315 【La Mettrie〜存在という機械が止まる時】
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ジャーディンは、マーゴの方に手をのばしかけて、躊躇い握りこんだ*
2023/01/04(Wed) 15時半頃
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え、ジャーディンさん…?
[彼の淡い金髪は、夜光虫の灯す光の所為でやはり煌めいて見えた。瞳の色が違って見えるのは、この薄闇の中だからだろうか]
どう、して?
[記憶は、彼が走り去っていく足音を聞いたところで途絶えている。 彼もまた幽世の人となったのであれば、
あの蔦からは解放されたのだろうか]
(+9) 2023/01/04(Wed) 16時頃
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それに、その人は…?
[見えないけれども人の気配を仄かに感じて、首を傾げた]*
(+10) 2023/01/04(Wed) 16時頃
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[向い合わせでお互い問い合うこと数秒。 彼女の理不尽な死にやるせなさは募るのに、少し可笑しくなって失笑した]
オレは ラルフの血でなく 『生命の導き』を 飲んだから
[生前より穏やかな口調で、紅蔦紋様も自傷の瘡蓋もない首元を、はだけて見せる]
おかげで 大事な人に 会えた
マーゴには……? 結局何も 聞けず終いだったけど 会いたいヤツは いた?
(+11) 2023/01/04(Wed) 16時頃
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[彼の顔に笑みが浮かぶのを見て、少しばかり口をへの字にして見せた。]
そうなんですね
[首元を見せてくれれば、かつてそうだったであろう白い肌だけが見えた。ほんのわずかな時間を共有しただけだけれど、あのどうしようもない渇きや衝動から解放されたのだと思うと
―― 彼の死は、寿ぐべきなのかと、思ってしまった]
(+12) 2023/01/04(Wed) 16時半頃
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[会いたい人はいたのか、という問いには、力なく首を振ってみせた]
会いたい人は、いるけれど ずっと前に逝ってしまったから
会えないような、気がします。
[それに、会っても、どうすることもできないだろう。 妹も、あの人も、2人で幸せになったのだから。 ]
(+13) 2023/01/04(Wed) 16時半頃
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[自分がこうなってみてわかるのは ここにとどまり続けるのには、強い気持ちが必要だということだ。
ジャーディンさんの近くにいるその大事な人は 彼の側に居続けるために、強い気持ちを抱いていたのだろう。
妹も、あの人も 私のためにそんな思いを抱いていてくれるとは思えなかった。
薄い笑いを浮かべて、もう一度首を振ってみせる。 留まり続けようと願わない限り、やがて薄れて消えていくだろう。
―― ロルフが ここで見当たらないように。]
(+14) 2023/01/04(Wed) 16時半頃
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マーゴは、そういえばロイエには会えました? ここの3階で眠っていた女性です、と尋ねた
2023/01/04(Wed) 16時半頃
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/* 中の人はとてもとても最後に残してくれたスープと卵を食べたいのだけど マリオのメンタルショック強くて何かを食べる余裕が無さそうで頭を悩ませている
(-4) 2023/01/04(Wed) 18時頃
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そっか
[家族か、血縁か、想い人か。 事情は知らないから、どことなく、諦めた風なマーゴに、下手な慰めも思い浮かばず]
じゃあ マーゴは もう少し 生きていたかった……?
[寂しそうな華奢な肩に触れかけて、手を引っ込めた]
(+15) 2023/01/04(Wed) 18時半頃
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楽しみだったのにな 食事に誘われて 折角 マーゴが準備してくれてたのに ごめん
あの食卓を見て オレ 血ぃ貰えるより 嬉しかったんだよな
ありがとう
[ラルフに感謝を述べた時よりは素直に、声に出せた。 それでもどこか照れの残る頬を掻きながら、柔らかくはにかむ]
ああもうっ うまく励ませねぇけど だから――
(+16) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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[マーゴお姉ちゃんに水を差し出すと 口がうっすらと開いた。 だけど、うまく飲みこめないみたいで 貴重な水は、ぽたぽたこぼれて お姉ちゃんの膝を濡らす。
少し休んだら良くなる>>#1って言うけど 顔はどんどん白くなっていくし 目だって、ただの鏡になったみたいに どこを見ているか分からない。 マーゴお姉ちゃんの形相が 変わっていくのが怖くて怖くて、 自分が立っているのかも良く分からなかった。]
(5) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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うん……うん、食べるよ。 マーゴお姉ちゃんが元気になったら 一緒に食べよう! だから、目を開けて!
[だけど。 マーゴお姉ちゃんは、真っ白い顔のまま 目を閉じて。息を、やめた。]
(6) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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[目の前で起こったことが信じられなくて おれは呆然と、マーゴお姉ちゃんを見る。 どんなに名前を呼んでも、揺さぶっても、 その目は開かない。]
嘘だ、駄目だよ、マーゴお姉ちゃん、 良くなるって、言ったじゃないか!
[頭を撫でられる感触。あぁ、良かった。 きっと、目の前のマーゴお姉ちゃんは幻で、 本物が気づかないうちに近くにいたんだ、 そう思って見上げると、苦しそうな目をした ラルフお兄ちゃんと目が合った>>2。 ラルフお兄ちゃんも一緒になって マーゴお姉ちゃんを覗き込んでいたことにも おれは気づいていなかった。]
(7) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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なんで……さっきまで、あん、なに元気だったのに! なんでよ! マーゴお姉ちゃんも、 ロイエお姉ちゃんも……なんで死、んじゃう、んだよ!
[見上げたラルフお兄ちゃんの顔が歪む。 違う、歪んだのは顔じゃなくて、おれの視野だ。 鼻の奥がツンとして、のどがぐぅっとせりあがって まともに喋れなかったから、ラルフお兄ちゃんには おれの言葉が聞き取れなかったかもしれない。
おれはすっかり気が動転していて ジャーディンさんがどうなったのかまで 心配する余裕も無かった。]*
(8) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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オレは マーゴに 感謝してる だからそんな 寂しそうな顔は
[見ていられなくて。 マーゴの頭を、髪が乱れるほど乱雑にワシャワシャ撫でる。 "誰か"の代役になんて、なれやしない]
ロイエってのか 見た見た あン時は 血ぃ美味そうなのに 勿体無い としか 思えなかったけど
マーゴは生きてる時も 知ってたんだな
(+17) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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ジャーディンは、ばつが悪くて、手はすぐに離してしまった*
2023/01/04(Wed) 19時頃
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また、ですか。
[見慣れた光景。 慣れた、と思うことで、 いつも、保っていて]**
(9) 2023/01/04(Wed) 20時半頃
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/* フェルゼお兄ちゃん大変だね……大丈夫……?
(-5) 2023/01/04(Wed) 20時半頃
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/* えっ なんなの マーゴメモかわいすぎね? どこの 何に向けての 力こぶなのさ なにそれ(悶)
(-6) 2023/01/04(Wed) 21時半頃
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/* ラルマゴ鉄板と思いつつ どっちもかわいくて どっちもちょっかいかけたい お邪魔虫すぎる オレ自重 ここ三晩ずっとこんな
(-7) 2023/01/04(Wed) 21時半頃
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[ ふと見れば、小さなマリオが泣いていた。 ]
ああ、マリオ
[泣いていた。泣かせたのが自分だというのは、なんとなくわかっていた。 やさしい、人の心に寄り添う子だから。 そういえば、姉がいたと言っていた。もう亡くなっているといっていたから、それを思いだしてしまったかもしれない。]
ごめんなさいね
[マリオの傍らに佇み、髪を撫でようと試みたが、触れることはできなかった。 かわりに光る虫が、帽子を被った頭の周りを一周して、消えた]*
(+18) 2023/01/04(Wed) 22時半頃
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>>+15 [もう少し生きていたかったか、と尋ねられて、これにも首を振っていいえと答えた。 生きることも、何かを求めることも、もうずっと昔に諦めてしまっていたのかもしれない。
誰かの役に立つことをすることで、自分の存在意義を確かめていた。 祖母のためにという名目で村を出て、そうしてここに辿りついて、甘やかしてもらったことが嬉しかった。]
(+19) 2023/01/04(Wed) 23時頃
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>>+16 楽しみに、してくださったんですね。
[みんなで食べられなくて、残念でした、と眉を下げた。 こんなにたくさんの生きた人間に会うのは久々だった。
汚染された世界で、唯一の清らかな水がある場所に辿りつくことができた幸運な仲間たちと一緒に、襲われる心配をせず、安心して皆で食事ができたらどんなによかっただろうか。]
嬉しかったと思ってもらえたなら、本当によかった。 そういってもらえると、私も、嬉しいです。
[実際に食べられなくても、少しは役に立てたのだと思えるから。
頭をわしゃわしゃにされて、ふと肩を竦めると、 村でも、旅の途中でも、自分をそんな風に扱う人はいなかったから、なんだかくすぐったい気がして、顔をくしゃくしゃにして、笑った。]**
(+20) 2023/01/04(Wed) 23時頃
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ええ、ロイエは、ほんの少しだけ、噴水の前で会ったんです。 水を飲めるように場所を開けてくれて…
不思議な人でした。 妹がいたと言っていたから、もう少し話してみたかったな。
[彼は“見た”という言い方をした。 “会って”はいないのだ。 ということは、此方の世界でもロイエはもういないのかもしれない。
だとすれば、自分たちも、ここに留まれる時間はそうは長くはなのかもしれないな、と思った。]
美味しそうなのに、勿体無い、なんて
[あの時は、本当にあの植物のいいなりだったんですね、と少し可笑しくなって、眉を下げたまま笑った*
(+21) 2023/01/04(Wed) 23時頃
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そもそも なんでマーゴまで 死―― オレはともかく 『生命の導き』で 助かるンじゃ ねぇのか
[フェルゼなら詳しいのだろうか。 水は彼のものではない、との言葉通り、生死をどうこうできはしないだろう。 きっと、自分たち以外にも多くの『願い』を背負って、断れず、見守っていた。 交わした言葉は少なかったが、彼の身に可能な限りの便宜は忖ってくれていた感じがしたから、恨む気持ちは湧いてこない]
(+22) 2023/01/05(Thu) 00時頃
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マーゴが 生きていれば マリオはあんなに 泣かなくて済んだのに?
まあ 順番が逆だったところで いずれはって気もするが
[未練がないと言うよりは、望むことを遠慮しているように見えた。 自分は過度に牙を剥いて周囲を威嚇して、マーゴは固く閉ざして頼るのを恐れて。 根本は似たような自衛だろうから、こうなった以上、もっと欲張りになってもいいのに、ともどかしさを覚える]
じゃあ オレもマーゴも 一緒に食卓を囲むくらいまでは 生きたかった――ってことで
……そうすりゃ マリオも 少しは打ち解けてくれたかな
(+23) 2023/01/05(Thu) 00時頃
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[不覚にも、乱れ髪に縁取られた笑みに、ドキリと肩が跳ねた。 いつも、どこか張り詰めたような緊張感を纏っていたマーゴが、あまりにあどけなく笑うものだから。 愚かしい優越感の裏で、とりあえずラルフに謝っておく]
そんな 可愛い顔も できンじゃん ――ずっと 頑張ってきたんだな マーゴは
[聞けばロイエにもマーゴにも妹がいたらしいから、気丈な振舞いの一因はそれかと納得した。 物分かりのいい、お姉さんの顔。 きっとそれも美徳なのだろうが、もう一度崩したくて、今度は眉間を軽くつついた]
もう 肩の力 抜きなよ 折角 イイ笑顔なのに 『勿体無い』
[此方も今や頚や手首に視線が吸い寄せられないのだから、清々しい気分だ]
(+24) 2023/01/05(Thu) 00時頃
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[>>8 すっかり取り乱してしまったマリオを 落ち着かせるようにぎゅっと抱き締めた。 自分の震えは悟られないように。
無理もない。 さっきまで普通に喋っていたのだ。 皆の分のスープを準備してくれていた。 思考がまとまらず、しゃがんだ体勢で マリオを抱きとめたままもう一度 目の前のマーゴの顔を覗き込んだ]
(10) 2023/01/05(Thu) 11時頃
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[倒れ込んだ彼女は明らかに息をしておらず、 絶望的な気持ちがせり上がってきて 吐きそうになったが、堪えた。 マリオは泣いていただろうか? しゃがんだ体勢のまま、マリオの目線で 向き合って、ようやく言葉を口にした]
……床は冷たいから、 マーゴをソファに運んで、くる。 マリオは…何か、シーツを 持ってきて?
[言い終えると、マリオから手を離して 横たわるマーゴを抱え上げた。 力なく彼女の手がぶらりと下がる。 抱えたまま顔に耳を近づけたが 息をしている様子はなかった。]
(11) 2023/01/05(Thu) 11時頃
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[どんな足取りで3階に向かったか。 ロイエの寝ているベッドとは別にある 大き目のソファに、そっとマーゴを寝かせた。 マリオが何か布を持って来てくれれば、 胸で手を合わせた彼女を包み込むようにかける。
部屋にはロイエとマーゴ、2人のお姫様が 何かを待つように眠っていた。
暫く呆然と立ちすくんでいただろうか。 マーゴの死はあまりにも突然で 受け入れるのが難しく、 今は黙祷すら出来なかった。 ただ寝かしつけただけのように、静かにその場を去った]
(12) 2023/01/05(Thu) 11時頃
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[中庭に戻れば微動だにしないフェルゼが居た。 冷たい、という感じではなく ただ、慣れているのだろう。 こんな世界だ。 自分自身も多くの人を見送ってきた。
一緒に戻ってきたマリオの様子を 注意深く確認しながら、提案する]
──マーゴの作ってくれたスープがある。 皆でいただこう。
腹が減ってちゃ何もできないし、 ろくなこと考えないし…
(13) 2023/01/05(Thu) 11時頃
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それに… さすがにお腹、すいたろ?
[最後は笑いかけたつもりだったが 力ない感じになったかもしれない。
スープを飲んだら、マリオをフェルゼに託して ジャーディンを探しに行こう。 >>3>>4]*
(14) 2023/01/05(Thu) 11時半頃
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