155 楼夢館
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―メアリーの自室―
[ジャニスと別れれば、メアリーに連れられて彼女の部屋へ。 部屋へ着けば途端に不満がぶちまけられて。嗚呼、やはりあの殺気は間違いなかったか。
暫く吐き出した後、じと目で此方を見やって>>128。 不満げにジャニスの元へ行くのかと問うてくる。]
はい。 もとはと言えば、私の失態からの事ですので。
[肯定の意を、示した。]
(130) 2013/12/09(Mon) 00時半頃
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――… そう、ですか。
[許されない。でも、きっと仕方ない。 彼女の言う通り、ジャニスは自分を絆していたのだろうか。]
食べられるなんて、そんな…… ジャニス様はそんな目で、私を見ていませんよ。 女より――…玩具とか、そんな感じではないでしょうか。
[ベッドにぼふん、メアリーが座る様子を、彼女のお気に入りであるらしい椅子に浅く腰かけて眺める。 「クラリッサは私のなんだから>>134」――――自分の小さく、醜い満足感。]
(必要と、してくれているのかな)
[ただ、ひとつ疑問に思い。首を傾げて。]
――トレイル様は?
[彼女の一番のお気に入りである筈の、同僚について、問うてみた。]
(137) 2013/12/09(Mon) 01時頃
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クラリッサは、メアリーの様子を、ぼんやり眺めている。
2013/12/09(Mon) 01時頃
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そう、ですか。
[ひたり。自分の頬を触ってみる。 外見については気にしたことなどないし、あまり触れられることも無かった。]
玩具としての、女ですか。 …とりあえず、気を付けてみます。
[ほんとに気を付けてるの?――そう思われたかもしれない。 トレイルもどうやら"メアリーのもの"の様だった>>140。 しかも後ろに"当たり前でしょ?"とつかんばかりの口ぶりで。少し、驚く。]
(143) 2013/12/09(Mon) 01時頃
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あ。
[と、ベッドへ大げさに座った弾みだろうか。メアリーの髪を結っているリボンが、するりと解けた。]
良ければ、結いましょうか?
[そのままふわりとベッドへ落下したリボンを持って、メアリーに問う。]
(144) 2013/12/09(Mon) 01時頃
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かしこまりました。
[相談していいから>>147、との言葉には、お礼と共に薄く笑って返しただろう。
そして解いたメアリーの髪を、服のポケットに閉まっていた櫛で梳く。 さらさらしていて、羨ましい。 自分の髪でこういうのもすっかり慣れてしまった。手早く結って、リボンも結んで。]
はい。どうでしょう。
[完成した姿を見せようと、部屋にある豪奢な鏡を示した。]
(149) 2013/12/09(Mon) 01時半頃
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良かった。
[満足げなメアリーを見て、ふわり、笑う。 ご褒美と称しての頬への口づけ>>150は、「ひゃ」なんて声を出してしまった。
ただ、その後の"お仕置き"で、一気に困惑の表情へと変わってしまう。 何をされるのか、あるいはさせられるのか――そう思っていると、右手を差し出され>>151]
舐める…?
[そっと差し出された手を取って、暫し思案。]
指を、でしょう、か…?
(152) 2013/12/09(Mon) 02時頃
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う、うう。
[やはりそうか>>153。 もう一度メアリーの手を見る。 髪だけでなく、綺麗な指や爪先だと、思う。
それ故になんだか綺麗なものを汚す気分で。 跪き。恐る恐る、先ずは舌先で人差し指を、静かに撫ぜてみた。]
(154) 2013/12/09(Mon) 02時頃
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[安堵。満足感。 それとがんばらないとなんていう、子供じみた感情。 それらがない交ぜになって。メアリーの指に更に、今度は根本から舌を這わせる。]
――、っ、はぁ。
[ぴちゃり、少しの水音も自分には聴き取れて。顔が熱くなった。 不器用な為に垂れてしまった唾液は、ちゅ、と軽く口づけて吸い取り。
偶にただ、口づけるだけもしてみて、彼女の様子を上目遣いで窺ってみる。
撫でられる>>155のは――嬉しい。]
(157) 2013/12/09(Mon) 02時半頃
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え、ぁ、その、っ… だって…こんな事、したことない、から…
[見上げた瞳が伏せられて、視線が泳ぐ。 羞恥を更に煽るメアリーに、しどろもどろになって。
食べちゃおうかな>>158――そんな悪魔の囁きには、びくりと。 それこそジャニスに対しての反応と似た様に、跳ねた。]
(159) 2013/12/09(Mon) 03時頃
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―――ん、
[宥められる様に。落ち着かせられる様に頭を撫でられれば>>160目を細めて。 嫌ならしないから――言外に嫌じゃないならするよという事だろうか。 ぼんやりとした頭で考える。
先程まで舐めていた指をメアリーが咥えると、またしてもかっと顔が熱くなった。 その変化は、視線を合わせてくる彼女に気取られただろうか。
覗き込む様に目を合わせ、少し首を傾げたかと思えば。 答えが決まった様な問いと共に、顎を引き上げられて>>161。]
――はい、すき、です。
[たどたどしく、答えた。]
(162) 2013/12/09(Mon) 03時頃
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[好きだ。でも恋愛とは違う。
"自分を必要としてくれているメアリー"が、好きなのだろう。
なんて、醜い。
でもその意識は、きっと自分でもよく分かっていない。]
(163) 2013/12/09(Mon) 03時頃
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[目の前のメアリーはなおの事満足げ>>164で。 していい?なんて、そんな。この主人は拒めるとでも思っているのだろうか。 こういうシチュエーションは大体、恋人が相手とかそういうものでないかと、淡い期待はあったけど。望むだけ無駄なのか。
それに拒んだところで……いいや、考えるのは止そう。]
――…
[無言で肯定の意を、示した。]
(167) 2013/12/09(Mon) 11時半頃
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[唇を重ねられた時に、果たして自分は何を思ったのだろう。 ふにりとしたメアリーのそれが、なんだか柔らかいなとか。 そんな事は、思った気がする。]
ぁ、
[そのまま片手で自身の胸を撫ぜられれば、出てくるのは微かに甘ったるい声で。 流されるままにベッドへ行けば――服を、剥かれ>>168。]
い、いや―…!
[だが流石にそれは、怖かった。 そのまま本能的に彼女の手を軽く除けてしまい、自分のしてしまった事に驚愕で目を見開く。 彼女は嫌がれば直ぐに止める様だったが、気付くはずもなかった。]
(170) 2013/12/09(Mon) 13時頃
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す…すみません…… わ、たし…
[くしゃり、顔が歪む。 そして半ば剥かれた状態のまま、逃げる様に彼女の自室から飛び出した。
みっともなく廊下を走る最中、むき出しの肩に冷たい空気が、刺さる。]
(171) 2013/12/09(Mon) 13時頃
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―廊下―
[どれだけ走っただろう。 メアリーが自分へかけた声>>174は、聞こえなかった。
疲労で脚が縺れたのが先か、同じく廊下を歩いているトレイルと出くわしたのが先だったか。
どちらにせよ自分の姿を見た時、彼はどう思うのだろう。]
(177) 2013/12/09(Mon) 15時頃
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[執事服のジャケットが肩にかけられた>>178。次いで背中を、優しくさすられる。
落ち着いてきたは良いものの、床を見つめたままで。 いったいどう答えれば良いのだろうと悩んだ。]
………あ、の。 メアリー様を、見に行ってあげてください。
[出来事に対し当たり障り無く出た返事は、そんなもので。**]
(179) 2013/12/09(Mon) 15時半頃
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[トレイル>>180へは小さく礼を言った。 そしてふらふら、おぼつかない足取りで自室へ戻る。 彼へ執事服を直ぐ返すべきかと思ったが、如何せん、ジャニスとの約束があった。 明日返そう。そう決めクローゼットへ仕舞う。]
―――…
[そのまま代わりの服を出して、着用。 衣擦れの音が静かな自室に響く。
少し休んでとは言われたけれど。もう時間も時間だった。]
早めに行くに、越したことはないから。
[自分に言い聞かせて、部屋を出た。 もしかしたら誰かが、部屋へ向かう自分の姿を見かけたかもしれない。 話しかけられても、聞こえたかは定かでないけれど。]
(205) 2013/12/09(Mon) 21時頃
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―ジャニスの部屋前―
[こん、ここん。 指の関節で扉をノック。]
ジャニス様。 クラリッサです。
[さて、彼は居るだろうか。 扉の外から呼びかける最中。緊張と、先程彼へ感じた恐怖が思い出された。]
(206) 2013/12/09(Mon) 21時頃
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失礼します。
[その声は、震えていただろうか。 恐る恐る開いた扉。その中は常闇。かろうじて蝋燭の明かりが灯って>>210。 ほんの少し、ジャニスの姿が照らされたが――…肌色が見えたのは、気のせいだろうか。]
頼みたいこととは、何でしょうか。
[それでも、問うのだけれど。]
(211) 2013/12/09(Mon) 22時頃
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[ジャニスは何やら考えている様>>217だった。 多すぎて分からない、との言葉や、ほんのり照らされるベッドの上。 そこに積み重ねられた服の数々から、どうやら選んでいるらしい事が分かる。]
――手伝い、ですか。
[それは近づけと、言うのだろうか。 ゆらり、照らされる彼はやはり裸体で。噂には聞いていたものの――臆するなと言う方が無理だった。 しかし、何をされる訳でもないだろうと。そう考えて。]
これは、どうでしょうか?
[そろそろとベッドまで歩き、おもむろに一着、手に取ってみた。]
(224) 2013/12/09(Mon) 22時半頃
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そうでしょうか。では――
[微かな明かりの中で、今度は少し、地味目な物をと。 手を彷徨わせていると、ふと。彼が此方へ近づいてきて>>228。]
あ、あぁ、服は――…
[言って良いものか。 しかし騙した所で、食えない彼の事だ。どうしたものか。 また撫でられて、体が緊張で強張って。]
――気分転換です。 似合いますでしょうか。
[あながち、嘘ではない。 少々の軽さも織り交ぜて、控えめに微笑む。]
(232) 2013/12/09(Mon) 23時頃
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[覗き見られて>>239、竦む。 彼の瞳は、怖い。見抜かれていたらと思うと、なおの事。 しかし撫でられる手つきは優しいもので。 この不安定さも、強張らせるに足りるものだった。
そして。]
――――………!
["メアリーに何かされたか"――それはカマ掛けであったが。 自分はそれをそうとは認識できず、結局。 息を呑んだその表情で肯定する羽目になる。]
(241) 2013/12/09(Mon) 23時半頃
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[頭を撫でていた手が、頬へと移る。 ……細い指だ。とても、冷たい。 なにもかもアンバランス。だって、彼の表情は穏やかさを"作って"いる様に、見えたから。
ひゅ、と、再び、息を呑む音。]
かれん、ですか。
[大体の女は喜ぶだろうそんな文句も、何故か自身には響いて来なくて。 瞳は尚も恐怖を宿ったまま、身を寄せて近づく彼のそれをただじっと、見ている。]
………
[欲しいと、そうまで言われた。 これは嬉しい筈でないか。だって、自分は誰かに必要とされなければ。 そうでないと、駄目で。だって―――]
(247) 2013/12/10(Tue) 00時半頃
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っ!
[その迷いは、もう片方の手が伸びて>>245来た瞬間に飛んだ。 きっと、単純に恐怖が勝ったのだと思う。
気付けば――彼の手が届くその寸前で、咄嗟に後ろへ、身を逃がしていた。 緊張、恐怖からの心臓の鼓動が、五月蠅い。]
(248) 2013/12/10(Tue) 00時半頃
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[激昂するかと思っていた。 しかし彼が見せたのは、歪んだ笑み>>250だった。]
あ、ぁあ…
[緩慢な動きで伸ばされる手から、また逃れようとして。 しかしその動きも、後に掛けられる解雇の脅しに、絡め取られる。
嫌だ。それは、嫌だ。
でも、捕まるのも、嫌だ。]
(252) 2013/12/10(Tue) 01時頃
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たすけ、て…
[誰へ向けて発したのだろう。 先程まで居たメアリーか、服をかけてくれたトレイルか。 今朝話したヤニクか。はたまた、ススムか。同じく茶会をした、ロビンなのか。 あるいはドリベルだったかもしれない。
気付けば涙が零れていて。]
―――う、っく、うぅ…
[俯き、両手で顔を包んで崩れ落ちる。 ジャニスはそれでも構わず、手を伸ばしただろうか。]
(253) 2013/12/10(Tue) 01時頃
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[肩に乗せられた手>>255はやはり冷たく、無慈悲。 次いで投げかけられる言葉は、さながら説法で。頭がぼうっとした。
チャンスだって――自分に語りかける。
ねえ、言う通りにすれば、赦してもらえるよ。
意志の無いクラリッサ。貴女はきっとそうするのでしょう。]
(259) 2013/12/10(Tue) 02時頃
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――――………
[どれだけ無言でいたのだろう。 目の前に出されたそれを、そっと壊れ物を扱うが如く掴んだ。…嫌な生ぬるさを感じる。
どうすれば、良いんだっけ。メアリーに対してした様に、すればいいんだっけ。 先端にほんの少し、唇を付けて、ちろりと挑戦的に舐めたあと。]
ジャニス様、貴方の仰る通りです。 ……いやなら、逃げてしまえばよかったのですね。
[きっと彼を見つめる自分の表情は、見たことも無い――それこそ、"愉悦的な"笑みだったと思う。 その表情のままに、ぽつりと告げて。]
(260) 2013/12/10(Tue) 02時頃
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[――――そのまま、思い切り歯を立てた。]
(261) 2013/12/10(Tue) 02時頃
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[ジャニスはどうしただろうか。痛みに悶絶しただろうか。 いずれにせよ隙は、出来た筈で。
口を離した後に入り口まで駆け、思い切り扉を開けて――逃げ出した。
行く先なんて無かった。もしかしたら今度こそ、激昂して追って来るかもしれない。 頼る明確な場所なんて無かったけれど。ずっと、廊下をひた走っていた。
そして。]
……ロビン、居る?
[無我夢中で駆けた先、同僚の部屋の前。ノックをして、問う。 それが夜中の事か、あるいは翌日の事か、さて。**]
(262) 2013/12/10(Tue) 02時頃
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