6 偽りの聖戦《イミテーション・ジ・ハード》
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[おちる。おちる――。
セフィロトの祭壇を覗かなくてもわかる。
――第六のセフィラ《ティファレト》は、崩壊してしまった。]
…………。
[それでも、運命の鎖《リーニュ・ディスタン》は――絶たれていない]
(7) 2010/03/26(Fri) 22時半頃
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[…にいさま、おかえりなさい。
こんな私に、『いきて』って言ってくださって、ありがとう。 約束、守ってみせますね。]
(8) 2010/03/26(Fri) 22時半頃
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[しかし上空から迫る漆黒の王《モーリオン》の追跡は、予想以上に速く。 自分を貫こうと迫る。迫る。
このままでは、約束が守れない――
そう焦りを見せたその時だった]
ベネット…!
[金色の翼の青年が、身体を抱え上げ――闇を弾く]
(9) 2010/03/26(Fri) 22時半頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/26(Fri) 23時頃
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/* んー、にいさま邪気悪魔じゃなかったら王子様かと思ってたけど違うのか。
にいさま邪気悪魔じゃない場合は霊で、かあさまと亮が王子か邪気のどっちか。 にいさま邪気悪魔の場合はかあさまと亮が霊か王子のどっちか。
もう邪気悪魔いないっぽい気がするんだけどなあ。
(-1) 2010/03/26(Fri) 23時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/27(Sat) 00時半頃
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…………。
[父と対峙するベネットの言葉が心に沁み渡る。
身体だけではなくこころをも包み込む、優しき陽光《ラー・ホルアクティ》]
ありがとう、ベネット。 もう、大丈夫です…。
[片翼(あに)が目に見えなくなっても、蒼と銀からは、涙は溢れていなかった。
――いや、全てに決着を付けるまで、涙は流さないと決めたのだ。
決着をつければ、きっと。
昔のように、昔よりもっと、みっともない姿で泣き喚くだろうけど。]
(22) 2010/03/27(Sat) 12時頃
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[憤怒の一撃《ラース・インパクト》を防いでもなお、王(ちち)と翔太に深く語りかけるベネット。
やはり彼は、やさしすぎる。 第四のセフィラ《ケセド》が司るは――慈悲]
滅びの連鎖《カタストロフィ・チェイン》を進行させ。
多くの咎なき命を奪い、 多くの咎ある命も奪い、
――平穏なしあわせ?
それが、あなたの言う事ですか!?
いいえ、無理だと断言できます。 強き《闇》のとうさま、強き《光》のかあさま。
あなたたちの力を合わせたところで、《新しい輪廻》など、《新しい世界》など、つくれない。
だってとうさまは、
(23) 2010/03/27(Sat) 12時頃
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――――紛い物《イミテーション》なのだから。
(24) 2010/03/27(Sat) 12時頃
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[右の翼の純白は、熾天使《セラフ》の証。 左の翼の暁の紅色は、片翼の闇を受け入れた証。
左眼の銀は、宵闇に灯る光。 右眼の蒼は、燃え盛る蒼き炎。
今の宵闇《ウィ・ナ》が纏う光は、ただ闇をいたずらに奪ってしまうだけの光ではない。
光のみの美しい世界などない。 そこには、必ず闇がある。
それでも、その闇を受け入れかがやきつづける――。
――あるがままの世界の理を具現した、熾天の光]
(25) 2010/03/27(Sat) 12時頃
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/* ええええええええええwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
邪気悪魔そこwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
占霊守王聖聖|C狼|邪 牧奏本宝双理|歌小|掃
こうか。
(-17) 2010/03/27(Sat) 12時半頃
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…………。
[鏡を宙に放り投げると、それは白き光に包まれ――銀色の大鎌の姿へと変わった。
三日月の切っ先を父に向けながら、語る]
…戦の申し子《チルドレン・オブ・ウォーズ》。 戦う運命に生まれた子供、でしたっけ?
とうさまがよく、話してくれましたね。
(60) 2010/03/28(Sun) 01時半頃
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……でもね、とうさま。
運命は――世界にも、運命の女神《レディ・フォルトゥーナ》でさえ、確実に決められるものではないの。 実際決められたとしても、それはひとの意志で変わりうる。
[運命の羅針盤《コーディエライト》が、陽光のこころを持ったのも。 暁が、冥府に連れていかれた姫様の魂を私の元に還したのも。
すべては、運命に逆らおうとする意志ゆえのもの]
(61) 2010/03/28(Sun) 01時半頃
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――幸せで平穏な世界を創り直すなんて
それは単なる世界からの逃避(にげ)です……。
光があれば闇は必ずある。
光のみの美しい世界などありません。そこには、必ず闇がある。
――逆に、闇のみの歪んだ世界などありません。そこには必ず、光があります。
……大事なのは。 光も闇も乗り越えて、護るべき世界を見つけることではないのですか?
(63) 2010/03/28(Sun) 01時半頃
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――そして私がとうさまのそれが逃避(にげ)に見えるのは、結局あなたの好き放題やっているだけだから。
だから、かあさまの声に耳を貸さなかった。…違いますか?
もし、たとえ……平穏な世界がとうさまの本当の望みでも。
押し付けられた世界は、いらない。
(64) 2010/03/28(Sun) 01時半頃
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…………!
[真実を告げただけなのに、よほど矜持が揺らいだのか。 父は激昂し、雷光を纏った闇となって突進する――!]
……ベネット! そのまま防いだのでは、流石のあなたといえど危険です。
――なんとか、とうさまの勢いを殺してみせます。
(68) 2010/03/28(Sun) 02時頃
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[父の黒き涙。それに哀れむような、慈しむような視線を向ける]
……確かに、身体の時を戻され記憶と翼を奪われてもなお。 私は戦いに目覚めてしまった。
異形への復讐、もう一人の『兄上』への贖罪のつもりだったけど。 自分の意思で歩んだはずの路は、もしかしたら誰かに誘導されていたのかもしれない。
それでも――戦いに身を投じたから、とうさまやかあさまやにいさま…ひめさまとも再び会うことができた。
自分の存在を、思い出したの。
後悔や、悲しかったことも、この短い間だけでたくさんあった。 ――だけど、全てが間違っていたなんて思わない。
私は今! 『自分の意思で』あなたを止めるために、ここにいるッ!
運命だなんて御託、知ったことですかああああっ……!!
(72) 2010/03/28(Sun) 02時頃
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…宵闇のウィ・ナの名において。 失われし《メル=ヒェーン魔術体系》、再び具現せん!
[宙に、月詠の民《ルナ・イリューシュカ》の紋章《エンブレム》が浮かび上がる]
(73) 2010/03/28(Sun) 02時頃
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闇に魅入られた父に捨てられし兄妹。 悪鬼蔓延る虚無の森を彷徨せし兄妹。
兄《Hensel》を狂気の宴に捧げられた虚ろな妹《Gretel》よ。 魔への復讐を唯一の糧とする愚かな妹《Gretel》よ。
……おいで。
お菓子の家《Hexenhaus》は此処になくとも、そなたに糧を与える。
……眼前に揺蕩う不浄なる闇を。 業火の炉《Hestia》に閉じ込め、その罪を問え!
グレーテルの煉華《グレーテル・ハウリング》!!
(74) 2010/03/28(Sun) 02時頃
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[父には見えただろうか。
宵闇の前に現れたのは、幼い少女。 ――暗い赤毛を三つ編みでくくり、翠の瞳には光が宿らない。
その身体は、幽体のベネットのように半透明だった。
精霊たちの語るお伽話《Marchen》に出てきた《Gretel》。 少女が、やわらかく微笑んだ――その瞬間。
父の身体を、宵闇の右眼と同じ蒼き焔が包み込む!]
(75) 2010/03/28(Sun) 02時半頃
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/* タイミング悪かった、ごめんなさい…orz
(-33) 2010/03/28(Sun) 02時半頃
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[宵闇がグレーテルを通して放った焔の一撃と、悲愴闇神雷撃《パトス・オブスキュラ》の力が衝突したのは――同時だった。
とっさにベネットから受け取った天眼輝石《ボツアナアゲート》を、祈りをこめて握り締める。
こころによみがえるは――。 聖母(はは)のぬくもり。 片翼(あに)の声。 ベネットの微笑み。
――そして石からは光が溢れ、宵闇を光の結界が包んだ]
…………っ。
[さすがは、多くの魂を屠った一撃。 悲しみの波動に全身が痺れそうな感覚が走ったりと、まったく無傷とはいなかったが。
それでも――光の護りによって衝撃は和らいだか]
(79) 2010/03/28(Sun) 03時頃
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/* めるひぇんなんたらはRPGでいう召喚魔術みたいなもんだから、ぶっちゃけ強いのはリンデルじゃなくてグレーテルとか雪の女王さんとか。
しかし本当、愛でなんとかするキャラだなリンデル。 光側だからいいよね? え、だめ?
(-38) 2010/03/28(Sun) 03時頃
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/* 墓下でブーイングされてないかな、うわああああ。
まあ、セシルとベネットどっちをとるのよこのビッチとかは言われてるだろうし、言われても仕方ないキャラだとも思ってるけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-39) 2010/03/28(Sun) 03時頃
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[息を整え、苦悶に顔を歪ませる父に顔を向ければ。 その銀と蒼が曇る]
…聖戦は確かに、紛い物《イミテーション》でしかないと思う。
――筋書きの上っ面はあの時をなぞりたかったのかもしれないけど、所詮は偽り……。
偽りの聖戦《イミテーション・ジ・ハード》。
(80) 2010/03/28(Sun) 03時半頃
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……でも。
幸せにくらしたい。 平穏にくらしたい。
とうさまのその気持ち自体は。
――たとえ逃避(にげ)への願望(ねがい)が含まれていても、その根源自体は――
……紛い物《イミテーション》とは、思えないの。
安らかに暮らすことは…力があってもなくても、誰もが望みうる願いだから。
(81) 2010/03/28(Sun) 03時半頃
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……それがどうして、こうなってしまったんだろうね。
みんなが望みうる願いを叶えようとしたのに。 なんで誰も望まないかたちになってしまったんだろうね。
[新しき世界の父《アダム》になることを望んだ男の姿を見つめながら――独り呟く]
(82) 2010/03/28(Sun) 03時半頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/28(Sun) 03時半頃
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[そういえば。 ベネットは先程、亮の名前を叫んだ。 あの奇妙な機械を操る青年。
あれほどの技術に心当たりがないわけではなかった。 確信がないから、人前で口にはださなかったものの――。]
……創造の魔王《デーミウルゴス》・ラルフ。
(83) 2010/03/28(Sun) 19時頃
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[ありとあらゆる魔導器を創り出す叡智。 どんな強固な絆さえ呪いに変え、それを見世物のように楽しむ残虐性。
見つければ転生体ごと完膚なきまでに抹殺されることも厭われていない、枢機院の特級指名手配犯。
そして自身は直接会ったことはないが、漆黒の王(ちち)の友人。
亮とラルフの想いや決心は、宵闇に与り知らぬところであったが。 今、『彼ら』が敵対する者ではないことは理解できていた]
(84) 2010/03/28(Sun) 19時頃
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[しかし――今はこちらの味方なら。 彼らは今、何をしようとしているのだろう。
全なる書《アカシックレコード》を人の手で書き写そうとしたアクハト写本。 確か、そこにラルフについて記されていたことは――。]
……まさか。
[過ぎった考えはひとつ。
それ以外の解(こたえ)は、思いつかなかった]
(85) 2010/03/28(Sun) 19時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/28(Sun) 19時頃
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くっ…!!
[父が槍を生成し、再びこちらに向かって突進し始めたなら。
鏡を変化させた大鎌のハンドルや刃の部分で、それらの猛攻を辛うじて受け止めていく。
それは端から見れば、幼い童子が歴戦の猛将である父親に稽古をつけられているようにも映るかもしれない。
危なっかしいこと、この上ない受け止め方だった。]
(86) 2010/03/28(Sun) 19時半頃
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……とうさまっ!
一つ、聞かせてくださいっ…。
――あなたにとって、《世界》とはなんですか?
(87) 2010/03/28(Sun) 19時半頃
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