224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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リーくん、 !
[他の人の会話に挟まる気はなかったけれど、 >>142これは聞き流せなかった。 思わず声を上げ、睨みつける。]
命を粗末にするなって言ったのは、あなたよ。
………………忘れないで。
[粗末にしているつもりがなかったとしても。 あんな状態のケイトに武器を向けろなどと、到底黙っていられなかった。
震えるため息を吐いて、メルヤの背を見た。]
(145) 2015/06/01(Mon) 22時半頃
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[首を傾けて、声を上げたドロテアを見やる>>145]
…忘れてねーよ、小母ちゃん。
俺と 小母ちゃんの命の重みは違う。 だからさ。粗末にすんなつったのは。
俺の命は 俺が殺した奴らよりも ——ここにいる誰よりも、一番、軽い。
[飄々とした態度で。それでも指の先は震えていた。]
盾にぐらい ならせてくれよ。
(146) 2015/06/01(Mon) 23時頃
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ふざけないでよ。
[思った以上に低い声が出た。 命の重み。盾。 そんなものが、許容できると思ったのか。
近くにケイトがいても、構わない。 つかつかと近寄って、震える手を拳に変え、 思い切り殴った。]
それで、生かされて、あたしが、喜ぶって……?
[足りないようなら、もう一発でもどついてやる。]
(147) 2015/06/01(Mon) 23時頃
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あーあーあー……
内輪揉めしてる場合かよ!!
[みんな色々と限界なんだ。分かってる。こっちだってさっさと楽になりたいと思うくらいには疲弊してた。]
(148) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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あたしの能力は、死んだ人の姿を知るだけだって、言ったでしょう。
……ええ。ええ。 アランくんみたいに、無駄に大事な人を殺さなくても済む能力なら、泥すすってでもって思ったかもしれないけど。 大事な人でもだれでも、殺さないと、わからないのよ。
……手遅れなのよ!!
[ヨアヒムを、ジリヤを、殺したように。 過ちを止める手段にはならない、後悔の能力。]
能力を持たないからって、自分を軽く考えるのはやめてちょうだい。 何かして死ぬより、何かできるように生きることを考えなさいよ!!
[ヴェスパタインに止められたとて、これだけは言わずにいられなかった。]
(149) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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……あなたまでなくしたら、
あたしは、
[折れて、しまう。
弱まりかけた続く言葉をなんとか切り落としたけれど、だらりと下がった腕からは包丁が落ちた。
拾い直す気にもならず俯いた。]
(150) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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[メルヤの中では雪鬼候補としてほぼ確定しているようだ>>136]
誰かのために殺したのなら。 誰かのためになるのなら。
それだけで許される世界なら、そんなものはいらない。
罪には死を………?
なら、お前がケツ出して死ねよ。
[それならもう構わない。 彼女にどう思われたって。
それだけ吐き捨てれば、唇を引き結んだ。]*
(151) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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[ケイトの思惑など計り知れる訳がない>>140 目が合ったとしても>>141]
………誰もがお綺麗。 善人ぶって俺が、僕が、私が。
………それなら何で最初から自分がケツを出さなかったのか。
[全てが茶番に見えてくる。]
(152) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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でも、“それで構わない”。
[魂を食らう度に自分の意識が、雪鬼と同化している。 罪悪感が、理性というものが、薄くなっていることが分かる。
今、頭の過半数を閉めているのは、いかに効率良く人を殺すか。欺くか。
そのほんの片隅で唱えることは、]
ケイト、笑ってよ。
[ 馬鹿らしいお願いごとだ。 ]
(*14) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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[思えば、彼女が笑みを向けてくれたことを、鮮明に思い出せない。 夜明け前、ジリヤの部屋で覗いた笑みは何処か草臥れたようなものだった。
そうじゃなくて。]
ひとりで、平気だから。 大丈夫、なんてこと、無い。
[ 右腕なんか痛くない。
腹なんか痛くない。 左胸なんか痛みやしない。
俺は雪鬼だ。 人殺し。人の心なんか持たない冷たい雪みたいな鬼なんだから。]
(*15) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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だから諦めないで、騙すんだ。
ひとりくらい、………守らせろよ。
(*16) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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[思えば自分の生とは何だったのか。 振り返ったところで、浮かび上がる感情に蓋をする。
でも、まだ覚えている。 二日目。 アランの魂を食らった時。
自身の手すら汚さずに人間を火にかけ、人間の魂を食らった自分を、 傍で守り、支え、手を汚してくれたのは、他でもない、ケイトで。]
(*17) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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何かを護って、何かが残るなら、悪くもないって思えるだろ。
それに、出迎えてくれる人がいないといけないじゃないか。
[ ケイト。
すっかり耳に馴染んだ名前を呼ぶ。 羨ましくって、妬ましくって、仕方のなかった存在。
自分にないものを持ったその人のことをずっと、───]
いってくるよ。 あの丘で会おう。*
(*18) 2015/06/01(Mon) 23時半頃
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[ あれだけ怒鳴っていた癖に>>134 周囲のやり取りを見る頃には淡々とした瞳に変わっていた。
何かが抜け落ちたような感覚に小首を傾げる。]
…さぁ。 馬鹿げた殺し合いをしようか、人間。
[追われているのはこちら。 これじゃあどちらが鬼かなんて、分かりゃしない。
それでも構わない。 話し合いの為に場を移すというのならば、恒例となっている酒場にでも足を運ぶ。
逃げるつもりも、ない。]
(153) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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[殴られようが。撃たれようが。構うものか。 憎まれ役にぐらいいくらでもなってやる。]
先生の言う通りなんだよ。 今やるべき事は——雪鬼を——そこの『シメオン』の形をした奴を殺す事だ。
……手遅れだって、気付けたのは、小母ちゃんが無事だったからだ。 それに、能力云々の話じゃねー。俺が自分で許せねえんだよ。
何か出来るように……
そう言って俺が今までどれだけ費やして来たか知ってんだろ。 何かするなら…今、なんだよ。
[弱々しい声>>150を、聞いたならひとときの沈黙。]
…きっと俺は死なねぇ。大丈夫さ。
[何の根拠もない言葉を、いつものような大言を吐いた]
(154) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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───刺激に欠ける。
[一枚の紙に綴る相手は一番讃えられる人に送ろう。
猜疑心は蜜の味。 だが端から決まっている試合に挑むのも少々退屈。
俯いた顔は上げない。 さいごまで絶対に。
沈黙を貫く。]**
(155) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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[ケイトはどう動いたろうか。 ひとつ。鬼の命を終わらせるため、自分も可能ならば足を運ぶ。
そうして。酒場に着いたなら『話し合い』を。
命を狙う者達を殺すためのそれを]
(156) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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[近寄ってくるリー>>142やドロテア>>147を見据えて、しっかりと握った銃身を向ける。そのまま、降りようとするメルヤは放っておいて、入れ替わりに二階廊下に上がる。全員が見渡せる、廊下の一番奥。]
動くなって言ったでしょ。 ……でもいいわ。おばさまの言う通りよ、リー。 死んでくれって言ってるんじゃないの。 全員、降りて。 せんせいもよ、そっちの階段から。 [メルヤが降りた方に黙って続いてくれるなら、それでいい。 懐かしい筈なのに、もう見たくもないあの帽子は、その先の酒場のテーブルに鎮座しているのだから。]
(157) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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……そう。
[ため息ももう出ない。 落とした武器を拾おうともせず、メルヤに、シメオンに続いて階段を降りる。
今になっておとなしくしている”シメオン”が不思議ではあったが、それで変わるものがあるわけでもない。 紙に書く名前はもう決まっていた。**]
(158) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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[ケイトの言葉に肩を竦め、それに従う。 どちらにせよやる事は決まっている。 雪鬼に死を与える為にはそこへ行かねばならないのだから。
謝罪は紡がない。そして運命のときを待つ。*]
(159) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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[銃はしっかりと握ったまま、けれど銃口はもう下ろされている。 全員が階下へ向かう中、少し間を空けて降り始める金髪の後ろ姿>>153を、ケイトは最後尾で見詰めていた。
ギシ。ギシ。足元で階段が軋むたび、数えなくともそれが何段目なのかが分かる。 すっかり慣れているはずのこの宿屋が、今はまるで別の場所に思えてならなかった。
先程の熱気がすっかり取り払われた、耳に痛い沈黙の中、粛々と続く『話し合い』の準備。 小さく切った数枚の白紙と、懐かしくも忌まわしい、叔父の古い山高帽子。 話し合い、とは名ばかりの、殺し合いに課せられた『ルール』だ。
皆が同じ名前を書くのだろう。 分かりきった事だ。 読み上げられる事を待つ必要もないほどに、分かりきった、事なのだ。]
(160) 2015/06/02(Tue) 00時頃
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ヴェスパタインは、渋々階段を降りる。
2015/06/02(Tue) 00時半頃
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馬鹿ね、シメオン。
[ひとりくらい、守らせろよ。
囁きに乗った声は、確かに少女の知る彼だ。 脊椎に忍び寄り溶け込んだ鬼のものとは違う、彼女の知っている、彼女を知っている、彼の。]
あなたって、ほんと、馬鹿だわ。
[守れれるんじゃなくて、守りたかった。
昔、アランを見送った時。 最初の晩、叔父に首を絞められた時。 疑いを他所に向けて。親しかった誰かを裏切って。 いっしょに行こうと、手を握ってくれたのは、折れそうな心を守ってくれたのは、他でも無いシメオンだった。
今だって、そう。 命懸けで逃げ道を捜してくれている。 棘のない声で、言葉で、手を引いてくれようとしている。]
(*19) 2015/06/02(Tue) 00時半頃
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ひとりで平気な筈、無いじゃない。 いっしょに行こうって、あなたが言ったのに。 私なんかのために、……ほんと、馬鹿よ。
[確かに指の隙間に合った体温を、覚えている。 本を読まない彼には、あの晩、アランから取り出した桃の実を捧げた意味は、きっと分かりはしない。
それで良かった。 二人で逃げ切れるんじゃないかなんて、温い幻想を見せてくれるほどこの殺し合いは甘くは無かった。
それでも、いつかこうなるとしても。 ただ護られるんじゃなくて、隣に立ちたいと、そう在ろうと、決めていたから────。]
(*20) 2015/06/02(Tue) 00時半頃
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[開票結果を待つこと無く、少女は酒場の一角で壁に背を預ける青年に近付く。>>155
俯いた彼は、誰のどんな声にも全く反応を示さない。 視界の端で、開かれる票。一枚。二枚。 青年の見えないその表情を、伺い知ることは、出来ないけれど。]
ねえ、シメオン。
(161) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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こっちを向いて。
(*21) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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[少女の下ろされていた腕が、再びまっすぐ上がった。撃鉄は、とっくの昔に起こしてある。
合わせた照準の先にあるのは────]
(162) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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あなたを護らせて、って。私、言ったわね。 …あれ、嘘だったわ。
私ね、ほんとはあなたを、
(*22) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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だれにも渡したく、ないの。
(*23) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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[言った少女は、少し困ったようで、ちょっとだけ泣きそうで。
けれど、確かに笑っていて。]
(*24) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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……──── =B
[食堂の空気を切り裂く破裂音。 唇から滑り落ちた、たった5文字の別離の言葉は、他の誰に聴こえる筈もなく。
青年の心臓を撃ち抜いたその瞬間、菫色のワンピースを纏った少女の口元は確かに、笑っていた。]**
(163) 2015/06/02(Tue) 01時頃
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