151 雪に沈む村
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―回想・教会>>2:83 アリス―
[見慣れない姿はこんな所にいるはずの無いお嬢様であるが、何か事情があるのだろうかなんて思ってしまう。]
ん? なんだ、お嬢様じゃねぇか。 どうしたよ、脱走か?
[半ば冗談のつもりで言った言葉であるが、正解であったことを知れば少し苦く笑う事だろう。]
おいおい、良いのかよ。 爺やさん、心配するんじゃねぇの。
[男自身は、少なくとも日常生活と言う面においては不自由を感じたことは無かったから、閉ざされた生活というものは中々想像しがたい。 しかし息の詰まることもあるだろう…とは思う、思うのだが。 ちらりと見やる窓の外は、雪だ。 常ならばともかく、さぞやお屋敷では大騒ぎになっていることだろう…と思ってしまう。]
ほどほどの所で、帰れよ。
(55) 2013/11/23(Sat) 12時半頃
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―回想・工房>>2:120 ウォーレン―
[珍しく賑わう工房に、爺さんも思う所があるようだ。 何やら遠い目をしている気もするが、わざわざ触れることでもないのだろうと思えば、敢えて気づかぬそぶりである。]
おう、頼むわ。
[紅茶は先ほどいただいたところではあるが、温かい飲み物はそれだけで歓迎すべきものである。 男はありがたく頂戴することにした。 言われたとおり、適当な場所へと腰を落ち着けると、辺りの面々をぐるりと見回した。 そこにはおそらく、ジリヤとソフィアはいたことだろう。 クシャミもいたかもしれない。]
あぁ、そうそう。 爺さん、頼みたいことがあったんだ。
[爺さんが紅茶を手に戻ってくれば、そう、口火を切ったことだろう。]
(88) 2013/11/23(Sat) 23時半頃
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[しかしもし、それ以前に爺さんかあるいはドリュアスの女性から話を振られれば、工房の種火についての話を先にしたことだろう。 とは言っても、男がするのは火種を提供するだけだ。
人差し指を唇の前に立て、その先にふっと軽く息を吹きかける。 そうすれば、指先に紅い炎がちらちらと揺れるのだった。
男の吐く炎は、男がその気になればいつまででも燃やし続けることができるが、それはそれで面倒である、早々にジリヤに押し付けて始末を任せたことだろう。 彼女ならきっと間違いなく処理をしてくれるのだろうから。]
(89) 2013/11/23(Sat) 23時半頃
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