18 'Cause I miss you. 〜未来からの贈り物〜
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受付 アイリス! 今日がお前の命日だ!
2010/07/03(Sat) 06時頃
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―集会所・二階―
[ 廊下を我が物顔で歩き、扉を開いた。 普段通り、何の変哲もない。 もしも見かけるものが居たならば、この静寂の中全く音を立てないことに対して違和感を覚えるだろうか。]
――よぉ、アイリス。
[ 後ろでで扉を閉め、ベットへと近付き耳元で呟いた。]
(11) 2010/07/03(Sat) 15時頃
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[ 突然耳に届いた声。果たして少女は目覚めただろうか。 左手、人の姿の時よりも巨大で毛むくじゃらなそれでアイリスの首を絞めあげた。]
おおっと……寝ているヤツらの邪魔にならないようにしようぜ?
[ 牙をこすり合わせるように哂う。 暗闇の中、少女の瞳に眼帯をかけた狼の顔が映っただろうか。]
悪いなぁ、フランシスカがどうしてもって言うからよぉ。
[ 空いた右手で上着を引き裂き、肩口を顕にする。 そして、散々心の中で描いていた様に、牙をそこへと突き立てた。 右手の爪で腹を裂き、中を掻き分ける。 激痛に叫びをあげようとしても、絞める左手はそれを許さない。
探るような右手が、とうとう一番熱い肉を探し当てた。 それを引きちぎると同時に喰いちぎる――少女はいつしか事切れていた。]
(*3) 2010/07/03(Sat) 15時頃
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うめえ! こいつはいいぜ、最高だ!
[ 肉を飲み込み、哄笑する。]
フランシスカァッ! 一番旨い所をくれてやる! とっとと来やがれ!!
[ 少女の味に陶酔しつつ、叫んだ。 右手の中、弱々しく脈打つ熱い肉を潰さぬように気をつけながら。
同胞が来たのならそれを渡しただろう。 来なかったとしても声を頼りに探し当て、どちらにしても、その熱い肉を口へ運ばせる事だろう。*]
(*4) 2010/07/03(Sat) 15時頃
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―集会所・朝―
[ 浅い眠り。物音に気付いて目を覚ました。>>14 辺りを見渡す。 自宅ではないことに気付き首をかしげ、]
……あァ。
[ 思い出し、起き抜けの声を漏らした。 集会所に寝泊まりすることに鳴った理由。
二階へと駆け上がる足音を聞き、アイリスが最期に見せた瞳の色を思い出す。]
……ふ……ぁ。
[ 欠伸をひとつ。 しばらくしたら叩き起されるだろうから、わざわざ起きる必要もない。 椅子の寝心地の悪さに顔をしかめながらも再び眼を閉じた。]
(15) 2010/07/03(Sat) 20時半頃
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―集会所―
[ 階上からの雄叫びに顔をしかめて眼を開いた。>>19]
……たく。まだ朝じゃねえかよ。
[ 立ち上がり、一度体を伸ばす。 そして、昨日と同じように、ゆっくりと階段に向かった。]
(23) 2010/07/03(Sat) 22時頃
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―アイリスの部屋・回想―
[ 怯えたような同胞の声に苛立を覚える>>*5]
何時まで下らねえ事に拘ってやがる、あのガキ……。
[ 何時までも食事に現れない同胞に業を煮やし、怒鳴った。]
いいからさっさと来いッ!! 命令だ! フランシスカッ!!
[ 『強制』の意志を込められた、人に聞こえざる怒号は村中に響いた。]
(*6) 2010/07/03(Sat) 22時頃
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―集会所・二階―
うるせえぞ! 何だってんだ!
[ 階下へと響いたヤニクの咆哮に対抗でもするように怒鳴る。 鼻につく血の香に顔をしかめた。 部屋の前で呆然と立ちすくむ二人の影に近づく。]
――これは……。
[ 部屋を覗き込む。 少女は夕べのそれと同じように、赤を散らしてそこに横たわっていた。]
――女に見せるもんじゃねえよ。
[ 吐き気を抑えその言葉を振り絞り、ドアノブを取ろうとした。
――料理のそれと同じで、冷めた血と肉の香りほど不味そうなものはない。 心の中で毒吐きなから。]
(26) 2010/07/03(Sat) 22時半頃
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[ ふらふらと現れたフランシスカに、血に濡れた顔のまま笑ってみせた。>>*7]
遅かったじゃねえか。 まあいい、冷めたら不味くなっちまうぜ?
[ そう言って、横たわるアイリスがよく見えるようにベッドから離れる。]
(*8) 2010/07/03(Sat) 22時半頃
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[ 床にへたりこみ、アイリス同様動かなくなった同胞。>>*9 ゆっくりと近付き、その前に屈んだ。]
ほら、食えよ。
[ 逃がさぬよう左手でしっかりと肩を捕らえ、右手の肉を口元へと差し出す。]
(*10) 2010/07/03(Sat) 22時半頃
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[ 心ここに在らず。だが、本能には抗えなかったのだろうか。 呆然としながらも開いた同胞の口に、右手のそれを押しこむ。>>*11]
ほうら、熱いだろう? 甘いだろう?
――この味を知っちまったら、もう戻れないだろう?
[ 酷薄な笑みを浮かべたまま、目の前の少女を注視する。]
(*12) 2010/07/03(Sat) 22時半頃
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ああ……。
[ しっかりと中を確認したわけではない。 だが、知っている身として、即座に答えた。>>28]
全員叩き起さなきゃならんだろうな……クソッ。 昨日のガキは違ったのかよ!
[ 苛立たしげに壁を蹴る。]
(29) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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[ 咳き込む同胞。だが、掴んだ肩を放しはしない。>>*13]
……お前は?
[ 笑いを崩さぬまま、瞳の奥を覗き込む。]
人に聞こえねえ声を聞けるテメエは? 人に聞こえねえ声で話せるテメエは?
たった今人の肉を喰らったテメエは?
それでもテメエは、ヒトのつもりで居るのか? そんなテメエを、他のヤツらはヒトと思うのか?
――諦めろ。もうテメエはヒトじゃねえよ。
[ 冷めた声で断言した。]
(*14) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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モ「中の人ー調子乗りすぎだねー」 リ「……なにこのサド」 モ「あっはっはっはっはー。赤で桃ってるつもりみたいだよー?」 リ「これが桃……?意味わからないわよ!」 モ「まーピンクだってー煮詰めればきっと血の色になるよねー」 リ「ならないわよッ!!」
(-9) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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モ「ヤニクが切れたー」 リ「ええ、鬼気迫るものがあるわ……」 モ「その裏でーもしゃもしゃやってるんだよねー」 リ「……ええ。ヤニクさんが赤を読めたら……」 モ「血の海だねー」 リ「そうね……まあ、中の人はさっさと血の海になってしまえばいいんじゃないかしら?」
(-10) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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[ 飛び出していくヤニクに道を開けるように、体を反らす。>>30]
おお、こわ。
[ 大げさに肩をすくめ、走り去る赤い外套を眺めた。]
……で、飛び出していけば誰が狼か分かるのかねぇ?
[ 皆が走り去る男に気を取られていると思い、我慢できずに呟いた。 ごく近くに居る者ならば聞こえるかもしれない。]
(31) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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[ 離せと暴れたところで、狼の力で抑えていれば、解けない。>>*15]
違うだろう? その程度じゃ毛虫も殺せねえぜ?
[ 仮にその拘束を解けるものが居るとしたら、同じ狼の力を持つ者のみ。]
――諦めろ、テメエはヒトじゃねえ。
[ 再度、訴えかける。]
(*16) 2010/07/03(Sat) 23時頃
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[ 何故という疑問、それに対する解は持ちあわせては居なかった。>>*17 過去の己も、現在の己も。]
さあな……だが、外国のヤツがよく言ってたんだがよ。 Que sera, sera……『なるようにしかならねえ』って意味らしい。
[ いつしか表情からは笑みも、怒りも消える。 少女の変化を目の当たりにし、その言葉を呟いた。]
『なるようにしかならなかった俺達』は、これからどうなるのか……。 俺達の方法で聞いてやろうぜ……ヒトの神サマによ。
[ ただ、少女の変化を見守る。]
(*18) 2010/07/03(Sat) 23時半頃
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[ ぼんやりと見つめ返す瞳に頷く。>>*19]
そうだ、俺達の方法だ。
この爪で、牙で――ヒトを喰わなきゃ生きていけねえ体を使って聞いてやろうじゃねえか! 何で俺達はヒトじゃねえのか……人狼なのかってのをなァ!?
[ 答えの与えられぬ問、それこそがこの男の行動原理。 雲の上で安穏としているであろう神に届けとばかりの咆哮。]
(*20) 2010/07/04(Sun) 00時頃
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モ「あっはっはっはっはー」 リ「……ヘクターさんに」 モ「ガンガン割って入ってるねーこの赤コンビー」 リ「……まあ、表じゃ見えないみたいだし、いいんじゃないかしら?」 モ「まーねーいーだろーねー。エピ入ってから指さして笑われるだろーけどねー」 リ「アンタが余計なこと言わなきゃ良かったのよッ!!」
(-12) 2010/07/04(Sun) 00時頃
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[ 少女の呟き、酷くかすれたそれを聞き逃す訳はない。>>*21 強く握っていた肩を放して立ち上がった。 足音を立てず、そのまま扉へ。]
俺だってヒトだった。 ヒトとしてやってけると思ったこともあった。
でもな、なるようにしかならなかったんだよ。
[ 扉の前で立ち止まり、己に言い聞かせるように呟く。 微かなそれを同胞が聞きとがめたかなど気にすることもなく、部屋を出て階段を降りる。
己の特等席へ腰をおろし、目を瞑る。 複数の寝息を耳にして舌打ち、浅い眠りに身を任せた。*]
―回想・了―
(*22) 2010/07/04(Sun) 00時半頃
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[ 隣から聞こえた呟きに視線を向けた。>>33]
……アイツは人狼を見つけたか?
[ ヨーランダ、ミッシェルがこちらに向かうのを見れば。 扉を閉めようとするが、中にヘクターが居ることを思い出して諦める。]
……ち。あと見てねえのはガストンとペラジーか。 あいつらドコ行きやがった?
[ ヤニクは飛び出し、フランシスカは階下。 まだ見ぬ二人の所在を誰にともなく尋ねる。]
(47) 2010/07/04(Sun) 01時頃
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小悪党 ドナルドは、壁に背を預け室内の話に耳を澄ませている。
2010/07/04(Sun) 01時半頃
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[ ガストンの返事に眉を顰めた。>>52]
ならなんか喋れよ。 でけえ置物と間違えたじゃねえか。
[ 事実、彼がその場にいた事は見て知っていながら、皮肉を口にする。]
あのガキは殺し損か……やれやれ、だな。
[ テッドが死んだと思い込み、溜息をついた。]
(54) 2010/07/04(Sun) 02時頃
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[ タバサの言葉を聞いて、首を振った。>>53 フランシスカが下にいる事は伝えず。]
……とりあえず、捜すか。 お前らは下に降りてろ、ガストンも、だ。
[ 一瞬だけミッシェルを見て、直ぐにガストンに視線を戻した。 そしてさらに奥へ。 一部屋一部屋、扉を開けて確かめていく。]
(55) 2010/07/04(Sun) 02時頃
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―二階・空き部屋―
[ 空き部屋かと目を放し、扉を閉めようとする。 だが、微かな物音を捕らえ、再び室内に視線を這わせた。]
……おい。
[ 室内に入り、後ろ手でドアを閉めた。 無遠慮に近づく足音。 小さい影は気付かず、寝息を立てている。]
起きろ、ペラジー。
[ 拳を軽く握った。]
(56) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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小悪党 ドナルドは、流浪者 ペラジーの頭を目掛けて――。
2010/07/04(Sun) 02時半頃
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―二階・空き部屋―
[ ――ゴン、という鈍い音が部屋中に響いた。]
(57) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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[ ペラジーの寝ぼけ声に、もう一度拳を握った。>>64 先程より何割か固く握られているのは、何故だろうか。]
こ……この……。
[ 振り上げる。]
起きろッ!!
[ 階下へと響く怒号と共に、再び額目掛けて拳を落とした。
――ペラジーが目を覚ましたならば、共に階下へと降りていくだろう。]
(65) 2010/07/04(Sun) 03時半頃
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―集会所―
[ 肩をいからせて階下へ。 その後ろをペラジーがついて来るか否かは……まあ、目覚めたか否かによるだろう。]
ペラジーならその内に下りてくるぜ。 ……寝てやがった。本当に図太いヤツだな。
[ どかりと座る。 そこにヤニクの姿はあっただろうか――だが、大方の面々が揃っている事は確認できた。]
昨日は空振りだったなぁ? で、今日は誰にするんだ?
[ 処刑は止まらない――アイリスの死の衝撃から冷めていないだろう皆に向かって喚いた。]
(68) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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―回想―
[ 私を殺しに来たんじゃないんだ? との問いに一瞬だけ驚く。>>66]
……殺しに来るんだったら拳じゃなくて剣を使うだろうよ。 起きろ、アイリスが殺られた。
[ さも他人事のように言い放ち、ペラジーを急き立てた。**]
(69) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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[ ヨーランダ、ヘクターの言葉を眼を閉じて受け止めた。>>74、>>76]
なぁに、何を思ってアイリスなんだ? という話だ。
人狼にとっちゃ、折角ガキが罪被って自ら殺されてくれたんだ。 アイリスを殺らなけりゃ、「この中には居ねえ」で済んだ話じゃねえか。 ……何匹居たとしても同じだ。殺らなけりゃ騒ぎにならねえ。
それを棒に振ったのは何でだ? テメエらの思う人狼とは……一体何だ?
[ 目を閉じたままで問いをひとつ。]
(89) 2010/07/04(Sun) 14時半頃
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