73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/01/03(Tue) 23時頃
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――音楽室―― [時が止まったままの世界。自分の居場所をただ確保したかった。 それは本来自室になるはずだった。ずっと自室に閉じこもったまま。 そうすれば、誰も自分を傷つけはしない。だけど、何故か自室を出てしまった。
いつも通りを心がけながらも、本当はずっとどこかで変わりたかったのかもしれない]
どうして、………どうして、僕を。見捨てなかったんですか?
[不適合者なのに、両親は今でも広い愛情でもって自分に接してくれる。 そのことに居た堪れなさを感じて、逃げ出したいと何度も思った。 週に1度は必ず寄越される手紙。触れられるのは、学校生活のこと。 友人ができることを望んでいる両親。それは手紙からも伝わってきて、追い詰められる。 自分には無理だと諦めているけれど、こんな自分を見捨てない両親の期待を裏切れるわけがない]
(+26) 2012/01/03(Tue) 23時頃
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[最初に手紙に書いたのはクラスメイトのロバートのこと。 同室者に触れるのは、両親の手紙を万が一見られた時のことを考えてできなかった。
人と多く関わらない自分が、たまたま手紙を書くときに直近で挨拶を交わした存在だったから。それだけの理由。 自分より、ほんの少し身長が高くて、自分のことをルブランと呼んでくれる『友人』だと書いた。 最初ゆえに、嘘を書くことに未だ抵抗があり、書いた後は、しばらくロバートの顔が見れなかった。
次に手紙に書いたのは音楽室でよく会うエリアスのこと。 そのピアノの音を盗み聞きして、その曲に対しての感想を書くとともに、素晴らしいピアノを奏でる先輩だと書いた。 最初の手紙に比べれば、嘘の度合いは少ないけれども、きちんと聞かせてもらったわけではないことに罪悪感が芽生える]
(+27) 2012/01/03(Tue) 23時頃
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[三番目に誰を書こうか、迷った末に名前を出したのは当時生徒会長になったばかりのレオナルド。 接点などないのに、一般的な生徒会長像を崩さぬよう自分のような後輩にも優しくて人望に厚い先輩と書いた。
続けて、名前を出すのはジェフェリーのこと。 当時生徒会副会長であり、噂を聞く機会があった。自分に厳しく、他人に厳しいその姿勢を尊敬していると書いたか。 手紙に出した時には知り合いですらなかったのに。
他者との関わりについて触れられていないことについて、両親に心配されたから、ノックスについても触れてみた。 すぐに抱きつく先輩がいると、書いてはみたものの、自分は抱きつかれたことすらない]
(+30) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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[嘘で嘘を塗り固めて、送り続けた手紙。 両親を安心させたくて、自らの世界を壊されたくなくて、偽りの世界をもう1つ手紙の中に作り出した。 だけど、両親の心配は止まらない。当たり前だ。表面的なことにしか触れていない手紙では、すぐに嘘もばれる。 一方で、善良な両親は息子の言葉を完全には疑えず、否定もできない。
冬休みは帰省するつもりだった。 だけど、直近の手紙。最後に綴られた文字に目の前が真っ暗になった。 「あなたの友人の話を直接聞くのを楽しみにしています。もし、良かったら、友人も連れてきても構いません」 帰れないと思った。文字にするだけで精一杯だったのに、話すほどのことなんて、あるわけがない。 それに、連れて帰るほど仲が良い友人なんてもちろんいない。
自業自得。嘘を嘘としないためには、それ以上の嘘を吐く。そして、嘘を吐き続ける。そうし続けた代償はあまりにも重い。
「ごめんなさい。仲が良い友人が寮に残るから、僕も残りたいんです」 そうやって断って、そして寮に残った面々を見て戸惑った。 何故、よりにもよって手紙に綴ってしまった偽りの友人や先輩達なのだろう。考えても仕方ないことなのに、余計に追い詰められた]
(+31) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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………嬉し、かった……。
[音楽室で楽譜をぎゅっと抱きしめる。 楽譜をジェフェリーが拾ってくれたことから、全ては始まった。 エリアスのピアノを聞く許可をもらうことができた。 ロバートをフィリップの鳥から助けようと一歩だけ踏み出すことができた。 ノックスに自室を貸すことが許すことができた。 フィリップのために初めて自分との会話手段でしかなかったバイオリンを弾くことができた。 フィリップとカルヴィンの望みが叶うことを願うことができた。 薔薇の香りが齎す不快感など問題にならないくらい自分は他人と関わりを持つことができた]
だけど、……それでも。
[他者と関われば、関わるほど、自分が不適合者だと突きつけられるような気がした。 自分はどこまでも自分のことしか考えていない。自分のことしか優先できない。 何よりも恐れ続けたのは自分が傷つけられること。その壁は乗り越えられなかった。 すぐに見捨てるであろう自分が他人と関わるなんて許されることではない。
だから、……だから、だから……全てを終わりにしないといけない]
(+34) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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[自分が生きた年数はたった16年。それなのに、途方も無く、長かった。 当たり前だ。自分だけを見つめ続け、自分だけを愛し続け、変化しない毎日を送っていたのだから。 もう十分ではないか。そう思ったのはいつのことか。 気付けば、終わりのことばかり考え続けていた。
自殺は決して許されない。道義的な意味や宗教的な意味ももちろんあったけれど。 それより優先すべきは徹底した自己愛。自らの身体に傷を付けることなど許しはしない。
毒を飲むとかも論外だ。外傷がなくとも、内傷があれば、それは結局傷に変わりない。 眠る前、いつも願い続けた。このまま目覚めないことを。 夢に囚われるなら、自分の体は傷付かない。誰も、傷付かない。 それが一番良いのだ。もう嘘を嘘で固める必要もなければ、手袋で外界に触れることを拒絶しなくとも構わない。
急速に眠気が襲ってくる。抗うこともせずに、易々と手放される意識。そして、潜りゆくは自らの深層。 最深層に辿り着けば、他者の干渉を許さない。誰にも邪魔されない世界で一人。二度と目覚める気はない。 自分が最後に手にしたものはバイオリン。それで構わない。バイオリンの音とともに、自らを封印する]
(+35) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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……っ……
[何故か頬に熱い痛みを感じて、意識が最も深い部分に落ちるのを妨げられる。 何が起こったか分からず、おぼろげな意識を現実に向ければ、誰かの声が聞こえる。 それが誰の声か。聴覚に優れ、また極端に少ない人間としか関わっていない自分はすぐに気付いた]
な、ぜ……?
[瞳をゆっくりと開けば、自分の頬を撫でるレオナルドの姿>>6:74。 思わず、自分の手を撫でられた頬に当てても、もちろん手が重なる感触を感じることはない。 人の感触…―――体温を感じないがゆえに、怯えることもなければ、どこか他人事のように見つめる]
(+37) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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……………!!!
[持ち上げられるために触れられた指>>6:76 誰にも触れないようにしていた手袋は外界との断絶の象徴。 誰かに触れてしまえば、自分の世界が形成できなくなる。
自分が関わるのは、自分だけ。自分が触れるのも、自分だけ。 その手が他者に触れられている。恐怖や嫌悪は無い。意識だけの自分では実感に乏しく……]
…………な、んで…?
[自分への愛しさのあまり募っていた想い。自分に触れ続ければ、触れ続けるほど感じていた虚しさ。 今レオナルドに触れられている感触こそ感じないのに、心が何か暖かいもので埋められる。 それが満たされるという感覚であることは今までに経験が無い故に気付けない。 翻弄されないように首を振り、自分を守るために、頑なに心を閉じようとする]
(+38) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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………ぇ………!?
[呆然としている間に脱がされていく服。 凍りついたように呼吸を止めて、目を見張る。 何事か意味も分からず、制止の言葉すらかけることもできない。 自分の体なのに、何故か盗み見してしまっているような妙な気持ちになり、直視するに堪えず、結局目を逸らす]
…………何が、…ぇ?
[良かったと呟き、安堵する姿を見つめ、瞳が動揺に揺れる。 何故脱がされたかはともかくとして、レオナルドが自分の身を案じてくれていたことを知り、一歩後ずさる。 自分の身は自分が案じなければ、誰も案じてはもらえないもののはずなのに。 そうでなければならないのに。そうであると思っていたからこそ、自分は自分だけを慈しみ、愛し続けてこれたのに。 内心の迷いとは裏腹に瞳はレオナルドに釘付けになる]
(+39) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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[抱き寄せられる体。衣服すら身に付けていないためか、触れられた場所が熱を持って、熱く感じる。 鎖骨に唇が当たった時には、反射的に自らの鎖骨に手を当てて、さらに距離を取ろうと後ずさる。 意識の自分は既に遠巻きにしかレオナルドと自分の体を眺めることができない。 困惑に揺れる自分の意識は、もはやそれは自分の体ではないと思い込もうとすることで、平静を保とうとする]
………っ……!
[小指に刻み付けられるように残される紅痕。 熱だけではなく、チリッとした痛みを自らに齎した気がした。 視線を落とせば、意識だけの自分の小指にも紅痕が浮かび上がる。 拒絶を示すように首を何度も何度も振る]
(+41) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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どうし、て………?
[レオナルドは薔薇の香りに飲まれたのだろうか? その瞳の色を見ようにも、距離を縮めることはできず。されど、膝を抱えて、自らの瞳を閉じて、見ないこともできず]
………ぁ………!
[首筋に寄せられる唇に小さく声をあげて、弱弱しく首を振る。 薔薇の香りに噎せる姿を見れば、一瞬心配そうに見つめる。 きっと、何かがあったのだろうと、そう思い込もうとした。 生徒会長を務めるほどなのだから、品行方正で優秀な人なのだから、彼がしていることに不審な点などあるわけがない。 そうやって、他人の善良な部分にばかり目を向けたがるのは、結局は自分が穢れたくは無いから。
自分はどこまでも成長しないし、変わらない。そのことが若干胸に引っかかる。
上着をかけられて、レオナルドはそのまま音楽室を後にする。御礼を言わなきゃと思った時には、既にその姿はない。 小さく息を吐く。今の出来事が衝撃的過ぎて、意識を自分の内に向けてこもろうとすることができず、この場に留まるしかない]
(+42) 2012/01/03(Tue) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/01/03(Tue) 23時半頃
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