239 名探偵の館
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いやはや……これは、気後れするねぇ。
[名探偵の館、と呼ばれるその建物を見上げ呟く。辺りは既に暗く、招待状を手に取ってから随分と時間が経っているようだった]
それにしても歴史に残る名作だったなぁ……。つい第一話から見返してたらすごい時間になっちゃったよ。
さて、どうしたもんかなぁ。
[咳払いを一つ。勘違いか洒落のつもりか、それとも本気か―― 呼ばれたからには応えよう。という軽い気持ちは、館に近づくにつれてどんどんと薄れていった。 今はそう、場違いという気持ちが強い]
場違い……場が違うなら、場に合わせればいいんだよね。いつだって、そうだ。
(7) 2015/10/26(Mon) 16時半頃
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[目を瞑り、意識の底へと深く沈んでいく。深く、深く……。 次に目を開けた時、その表情は先程までの緩さが一切ない、『役者』のものになっていた]
……よし。
僕が『名探偵』だと言うなら――全身全霊、演じさせてもらおう。
[彼は扉に手を掛けた。彼の眼には既に、この館が一つの「舞台」として映っていた]
(8) 2015/10/26(Mon) 16時半頃
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[館に入り、声のする方へ歩く。そこは食堂であり、丁度食事の説明をしているところのようだった。 話が終わるのを確認し、帽子を手に一礼する]
おっと。もう晩餐が始まっているんですね。折角ご招待いただいたにも関わらず遅参してしまい、申し訳ありません。 僕は……シメオンとでも呼んでください。
『名探偵に為る』ために参上しました。
以後、よろしくお願いします。
[そう言うと静かに食卓に着き、いただきます、と一言。ゆっくりと食事を始めた]
(9) 2015/10/26(Mon) 16時半頃
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シメオンは、食事を摂りつつ、あまりの自然さに、実はあの猫が館主なのだろうかと思考を巡らせた**
2015/10/26(Mon) 16時半頃
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