216 宵闇駆けるは天つ星
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[男が沙耶を食うと言っていたなら。 偽りでも、沙耶を食うと言ってくれていたならば。 沙耶はこの命を男に差し出すを、祓われるを厭わなかっただろう。 これまで沙耶が食べてきた魚、獣、鳥達のように、男の命繋ぐ糧になるのだと。 男の言葉を、受け入れただろう。
けれど、この男は沙耶を食わぬと言った。 沙耶の命を、誰の糧にもせぬと言うならば。
沙耶は、この男に。 命をくれてやる、訳にはいかぬ]
(+29) 2015/02/14(Sat) 23時半頃
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──…おまえが、かってを、いうように。
さやはさやの、かってを、いう。
それで、あいこだ。
にん、げん。
[男が男の信念を通すように、沙耶は沙耶の信念を通すと宣をした。 >>*30どこぞへと駆け出した男の耳には届かなかったかもしれないが**]
(+30) 2015/02/14(Sat) 23時半頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2015/02/14(Sat) 23時半頃
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[警戒は消さぬまま、出くわした妖の言葉>>*41を聞く。 紡がれる言葉、繋がりの在る者の名を耳にし、この妖が”ふよう”と呼ばれる者なのだと知った。 問いには相手を見据えたまま一度だけ首肯する]
…そうじゃ。 あやつは───……海じゃ。
わしにゃなんも残さんち言うて。
[刹那の一撃が届いたかは確認出来ていない。 けれどあの妖の体は確かに海へと向かっていた]
全部、海にやるゆぅとった。
[そこまで言えば、”さや”と言う妖の意図も目の前の妖にも伝わろう]
(*42) 2015/02/14(Sat) 23時半頃
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行きとぉなら、わしん通った道使ぃ。 こん先にある結界の窪みじゃ。
[ここで阻んだところで何の益も無い。 行きたければ行けと、余四朗は道を開けた*]
(*43) 2015/02/14(Sat) 23時半頃
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野伏り 余四朗は、メモを貼った。
2015/02/14(Sat) 23時半頃
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[退魔師>>*42の返答に、瞬いて。 何も残さない。 その言葉の意味に、人喰いの妖は、思い当たる]
……そうかい。海に、か。
[しばし顔上げて、見通せぬ遠くを見た。 それから、道を開ける退魔師>>*43に、視線を戻す]
いいのかい? あたしは、沙耶を――……。
[言い掛けて、言葉を切る。 沙耶は少なくとも、男の手の届かぬ場所に行ってしまった。 だからこそ、彼はここに来て、こちらに道を示すのだろうと]
わかった。……ありがとうね。
[退魔師に目礼を向けて、教えられた道へ向けて再び歩き出す*]
(*44) 2015/02/15(Sun) 00時頃
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[追い返して生き延びる...その女の言葉に、鬼丞は僅か、目を伏せる。 どうやらこの妖は、どこまでも、星を喰らう気はないらしい]
は...
[樹怪が、背を向けた後に、鬼丞はそこに、ごろりと寝転がった。 正直半身起こしておくのも既に辛い。
ぼんやりとした頭に、聞き覚えのある声が聞こえた]
...余の字?
[亀吉と重ねた結界の内から、徐々に煌星の力は失われている。村の結界が消えるより前に、この場の結界も解かれるだろう]
(+31) 2015/02/15(Sun) 00時頃
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[礼を言われて>>*44、余四朗は妖から視線を外して、ふん、と鼻を鳴らた]
礼なぞ要らん。 わしも優先したいもんがあるけぇ。
[言って、一度視線を鬼丞へと向ける。 余四朗は鬼丞を助けるために来た。 故に妖が仲間を助けに行くのを止める理由は無い。 開けた道を妖が行くのを見遣った後、余四朗もまた先へと歩を進めた]
(*45) 2015/02/15(Sun) 00時頃
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鬼の旦那っ、
[歩は徐々に走となり、余四朗は鬼丞の下へと駆け込む。 いつ命の灯火が消えてもおかしく無い状況。 けれどその顔には諦めぬ意志が見える]
早急ん医者ん診てもらわんといけんき。
[汚れていなそうな着物の裾を破り、鬼丞の喉元へと当てる。 しかし結界が崩れたとしても医者の下まで運ぶのが大変だ。 血止めだけでも出来れば違うのだが、と余四朗は思案の色を見せる*]
(*46) 2015/02/15(Sun) 00時頃
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[かつて悪戯に引っかかった時のような表情見せる相手を、 かつてのように盛大に笑う暇は、なかった。 実に残念である。>>+25]
なるほど。 ……わかったようなわからんような。
つまり、こん中で力がぶつかって……、勝ったり負けたりをやっとれば呪は解けるのかのう?
[ぼそりと零された、呪の消える術を示す言葉の意を、>>+26 自分なりに噛み砕けばそんなことを。 その時はまだなんにも思い至っていなかったが、 座り込んで小鬼の鳴き声やら、 人喰らいの樹の妖と見知らぬ退魔の者が話している声を聞いているうちに、 ようやくそれに思い至る]
(*47) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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なあ、なあ、つまり此度はわしの勝ちってことでええんじゃな?
[向けた表情はどこまでも楽しそうなものだった。 悪戯に引っかかった者の様子をご丁寧にも確かめに行く時とさほど、変わらず**]
(*48) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 00時半頃
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― 海辺/結界内 ―
[退魔師は鬼丞の方を見る>>*45。 彼が鬼丞と会話していたを思い出し、ならば助けに来たのかと頷いて。 彼と入れ違いに結界の窪みへ向かい、その向こうへ手を伸ばす]
――……っ
[結界の境は、弾くことなく樹怪を受け入れた。 宙へ浮かぶような、奇妙な感覚がしばらく続いた後、周囲の風景は一変して。 思わず転びるようにしながら、岩の上へ着地する]
あの場所、か。
[間違いなく、沙耶と会った場所であると確かめて。 妖は岩場を歩み、波の被るぎりぎりまで近付く。 目に入る所に、あの幼い妖の姿はなかった]
(*49) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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/* なんかほんともうまわりとからめてないごめん……! /(^o^)\
(-32) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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沙耶、
[樹の妖は泳げない。 海に潜り、妖の行方を探すことが出来ない]
沙耶!
[だから、呼ぶ。 答えが返るまで、何度でも、何度でも]
沙耶あっ!
[気付けば両手を着き、海を覗き込む姿勢となっていた。 常ならば決して見せぬその姿にも気付かぬまま。 海風と波音に向かって、ただ、呼び掛け続ける**]
(*50) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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[力の天秤揺れる封の内]
[紅の翼が一つ、羽ばたく]
[天を見上げた鳥はつぶらな瞳をくるりとさせて]
[くぅ、と短く声上げた]
(4) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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/* そしてさっきのひとりごとが>>*49とシンクロするやつ
(-33) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 00時半頃
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[駆け寄って来た余四朗に、鬼丞は目を細め]
まだ、死なねえ、よ...
[途切れがちな息の下から、そう嘯いた]
余の字...その刀と、力、貸してくれや...
[早急に血止めが必要なことは、鬼丞にも判っている。 だから、この場で唯一それが叶うと思える法をとることにした]
お前さんの、雷を...刀に通して、傷を焼く... そうすりゃ、血は止まるだろうし...残った毒もうまくすりゃ消える...
[雷をそのまま身に受ければ身が保たない、だから刃に通して傷に触れろと...それは、相当に無茶ぶりだとは、鬼丞にも判っていたが]
(+32) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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俺の命、お前に預ける...
[そう告げれば、この男は断りはしないだろう、と、やはり判っていて、口にした*]
(+33) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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[樹怪が去り、入れ違うようにやって来た余四朗が鬼丞の許へ向かうのを遠目に見つつ。 さて、弟弟子はどうしたか、と視線巡らそうとした所に聞こえた声。>>*47]
……そんくらいは、考えぃ。 俺より長く生きとるんやろ?
[ぼそり、と反したのはそんな素っ気ない一言。 声音がどこか拗ねた響きを帯びているのは隠しようもなく。 どこまでも楽しそうな表情と共に問い>>*48が向けられると、不機嫌さは更に増した]
(+34) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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……次は、ぜってぇ、どつく。
[低く言い放った後、ふい、と視線を逸らす。 向けられる表情は悔しさを覚えさせると同時、何か、違うものを呼び起こすような心地がしていた]
…………。
[それが何かはわからない。 わからないけれど、悪いものではないような気もするから余計にもやりとして、は、と息を吐いた後。 ふる、と小さく首を振り、改めて見やるのは同じ闇星宿すものの方。**]
(+35) 2015/02/15(Sun) 00時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 00時半頃
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/* しりあすの横で、お気楽やってて済まぬ、と思いつつ、も思いつつ。
……さすがに ねないと しぬ わ 。
[何気に睡眠時間3時間あるかないかで遠出してきました、あほねこです]
(-34) 2015/02/15(Sun) 01時頃
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真剣師 鬼丞は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 01時頃
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[鬼丞の言わんとすること>>+32は分かる。 実際、余四朗の傷は雷で焼いて止まっているようなものだ]
無茶言いよぉなぁ……。
[腕や足などならば躊躇うべくもない。 心の臓から離れているならば、多少の無理も利く。 しかし今回は喉、心の臓に近いもさることながら、失敗すれば喉を潰しかねない]
……焼く痛みで叫ばんちくれのぉ。 動きおうたら危ないき。
[けれど、現状他に手段があるわけでもない。 命を預けるという言葉>>+33を聞き、心を決めると余四朗は太刀を抜いて両手で握り、鬼丞へと向けた。 焼く範囲を広げるため、切先の側面を傷口へと当てる。 幸い、高圧流を流せるほどの力は残っておらず、焼く程度の雷の制御は苦心せずとも可能そうだった]
(*51) 2015/02/15(Sun) 01時頃
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始めぇで、旦那。
[緊張に一つ息を吐き、吸い込んで息を止める。 強者と対峙する時のように神経を尖らせ、傷口を焼くだけの雷を太刀へと奔らせた**]
(*52) 2015/02/15(Sun) 01時頃
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野伏り 余四朗は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 01時頃
真剣師 鬼丞は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 01時半頃
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[男は退魔師が死にかけるような事態に際した事はなかった。 >>+18混乱の最中、先程よりも厳しい兄弟子の声が降る。 確かに師匠であれば拳骨一つでは済まされないだろう。
>>*29力を酷使して色の抜けた髪のままの樹怪による知恵や、 >>+20彼女に咽喉が傷つけられた煌星の退魔師の声まで風に乗って聞こえて来れば]
…ぅ、…
す、すいません…。
[気を鎮めろ、という言葉を受けて男は瞑目し、呼吸を整えようと務めた。 結界の色は息をするように濃淡の移り変わりを繰り返し始める。
>>*35そんな頃、岩場で感じた雷の気配が近付いてきた。]
(*53) 2015/02/15(Sun) 11時頃
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[結界を渡って来た退魔師は樹怪と何かを話し、人の姿に戻った彼女はどこかへ消える。 脂汗を浮かせた男に彼女が結界を渡っていったのだと悟る余裕はない。 やがて彼は瀕死の疵を負った風使いの元へと赴く。
>>*46早く医者に、という言葉が耳に入って]
…あ…
[医者に見せる事が叶えば、助かるのだろうか。 否、諦めてはそこで負けたも同じ。 諦めないで手を施そうとする人が其処にいるのだから。 こんな所で力に飲まれているわけにはいかない。
男は歯を食い縛って眉間にぐっと力を込める。]
(*54) 2015/02/15(Sun) 11時半頃
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[羽音に似た音と共に薄墨の結界は砕ける。 その残滓は煌星と闇星の張った結界の中に溶けた。
結界を破った男の身体は僅かに傾ぐ。 足に力を込めて踏み止まると、腰に提げた印籠と巾着を探る。 血止めの軟膏や手拭いなどを取り出して、]
雷の旦那、疵口にはこれを当ててあげて下さい。 宿で洗ってから使っていませんから。
…風の旦那、ちょいと染みますが失礼しますよ。
[かなり出血をしていたようだから、これ以上の出血を抑えねばと。 蔓や葉で傷ついた疵に血止めの軟膏を塗る。
足りねば薬草を取りに教わった林に向かって全力で駆けた。 そう動く男の瞳には怯えはなかった。**]
(*55) 2015/02/15(Sun) 11時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 11時半頃
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/* 皆さん本当にすみません…!! 命繋ぐ目があるぽいのでPCを馬車馬らせてみる。
やりたい事が出来なかったらすみませぬ…!
(-35) 2015/02/15(Sun) 11時半頃
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[元より無茶は承知。余四朗の言葉にも薄く笑って鬼丞は頷いた]
俺あ、鍛冶だ...火傷にゃ、慣れてる。
[痛みに叫ぶようでは刀鍛冶は勤まらぬ、と、口にする。傷を焼く痛みはそれに勝りはするだろうが、意地が鬼丞を支えていた]
(+36) 2015/02/15(Sun) 14時頃
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[余四朗が刀に力を乗せる間に、舌を噛まぬよう、自ら着物の袖を丸めて噛み締める]
ん...グゥッ!
[刃が傷に触れた瞬間、身に奔った衝撃と痛みは、構えていても耐え切れるものではなく、噛み締めた口から引き攣るような呻きが漏れ、全身に冷や汗が噴き出す。
それでも、どうやら身体が大きく動かず済んだのは、余四朗が素早く処置したおかげだろう]
く...あ...
[肌の焼けた焦げ臭いが鼻を衝く中、声を出す事はまだ出来ずに、鬼丞は、緩く握った拳を、身を支える余四朗の胸に軽く当てた。 同時に、さわ、と、弱い風が余四朗の頬を掠めたのは、礼を伝える代わりにはなったろうか]
(+37) 2015/02/15(Sun) 14時頃
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[苦痛に痙攣する身体を抑え、それでも意識を手放すまいとする内に、近くで不安定に結ばれていた闇星の結界が、解けて散る気配が伝わって、鬼丞は、小さく息を吐いた**]
(+38) 2015/02/15(Sun) 14時頃
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真剣師 鬼丞は、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 14時頃
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[鬼丞の意地>>+36を受けて、余四朗は喉の血止めを進める。 着物の袖を噛み締めた口端から零れる呻き声>>+37。 ここで動揺しては惨事が起きる、と処置が済むまでは心を鬼にし手早く傷口を焼いて。 焼け焦げる臭いが漂う中、余四朗は太刀を鞘へと収めた]
旦那っ、
[血止めに呻く鬼丞の体を支え、声をかける。 声の代わりに返るのは緩く握られた拳と緩やかな風。 生きていると示すそれは余四朗に安堵を与えた]
(*56) 2015/02/15(Sun) 18時半頃
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