147 書架の鳥籠
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―― そうして、その時が来たならば ―― [助けはこなかった。 鳴り響く鐘の音、歪む視界の中獣が誰を襲ったか知る。 手を離しても、シメオンが離れてももうレティーシャは逃げられない。 彼女はサイモンと同じように人形へ変じていく、その様子を少し遠くから見守った。]
大丈夫
大丈夫だよ
[何が大丈夫かなど分からないまま、そんな風に呟いた**]
(230) 2013/10/07(Mon) 01時半頃
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シメオンは、少年の人形を撫でる亡霊は、空虚な微笑みを浮かべる**
2013/10/07(Mon) 01時半頃
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―書架の何処か―
[それから、瞳を巡らせた先、一人一人の顔を思い浮かべる。 負けるわけにはいかないのだよ、 と語っていたオズワルド。
やさしいと言ってくれた、ルーカスの笑顔。
魔女でも人だから殺したくないという、カトリーナ。
友達がいたら戦えるなら、もう戦えると、 ボリスに言ったピッパ。
親に関心を持って貰えない気持ちがわかるか、 と問うたシメオン…。
誰も悲しまないし覚えてもいない、慟哭していたボリス。
そして――……]
(231) 2013/10/07(Mon) 02時頃
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―書架の何処か―
『ありがとうホリー。おいしい……』
[レティーシャの声が、耳の奥にこだまして]
どうしよう…。誰を…誰を護ったら、いいの…。
[泣きそうになりながら、呟いて。 ああでも。レティーシャはオズワルドが追ってくれたから。 きっと大丈夫、今頃はもうサロンにいるかもしれない ……そう思えば。
だからと言って、呪いを避けられるわけでないけれど、 グロリアとラルフで、最後の一瞬まで迷って]
(232) 2013/10/07(Mon) 02時頃
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―書架の何処か―
……ラルフ…。
[ふっと思い出したのは、あの時>>0:204の、 兄と同じ黒い髪の横顔。
ラルフが、今にも暗闇に溶けて 目の前から消えてしまいそうだった不安>>204と、
先程の、瞳が合うのを避けるような、 何処かおかしかった様子]
(233) 2013/10/07(Mon) 02時頃
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―書架の何処か―
……ラルフを、護って…っ。
[囁きながら、手首に当てたミセリコルデ。 一筋の赤から、溢れ出た血が、 仄かな光を放つ魔法陣に落ちれば。
一瞬の赤い鮮光と共に、 飛びさった、黒い二つの影のようなものに、 願いを命じ、夜の色の瞳を閉じた**]
(234) 2013/10/07(Mon) 02時頃
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