215 【誰歓】エンドローグ
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― 洗面所 ―
……どうすればいい。俺は。
[絞り出すような声で、鏡の中の自分に向かって呟く。 その顔は今にも泣きだしそうで]
どんな顔して。 謝ればいいんだよ。
[また俺は同じ過ちを繰り返したんだ。 瑞希の怯えた声>>78が頭の中に木霊して。 誰かを傷つけることしかできない自分なんて。 消えてしまえばいい]
いっそのこと。 このまま、ここから出られない方がいいのかもな。
[ぽつり、と本音が漏れた**]
(84) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/02/07(Sat) 18時頃
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【 とある少女の記憶 昔のこと 】
少女が地元ではなく、地元よりも少し離れた学校へ進学したのは、地元の学校では少女の顔を知る者が多いと考えたからであった。
幸い、少女の母親は少女の進学先には興味がなく。 暫く電車を乗り継いで、住宅地も疎らになるその学校へ進学を決めた時も、好きにすればと言い放っただけだった。
制服が特段可愛いというわけでもなく、何かの部活に特化した学校というわけでもなく。 ただただ自然に恵まれたばかりの緑の目に付くその校舎。 春には桜色。夏には鮮やかな新緑。秋には橙色。 冬は。少しだけ寂しくなりそうだけれど、星が綺麗だろう澄んだ空気。
内気な少女は人に話しかけることが苦手(>>1:111)で、長く下ろした色素の薄い茶色い髪越しに鮮やかな世界を眺めていた。
――そんなある日のこと。 長い髪を括って、暖かい木漏れ日の中で体育の授業。 少女の嫌いな二人組を作る指示、奇数の集団だったから、一人離れて幾つものペアが出来上がるのを見ていたけれど、幾分か離れた校舎の屋上。 立ち入り禁止のその場所の、一番高い給水塔の上。 何かが動いた気がして目を凝らした。>>1:96
(-52) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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それが、まだ当時は名前を知ることもなかった少年との初遭遇。そのことを、少年はきっと知らなかっただろうけれど。
少女はそれからも外へ出る授業の度に屋上の上へ人影を見るようになった。 黒い学生服を着ているように見えるその人影は、学年は知らずとも、きっとこの学校の男子生徒なのだろう。 授業中であるはずが、何故、あんな場所に?
少女の心の奥でむくむくと好奇心が身をもたげ、ある日、担任の先生にその人影について聞いてみたことがある。
神経質そうな女の先生はあまり気が進まなかったようであったけれど、それでも、それが二年生の生徒だということは教えてくれて。真面目に出席さえすれば成績はいいのにねえなんてボヤいていた。
その時は、その存在だけを知ることが出来ただけだった。 顔も声も、名前も知らない、誰か。 聞いた情報は少女の頭の奥底へと仕舞い込まれ、暫く思い出されることはなかった。
(-53) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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早朝の薄ら寒い白い明かりの差し込む廊下。 少女が図書室へ向かう人気のない廊下を歩いていた時のことだった。
――――…ドンッ!!
階段を目の前にした曲がり角で、歩いてきた誰かとぶつかった。
「 ――ぁ、……あー…、悪ィ。 」
黒い服装のその人影は気もそぞろといった様子で、一言詫びると階段の方へと歩いていってしまった。 廊下に落ちた、一つ学年が上であることを示す色の生徒手帳。
――落としましたよ。
少女がそう伝える間もなかった。
(-54) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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「 ごじゅう……あら、し? 」
拾い上げたそれを悪いと思いながらも開き見て。 仏頂面の顔写真と共にその名前を口にしたのだった。
壁にかかった時計を確認すれば、まだ始業前。 確認したクラスへ生徒手帳を届ける時間は、ある。 幸いにも図書室への用事は済んだところ。 で、あれば落し物を届けるくらいは、と少女は思ったのだった。
――届けるだけなら、私でも。
らしくない考えは何の気まぐれだったか。 踵返して目当ての場所へと歩を進める傍ら、双眸を隠す茶色を帯びた髪をぎゅ、と殊更引き下ろしたのだった。
(-55) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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その教室へと辿り着いた時だった。 すれ違った顔はよく見えなかったから、その教室にいた黒い学生服の人へと小さい声で話しかけ、生徒手帳を見せたその時に。
「 ……あいつなら、屋上にいるんじゃない? 」
苦虫でも噛み潰したように言われたその言葉で。 どきん、と左胸の辺りが一度鳴ったように感じて。 ああ、彼がそうなのだ、と。少女は悟ったのだった。
ごじゅうあらし。
風変わりなその名前を改めて胸に刻むように反芻して、教えてくれた人へと礼を言い、届けておきますと生徒手帳を持ったままにその場を立ち去った。
そうして、スカートのポケットの中。 生徒手帳を収めた場所に、使わないままのヘアピンがあったことを思い出したのだった。
(-56) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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――その日は時間が飛ぶように流れた。 聞いていたはずの授業の内容は頭をすり抜けて、何処かへと飛んでいってしまい、気付けば昼休みになっていた。
そして、少女は階段を一歩、一歩と登っている。 目指す場所は屋上。 ヘアピンで止めた茶色を孕んだ壁はもう無い。
手のひらの中、大切に生徒手帳を握り締めて、少女は屋上の扉を潜ったのだった。
給水塔の上の人影(>>1:98)を少女が見つけるまで、あと――*
(-57) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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……そっか。
[>>75 先ほどからの梶の言動は、どうにも子どもみたいだった。 一緒に行きたくないとか、一生わかんないだとか。それは全部、自分を突き放すような言動だったけれど、傷ついた、とは思わなかった。 むしろ何処か、迷子の子どもに対峙しているような、放っておけないような感覚さえ覚える。
よし、と顔を上げた。 梶が一緒に行きたくないというので、それじゃあ一足お先に台所へどうぞ、後から行くから。と言った旨の言葉を投げるつもりだったけれど。]
……じゃあ、ごはん。 食べに行こう。
[あっさりと、話を切り替えるようにそう言う。 唐突過ぎる提案に、彼はどのような反応を見せただろうか。
彼の抱え持っているものは知らない。分からない。 だって彼は、煽るような突き放すような言葉で、それを悟らせはしない。 だから分かるわけはないけど、ひとつだけはっきりしたことは、彼もまたおなかがすいてきているということだったので。>>55 ひとまず腹ごしらえをせんと、梶の服の裾を掴んで歩き始めようとするだろう。*]
(@11) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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/* た、太一ぃぃぃぃぃぃ(´;ω;`)
(-58) 2015/02/07(Sat) 18時頃
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/* きゃーーーーーーーーーーーーー発言消した!!!!!! 書き直しぎゃーーーーーーー
(-59) 2015/02/07(Sat) 18時半頃
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/* 太一くんのこと長い間拘束してしまったけど、すごく絡みやすかったです。ありがとう。
(-60) 2015/02/07(Sat) 19時頃
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/* 今外に出てたら臨也さんに間に合うかな。 それとも、台所目指すかー?
まだ絡んだことない人と話したいな。 と、考えると台所かなと思ってるんだけど。 太一くんも台所行きたいんじゃないかと思ってしまうな? 後で箱触れる頃に考えようっと。そうしようっと。
(-61) 2015/02/07(Sat) 19時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2015/02/07(Sat) 19時頃
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/* メモの貼り忘れ多い……
(-62) 2015/02/07(Sat) 19時頃
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/* しかし、今更ながらに床の押し倒された辺りとか齟齬ってないか心配になってきた。 なんとなく馬乗り想像してたけど、そんなつもりなかった!とかならごめんね!
(-63) 2015/02/07(Sat) 20時頃
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/* あと、何がとは言わんが鍋ちゃんごめんよおお!!!><
(-64) 2015/02/07(Sat) 20時頃
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[完全に千秋の自業自得だというのに、瑛美までがそんなつもりではなかったのだと謝ってきた。>>81]
あやまらなくて、いいです。その、僕が勝手に、嘘、ついて、勝手にダメージを受けて……っていうか……。
[ダメージ、ではなかった。ただ不意打ちで衝撃を受けただけで、それはむしろ、逆の意味合いで。 続けるより早く、瑛美が笑いをこぼした。その視線は玉ねぎならぬ人参に注がれていた。千秋は先ほどまでとは別の理由で赤面した。たしかに、これはない。]
(85) 2015/02/07(Sat) 20時頃
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確かにこの場所はおかしいけれど、危ない場所じゃあなさそうだからね。 誰かと料理を作るなんて、普段でもしないからね、ボクは。
[口を動かしつつも、野菜の皮を剥き終われば、冷蔵庫に入っていた肉に胡椒を少々振りかける。下味をつけておくのは大切だ。本当に。 幸い、千秋がかなりしっかりしているようで、自分が口を出さずとも、手持ち無沙汰なエミに指示を出してくれているのは助かる。
と、その指示の中の、不自然な言葉>>49が耳についた]
(86) 2015/02/07(Sat) 20時半頃
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[棚の中の調理器具の場所なんて、知っていなければ分からない。 彼は、ここに来たことはないはず。なのに、それを知っていたということは――]
…ま、そんなこともあるよね!
[至った結論は、どうやら正解らしい。 狼狽えたようにこちらを伺う少年に、肩をすくめて見せる。 言葉も、口調も、至って軽く。決して責める気はないのだから]
(87) 2015/02/07(Sat) 20時半頃
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[自分の言葉はどうだったかは分からないが、少女の言葉は彼にしっかりと届いたらしい。 彼の頬を濡らす涙>>73>>74、それから駆け寄る少女の姿>>81に、ふ、と笑みを洩らす。微笑ましい。素直にそう思った]
じゃあ、後は頼んでもいいかな? ボクは少し皆に声をかけてくるよ!
[千秋はそれなりに料理が出来るようだし、これならカレーは無事に出来上がりそうだ。 自分の出る幕はこれ以上ないだろう。
‥‥というのは建前だ。馬に蹴られて死にたくはない、というのが本当のところ。 早口で告げた後は、足早に食堂から飛び出して行くだろう*]
(88) 2015/02/07(Sat) 20時半頃
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/* あっピエロさん!ピエロさん!待って! わたし今食堂向かってます!このままだとうまに蹴られてしまいます! ネイさんと一番絡めてない気がするので話したいけどエンカうまくできるかな……
(-65) 2015/02/07(Sat) 21時頃
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[ツボに入ったのか、ふつふつと湧き上がって止まらない笑いを堪えている中で、 千秋>>85の言葉は半分聞き流しているような状況だったのだけれど、
突然の宣言と、そのままに動いた道化師>>88に、ばっと顔を上げて。]
え、あの、ちょっと わたしが呼びに行く方が絶対良い……
[料理スキル的には、恐らく。 背中にそう声をかけたが、その背中は遠ざかっていった>>88だろうか。
ほとほと困った顔で、千秋を振り返る。 さっきまでの騒動なんて、スッポ抜けた風に。]
えー……どうしましょう わたし、ひとっ走り呼び戻してきた方が良いですか
(89) 2015/02/07(Sat) 21時頃
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──回想──
──おはよう、ございます。
[自分の喉を震わせて、響く音。
……初めにこの場所で目覚めてから、一体どれだけの時間が経過したのだろう。 時計やカレンダーも無く、窓の外の風景も変化しないこの空間では時間の感覚はすぐに失われていったし、わざわざ計ることもしなかったから今となってはもう分からない。 けれど、この空間で眠っては目覚めるたびに、何かを確認するように呟いているのは朝の挨拶。
既に何処か遠くところどころ朧になりながらも、時折蘇っては迫る記憶を手繰り寄せれば、最初に響くのは、声だ。 刺々しく、思い出すたびに今も少し身体が重くなる。]
『日向さん、貴女は。……どうして、喋ろうとしないの』
(@12) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[場面緘黙症、という言葉を聞いたことがあるだろうか。 あまり広く知られてはいないかもしれない。家庭等では話すことが出来るのに、学校等ある特定の場所や場面では発話が不可能になる、そういう症状だ。 ──"学校"という集団の中で、日向あおいが直面した問題にはそんな名前がついていた。
家以外では話せない。家族とは喋ることが出来るが、それ以外の他者とはほぼ話せない。話せたとしても、ごく小さな声は聴き取ってもらえないことが常だった。 随分人見知りをするんだね。引っ込み思案な子だね。そう言われて育った。 理由を問われても説明のしようがない。どうしても喋れない、それだけだ。
小学校にあがって暫くした頃ぐらいだろうか。 流石に心配した母親に病院に連れていかれ、その症状に名前をもらった。 だからといって何が変わるわけでもなかったが、医師の「適切に支援していけば話せるようになるケースも多い」という言葉に、両親は随分安心したようで。 言葉を習うにつれて筆談で伝えることも覚えて、小学校のうちはそれで良かった。 親しい友人の前では時折小さな声で話すことも出来るようになったし、このまま改善してゆけば、と漠然と思っていた。]
(@13) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[ゆっくりと改善は見えつつも、大勢の視線を集める場での発話は相変わらず苦手なまま、中学生になった。 中学生ともなれば、皆、他者に関心を持つようになる。 殆ど喋らない自分に奇異の視線を向ける者もいたが、数少ない小学校からの友人がフォローに入ってくれて、さほど気にはならずに済んでいた。
そうして、中学二年生になった時のことだった。 二年の担任は、年若い女教師だった。 努力、友情、そして勝利。どこかの少年漫画のような、そんな言葉がよく似合う人。 努力すれば。友情や愛情を持って接すれば。不可能なんて、きっとない。 ……彼女の視線が、"話そうとしない大人しい引っ込み思案の生徒"へ向くのは早かった。]
『日向さん、貴女も皆とお話したいでしょう?』 『少し勇気を出せば、大丈夫!頑張ろう』
[笑顔でかけられた言葉に、訳も分からないまま曖昧に頷いていた。 話は、したかったから。 きゃあきゃあと燥ぐ女子生徒の輪、くだらないことで盛り上がる男子生徒の輪。 そういうものを何処かで羨ましく思っていたのは、確かだったから。]
(@14) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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『日向さんが話せるように、皆で頑張って助けてあげよう』
[ある日の朝のHRで、女教師が言った言葉が始まりだった。 ……そこから始まった、彼女言うところの"特訓"は、もうあまり思い出したくはない。 教室の隅の"喋らない少し変わった子"が、一気に、望んでは居ない形で舞台へと引っ張り出された。 スポットライト代わりに突き刺さる視線で、手も足も口も強張る。 話そうとすればするほどに悪循環が生まれるばかりで上手くは行かない。]
『今日は無理だったけど、明日はきっと大丈夫よ』
[柔らかく励ますような言葉に、──もう頷けない。 耐えかねて、筆談で『どうしても難しいです』と伝えた。 弱音を吐いては出来るものも出来ないと諭された。そんなことの繰り返しだった。]
『……あおいちゃん。先生の言うこと、聞いた方が、きっといいよ』
[理解をしていてくれた小学校からの友人すら、遠慮がちにそう言った。 だんだんと必死さを増してゆく教師の姿に、少しでも喋れるところを見せれば状況も落ち着くのではないかと、そう思っての言葉なのだと今なら思える。 けれど、当時はただ目の前が真っ暗になって、期待にうまく応えられない自分への失望感が増した。]
(@15) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[──夕暮れの教室で、彼女が言った。
『日向さん、貴女は。……どうして、喋ろうとしないの』
もう柔らかい元気に満ちた声ではない。刺々しく、責める意味を帯びた疲れた声だった。 ごめんなさい、と思った。私のせいで、疲れさせてしまった。
同時に、聞かれたって分かるわけない、とも思った。 話そうとしないんじゃない。話せないんだ。 どんなに期待をされたって責められたって。仕方ないでしょう、出来ないんだから。 話せない。そうなんだから、どうしようもないでしょう。 こうして胸のうちで渦巻く思いすら、上手く口に上らせることができない。 それが、どれだけもどかしいか、苦しいか。 何不自由なく上手く話せる人になんか、分からない。ぜったいに。
手元の紙とシャープペンシルに視線を落とす。 突き刺さる言葉の棘がいたむから、声の代わりの文字すら1文字も綴ることが出来なくて、そのまま固まるしかなかった。 そうやって、筆談というコミュニケーションツールすらまともに扱えなくなっていった。]
(@16) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[家の中では相変わらず話すことが出来たけれど、中学二年生にもなって未だ上手く話すことの出来ない自分を、両親も流石に不安に感じているようだった。 親なのだ。話せないよりはきちんと人と話せるようになってくれる方が嬉しいに決まってる。 仕方ないとは理解しつつも、学校での状況と合間ってそれは徐々に重みを増した。 胸のうちを侵すように黒い水が広がってゆく感覚で息が苦しい。溺れてゆくみたいだ。]
『……学校では、やっぱり話せない?』
[ある日の夕食の席で、遠慮がちに母がそう問う。 それに返事を返そうとして、自分の声が出ないのに気付いた。 ──どうして。 視界に映るのは、慣れ親しんだ自宅。 ここは、ここでだけは、喋れるはずなのに。 ばくばくと煩いぐらいに心臓が音を立てる。手が、ひどく冷たかった。 喋れないことが母にばれないように、それだけを考え俯いて首を振る。逃げるように席を立って自分の部屋に駆け込み、勢いよく布団を被った。]
……っ、……
[どうしよう、喋れなくなる。もう、──私、どこにいっても話せなくなる。 ……だれか、たすけて。 そう叫びたかったのに、擦れた音が喉を滑る。硬く硬く目を閉じた。]
(@17) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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──もうひとつのプロローグ──
[目を覚ます。のろのろと身体を起こした。 目を擦りながら辺りを見回す。……和室だった。殺風景な、和室の隅。>>0:13 どこか見覚えがあるようでいて、咄嗟には思い出せない。その程度の、さして特徴もない部屋だった。 其処が明らかに自宅でない奇妙さや警戒よりも、……まず芽生えたのは、其処が明らかに自宅でない安堵。ぼうっと部屋を見回して、は、と気づく。 咄嗟に喉元を抑えて、……何を言えばいいのだったか。 ああ、そうだ。寝起きだから、]
……おはよう、ございます。
[誰もいない空間に向かって零す、声。 それは確かに自分の鼓膜を震わせて。]
……声、出てる……
[呆然と、呟いた。
──それが、日向あおいの目覚め。 そうして彼女は、此処へやってきた。]
(@18) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[寧斗もまた、千秋を責めなかった。>>87]
す、すみません。あの、ちゃんと説明、しますから。
[しかし、寧斗は千秋の言葉を待つより先に下準備と共に自分の役目は終わったとばかりに、皆のことを呼びに食堂をでていってしまった。]
あ、と、ええと。
[残されてしまって、千秋は戸惑う。もちろん、カレーの作り方の話ではない。]
その、とりあえず、カレー、仕上げちゃいましょうか。
[あとは炒めて煮込んでルーを落とせばとりあえず完成はする。]
(90) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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[その時も、他に人と出会っただろうか。今の彼ら彼女らと同じように、出口を探したり、この空間に違和感を抱いたり、おなかがすいて、食料を探しに台所へ向かいもしたかもしれない。
けれど、扉も窓も開かない空間で。 目覚めた時にそうだったように、自分にはひたすら安堵しかなかった。
疲れていた。もう、此処しかないのだと思った。 ……不思議に、この場所では話すことが出来たから余計にだったかもしれない。 発話を求める視線が突き刺さることもない。居心地が良かった。
時折胸を刺すように、あの頃の記憶が蘇る。 どうしたら良かったんだろう。今も分からない。 だけど、もう戻れない。戻らない。 だから暗い影は、波のように打ち寄せては消えてゆく。 そして、また眠る。起きて、声を確かめる。そんな繰り返しだ。
日向あおいは、今も、此処にいる。*]
(@19) 2015/02/07(Sat) 21時半頃
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