の祈り。
ドナルドは幸せだったのだとようやく思えた。 彼が最期に気にしていたのは、彼女のことで。
彼女はすでに彼の死を受け入れ寄り添いながら。 愛し続けるという形で故郷を得ている。
ひとりであるが孤独ではない。]
(+30) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[壊れきった心は、明日のメニューを選ぶように相手を選ぶ それでもどこかまだ残っているなら それをホレーショーが感じ取ったのかもしれない]
ええ。ちょうど今夜お店に来ているから。
……また、撫でてくれる?なんて。
お二人様、構わないわ。 アタシは酔いつぶれたミッシェルを部屋に寝かすだけ。
きっと、大丈夫よ。
(*11) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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・・・・・そう、ヤニクさんが。 でもそれでよかったんでしょう。彼が望んだ事なら。
クラリッサは残念がるかもしれませんけど・・ ううん、私の勝手な想像です。
・・・ああ、軍人さん達も来るんですか。
[ホレーショーの瞳を思い出した。あの色を。目の前の女性はそれと気づかせないが、昨日ベネットの家で話した一瞬は、確かに似たような色を湛えていた]
まだお酒を飲むには早いですよ。 そうですね・・・新鮮な野菜なんて、なかなか最近は口にしていないけれど。何かありますか?
(104) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[陽気な軍人が、陽気すぎるように。 金細工職人の仕事が、早すぎるように。 手伝いをかう女が、いつも以上に笑みを絶やさず。
他の皆も、それぞれがいつもを演じようとしてか、そうでないのか。 どちらにせよ、頑張りすぎて歯車が悲鳴を上げているよう。
それでも、時計の針は進む。 残酷にか、それとも……。
今度こそ、女はぺこりと頭を下げ、その場を*後にした*]
(105) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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− 夜 酒場 −
[ブローリンとは以前と同様、店前で待ち合わせたか。 店ではもうミッシェルはいただろうか。 他にも誰かいたか。顔を出すなり]
よ、今日も美味そうな匂いさせてるな。 いつもの頼むな。
[いつもと変わらぬ笑みのままミッシェルに手を振り、 いつもの場所へと]
(106) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/29(Thu) 23時半頃
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『そういえば……ドナルドは何をあなたに?』
[そもそもの目的はそれだった。 身体がない以上、渡すのはすでに不可能だが。 楽譜に記されたものならば。 自分は取り出す術を持っているのだと。 ようやく気づいた。]
(+31) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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お互い気楽なお独り様、というあれですね。 ええ、またお待ちしています。
[いつもどおりの挨拶に、いつもどおりに微笑み返し それが最後になるだなんて、全く思っても見なかった。 また一人、静寂に包まれた本屋の店内で 青年は受け取ったビラを棚においておいた今までのビラとあわせ 裏を向けて、適当な枚数を合わせて帳面を作っていく。 割れた窓ガラスからの隙間風は止まないけれど 凍えるような寒さは、少しだけ和らいだ気がした]
(107) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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ベネットは、何時もと変わらない一日を過ごした**
2012/03/29(Thu) 23時半頃
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きっと、ヤニクなら大丈夫よ。
多分ね、来そうな感じがするわー。 毎日閑古鳥じゃアタシも困るもの。
[色々と小鉢を用意しながら、眠った顔を思い出した ホレーショーも見ていない彼の最後 少しだけ幼く見えて、でも、これが最善と 強く思うしか、もうできないから]
野菜、ね。最近は土地も痩せて大変そうなのよ。 えーっと、サラダは大丈夫。
ドレッシングに凝ってるのよ、このオリーブがね。
[など、ごく普通に手を動かしてゆく]
(108) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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[ホレーショーたちが来れば笑顔を見せて いつものを用意する 人が増えればてきぱきと主人としての顔は 今日も完璧だ、大丈夫]
まだ寒いものね、暖かいのにする?
ほんと、今年は春が遠いわ。
(109) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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・・・・そうですね。ヤニクさんなら。 きっとどこかで、元気にやっているでしょう。
[どこか、視線は宙をさまよう。少し迷ったように考えあぐねていたが、やがて一つ切り出した]
・・・・ねえ、ダーラさん。あなたはやっぱり、ホレーショーさんと同じ目をしています。・・・わかるんです。
・・・ダーラさん。私、あなたの考えている事をどうこういうつもりはありません。 ・・・・こんな世の中ですからね。
・・・・・だけど。
(110) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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今日は一日待ってくれませんか?
・・・大丈夫ですよ、一日だけ。一日だけでいいんです。 母親に、エリアスの事言わずに出てきちゃったんです。 まだ言いそびれてる。
ね、わかるでしょ? ・・・・・エリアスを失った私を哀れと思うなら、お願いです。一日だけ。
[それはきっと、ホレーショー達がやってくる前の事だったろうが]
(111) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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/* えっ
(-36) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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/* やりすぎだって思うでしょ? 私もそう思います。
・・・・でも、やっぱ進行的にも日数延びるわけでないし、ギリギリの線じゃないかなとは思うんですが、どうなんだろ。
(-37) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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