7 百合心中
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―公園>>1:472― [ゆっくり、けれどしっかり、頷いた。]
…――。
[おそれに震えるようなら、 それ以上は口にしない。]
…隣町……――、あの、研究所…? ……――クロヴィス研究所支部…?
[胸の前で祈る形に手を組み合わせる。 父の所属していた研究所の支部だ。 緩やかに首を横に振る。]
…―― ちがうわ。 ……ちがうの。 あなたの、お母さまのせいでは…ないのよ。
[――きっと、むしろ。病に近づきすぎた、被害者なのだと。]
(1) 2010/03/26(Fri) 00時頃
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―公園 >>4―
…――、そう。……
[やっぱり、と少しだけ眼を伏せた。]
……、うん。 ―――…わるく、ないのよ。
[やはりあやすように、そっと髪を撫でた。]
…ごめんなさいね。
[呟く声、は 小さく。]
(6) 2010/03/26(Fri) 00時半頃
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―公園― [背中を撫でながら、 ケイトの言葉を聴いて、ん、と小さく頷いた]
…うん、……そうね。 ひとりぼっちは、さみしいわ。
うちでよければ、くるといいの。 きれいな眺めの、家なのよ。
[できるだけ、日常をなぞるように。 そう、ゆっくりと紡いだ。]
…、?
[ふと、どこかの茂みが揺れた気がして。 小首を傾げてあげたその視界に、 女性の姿は入るだろうか>>12]
(15) 2010/03/26(Fri) 01時頃
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―公園― [ケイトはびっくりしたかもしれない。 マルグリットもひとつ瞬いて]
あの、だいじょうぶ…?
[痛そうな音がした。 そっとケイトから離れて、日傘はさしたまま しりもちをついた女性へ近づいた。]
ええ、いいおてんき、ね。
[やわらかく笑んだ。]
お散歩中…?
(20) 2010/03/26(Fri) 01時半頃
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―公園―
けがはない? だいじょうぶなら、いいの。
[続いた言葉には黒く見える緑の眼を少し丸くして]
……そうなの、
[切なそうな、気遣わしげな表情を浮かべた。 それから、少し考えて]
おなか、すいてる?お菓子があるの。 ……あまいものは、元気が出るわ。
[ケイトさんも、ね、と 散歩と一緒に約束した、猫の少女にもおすそ分けしたお菓子が入った荷物を指差した]
(31) 2010/03/26(Fri) 01時半頃
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―公園― [差し出したのは小分けにされたクッキー。 紅茶の味がする、マルグリットお気に入りのものだった。]
あら…?
[公園はとても静かで、 足音が聞こえればそれは自然と耳に入るものだった。
リンダの足音にも、気づくだろう。]
(35) 2010/03/26(Fri) 02時頃
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―公園―
[そう?と、自然に色香を纏う女性へ クッキーを手渡したそのすぐ後、新たな人影を見つけた。]
…、――しってるひとなのね…?
[リンダ、と呼ばれた背の高い女性は ――怪我が、とても痛々しく。 マルグリットは胸の前で手を握り締めた。 ケイトがおびえるようなら、 だいじょうぶ、と声をかけて。]
イリスさん…?
[この公園で最初にLiliumについて話した、 栗色の眸が脳裏を過ぎる。]
(44) 2010/03/26(Fri) 02時頃
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[栗色の髪、背格好、それは記憶の中の 虹の名前と一致する。 酷く申し訳なさそうに首を横に振る]
…昨日、ここで逢ったきりなの。 あいたいひとがいるみたいだったわ。
[イリスを必死で探しているひと。 このひとのことだったのだろうか。]
…ね、 イリスさんも、 あなたを探してるのでは、 ないかしら。
だから、あちらこちら、 いっては、入れ違って、…ね。 あるのよ、いそいでると…みえなくなるの。
(52) 2010/03/26(Fri) 02時頃
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[地に落ちる携帯電話の上に花が降る。 両手で日傘の柄を握り締めた。]
すこし、どこかで 待ってみるのも、いいかもしれないの。
あなたも、ひどい怪我なのだわ…。
[――もう一人の女性が携帯電話を差し出すなら、 そこで口を噤む。心配そうに見るのは、変わらず。]
(56) 2010/03/26(Fri) 02時半頃
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―公園― [リンダと呼ばれた女性と、もう一人の女性。 やり取りを、おろ、として見ていたが]
ま、待って…!
[ふらふらと離れていく女性に声をかけた。]
あの。 わたしの、後輩にも、 あなたの探してる子、見てないかきいてみるのよ。
だから、
[自分の声は届いていないようだったから、 それはなんの意味も持たないかもしれないが。]
(66) 2010/03/26(Fri) 02時半頃
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『 イリスさん、ってひと しってる? 栗いろの髪と、眼をした、かわいい子。 背は、わたしよりひくいのだけれど。
みたら、リンダってひとが、さがしてたって つたえてほしいわ。 とってもいっしょうけんめい、さがしてたの。
ごめんねこんなときに、おねがい。』
[――祈るように、送信ボタンを押して。]
(=0) 2010/03/26(Fri) 02時半頃
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長老の孫 マーゴは、両手で持つ、慣れない手つきで携帯電話を操作したようだった。
2010/03/26(Fri) 02時半頃
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―公園― あのひと、…… あんな、ひどいけがなのに。
[単身なら追いもできたろうが、 ケイトをつれてはいけないと、動けない。 祈るように両手で持った携帯電話。 程なく、返事が来た。]
…!
[表情が少し明るくなった。]
イリスさん、後輩の近くに、いるみたい。 え、っと…
[押しなれない様子で、文章を作っていく。]
(74) 2010/03/26(Fri) 03時頃
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『いるの、よかった
リンダさん、しょうぎょうちく、のほうに 向かっていったみたい。 さがしてるのだわ。伝えてあげて。
つながって、よかった。 ほっと、した。 きをつけてね。どうかぶじでいてほしいの。』
[急いでいたのか、変換少なく 文章は届いただろう、]
(=2) 2010/03/26(Fri) 03時頃
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―公園―
まだ、つながったわ。…よかった。
[携帯電話を胸に抱く。 ヨーランダも無事だった。傍にはきっと グロリアもコリーンもいるのだろう、と、思っていた。 タバサにそっと声をかける。]
イリスさんに、リンダさんのこと、 つたえてもらったの。 きっと、逢えると思うわ。
[タバサは、どんな表情を浮かべただろう。]
(81) 2010/03/26(Fri) 03時頃
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―公園― ……わたし、ケイトさんをつれて 家に戻ろうと思うの。 とても、つかれてるから…。やすむのも、大切なのよ。
あなたは、おうちにかえる…?
[首を小さく傾いだ。 かえるのだというならそのまま見送って。 もし帰る場所が、というなら自分の家に来るかと聞いたろう。
どちらにしても、やわらかな声で こう尋ねることには変わりはなかった。]
わたしは、マルグリットというの。 *あなたは?*
(85) 2010/03/26(Fri) 03時頃
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『ほんとう? よかったわ。大切な人同士なのね。 逢えるといいのだわ。
そうなのね。 大切な人がいるなら どこにいても、大丈夫ね。
うん、わたしのほうも、また何かあれば、連絡するのだわ』
[先ほどよりは幾らか落ち着いた文面であった。]
(=4) 2010/03/26(Fri) 03時半頃
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[――しばらく経った後。 マルグリットらが家に向かう途中だろうか、 こんなメールが送られてくるだろう。]
『わたしは、自宅にもどることにするの。 かえるところ、ないって。 いっしょに来た子もいるの。
みんな、いまは、だいじょうぶ?』
[独り診療所にいるコリーンのことは知らないから、 そんな風に尋ねて*]
(=5) 2010/03/26(Fri) 03時半頃
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―住宅街:マルグリット宅― [ケイトの手をそっと引いて タバサが来るようなら、一獅ノ案内する。
道中、ふうわりと白い花びらが舞うたびに、 マルグリットは哀しげに空を見た。 花の香りが遠く近く、漂っている。 やがて、少し高い丘の上、白の家が見えてくる。 暴徒の手はここまでは届いていないようだった。]
ここがわたしのおうちよ。 どうぞ、あがって?
[庭に咲くのは春の花。つるばらのアーチをくぐった先に扉がある。そっと日傘を閉じた。]
(108) 2010/03/26(Fri) 11時頃
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[客人にはゆったりとしたソファをすすめて マルグリットはカーテンを開いた。 空は、とても青く澄んでいる。]
なにかあったら、謂ってね。
[笑みを向けた後、テーブルの上に焼き菓子を置いた。 携帯電話がなるのに気づくと、 やはり両手で持って、確かめる。
それからもう一度、窓の外へ眼を向けた。 思うのはヨーランダたちが無事であるように、 あのふたりが無事に逢えるように、 それから]
…――、猫さんも、だいじょうぶかしら。
[気紛れなこども―まだ年齢を誤解していた―のことも。]
(109) 2010/03/26(Fri) 11時頃
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[RE:>>=6]
『再会できるって、しんじて、お祈りするわ。
守ってくれるの。 とてもすてき。 王子さまみたいね。 王子さまより、ずっとずっと、きれいなひとだけれど。
やっぱり、太陽とお月さまなのだわ。
うん。連絡、まってる。』
(=8) 2010/03/26(Fri) 11時半頃
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[RE:>>=7]
『コリーンさんが、いないの?
もし、てつだえることがあったら、 いってね。 いえにもどったから 道具とか、は届けられると思うから。
きをつけてね。』
[窓際から外を見ながら、 祈るようにそう送った。]
(=9) 2010/03/26(Fri) 11時半頃
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―住宅街:マルグリット宅― [写真立てには、父の、母の写真がある。 携帯電話が震えた。 開いてその内容にほっとした表情を浮かべる。]
後輩のおともだちがね、 いなくなってたけど、見つかったって。
よかった。
[と、ケイトはじめ、客人が起きているなら そう伝えて。]
みんな、すてきなひとなのよ。 紹介できると、いいわ。
[日常をなぞる。少しだけ翳れどもその姿勢は変わらない。]
(130) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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ちょっとだけ、庭を見てくるの。
そうだ。お花を飾りましょうか。 春ばらを育ててるの。 いいかおりなのよ。
[少し首を傾げてほほ笑んだ。]
(131) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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長老の孫 マーゴは、受付 アイリスのことを、庭に咲いたアイリスを見て思う。会えたのかしら。会えるといいわ。
2010/03/26(Fri) 13時頃
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わたしがいなくなっても ばらはずっと、 咲いてくれるかしら。
(-33) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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――ね、…さいてくれる?
(-34) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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―住宅街:マルグリット宅― [大きな硝子戸を開けば 直接部屋から庭に降りることができる。 ばらの花を選びながら、腕に抱える ケイトの声を聞き、彼女の方を向いて>>132]
…うん、…そうね
[父は、研究して、対抗策を見つけられずに、死んだ。 対抗手段は、きっと、無くて]
…――研究所で…何か見つかれば、 ニュースでもしらせてくれる かしら ね。
[――少しずつ世界の機能が麻痺している。 気休めだ、とわかっていても口にして、微笑む]
ね、お花は何色がすき?
(135) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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長老の孫 マーゴは、読書家 ケイトの方を見て、庭に佇んでいる。
2010/03/26(Fri) 13時頃
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/*
どうしよう わたしでは ケイトさんをやんでれさせてあげられないかもしれないわ!
(-36) 2010/03/26(Fri) 13時頃
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―住宅街:マルグリット宅― [話し声は聞こえたろうか。 摘み取ったばらの花を抱えて 低い塀から少しだけ背伸びして顔を覗かせる。
小首を傾げる。
誰か、居るのだろうかと。 聞き覚えのある声だと思った。]
(148) 2010/03/26(Fri) 13時半頃
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―少し前のこと>>139― [タバサから差し出された名刺を見て]
店長さんなの、すごいわ。 おさけをのむところかしら。
[笑みを浮かべた。 名刺は大切に、鞄のなかにしまわれた。 過去にするのはかなしいから、 意味が無いなんて口にはせずに。]
ええ、よろしくおねがいするの。
[そう、謂ったのだった。]
(150) 2010/03/26(Fri) 13時半頃
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長老の孫 マーゴは、楽器職人 モニカの姿に、そしてヨーランダとグロリアに、笑み浮かべて小さく手を振った。
2010/03/26(Fri) 14時頃
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―住宅街:マルグリット宅― [呼び鈴を鳴らしに行く様子なら、 長いワンピースの裾を片手で持ち上げながら駆けて行く。]
ようこそ。
[笑み浮かべて腰の高さほどの木戸を開く。 片手には抱えたばら。 彼女らの会話の内容を、 マルグリットは知らないけれども。]
(163) 2010/03/26(Fri) 14時頃
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