112 燐火硝子に人狼の影.
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2013/02/07(Thu) 18時頃
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― 昨夜:テッドの部屋の前 ―
[扉にそっと手をつける。 こくり、と狩り直前の興奮に喉を鳴らすと、 扉を押し開けようとドアノブに指をかけ。]
………何?
[僅かに扉の開く音。 いくつもの硬い音がこちらへと近づいてくるのを察すれば、
扉から離れ、近くの柱の影に身を隠した。]
(20) 2013/02/07(Thu) 20時半頃
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ああ、今日の生贄は彼になったの。
[手に灯りを持った自警団の男達は、 柱の影にある『本物』の存在には気付かなかった。
狩りの邪魔をされた事に不快を覚えつつも、 飢餓が薄ければその場に割って入る事はせず、 静かな夜に響く処刑の音を聞いていた。]
――タァン
[バリケードが破られた後に耳に届いた銃声。 ひとつ、ふたつ。折り重なるように、更に続いて。 青年の最期の声は聞こえただろうか。]
(21) 2013/02/07(Thu) 20時半頃
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[テッドの遺体を運び出す自警団員達の足音が遠ざかり、 集会所の扉が閉まる音の余韻が完全に消えれば。 無人と成り果てた部屋へと足を踏み入れた。
濃厚な、血と硝煙が入り混じった空気に顔を顰める。]
銃の臭いは嫌いだわ。 ……母さんが殺された時を思い出すもの。
[嫌悪を顕に呟く。 床に、椅子に飛び散る赤は、人狼の狩よりも野蛮に見えた。
椅子についた血を指ですくって口に含む。 火薬の臭いが混じりこんだ血は、本来の味を損ねていて。
眉を潜め、それでも唾液と共に嚥下すれば。 用のなくなった空き部屋を後にした。]
(22) 2013/02/07(Thu) 20時半頃
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― 翌朝 ―
[休息の時深く、十分に。 食餌は一晩間を空けたものの、蓄えた力は体に馴染んでいた。
訪れた自警団員からもたらされたテッドの処刑については、 昨晩その場にいた事を匂わせはせず。 同時にフランシスカの死についても教えられたが、 顔色ひとつ変える事なく受け取った。]
さて……どうなるかしら。
[自警団がフランシスカの亡骸を運び出した後。 エントランスにある色硝子を眺めながら、独り言を。 脳裏に蘇るのは、あれによく似た自警団の持つ硝子細工。
館に残る者は少ない。 いつまでも細工が人狼の存在を示し続けていれば、 自警団が館ごと中の者を屠る事も考えられた。]
(24) 2013/02/07(Thu) 20時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2013/02/07(Thu) 20時半頃
ケイトは、シーシャがテッドを指名したとも、自警団から聞いただろう。
2013/02/07(Thu) 20時半頃
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気にしないでください。 狩ったのはリヒトさんなんですから。
[獲物を他に分け与えるのは義務ではない。 あくまでも厚意によるものである。]
……今日はあたしに譲っていただけるんですか?
[昨夜で満足したからか、侘びの気持ち故か。 選択を譲渡されれば、ゆるりと思考を巡らせる。 とはいえ、同胞を除けば残る数は少なく。 内一人は声を共に、また一人は彼が赦しを乞うていた。
容易さを思えば、標的はあの少女だったが。]
(*5) 2013/02/07(Thu) 22時半頃
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この窮屈な檻を破って、外へ。
殺されるつもりはありません。 この中にいる人にも――外にいる人達にも。
[答えの分かりきった問いへ明確な意志を持って伝える。 生き延びるために喰らう対象は、 内だけでなく外にもまだ残っている。]
(*6) 2013/02/07(Thu) 22時半頃
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ねぇ、サリスさん――あなたは、
あの子を人として死なせることを望みますか?
あなたと『同じ』にすることを望みますか?
……それとも、人のまま。 あたし達に協力させることが、できますか?
[いくつかの選択肢の提示。 サリスの答えによって、牙は向く先を変えるだろう。]
(*7) 2013/02/07(Thu) 22時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2013/02/07(Thu) 22時半頃
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[重厚な、内と外を隔てる扉。 この扉はいつだって外側から開かれる。 内側から開かれる時があるなら、それは――
一定の距離から近寄る事なく、その場を離れる。 広間を通りかかり、ルーカスの姿>>34を見つければ、 ゆるりと微笑みを向けただろう。
足はそのまま、廊下の奥へ。]
(35) 2013/02/07(Thu) 23時頃
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そう。
ならば少しだけ猶予を。
[サリスの声>>*13に表れる意志の強さ。 ここまで彼が自分達に協力してきてくれた事を思い。 願いを無碍にするつもりはなかったが。]
もし、彼女があたし達へと害を及ぼすようなら――
[その先は、言わずとも伝わっただろう。]
(*15) 2013/02/07(Thu) 23時頃
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[――もし、他の選択肢として。
彼が少女を己よりも、あるいは同じ声を持つ者達よりも 優先するのならば。
己はいかに、動くだろうか。]
(*17) 2013/02/07(Thu) 23時半頃
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[散歩でもするかのように廊下を歩く。 やがて辿り着いた、まだ新しい血の匂いを漂わせる部屋。
その前で足を止め。
中から漏れ聞こえる声を聞いていただろう。**]
(53) 2013/02/08(Fri) 00時頃
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[少女か、サリスか。 どちらを喰らうかは、二人の会話を聞いた心次第か。]
――リヒトさん。 お願いしますね。
[昨日リヒトが漏らしていた声は覚えている。 下された結論次第では、今宵の狩りもまた リヒトの手によるものとなるだろうと。
サリスにも届いている事を知る故に僅かにぼかしつつも、 託す言葉をひとつ落とした。]
(*19) 2013/02/08(Fri) 00時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2013/02/08(Fri) 00時半頃
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