204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[フランシスに言われて頷く。 炊事場で桶に水を汲みすぐにラルフの許に戻るのは 彼のことが心配でならないから。]
――…ラルフ。 痛むだろうから、舌かまねぇように歯、食いしばれ。
[濡らした布を患部に触れぬ上で握り 滴る水で肩の傷を洗い流す。]
(294) 2014/11/20(Thu) 01時半頃
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[フィリップとラルフの様子に心がざわめく。 ずっと一緒に旅をして何でも知っていると思っていた。 けれどラルフの知らぬ面、その関係性を垣間見て動揺する。
にくの焼けるにおいがして。 柳眉寄せるまま、 濡らした布をナイフ持つフィリップの手へと差し出す。]
(301) 2014/11/20(Thu) 02時頃
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―― 居間 ――
[空の手をぎゅっと握る。]
――…大丈夫、って。 こういう時は痛いって言っていい。 我慢、とか、しなくていいから。
[ラルフの囁きに泣きそうにゆがむ顔。]
薬飲んだら、部屋まで運ぶ。 看病するにしても 此処じゃラルフもゆっくり休めないだろ。
(314) 2014/11/20(Thu) 02時頃
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[ラルフの怪我の処置はフィリップによりなされたが 彼を傷つける者がこの山小屋に居ると思えば安心は出来ない。 警戒するように、気がたつ獣のように、 ぴり、とした空気を時折他に向ける。
憤りを感じていた。 我を忘れずにいるのは向けるべき確かな方向が定まらぬせい。 そして、ラルフとフランシスの二人が優しくあるお蔭。]
(320) 2014/11/20(Thu) 02時半頃
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[声掛けるフランシス、意識失うラルフ。 交互に見遣り、ラルフの傍らで膝を折る。]
――…暫く借りるぞ。
[付き添うフィリップに声を掛けてから ラルフの方へと両手を伸ばし]
(324) 2014/11/20(Thu) 02時半頃
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[ラルフを傷口に障らぬように気遣いながら抱き上げて]
三階、あの部屋でいいンだよな。
[寝泊まりするその部屋を示して フランシスとフィリップに確認して 振動伝えぬように気にしながら ラルフを三階の個室に運び込み 彼が使っていた寝台にそっと寝かせる。]
(325) 2014/11/20(Thu) 02時半頃
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[フィリップの応え>>326に「いいこだ」なんて声を返して ラルフを寝台に無事寝かせシーツと毛布を掛けてから フィリップへと場所を譲る。
ふら、と窓辺に足を向けて 遠目にラルフの寝顔を見遣り息を吐いた。]
(328) 2014/11/20(Thu) 03時頃
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―― 三階/個室 ――
[牙とは言えぬ犬歯が疼く。 怒りのままに敵を喰らい尽してしまいたい。 憎しみゆえの衝動でもその血肉はこの腹を満たしてくれるだろう。 うちに眠る獰猛な獣が囁き惑わせる。]
――…嗚呼。
[昔、舌で覚えたあの血の甘さが忘れられない。 今も鼻腔を擽る甘い血のにおいが――]
(335) 2014/11/20(Thu) 03時頃
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[歩み寄る気配、掛けられた声。 フランシス>>331へと隻眼を向ける。]
いや、それをいうならフランシスも。 ――…、ラルフが生きててくれて、良かった。
[ぽつ、と呟き、髪撫でるその手のぬくもりに目を細める。]
(336) 2014/11/20(Thu) 03時頃
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[喰いたい、なんて誰にも言えない。 フランシスに向ける視線に熱が籠るけれど]
……今は、危ないから。
(341) 2014/11/20(Thu) 03時半頃
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ドナルドは、フランシスにそう囁いて困ったように目を伏せる。**
2014/11/20(Thu) 03時半頃
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使い切った! ラルフとおそろい!
(-81) 2014/11/20(Thu) 03時半頃
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―― 三階/個室 ――
[髪を撫でたフランシスの手が頬に落ちる。 ぬくもりに宥められるような心地がするのに 擽られ煽られるような心地もした。 伏せる前に見えた眸の揺れと隠すような仕草さえも艶めいて見えた。 尖る喉骨がゴクリと上下する。 緑の双眸に覗きこまれ跳ねる鼓動。]
経験も知恵もフランシスのが上だけど 図体やら力は俺のが上だから
やばい、と思ったら逃げろ。 俺は、フランシスにもラルフにも生きていて欲しいから。 手に負えなくなる前に――…おねがい、だから。
[祈るような気持ちで声を向ける。]
(353) 2014/11/20(Thu) 12時頃
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俺は――… フランシスやラルフを傷つけたくない。
[凶暴な獣はそんな枷さえ喰いちぎりたいと暴れるのに それを押し込め聞こえぬふりをして ひととして、同行者として。 ――大事なものの傍にありたいと願いながら 離れなければならない、とも何処かで考えていた。]
(354) 2014/11/20(Thu) 12時頃
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[遠慮がちにフィリップが言葉>>350向けるを聞けば ドナルドは隻眼をそちらに向けた。 ラルフはまだ眠っているのだろう。 けれど彼の手が裾掴むを見てその変化を感じる。 さみしい、と感じるのはこれまで近くあったからだろう。 落ちた視線をフィリップに戻し]
――…そう、か。 けど、雪が少しでも弱まって山から下りれる可能性がみえたら ここをはやく出よう、と思うやつは他にもいると思うぜ。
[軽く肩を竦めてそう言うは、血のにおいから逃れたいという ドナルドの心があらわれる。**]
(355) 2014/11/20(Thu) 12時頃
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―― 三階/個室 ――
[フランシスの仕草と甘えるように預けられた温度。 それにより彼の機微を感じ取ってはいるが 支えきれず踏み込みきれずあるのは半端者のままだから。 呼ぶ声>>356にじっと隻眼を向ける。 寄せられる柳眉と何か言いたげにも見えるくちびるに 触れたいという欲がわくけれど、 指を微か跳ねさせるだけで動けずにいた。]
――…今はそこ言葉だけで十分。
[フランシスの応え>>357に安堵するように目を細めた。 そう動けない可能性もこれまで彼をみてきたから考えられる。 堕ちたら殺せ、と思いながらも彼を苦しませると知るから言えない。 くちびるの傍まで滑る彼の指先にちらと視線を向けて 少しだけかがむようにし他には見えぬ角度で フランシスの指先にくちづけて、ちろりと舌先でなぞり、 そうして、何事もなかったかのように、顔を離し ゆると窓辺に顔を向けて白い世界を見据える。]
(373) 2014/11/20(Thu) 14時頃
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[狩猟生活に慣れているか否か。 そういったものをドナルドは考慮していない。 雪道の険しさを知りながらもどこかで何とでもなるなんて思うあたり 雪山に慣れていない経験不足が要因。]
――…。
[フィリップの考えに静かに耳を傾け考える。]
俺はラルフの意思を尊重する。 これまでもこれからも。 望むよう後悔ない生き方をしてほしい。 大事だから守りたいってのは勿論あるけど、な。 それでラルフが泣き暮らすことになったら、 俺はその選択をきっと後悔するだろうから。
[大事な大事な同行者であるラルフへと目を向ける。 彼が傷つく姿はみたくない、そう思いながら。]
(377) 2014/11/20(Thu) 14時頃
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衝動が起こったら、掛かってこいよ。 力尽くで止めてやる。
[フィリップをじっと見据えて]
俺は、そう簡単にはやられてやらねーから 覚悟しやがれ。
[にっ、と口の端を吊り上げて不安感じさせぬ笑みを形作る。*]
(379) 2014/11/20(Thu) 14時半頃
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[息詰まるような音色がフランシスのくちびるから漏れ聞こえる。 透明な声音を好ましく思えばこそ ピアノをこの指で奏でるように フランシスに触れてうたわせるはきっと心地よいだろう。 ひとかけものか分からぬ部分でそんな事を考える。
音たてぬ言葉>>384は白眺めるドナルドに届かない。 けれどそれは当人も自覚する本質のひとつ。
舌先には触れた肌の味が仄かに残る。 唾液を交え転がしてコクと咽喉が上下して。 もっと味わいたいと欲が擡げる。
欲紛らわせる術も理解している。 口で、とフランシスが言ったように 肉欲で昇華させるならば相手は誰でも問題ない。 むしろ、絆されすぎぬ相手の方がそれには都合よくも思える。]
(395) 2014/11/20(Thu) 15時半頃
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[フランシスがフィリップに言葉向けるに耳を傾ける。 彼には彼の考えがある。 無茶はしてほしくはないけれど無闇に口は挟まずに。]
――……ン?
[ラルフも同じ、とフランシスが言えば>>388 きょとと不思議そうに瞬いた。 傷を負ったラルフを危険と認識できてはいない。 身内ゆえの欲目もあったかもしれないが 彼を傷つけた者を危険視する意識のほうが強く いまいちピンとこないように首を捻る。]
(396) 2014/11/20(Thu) 15時半頃
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[続けられる話>>390を聞いていたドナルドの表情が次第に翳り]
フィリップとラルフが、先祖返り? 遠吠え、……ああ、だから、 悲鳴聞こえる前に、動けた、か。
[その情報に納得できる場面が過ぎり、なるほど、と頷く。]
気付かなかったのは俺も、だし。 何もなければ気付かれたくもなかっただろ。
[ぽつ、と零してラルフを見遣る。]
(397) 2014/11/20(Thu) 15時半頃
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[――“先祖返り” きっかけあれば同じものになる可能性をもちながらそれには気付かず、 この腹の奥底にある澱みを血族が抱えるものと同じと思っている。 昔の事があるから箍が外れやすい、それだけを認識して。
再び、窓の外へと目を向ける。 他の色を白が飲み込み染めつくす。
己の中の醜い澱みも雪ならば染めてくれるだろうか。 そんな詰まらぬことを考えて、自嘲の笑みを口許に湛えた。**]
(399) 2014/11/20(Thu) 16時半頃
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―― 三階/個室 ――
[自重的な笑みがふっと消える。 ガラス越しに見える雪から隻眼はフランシスへ移ろう。 震え上擦る音色にぞくりとした。 誘われるような思いを懐く。 再び寄せられた額の意味は――。
考えてはいけない。 けれど知りたい。
相反する思いに絡め取られる。]
(414) 2014/11/20(Thu) 20時頃
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[ラルフの目覚めにほっと安堵の色が浮かぶ。]
……おはよ、ラルフ。 っと、安静にしてろよ。
[咳き込む音に焦るように言葉付けたし]
(416) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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ドナルドは、フィリップとラルフが名を呼び合うを聞いて、大丈夫の言葉>>422に困ったように眉を下げる。
2014/11/20(Thu) 20時半頃
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――…なァ。
[誰にともなく呼び掛ける音。]
先祖返りなら、さ。 ひとの血肉が栄養になったりする?
ラルフの怪我、はやく治ったりとか、あるのか?
[遠い昔ばなしのような血族に伝わる話を思い出し それが可能ならば差し出す事も前提にある問いかけを この部屋にいるフィリップ、ラルフ、フランシスの三人に。]
(426) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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[ラルフの応えに、ひとつ頷く。]
わかんねぇか。 じゃ、可能性はあるわけだ。
――…俺で試してみっか? あんま、量はやれねぇけど。
[寝台にいるラルフへと歩み寄る。]
(431) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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――…俺は、な。 ラルフが元気になる可能性が少しでもあるなら それを試してみる価値、あると思うンだわ。
[ラルフの尋ね>>433に、 にっと口の端を上げて笑う。 悪戯な子供のころのような顔。
伸びるラルフの手を己の手で支える。 寝台の縁に片膝のせて身を寄せれば その重さに、ギシリとそれが鳴った。]
(437) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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[止めるフィリップの声>>439に怪訝そうな顔。]
力尽くで止めればいいだろ。 ラルフが抑えきれなくなっても 止めるのは俺だけじゃねぇんだし。 フィリップも、フランシスも、此処にいるだろ。
[ひとりの力で何とかならずとも 彼らがいればなんとかなるという信頼をみせ。]
(443) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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痛いのは覚悟してるって。 でもさ、ラルフも今すっげぇ痛そうだし。
[フランシスの制止の言葉>>440にも 相変わらずの様子。 目の時より痛いだろうかとぼんやり思いながら。]
(446) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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ドナルドは、ベネットとフィリップの必死さがわからぬのは喰われかけた事がないせいかもしれず。
2014/11/20(Thu) 21時頃
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[ラルフへと差し出すは左手。 袖口からあらわになる腕に彼のくちびる触れれば 微かに肌が震える。]
――…神経まではいってくれるなよ。 でなきゃ仕事、できなくなるし、さ。
難しいなら他でも構わない。
[利き手は彼の頭へと伸ばして 撫でてあやそうとする動き。]
(452) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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[フィリップの言葉>>448にきょとと瞬く。 ラルフの眸を覗き]
ああ言ってるけど、 ラルフは、如何したい?
フィリップと同じを背負う気は?
[フランシスの声>>451が聞こえる。 捕まれる身体、ちらと視線が一度そちらに向けられ]
だってさ、 ラルフはフィリップと離れたくないンだろ? でもラルフの怪我がなおんねぇと山下りられない。 なら、さ、怪我はやくなおす方法探すしかねぇじゃん。
(454) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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