209 【誰歓】ぼくらの学校―泉高校年越し譚―
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[微睡みの中で夢を見る。 お父さんと、お母さんと、間に私。 外はとても寒くて、寒いね、なんて笑って。]
ねえ、あの赤い星はなに?
[私は二人に聞いたんだ。 赤い星。冬空に咲く、明るく、紅い花。]
[私はきっと、忘れない。]
(*0) 2014/12/30(Tue) 00時半頃
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[もう一つは、星が見えるから。 冬空は日が隠れるのが早い。オレンジが消えて紺に染まるその境界で、煌く赤い星。 砂時計のような星座の左肩にあるその星は、ベテルギウス]
きれい、
[手を伸ばしてみても、届きはしないのだけれど。 家族と見た星は、やっぱり忘れられなくて。]
(*1) 2014/12/31(Wed) 20時頃
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[寂しくない、寂しくないんだ。 だって慣れたことだし。]
頑張らなきゃ。
[ここで頑張って、大学に行って。 家族で演奏をする為に。 星を見る為に。
頑張らなきゃ。
少しだけ、鼻が赤くなる。]
(*2) 2014/12/31(Wed) 20時頃
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[しんと冷えた冬の空に、ファゴットの音色が響く。 オレンジも消えて、帷が降りて。]
…あ、
[あの赤い星は、 いつか消えてしまうのだと。 この寮の関係みたいに。家族の関係みたいに。 突然、呆気なく。]
(*3) 2014/12/31(Wed) 23時半頃
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[もっと近く、
あの星まで、
もっと、
もっと、
年が代われば、取れる気がして、]
(*4) 2015/01/01(Thu) 00時頃
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