64 色取月の神隠し
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[から、から。 下駄を鳴らしながら。]
[囃子の音色をうしろに、するすると迷路のような祭り支度の広場の中を抜けて。]
たのしみ、だなぁ。
[その顔は、明るいのです]
(105) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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こいつら、俺らのこと見分けたりするからなぁ… 臆病で吼えてるだけかもしれないがな。
[明之進の横に並ぶと、片膝を地につけ、ちっちっち、と舌を鳴らして指を曲げてみる。]
『ウー……わんわんわんっ!』
[吼えられた。]
……可愛くないな、この犬。
(106) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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/* き た!!!!!!!
まってたあああ!!!
(-25) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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/* 朝顔夕顔そろったー!! わぁい、このむらおんなのこがいっぱいだぞーぅ
(-26) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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/* 朝ちゃん、あいしてる!!!!! わああい。きてくれたああ!
(-27) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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―神社・本殿廊下―
…素敵な音色…。どこから…?
…きゃっ!
[聴こえてきた琴の音色に耳を済ませると、廊下の向こうからやって来た別の巫女とぶつかってよろめく。その拍子に、お盆に載せた徳利ががしゃん、と床に落ちた。]
あ、あああ……。
[祭事の準備で慌しい中では、皆自分の仕事で精一杯。ぶつかった巫女も少し謝った後バタバタと去っていく。ため息を付いた後、懐から手ぬぐいを出すと、散らばった陶器の破片をより分け御神酒で濡れた床を拭く]
(107) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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…はあ。またやってしまいました…。
[代々、巫女を受け継いできた家に生まれたとはいえ、自分のそそっかしさはちっとも神職に向いては居ないようで失敗ばかり。御神酒ひとつ、運ぶことも出来ない自分に落ち込んでいると]
…、痛っ…、
[痛みに顔を顰めて指先を見れば、じわりと血が滲んでいて、慌てて口に含む。ああ、これはまた神主様に怒られるかもしれないと思いながら]
いけないいけない。暗い気持ちは、良くないものを呼び寄せるって婆様がおっしゃってました。
[言い聞かせるように呟く。よし、と気持ちを切り替えると、砕けた破片をお盆に載せ、もと来た廊下を歩いていった。]
(108) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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[辰次が犬に構うと、犬はさらに吠える。 吠える声が大きくて怖い。 そして犬から見える牙が怖い。]
……こわい
[なので、横に居た辰次の後ろに隠れた。]
(109) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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明之進は、犬怖いけどなでたくて、辰次の後ろから手を伸ばす。けど怖いのか微妙に伸ばし切っていない。
2011/09/11(Sun) 23時頃
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仕方ねえなぁ……
[怯えているのに、尚も自分の背後から手を伸ばしたがる明之進に、感心したような呆れたような、複雑な視線を向け。
犬に向き直ると、すぅ…と息を吸って]
(110) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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……何やってんだい?
[犬に向かって片膝をついた若者。その後ろに隠れながら手を伸ばす少年。さらにその後ろへ、薬売りの女が立った]
(111) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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>>103
おおきに。気に入ってくれたんやったら、 また弾かせて貰いますよー。
[綺麗と評してくれたことには、殊更嬉しそうに何度も頷いて]
そうそう。 沙耶さんもそうやって笑ってる方が別嬪さんやよ。 なんや、元気ないなぁ思ってたから、 笑ってくれるとうちも嬉しいわぁ。
[と、茶目っ気混じりに笑い返した。 快諾の意には、こちらも小さく頷き返して]
(112) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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嬉しいわぁ。せっかくのお祭りなんに一人やったから、 どないしようか思ってたんよ。 ほら、だぁれも知らん中見て回っても 楽しくありませんやろ?
それに、泊まる所も探さなあかんのに、 ほら、こんな調子やん? いつも、道間違えるから、苦労するんよ。 遠出の時は。
[道中の苦労をはき出すように『ふぅ』ため息を零す]
(113) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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大変? そうなんよ。 こんな開けた道あるとは知らんかったわぁ。 なんや真っ直ぐ言うから指さされたとおりこっちの方やと思ってなぁ。
[仕舞った箏の包みを抱きかかえて、沙耶の傍らに並ぶ]
結構大きそうなお祭りなんやねぇ。 雷門さんのお祭りなん? 毎年やってるん?
(114) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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『わん!』
…………。
『うぅうぅう……わんわんわんわんわん!』
[見ているだけなのに、めちゃくちゃ吠えられた]
(115) 2011/09/11(Sun) 23時頃
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芙蓉は、すう、と息を吸う若者に気づき、様子を窺う。
2011/09/11(Sun) 23時頃
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―――――――!!!
[甲高い、獣にしか聞こえない声を喉から発す。 それは犬笛と呼ばれるものに似ていた。 犬はびくりと身を強ばらせた。 脅すのは少々可哀想だが、どちらが強いかを示す一つの方法。]
……ほら、おとなしくなったぞ。
[犬の頭を無理矢理撫で回す。今度は吼えなかった]
(116) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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!
[後ろから声がして、振り返ったら女の人がいる。
辰次の後ろに隠れようとしたが、今後ろに隠れると今度は犬の前に出てしまう。 どうしようかとおろおろおろ……]
たつ、たつ……!
[辰次の着物を引っ張りながら、掠れた小さい声で彼を呼んだ。]
(117) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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/* みんなどこにいるんだい。 屋台の通りというのは広場の近くなのかい。 わか らんwww
(-28) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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辰次は、明之進を振り返り、ようやく芙蓉がいたことに気づいた。
2011/09/11(Sun) 23時半頃
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[屋台の群れを抜けた外れで、背後の喧騒を塗りつぶすような犬の鳴き声。 三人ほどがその前で手を伸ばしていたり、只管吠えられていたり。
何だろう、と。少し、遠巻きに見つめて。]
(118) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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[すると、辰次が何かをして>>116──犬笛とは見当がつくが、聞こえない──そして犬が吠えなくなった。]
はっ……
[恐る恐る手を伸ばすと]
……いたい
[指先をちょっと噛まれた。]
(119) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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>>116
んぎゃ!
[若者の動作に注意を向けていたものだから、もろに喰らった。 大人しくなった犬を撫でるその後ろで、頭を抱えて蹲っている]
ふゆぅうぅうう……。
[視線に気づくと、情けない声を漏らして若者を見上げた]
(120) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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>>119 まだ噛まれてるwww
(-29) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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/* 辰次はたぶん妖怪的知り合いだな。たつ、ってよぶ。
けさらんぱさらんは獣じゃないから犬笛きこえないよ! ただの毛玉だもの。たぶん。
(-30) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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─ 広場近く ─
[から、から、 から]
[下駄を鳴らして、赤い手毬を抱えた童女が歩いてく。 賑やかな屋台、その喧騒をちらりちらりと眺めつつ]
……、あ。ふえ。
[ぴた。と、その足が音ならぬ音に一度止まった。 黒い瞳が見つめたのは、先ほどまで犬の吼えていた方>>116]
(121) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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――広場:屋台――
あ、それ。 その焼茄子と南瓜、下さいな。 そうだな、三つずつくらい頂こうか。
[ふんふんふーん♪
鼻歌を口ずさみながら、ご機嫌で注文する。 色々買い溜めしておき、祭りの間は邸に籠って文献に目を通す。 我ながら、完璧な計画である。]
いい匂いだなあ。 私は人混みは大嫌いだが、祭りの食べ物は好きだな。
(122) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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/* しかし、このけさらんぱさらん臆病すぎるのである。 たつじが知り合いでよかったね!
そうじゃなかったら辰次にもビビってた。
(-31) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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おい、大人しくなった犬に何で噛まれてんだ、お前は。
[多分本気で噛んではいないのだろう…多分。 明之進の背を宥めるように軽く叩き。]
……あれ、いつから居たんだ? 今も、もしかして食らった…とか?
[芙蓉へと、もしそうだとしてもあまり罪悪感を覚えていない表情で。]
(123) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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何らかの獣っぽいあやかし、ということしか決まっていない芙蓉さんです。
(-32) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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/* 仁右衛門の完璧計画、いいキャラ過ぎるww
(-33) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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辰次は、「今も」じゃなくて「今の」だな、と言いなおした。
2011/09/11(Sun) 23時半頃
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うん。また、聴かせて……。
[志乃>>112の言葉に小さく頷く]
えへ、元気ない、か……。
[笑いながらもぽつりと呟いて]
うん、私も。 お祭り、行きたかったけど、一人で回るのは怖くって。 だから、志乃さんと知り合えて良かった……。
[先導するように、一歩、二歩と歩きつつ]
そっか。 和泉からここまでも、結構遠いよね。 まだ、行った事、ないけど……。
[溜息を零す娘をちらと振り向く]
(124) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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ん? 道、気付かなかった?
[志乃>>114の言葉に首を傾げつつも、違和感を言葉には出来ず]
うん。神様……雷門様の、お祭り。 毎年、やってるよ……。 いつも、すごく、賑やかなの。
[そう説明しながらも、表情は楽しさよりも寂しさが混じったものになる。 それを隣の娘の事を思い笑顔にしながら、石段を下り始めた]
(125) 2011/09/11(Sun) 23時半頃
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