103 善と悪の果実
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………、ッ 。
[指先に触れた林檎を、 立ち上がることもできずに寝ころんだまま、 大切そうに全身で抱きかかえる]
(35) nanami 2012/09/30(Sun) 21時頃
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これ 、 は … ぼくの、 だ 。
[言葉とは裏腹に。 口元に零れたのは、自嘲の色濃い笑みだった]
(36) nanami 2012/09/30(Sun) 21時頃
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/* 折角なので、御歌を堪能します。わぁい。
ヘクター様の人気は素晴らしかったですね! えぴが終わるまでに、 もう1回くらい殺されるのではないでしょうか。 主に夕闇伯様から。
[良い笑顔]
(-149) nanami 2012/09/30(Sun) 21時頃
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[抱かれた"林檎"は血に染まり、赤く、赤く―――…]
ふっ、 ふふ…
はははは、―――― …。
[足音が近づいてくる。 でも、もはや碌に逃げる力も残ってはいない。
優しく残酷な魂の囁きが聞こえる。 ただでさえ霞んだ視界が、更に涙で滲んだ]
(38) nanami 2012/09/30(Sun) 21時半頃
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――――――――…ぼくは、だれ?
[父は浮浪者、母は貴族]
[父は名も知らぬ国の、母は由緒正しき血統の]
[その身は女にしては大きく、男にしては華奢であり]
[善を知り、悪を覚え、他者を翻弄する蛇となった]
[本質は望まれるままに。 生きる為に唯、その性質を入れ替えて来たにすぎぬ。 "答え"は何処にもない。何も、ありはしない]
(*16) nanami 2012/09/30(Sun) 21時半頃
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[唯一、彼が、彼女が、 その本質を自覚できている場があったとすれば]
―――――――――…、 嗚呼 。
やくそく が
[本の短い間。"あの頃"であったのだろう]
(-153) nanami 2012/09/30(Sun) 21時半頃
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/* みんな、雑談もしていいと思うのよ! エピは挟まるもの(ごろんろ、ごろんろ)
(-155) nanami 2012/09/30(Sun) 22時頃
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/* みなさん、ヘクター様からの誘い受けですよこれは! 今ならきっときりんぐし放題ですよ!
(※ただし、返り討ちの危険性はあり)
(-163) nanami 2012/09/30(Sun) 22時半頃
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[寝転がった体勢のまま、傍らまでやってきた男を見上げる]
―――――――……。
[自嘲めいた笑みも、絶望の涙も、全て表情は抜け落ちる。 大切そうに、真っ赤な林檎を胸に抱いたまま。 白と赤のコントラストのワンピースを纏う学者。
ただ、抜け殻のような両の瞳が夕闇を見つめていたのは、数瞬]
(40) nanami 2012/09/30(Sun) 23時半頃
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…ふふふ。
[やがて学者は、例の穏やかな微笑みを浮かべた。 それは仮面だろうか。 それとも、最も本質に近い何かだったのだろうか]
夕闇伯様。
この林檎が、欲しいですか?
[ゆっくりと三日月を作る口端は]
(41) nanami 2012/09/30(Sun) 23時半頃
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[胸に抱かれた林檎、 天井へ向けて、高く高く放り投げた]
[彼は視線を奪われただろうか、否か]
[真っ赤な林檎は宙を舞い、そして]
(42) nanami 2012/09/30(Sun) 23時半頃
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[学者は奥歯をかみしめる。
いつでもその命を終わらせることができるように。
毒を其処に仕込んでいた]
(*17) nanami 2012/09/30(Sun) 23時半頃
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[最後の力を振り絞って起き上がり、夕闇伯の胸元を掴んだ。
―――――――…望むのは、死の口付け]
(43) nanami 2012/09/30(Sun) 23時半頃
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―――――――…うふふ。
[突き放されて、華奢な体はあっさりと床へ沈んでいく。 二度と浮上できないことを、知りながら。 けれど浮かべるのは穏やかな微笑み]
(61) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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嗚呼、喉が痛い。 焼けてしまいそうだ。
(*19) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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どさり。
[床へ学者が倒れ伏す]
(62) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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ぐしゃり。
[其れと同時に、夕闇の指先が届かぬままであった赤い果実は、 床へ勢いよく落ちて哀れに潰れた。
"それ"は、禁断の果実などではなく。 ―――――…真実、"ただの"血塗れた林檎]
(63) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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ふふふ…。 っはは、 は 。
信じましたか?
林檎なんて、――――…嗚呼、 この中の何処かにはあるでしょうけれど。
[散乱する無数の林檎。 夕闇の光を受けて、朱色に輝くそれらは、眩しいばかりで]
もう、間に合いません。
(64) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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あなたもぼくも、もう、どこへもいけない。
[手にしてすぐに、それが唯の林檎だと気づいていた。 そして、改めて手を伸ばす力が 己に残されていないことも、知っていた]
(65) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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だったら きさまも みちづれだ
(*20) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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["禁断の果実"は大広間の片隅、 暗がりへと転がり、ぽつねんと佇んでいる。
果たして夕闇伯は、其処にたどり着けるだろうか。
嗚呼、いずれにせよ、もはや学者には]
(66) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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ぼく、 は だ
[惨めに血を吐き出しながら、やがて、動かなくなった**]
(67) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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/* ねこすけと書いて、睡眠と読んでください。 おはようございます。
…行ってきます(爽やかに土下座祭りを展開している**)
(-200) nanami 2012/10/01(Mon) 08時頃
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/*
……大好きだよ? 可愛い、可愛い、ポーチュラカ。
[ちゅう]
(*21) nanami 2012/10/01(Mon) 21時半頃
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/* 僕の中の小人さんが囁いたので、 まさかのセクハラ登場です。ふふふ…。
[きらーん]
夕闇伯の死に様が素敵でございますね。 終焉。 このもう、本当にどうしようもない感じがたまらない。
ウェーズリーさんは切ないです。 悲哀を感じますね。大好きです。
(-246) nanami 2012/10/01(Mon) 22時頃
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/* ふふ、素直な子は好きですよ。
[ポーチュラカ様、なでなでなで]
…烏様には、ジェフ様がいるではありませんか! 赤には引き込むことが、できませんでしたけれども!
もう少し、お話しする時間が取れればなぁ、と。 烏様に対しては、本当にもだもだなのです。
(*24) nanami 2012/10/01(Mon) 22時頃
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/* >>-249 この屑めが。
(-251) nanami 2012/10/01(Mon) 22時頃
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/* >>-245 オスカー君へは、 伝わりにくい愛を沢山投げつけている私です。
最後の女の子扱いは、 あれでもかなり嬉しかったらしいですよ。
(-253) nanami 2012/10/01(Mon) 22時頃
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―むかし―
[薄暗い路地に蹲り、棒のような足を抱えている。 淀んだ瞳は、じっと人の波を観察していた。 今日の獲物は誰にするか。
金持ちからスリをして命をつなぐ日々。 ばれて瀕死まで殴られることなんてざらだった。 それでも神様は意地悪で、 まだ死ぬことができずにいるから、 今日もこうして息をひそめて隙を窺っている。
ふと、声が背中にかかる。 煤だらけの顔が振り向いた。 さらり。ストロベリー・ブロンドが揺れる]
(78) nanami 2012/10/01(Mon) 23時頃
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[この掃き溜めの中で、 声をかけてもらうなんて初めてだった。 私を私として誰かが見てくれるのは、初めてだった。
きっと彼にとっては、詐欺の駒にできるとか、 その程度の思い付きだったのかもしれない。
そう、こんな曖昧な世界で、信じてなんていなかったよ。
――――――――…それでも]
(79) nanami 2012/10/01(Mon) 23時頃
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