261 甘き死よ、来たれ
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ネイサンはランタン職人 ヴェスパタインに投票した。
ヴェスパタインは道化師 ネイサンに投票した。
エフは透明女子会 ヒナコに投票した。
ヒナコは道化師 ネイサンに投票した。
ネイサンは村人の手により処刑された。
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ヴェスパタイン! 今日がお前の命日だ!
葵 2016/12/20(Tue) 00時頃
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ヴェスパタインが無残な姿で発見された。
村人達は自らの過ちに気付いた。
人狼達は最後の食事を済ませると、新たな犠牲者を求めて無人の村を立ち去っていった。
この世界に人が生まれ、
彼らは幾つかの言葉を紡いで死んでいく。
ある哲学者は言った。
「人間が神の失敗作なのか、神が人間の失敗作なのか」――と。
神が人を捨てたのか、
人が神を捨てたのか、
それは最早わからないことだ。
(#0) 2016/12/20(Tue) 00時頃
こんな言葉を紡いだ者もいる。
「神は心の中に存在する」――と。
信じる者にとって神はいて、
その神とは、希望とも言い換えられるだろうか。
(#1) 2016/12/20(Tue) 00時頃
希望を信じれば、奇跡は起きるかもしれない。
絶望に堕ちれば、何も起こらないだろう。
人間にとって必ずやってくる死を前に、
残る人々は何を思い、何の為に生きて、
そして終わりを迎えるだろう。**
(#2) 2016/12/20(Tue) 00時頃
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[最期の芸の観客は桜だけとなったのだろうか 戸川がそこに現れたのは、彼女が息絶えた後。泥に咲くしゃれこうべ>>6:33その前に屈み込んで見下ろす。 無感情とは言いがたい、寂しげな表情で。]
また誰か死んじゃったんだ。
あなたは、誰だったんだろう……?
[その答えは生きている時も持ち合わせていなかったとは、知る由も無いことだ。 その意図がどうであれ戸川を家族だと肯定した道化。 元の人間と認識出来ない姿の死体、そして戸川自身が死しており。 彼女との記憶は忘却される理由が無い。道化は戸川に忘れられなかった唯一の家族とも言えるのだ。]
(0) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[それは彼女にとってはきっと意味のないことで、穴だらけの記憶を持つ戸川にとっては大きなことだ。]
お花見……
[何者と知れぬしゃれこうべからずれた視線は傍らの桜を見上げる。 薄紅を纏う大樹は一体この数ヵ月で何人の死を見送ってきたのだろう。 今の戸川はそんな感傷的なことを考える頭は無いけれど、呟いたのはさて、忘れた筈のみょんこという女との約束に関係しているが。]
……お花見、出来なかった。
(1) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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嘘つき。
[吹いた風は春の訪れを乗せて、 実体を持たない青年にはらり舞い落ちるひとひら。]
(2) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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みょんこさん
[そう、死した今、結局自己防衛など意味の無かった今。 忘れたままであったのは、思い出さずに死んだからだ。
唇を噛んで目を伏せる仕草、知らない女の死に対してとは思えないもの。
予兆はあった。 幽霊の女達の名前への反応に、生きていた時と類似した言葉を口にした時、藍とのやり取りにデジャブを覚えた時。 鍵穴に差し込んだ鍵は、後は回すだけ。]
(3) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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恵都ちゃん
メリーさん……藍さん
[ぽつりぽつり落ちる、戸川が死を知って忘れていた女達の名前。 そう、決して関わりが無かったわけではない彼女ら。 記憶と共に感情も戻ってきたのだろうか。 今更に悲しみを覚えても、何にも変わらないけれど。]
(4) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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……ルリちゃん
[最後に口にした名前は、もう何ヵ月も前に死んだ戸川の恋人だった女の名前だ。 空野 瑠璃。戸川が忘れたことによって、瑠璃を覚えているものは生者に誰もいなくなっていた。]
(5) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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やっと会えたね。
(6) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[振り向いた戸川の瞳に映る女の姿
それは“私”だ。
私は空野瑠璃。忘れ去られて魂すら形を持てなくなっていた女。 壊れていく恋人の姿をただ見ていることしか出来なかった女。]
「ルリちゃん」
[涙も枯れ果てていた戸川の泣き笑うような表情。本当に心は戻ったらしい。 けれどその呼び方は私たちが小学生の頃のものだ。それに、やはり振る舞いが幼い。 ずっと戸川を冷静に観察していた私には分かる、精神は結局戻らなかったのだろう。]
(7) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[やはりどこか少女のような戸川と、ただ見つめる私。 二人の出会いは戸川が私の苗字を間違えたことからだった 空野と書いてからの。冷たいと書いてレイ。二人のどこか珍しい名前。
この災害で戸川が空っぽになり、私はこうも冷たくなった。皮肉なことだ。
彼は再会に色々な感情が押し寄せてきているだろう。けれど私は今の戸川を受け入れない。 謝ってきなさい。あなたに忘れられて拗ねて怒ってくれた人に。
その背中を押した。*]
(8) miseria 2016/12/20(Tue) 02時頃
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さて―――
[何処へ行こう。
南の毒沼や炎の山にでも行ってみようか。 もう病に落ちたり、怪我もしないだろうから。
ふわあぁ、と伸びをしながら一欠伸。 よし、目も覚めた。]
(9) ジュプ 2016/12/20(Tue) 03時頃
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…ん?
[何かが引っかかる>>+6:25。 現実世界とは関われない筈だろうに。
驚いて其方の方を向く。 なんだ藍か。 そういや、こっちで逢うのは初めてだっけ?]
よぅ――
[普段通り、威勢の良い声で挨拶を交わそうとする。
が、何か雰囲気が違う。 もしやまた途方もない事を言い出すのでは、と逃げる体制を作る。
現世とは違い体は軽い。 今度こそは逃げ切ってやる、なんて意気込んでいたり。]
(10) ジュプ 2016/12/20(Tue) 03時頃
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―――あなたが、好きです。
[思ってもみなかった言葉が飛び掛かり、思わずキョトンと。 直後に恥ずかしさが込み上げ顔が赤くなる。
冗談で言われた事は多々あるが、これはマジだ。]
いやいやいや、俺は女だぜぇ!? そういうのはなぁ、イケメン男子に…
[活舌が回らない。
素直に嬉しい。 今まで誰にも愛された事が無かった。 これが初めてだ。 だからどう表現すればいいのか分からない。
パニック状態のまま、もし藍の方から"春は?"と尋ねられたとすれば]
(11) ジュプ 2016/12/20(Tue) 03時頃
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そりゃ俺も―――
[好きだぜ、と風音に搔き消されそうな声で。
言えた…
藍が拒否する素振りを見せなければ、そのまま彼女を力強く抱きしめるだろうか。**]
(12) ジュプ 2016/12/20(Tue) 03時頃
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[赤くなる顔ばせに、私も少しだけ照れくさくて>>11 それから、答えが怖いのも、勿論ある。
イケメン男子に、と、諭すような言葉が、途切れて。]
……春は、私のこと、好きじゃない?
[不安が滲んでいたと思う。 だけれど、続く、想いの言葉、 幽かであれ、確かに耳に届いた、その好きの言葉に>>12]
―――っ、
春……ありがとう、嬉しい。
(13) bloody 2016/12/20(Tue) 03時半頃
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[ふっと表情を緩めて、 少しだけ泣き出しそうな思いを堪えていると]
……、ん
[強く抱き寄せられ、背の高い春の身体に 包まれる形になるだろう。
そこで、じわりと涙が零れてしまう。 今際の時とは違い、透き通った雫が頬を伝い 彼女の白いシャツに滲んでしまう。]
ごめんね、泣くつもりじゃなかったのに その、嬉しくて、こんなの初めてで…―――
[生前、好きだった人に、何も打ち明けられなかった。 私の人生で唯一好きだった人に。]
(14) bloody 2016/12/20(Tue) 03時半頃
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[そんな私が二度目の恋をした。 今度はちゃんと伝えるのだと、そう決めて、 良い答えがもらえたら、沢山笑おうと思ったのにね。]
どのくらい時間が残されてるのか、わからないけど 私は最後まで、春と一緒にいるわ。 貴女をうんと幸せにしたい。 [そこで顔を上げて、涙は頬を伝っていても 嬉しくて、笑う。]
………大好き。
[そっと彼女の髪を撫で、頭を引き寄せて 吐息と吐息がかかる距離で、 口接けをねだるように目を閉じた。**]
(15) bloody 2016/12/20(Tue) 03時半頃
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[何処かへ走り出した車>>6:28を見送ってから、あたしは"みんな"のいる場所に戻ることにしました。 さて、えふくんはどこまで行けるのでしょう。 あたしはそれを見守れはしませんけど、いけるところまでいってほしいです。
さして目的も無く歩いて、見えてきた姿>>1に一度立ちどまります。 すこしはなれた位置ですが、声は聞こえていました。 嘘つき、って>>2。まあ、申し訳ない気持ちはちょっとだけあります。 もとより守れるかどうかあやしい約束だったので、そうやってそしられる覚悟もありました。
……ああ、そういえば。あたしはまだ、直接彼に謝っていませんでしたね。 そんなことを思い出して、ゆっくりゆっくり彼に近づきました。 それに彼には、あたしの方からも言ってやりたいことがたくさんあるんですよ]
(16) めのこ 2016/12/20(Tue) 03時半頃
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[そこまで考えてから、あれ?って思いました。 だって彼は、あたしを忘れてしまったはずで。あたしを忘れてしまったなら、お花見の約束を覚えているのって、へんじゃないですか?
彼の口からぽろぽろと落ちる名前たち。 そのほとんどが知っている名前でしたが、最後にぽつりと落とされた名前は、あたしの知らないもの。 誰かしらと思いますが、詮索するつもりはありません。
でもその名前をうそぶく彼のその表情は、今までのようにただ無邪気なものには見えません。 そこにかすかな希望を見た気がして、あたしはゆたりとした足取りをはやめました]
────れいれい!
[今のきみは、あたしをおぼえていますか? あたしは、はじめましてがしたいんじゃないんです。 あたしの知ってるれいくんと、おはなしがしたいんです。
いつだかの約束通りに彼を呼びながら>>2:65、慌てた風にかけ寄るあたしに、彼はどんな反応をしたんでしょうね?]
(17) めのこ 2016/12/20(Tue) 03時半頃
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わっ……
[ルリちゃんに背中を押された先、駆け寄る姿はみょんこさんのもの>>17 なんてタイミングだろうか。目を丸くした後、ふっと笑った。 その呼び方。あなたを忘れたぼくはただおかしく感じただけだった。 でも今は違うんだ。]
ふふ、また会った ……みょんみょんみょんこさん?
[ほら、本当の初めましての時みたい。こんなにも懐かしい。
舞台装置が回るみたいに流転する景色、図書館だった廃墟の前。 一緒に絵本を見た。生きてる二人の最後の語らいの場所。]
(18) miseria 2016/12/20(Tue) 16時半頃
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[二人は病から解き放たれ、あの絵本達は南シェルターに転がって。 何もかもが元通りではないけれど。]
あなたのイザナミには会えた?
[この場所でのやり取りを思い出しながらそう問い掛け、小柄な姿を目に首を傾げる。 さて答えはどうだったか。どちらにしてもぼくはそれだけで彼女に背を向けない。 言うべきことは他にもあるのだから。]
……忘れてしまってごめんなさい。
生きているぼくは、死んだ人を忘れてしまう状態にありました。 みょんこさんを忘れたのも、そのせいです。
[それはおかしなぼくに優しくしてくれたみょんこさんに対して本当に失礼なことだったんだ。 あの時そっぽを向いたのも当然のことだったんだ。 今まで誰にも教えなかった事実を告げ、頭を下げる。*]
(19) miseria 2016/12/20(Tue) 16時半頃
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[懐かしい呼び方>>18に、ぐっと眉が寄ります。 でも何にも言えなくって、ぺしっと軽くれいくんの肩をたたきました。 覚えてるんでしょ!って言いたかったんですけど、なんだかもう、頭のなかがぐしゃぐしゃになってしまって。
それでも続く言葉>>19を聞けば、疑惑は確信に変わりました。 あたしたちがまだ生きている頃交わした、何気ないやり取りの話]
……こっちでは、まだ。 あとで、むかえにいってあげないと。
[大切な妹には、こちらではまだ出会っていません。 とはいえ、彼女も大人ですからね。ほんとうは迎えなんて必要していないかもしれないですけど。
とにかく、それは先延ばしにしましょう。 今はあたしからも、彼に言わなきゃいけないことがあります]
(20) めのこ 2016/12/20(Tue) 17時半頃
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い、いいよ。思いだしてくれたなら、いい。 あたしも、おとなげなかったし。 そーゆーのも、むりない状況だったし。
こっちこそ、あの、…ごめんね。 お花見のやくそく、まもれなかったから。 もっかい会うってのは、ちゃんとまもったけど!
[壊れかけのきみを、あたしは知っていたはずでした。 だのにあんな風にすねるなんて、まったく大人気なかったとおもいます。 だから謝る声は、ちょっと気不味げに小さくなってしまいました。
死んだひとを忘れてしまうなんて、彼はこれまで散々つらい思いをしたんでしょう。 大切なひとたちに先だたれて、すべてを投げ捨てたくなる気持ちを、あたしもしっていますから。 なのにあたしってば、それも知らずに自ら命を絶った彼を責めたりして。それも謝らなきゃなって思いつつも、なんだかそれもちがう気がして、言えません。
だから一回もごもご言葉をきって、そっと彼を見上げました]
(21) めのこ 2016/12/20(Tue) 17時半頃
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……きみは、イザナミにあえた?
[彼の大切な人は、誰でしょう。 それはもしかしたら、さっき聞いたいくつかの名前の中にあるのかもしれません。
会えていたらいいなと思います。 もしくはこれからでも、会えたらいいなと思います*]
(22) めのこ 2016/12/20(Tue) 17時半頃
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[ぺしっと肩を叩かれた>>20その細やかすぎる痛みはそっぽを向かれるよりずっと優しいもので ぼくは密かに安堵していたんだ。 拗ねられた時に記憶が無い癖に必死で話し掛けたのは、 短い間でも何か名前を付けるものではなくても、みょんこさんだって大切な人だったからだと思う。]
そっか。 じゃあちゃんと会わなきゃね。
[頷き相槌を打つ。 二人の再会をぼくが目にすることは無いだろう。だから、それが為されるのかどんな形なのかは知る由も無い。 けれど、あの絵本のように離ればなれで終わる必要はないと思う。 この世界は誰かの空想の中にある物語ではなく、現実なんだ。]
(23) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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大人気ない?
んん、……ぼくは、大人気ないみょんこさんでもいいと思うよ。
[ぽつり、向けられた言葉>>21を繰り返し片眉を上げる。 そうかな?ぼくは恋人すら忘れていた酷い奴だから、そんな奴に対しては当然の態度だと思った。 でも、本人がそう言うのなら。 少し変わっていて大人気ないみょんこさんを肯定しよう。]
いいんだよ。 お花見が無くなったのが嫌だったんじゃないよ。 みょんこさんが死んじゃったのが悲しかったんだよ。
だから、いいの。
[気不味げな小さな声。 そんなのあなたにはどうしようもないことじゃない、心に浮かんだ呟きは生きていた頃のぼくなのだろうか。 確かに、そうなんだろう。 けれど、本来は人の死とは事実だけで割り切れるものであるべきじゃないんだ。 両手を後ろで組んで、そんな風になる必要はないんだって伝えようと笑いかけた。]
(24) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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会えたよ。
[見上げるみょんこさんと視線が交わる。 返された問い>>22に目を細め、簡潔な答えに躊躇いは無かった。]
ぼくのイザナミは、振り返らなきゃ会えないところにいたのです。
[それはずっと背中で見守っていてくれた恋人のことでもあったし、 無くしたふりをして閉じ込めていた過去の記憶と感情のことでもあったんだ。]
辛いことも沢山思い出したけれど、 今は幸せです。
[笑う表情はいつもみたいに見えたでしょうね、けれど今までと違うのです。 誕生日も病魔がもたらす死も拒絶した空っぽは満たされたのです。]
(25) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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でももっと生きていたら、 お花見だって出来たし、みょんこさんがみょんこさんになった話とか、聞けたかな。
[後者は彼女が話すかどうか決めることだけど。 そんな未来もあったのかなってもしもの話。]
ちょっとだけ残念だね。
[これは自分で選択した時には無かった筈の後悔、未練だろうか。 死んでからそんな感情を持つなんて。密やかに笑みに苦さが混じる。
さて。 いつ終わるか分からない死者の時間。素敵なお姉さんをぼくが独占するわけにはいかないだろう。 仄かな寂しさを胸に、一歩後ろへ下がる。]
(26) miseria 2016/12/20(Tue) 18時半頃
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あのね。
みょんこさんはぼくの一番上の姉さんに似ていたんだよ。
[初めて会った時には姉はもう死んでいたけれど。 随分と懐いていたのは覚えていない筈の面影を、優しいみょんこさんに重ねていたというのもあるのかもしれない。]
イザナミのところに、妹さんのところに、行ってね。
[けれどそれはみょんこさんはぼくの姉さんではないということだ。 それは今更考えなくても聴こえていた聲だけで明らかなこと。 また一歩、下がる。]
後悔しないで、どうか幸せに。
[大きく大きく、あなたが知るれいそのままの仕草で手を振りながら ぼくの姿は、解けるようにみょんこさんの前から消えた。*]
(27) miseria 2016/12/20(Tue) 18時半頃
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[大人げなくてもいい>>24なんて言われると、また眉が下がります。 とはいえもうこの歳ですしね、変わるなんていうのもむりでしょう。 だから、ありがとね なんて言って、照れ笑い。 彼には、肯定してもらってばっかりですね。
いいんだと笑う彼に、あたしはこくりとひとつうなずきました。 彼がこう言うのなら、あんまりしょげているのもよくないですね。 だからもう、謝るのはやめにします。
その代わり、投げかけた問いかけにきぱりと答えられて>>25、交わる視線に、ゆるりと力が抜けました。 ああ、よかった、って。単純に、そう思ったからです。 きみは、いっとう大切な人のこともちゃぁんと思い出せたんですね]
(28) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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……そのひとは ずっと、そばにいてくれたんだね。
しあわせなら、よかった。 ほんとうに、よかったよ。
[あたしは彼の後ろを見ました。 そこに、彼女はいるのでしょうか。 あたしには見えないけれど、感じるくらいはできるかしら。 よかったね、って、小さなつぶやきは、彼じゃなくって後ろにいる人に向けて。届くかどうかも、わかりませんけど。
すべてを取り戻した彼は、どうしてでしょう、何処か晴れ晴れとしているように見えました。 見た目には、そう変わったところは見えないんですけどね。 でも確かに、なにか変わったように思えました]
(29) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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……そうだね。 まだまだいろいろ、出来たのにね。
でも、こっちはこっちで気楽だよ。 病気もすっかりなおったしさ。
[残念だ>>26って、自ら命を絶った彼がそう言うのは、あたしが思うよりずっと重いものに思えます。 素直に同意を返しながらも、わたわたとフォローをいれてみましたが、効果はありましたか?ちょっと、ズレてたかもしれません]
あたしがみょんこになった理由は、 ……そんな、大したもんじゃないんだけど。
だから……うん、 これはまた、きかいがあったらね。
[また会おうねって、素直に言えばいいんでしょうけど、両親への子供っぽい反抗のことは、人に話しづらいのも事実です。 未葉を捨てようとしたって、いろいろな絆は、結局捨てられなかったですしね]
(30) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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……へ、
あ、そうなんだ。 いや〜それもなんだか、てれちゃうね。
[お姉さん、いたんですね? それも意外だったし、お姉さんがあたしに似てるっていうのも意外で、すこし呆けてしまいました。
でも似てるって言われたのはなんだか嬉しくって、ごまかすみたいに頭をかきます。 姉っていう存在は、あたしにとって特別なんです。 お姉さんに似てるって、それはきっと最高の褒め言葉]
(31) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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[一歩、一歩。 距離を開ける彼の意図はわかりませんが、引きとめはしません。 ほんのちょっと、寂しいですけどね。
ゆるゆる、手をふりかえして、あたしはおだやかに笑いました。 彼が消えるその瞬間まで、手をふり続けました。
でも消える直前、ほんの小さな声で]
……うん。
れいくんも、おしあわせに。*
(32) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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[……さて、あたしも行かなくっちゃいけません。 こっちに居るはずの、めるの元へ。
お土産話も、いくつかできました。 あとは彼女を抱きしめて、ひさしぶり って言うだけですね。
彼女はまだ、秋桜の花の近くにいたでしょうか? 何処にいたって、きっとみつけてみせましょう。 あたしは、めるのお姉ちゃんですからね]
(33) めのこ 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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ねえ。 イザナギとイザナミが離れ離れになった世界は、もう終わるだけなのかな?
[再び戻って来たこの場所、奈落へ向けて無造作に放り出した足を揺らしながら ぼくは隣の女の子に問い掛けた。
ここは滅びた文明の名残が見当たらない 自然のまま、空に近い場所。
返るのは沈黙だけ。何かを期待していたわけじゃない、それは当然と知っている。 ぼくの恋人は生まれつき声を持っていなかった。
今ならこう思えるんだ。 死を選ぶまでの短い時間、聴こえない筈の音を聞き取っていたのは 彼女の聲を聴いてみたかったからなんじゃないかって。
この世界はお話の中には無いけれど、そのほうが幻聴で片付けるより素敵でしょう?]
(34) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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そうだね。 そんなの、分かるわけないよね。
[こちらへ向けて緩く首を傾ける様子にふっと笑った。 そう、分かるわけがないんだ。 ぼく達は終わった。まだ終わっていない彼等と交わることも、全てを見届けることもない。 それは死者に対しても一緒。
小さな呟き>>29は確かに彼女に届いていたし、 わたわたとした様子>30の意味を今のぼくはちゃんと理解出来る。
けれど、あの人とぼくの還る場所は違う。 互いは互いの大切な魂の傍へ。
おわります。 ここでほんとうに、ぼくのすべてはおわり。 二人で、終わります。]
(35) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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ねえ、でもさ。 気が遠くなるくらいの時間が掛かっても、元通りになったら素敵だね?
[もう滅びるだけ、それが当たり前で何かを思う必要もない。 そう考えていたぼくがこう口にするのは、最期の大きな変化だったのかもしれない。
彼女はどんな顔をして何を思ったのか、抱き合っていては分からなかった。
二人の躰が、傾いてゆく。]
(36) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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[抱き合ったまま墜ちていく男女 二人は岩に叩き付けられることも、海に沈むこともなく
朝焼けの中光の粒子と化して、幻のように消えていった。
その光景を見下ろしていた空は 男が焦がれた色、女が名前とした色。
雲一つ無く、美しかった。*]
(37) miseria 2016/12/21(Wed) 17時半頃
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[―――ごめんね>>14。]
だからなぁ… 泣きたいときゃ泣け、って前言ったろ?
次謝ったら"ぶっ飛ばす"ぞ?
[藍のおでこにデコピン。
軽くしたつもりだが、ちょっと強かったか? まあでも大丈夫だろ。]
(38) ジュプ 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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[笑顔の彼女>>15。
にらめっこをしている訳では無いし、面白い事が起きてる訳でも無い。 なのに、此方も自然と微笑みが零れてくる。
不思議だ、これが"愛"って奴なんだろうか。
と、藍が頭を引き寄せてきた。
顔と顔が近い。
彼女が望む事は、自然と察することが出来る。 が―――]
(39) ジュプ 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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おっと、そいつはまた今度だ。
[呆気無い態度で、藍の手を振り解く。
藍は物寂しそうな顔をしただろうか。 色々と嘆いてたり、もしかしたら泣き出してしまったかもしれない。]
・・・。
[悪い癖が出てしまった。 だが、こうやってからかって見るのも楽しい。
やっぱり可愛いじゃねえか。
だが、我慢の限界だ。 素のままだった表情も徐々に揺らぎ始め]
(40) ジュプ 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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ふふっ… 冗談だぜ。
[そして、一息つく間も置かず彼女の元へ。 先程よりも深く抱きしめ、目を瞑りながら藍の口元へ此方の唇を。
そうして、暫くの間互いのことを想い合っていただろうか。*]
(41) ジュプ 2016/12/21(Wed) 22時頃
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-回想・2016年12月31日・都内某所-
やあやあ、坊や! メテオラサーカス団の年越しステージ、是非寄っていかないかい?
[道を通りかかる少年に、ネイサン―――否、この時はまだ伊座 寧々子と名乗っていた―――はチラシを配っていた。]
ご両親は?一人かい? ……ほう、クリスマスイブが誕生日だったのですか! いいですねぇ!……ワタクシ? ……ホホホ、ピエロに誕生日なんてないのですよ!
[少年はつい一週間ほど前に誕生日を迎えたらしい。 ゲーム機をプレゼントしてもらえたそうで、手元にある機器は傷一つないピカピカなものだった。 ニコニコと伊座は少年の頭を撫でて、話を促す。]
(42) housenka 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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|
―――綺麗ですねぇ…
[と、空を見上げれば。 彗星のように尾を引く、炎の鳥。]
ええ。確か……隕石が地上に接近しているとか。 大丈夫、落下予測地点はこちらではなかった……ハズです。
[少しばかり不安がる少年をなだめる手に力が入ってしまう。 夜空に架かる不吉な虹に、伊座はゴクリと生唾を飲み込んだ。]
[何か、この後―――良くないことが起こるような、予感を、感じた。]
(43) housenka 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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|
[その数日後、世界は崩壊するなど、 この時の伊座は知るよしもなかった。]
.
(44) housenka 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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――ねえ。
聞こえるかな。
[軽自動車の中。 吐血して血に塗れた手で。
陽菜子は通信機を弄っていた。]
(45) 葵 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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う、うん……
[諭すような言葉に>>38、 私自身の幼さが滲んでしまったことを鏡として知り、 こく、こくりと頷く。]
あいっ、た
[突然のデコピンにきょとんとして、 額を押さえて、――ちょっと痛かったな?
でも、そんな些細な戯れあいが嬉しくて 自然と笑みが浮かんでいた。]
(46) bloody 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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[――くれると思ったものを>>39 焦らされると>>40、えぇ、と情けない声を漏らし]
や、なんで? 春ぅ……
[彼女がいやなら、それは仕方のないことだけれど、 やっぱり寂しくて、切なくて、 語尾は甘く掠れてしまう。
私をからかっている内心なんて気づかないし、 急に近づきすぎたかな、なんて不安も過る。 視線を彷徨わせたり、おろおろと手を組んだり おかしいな、彼女の前だと調子が崩れてしまう。
――こういう気持ちを、恋というのだろうか。]
(47) bloody 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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――生きてる人、いるかな……?
(*0) 葵 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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……え、
[冗談、という言葉に春を見上げるやいなや 抱きしめられ、唇を寄せられて、
触れる温度は暖かくて。
最初こそ驚いたけれど、そんな春のずるいところも 好きなんだなって、思うから。]
……んっ、……春、…――
[口接けの合間には、名前を呼んで 何度も、何度も交わしただろう。 やがて唇を離せば、胸を満たす想いを伝えたいと思った。]
(48) bloody 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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[この感情に名前があるのなら、 恋よりも深くて、情としてはとても深い深い、]
春のこと、あいしてる。
["あい"は、ここにある。 私の名前でもあるのあい、春への感情のあい、 それを全部全部、受け止めて欲しい。]
(49) bloody 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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ね、春。 一緒に行こう。
[時間が有限であるのなら、 その先に何があるのかはわからない。
天国か地獄か、あるいは転生か、無なのか。]
……離さないわ、絶対に。
[ぎゅっと手を握って微笑む。 何処に行っても、生まれ変わっても、一緒にいたい。
満たされた心は、次第に虹彩のようにきらきらと光を帯びて、ああ、時が来たのだな、と察する。 このまま、私たちはこの場所からいなくなるのだろう。
世界にさよならをしても、春には別れを告げることはない。
絡めた手を離さないよう、心も繋がっていられるよう。 貴女への愛を、決して途切れさせは、しないから。**]
(50) bloody 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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―――。
[何回か交わした後、不意に藍が想い>>49を伝えてきた。
こちらも頷く。 口には出さないが、恐らく分かってくれたのではないかと思う。]
(51) ジュプ 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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[光が私達を包み込む>>50。
何処へ行くのか。 "一緒に"との言葉に、"どこまでも"と付け足しながら。
指を絡める様に手を繋ぐ。 絶対に逸れないように。]
(52) ジュプ 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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[次第に力が抜けていく。 藍に寄り添う様に、その場で倒れ込む。
時間切れだ。
最後に精一杯の想いを込めて、もう一度抱きしめる。
藍と一緒なら何でも乗り越えられそうな気がする。 どんな困難が待ち構えていようとも。
徐々に体が薄くなっていく。
そして――――
…おっと、一個言い忘れてた。]
(53) ジュプ 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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―――藍、ありがとう。
そして、これからも―――** .
(54) ジュプ 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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