22 共犯者
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[ 掬い上げた水でじゃぶじゃぶと手を洗い、顔もあらって一息 ]
ふう。 ……ああ、まったくいい夜だ。 めでたいことはいくつになってもめでたいもんだ…
……しかし、あの記者とやらは。 村長、お前さん一体何を考えてたんだい……?
[ 夜空を仰ぎ見てしばらく佇んでから 騒々しい晩餐の中へ再び混ざって手伝いの人間と談笑する ]
ああ、こいつは旨いパンだな。祭で食うとなると更に旨いよ。 うちで焼いた肉はもう食ったかい。今年はいい肉でなァ…ははは…
(40) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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「…… なにを、しているん、だ ?」
[ヒュウヒュウと鳴る喉から、かろうじて言葉が出る。常とは違って、随分と英語訛りの酷い発音になっていたかもしれない。]
(41) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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[ 小さな森の空き地に『それ』はいた。 両腕は伸びやかに天に向かって高く掲げられ。 夜目にも白い膚は、半分が濡れた黒の色に覆われている。 盾のような胸──『それ』は、人間の男に酷く酷似していた。
イアンの立てた物音に気付いたのか、『それ』がゆっくりと振り返る。 肩の上で、さらさらと宵の色した髪が流れる。]
(42) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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── だ れ だ 。
[ 怖ろしいほど冷たいのに、熱く熱を帯びた声──]
(43) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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[テッドの笑みに安堵する気配]
ええ、大丈夫よ。 テッドたちみたいに力仕事はしてないし そんなにおなか空いてないから……。 あ、でも、おばあさまの分を少し貰って帰ろうかな。
[案じて呉れていると思えばそれがくすぐったく 向けられる眼差しに気づけばことりと首を傾げ どうしたの、と言わんばかりの風情]
よかった……。また明日も会えるね。 ――…あ、祭じゃなくても会える、かな。 うん、一緒に遊んだの、懐かしいね。 また、遊んでも、いいのかな……。
[幼友達の言葉を嬉しく感じながらも 娘は躊躇うような言葉を綴る]
(44) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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>>37 おう、いいぜ。 どの部分がいい?
ちびっ子はいっぱい喰わねえとな!
[突然現れたトニーに内心驚くが、表に出さないようトニーに返答する。]
(まあガキに聞かれても問題にはならんか。 むしろブルーノにもイアンの監視と調査を協力してもらいてえくらいだからな)
[ナイフで鶏肉を切り分け、たっぷりトニーの皿に乗せる。]
なはは、ちゃんと神像サマにお参りするんだぜえー!
(45) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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[ニールから声>>19には微かに目を細め]
お疲れさまです。 準備がまにあってほんとうによかった。 お料理、少しだけ頂いて帰りますね。
[家で待つ祖母の為にそんな言葉を紡いでみせた]
(46) 2010/07/29(Thu) 00時頃
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わ、こんなにくれるんだ。あんがと。
[気前よく肉を切り分けてくれた大男に礼を述べると、ふと何か思い出したように]
あ……。
ヘクター?ブルーノ様って、このお祭の時は、いつもどんな感じだったの?
[自分が祭りに行くと言った時の、ブルーノの表情が妙に思えて。あまり関わらせたくないような風に見えていた。]
(47) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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>>43 だれ……って、
[身体の震えに慣れてきた。本来ならば、慣れてはいけないのだが。]
イアン……、イアン・マコーミック…… 村の…「祭」を…取材にきた…一介の、記者、です
[膚の半分が黒く濡れ、宵闇の色の髪を持つ男の目を、じっと見つめる。それは「血に濡れた月」のような色に見えた――少なくとも、哀れなこの記者にとっては。]
……きれいな、月の、夜……ですね
[思いも寄らない言葉が、唇からこぼれる。 彼の膚が、彼の肉が、彼の髪が、そして彼の目が、イアンの眼球を入り口にして、全身へと浸透してゆく。距離を保っている筈の、獣のような男の息づかいが、鼓膜をじんじんと振るわせる。
恐怖を覚えているのに――目が離せない。]
(48) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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>>45 ――ガキはたっぷり食って、大きくなってもらわねえとなァ。 くくっ。
[「捕食者」の眼で立ち去るトニーの後ろ姿を追っていた。]
(*9) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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[ 丸い『もの』を傍らの草叢に置くと、『それ』は猫科の猛獣のような動きでイアンの方へと身を乗り出した。 しなやかに腕と腹の筋肉がうねる。 『それ』は人のような衣服を身につけてはいなかった。
目を落とせば、『それ』の足下には赤黒い断面を晒す肉塊が転がっているのが見て取れるだろう。 肉の周りの草叢は、星明りを受けてぬれぬれと黒く濡れて光っていた。]
(49) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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[ 面白がるような熱い溜息が零れた。]
(*10) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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―広場:祭前夜の晩餐― そっか。腹へってないなら無理に食べるのはよくないしなあ。 ん? そか、ばーさまはこっちにきてないのか。 なら持って帰ってやんないとなあ。
[幼い頃には何度も顔を会わせた長老を思ってひとつ頷く。 マーゴ>>44が安堵したことには気づかなくても、不思議そうな視線には気づいて、ついまじまじと見ていたことを自覚してなんでもないとばかりに首を振った]
うん、まあ明日も会ったらよろしくな。 遊んでもいいのかな、ってなんだよ、いいに決まってるだろー。 べつに嫌いになって会わなくなったわけじゃないんだしさ。 俺もさ、遊べるときは誘うからマーゴも暇なときは声かけてくればいいじゃん。
[だろ、と笑みを浮かべて言い切り。 ニールには先ほど>>19返事をせずに退散したこともあってちょっとばつが悪そうな顔をした]
あー、マーゴ。ばーさまに持ってかえるんなら俺もってってやろーか。 ついでにおくってくし。
[とっさにその場から逃げる口実でマーゴに持ちかけるが、断られたら断られたでそうか、と笑うだけだろう**]
(50) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 00時半頃
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[ 『それ』は不意に、ふっと笑った。]
──今宵は半月だ。もうじき月が沈む。
[ そうして、梢に開いた夜空を見上げた。]
(51) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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[宵闇に浮かぶ骨と肉が、規律正しく、艶めかしく、極めて獣らしい動きで、こちらに向かってくる。
かれの膚の上には、黒い色が撒き散らされていた。それは、かれの足元に転がっている「赤黒い色」と同じなのだろうかと、頭の中で想像する。
また、ごくりと息を呑んだ。 月明かりに照らされた肉の塊は、まるでギリシア時代の彫刻のような美しさを持ち合わせていたことに気づき――イアンは「理由をもって」それを見つめて居た。]
(52) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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……はい。
半月……ですか。 天文学はよくわからないのですが、月は沈むのですね。
また明日も、同じように月が見られるのでしょうか。 今宵のように、美しい月が。
(53) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 00時半頃
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……。
[ふと食事を止めて、虚空を見上げる。 月が出ている。――月が出ているなあ、と思う]
お祭……ってもさ。 何にも起こる訳ないんだから……
[どこか自分に言い聞かせるようにそう呟いて。 いつもの調子で、晩餐を掻き込んだ]
(54) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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>>47 ん?ブルーノか?
そりゃ司祭様らしく立派にされてたと思うけど。 服とかもいつもと違うよな。
…ああそうか、トニーは祭に参加するのは初めてだったっけな。
ほら、トニーも聞いた事ねえか? お祭りのときは良い子にしてねえと…!
神像サマが怒って夜に便所に行けなくなっちまうぜえ!
「お祭りで良い子にしなかった子はだれだ〜?」ってな!
[そう言ってニヤリと笑い、オバケのような仕草をトニーに向ける。]
(55) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 00時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 00時半頃
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そうなのかあ。……じゃ、今年は具合が良くなくて来られなかったのは残念なんだ、きっと。
[であるにしては、ブルーノの様子が変だったような気もするが、如何せん感じている違和を自分の中でも分かり易く整理する事が出来ずにいる。]
ひえっ、何だよそんな変な事してー。
そんなお酒臭いお化けなんかいないよーだ。
[お化けの真似をするヘクターに一瞬びっくりしたものの、減らず口を返した。]
(56) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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[ 恐怖の汗の匂いを漂わせながら、平静に話を続けようとする青年に興味を持ったのか。 『それ』は歩みを止めた。 夜闇のなかで、『それ』の月色の瞳がきゅうと細められた。]
月は次第に満ちていく。 明日になれば、更に月は完全に近付くだろう。
(57) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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うん、だからそれはテッドが食べなきゃ、ね。 まだ育ち盛りなのかな。 暫く会わないうちに、背が伸びたね。
[小柄な娘は暫く見ぬうちに頼もしくなった幼友達を 眩しげに見詰めていたのだけれど 首を振る様子には大きな眸がぱちぱちと瞬かれる]
明日、会えるの愉しみにしてる。 テッドがいつのまにか遠くにいったみたいで…… 少しだけ寂しかったからまた昔みたいに過ごせると嬉しい。
[テッドの言葉にこくりと頷いた。 懐かしくもあたたかなものが心に灯る]
ありがとう。テッドが一緒なら夜道も怖くない、ね。
[幼友達の申し出を有り難く受け取り 祖母への土産を用意すれば彼と共に広場を抜け出し ぽつぽつと他愛無いお喋りをしながら帰路についた**]
(58) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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/* さて、なるべく序盤は占いにかからないようにしたいものだが…。 狼血族は誰に当たったかなあ。ここ占われると展開的に美味しそうだw
能力者はパピヨンあたりどれか引いていそうな気もするが。設定的に。わくわく。
(-8) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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……ええ。 また明日も、綺麗な月が空にありますように。 森が掲げる「完全な月」はさぞや美しいのでしょう。
[鼻がひくりと反応した。 かれが近づくにつれ、血と汗と「筋肉」の匂いが、イアンの鼻孔を刺激する。背筋がびりびりと痺れ、舌の上はまるで芳醇なワインを飲んだ後のような、ぼうっとした感覚に支配された。
かれはまるで、森が創り出した「神」のようでもあり、怒りに触れたら殺されそうな、壮大なる存在のようにも見えた。]
また、月が昇る頃、貴方にお会いできるでしょうか? ――…「森の神様」。
(59) 2010/07/29(Thu) 00時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 00時半頃
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また会いたいと言うのか。おまえは。
[ くつくつと喉を鳴らす嗤いが零れた。
草を踏む音さえ静かにイアンに歩み寄ると、黒く血塗れた指を伸ばす。 月の瞳がイアンの瞳を覗き込む。 その喉元をすぅと爪でなぞり、]
(60) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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行け。
生贄は一夜にひとりと決まっている。 気の変わらぬうちに去れ。
(61) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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[灯されたランタンやかがり火に照らされ、日が落ちてもまだ明るい広場を眺めながらのんびり呟く。]
…まあ、こんな前時代的な祭がまだ続いてるだけでも奇跡なんだよなぁ。
[爺さんや親戚連中にうるさく言われなかったら、ヘクターもそこまで祭に積極的には関わらなかっただろう。]**
(62) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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長老の孫 マーゴは、記者 イアンに話の続きを促した。
2010/07/29(Thu) 01時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 01時頃
長老の孫 マーゴは、若者 テッドに話の続きを促した。
2010/07/29(Thu) 01時頃
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[ ひとしきり回って、明日の朝食用の分も確保し 一息ついて自分の肉の前に戻る頃には、仔牛も豚も鶏も 用意されたものはキレイに皿か人々の腹に収まっていた ]
おお…こりゃすまん。 少しのんびりしすぎたようだなァ。 ヘクターも、助かったよ。ありがとう。
[ 中には不満げにこぼす若者もいるかもしれないが、それを かるく流して後片付けを始める ]
お前さんたちは釜だけ片付けてくれ。 後は俺一人でも大丈夫だ。
(63) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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[血が付着した爪が、己の喉を走る。 その感触を、目を細めて受け入れた。]
――…はい。
[どういうわけか、イアンは、獣が惜しげ無く放つ血と肉の匂いに目を細め、従順に返答をした。]
それでは、また宵にお会いできますよう……
[そう言って立ち上がると、踵を返して森の中を駆け抜けていった――]
(64) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 01時頃
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/* >>48 「I Love You」を「月がきれいですね」と訳したのは、確か夏目漱石。 まあどうでもよい話だけれど。 */
(-9) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 01時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 01時頃
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[そこからは、ランタンを片手に無我夢中で森の中を駆け抜ける。喉に付着した血の跡を、途中にあった泉で洗い流し(そういった冷静な判断能力はあったらしい)、よく分からない道を駆け抜け、広場へとたどり着いた。]
[そこには、村人達の賑わいがあった。 日常のような、非日常のような、ちょうど中間地点のような世界が。]
……少しだけ、賑やかになりましたね。
[記者は常のように、柔らかく微笑む。 だが、その心臓は高鳴ったまま――…]
(65) 2010/07/29(Thu) 01時頃
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