204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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― 二階/居間 ―
[視線を向けても、ノックスはこちらをみない。
ニコラを呼び、手を掴む様子を、ただじっと見やり。
――ポケットの中、手を握り締めれば、かみ締めた後が痛む]
―― ?
[何かが、落ちる音>>140が聞こえた気がした。 見ていられなくて、視線をそらして。
体調が悪いといったシメオンが倒れたかもしれないと、廊下へと足を向けた]
(146) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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――俺は、そう思うよ。
[驚く気配に、微笑む気配がかえる。
胸の中、暖かいから。 視界のなか、みえたことに、まだ、耐えられる]
うん。 さびしい。
フィリップの、声、聞こえなくなったら。 寂しいし、悲しいね……
(*30) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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[謝るフランシス>>142に首を横に振る。 話が話だけに長くなることも想定のうち。 潜められる透明な声と、詰まる距離に片目を瞠る。]
――…ン。 ラルフ、大丈夫、かな。
[ドナルドが話した時はまだ余裕がありそうに見えたけれど 時間を経て如何変わったかは知れず保護者の見解を尋ね]
ちゃんと食べないともたねぇぞ。 ……ほら、フランシスの分。 と、シメオン?
[よそったばかりのポトフの器をフランシスへと片手で差し出す。 彼の後ろへと視線向けるがシメオンの姿は見えず首を捻る。]
(147) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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え、あ
[顔をあげて、慌てて俯いた。 頬をめちゃくちゃに擦ってから、ゆっくり立ち上がる]
うん、俺の ……ありがと
[受け取ろうと一段降りれば、裸足のせいでバランスを崩し 手すりにしがみついて、また座り込む羽目になった]
ごめん ……取りに行くから ちょっと待って
(148) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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ーーーありがとう…………
[ラルフが何を見たのか 耐えているのか 寝藁でうとうとと 心の温かさに包まれ ゆっくりしていたから知らなくて]
…………一人が 当たり前だったのにね 何も聞こえないのも…………
きっと とても辛い……耐えられる かな? きっと とても会いたくなる 会えないのに
(*31) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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……いい これ 持ってきてもらったから 今度は 俺が持って行く
[一度上着を指差して 危なっかしいシメオン したで待ってて 落下されたらと 思えば そう声かけて ーーーそれに 上に行った方が シメオンはつむじ 見せるだけになる]
………………はい
[難なく階段を登り まだ座り込んでいれば 上から見下ろす状態になる]
(149) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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[気づかれなくて悲しいのも、見ていて辛いのも。
いまはまだ、暖かさのおかげで、それほどつらくはない]
……うん。 なにも聞こえなくて、……それが当たり前だった。
耐えられるかな、耐えられないかもしれない。 だって、こんなにあたたかいのに。
それがなくなる、とか、つらいよ……
(*32) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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凍えてしまうね……きっと凍えてしまう 身体が寒いのは……慣れてるつもり……なんだけど
…………ラルフと 一緒にいたい……ーー 許して もらえないかな ……5人で旅する とかさ?
[ラルフの同行者と自分の せんもないこと思う]
(*33) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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[離れないから、手を伸ばす。>>137 困ったように笑うから、手を伸ばす。
まだ、大丈夫だと、守れると思って。 生きているものはダメだと言ったのに。
離れないから、手を伸ばす。>>139 金の髪を掴んで、無理にでも引き剥がして――…。
ダメだと言ったのに。]
(150) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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― 二階/廊下 ―
[三階への階段では、シメオンの姿はなかった。
一階へと降りる階段から、話し声が聞こえて。
それはせっぱつまったものではなさそうだから、シメオンが倒れたわけではないのだろうと思う。
もう一度、居間に入るかどうか。 廊下に立ち止まって、悩んでいる]
(151) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[>>139伝わる体温は、近い色彩は。 相変わらず素晴らしくって、火の光が映ってきらきらしていた。
子供みたいな、顔をしている。
舐めて、触れて、探って。 その不安をないものにしてあげたい。
髪を撫でると、柔らかなそれはするんと指をすり抜けた]
……ノックス。
[>>141その手を掴まれて。 心の底から困った声で、お兄ちゃんのなまえをよぶ。
彼の手に逆らったことなんて、あの時、初めて会ったとき以外は無くて。 彼の言うことはすべて正しくて、彼が間違ったことなんていうはずなくて。
それなのに、僕は首を横に振る。 なんでそんなことしたのか、自分でも分からなかった]
(152) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[腕の中で、プリシラが頷くことに>>144ほっとする。 ああ、まだ獣のよからぬ本能に目覚めてはいないのだと。
その瞬間だけはニコラとディーンのことも、ニコラの保護者であり男の幼馴染でもあるノックスのことも綺麗に消し飛んでいた。
憎まれ口なのに、声は固いまま。>>143 男本人の吐息がプリシラを余計に傷つけたことまでは気がつかず、腕の中の養い子を抱く手に少し力がこもった。]
勘弁しろよ。 お前さんがガキじゃなくなったら、俺が余計におっさんになるだろうが。
[冗談めかして、そっとプリシラの背を部屋へと押す。]
(153) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[ニコラの保護者が>>141その手を取るのを見て、これでどうにか落ち着いてくれるのでは、と期待する。]
(154) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[あっという間にやってきた影を 見上げて、そして目元が赤くなっているだろうことを思って俯いた。知らず旋毛を見せることになる]
ありがと
[受け取って、なんとか靴を履こうとする。 無意識に擦った右足首、抉るように凹んで、色が変わっているのが見えたかもしれない]
……ありがと
[普通の声が出た。 よかった、ともう一度口にした]
(155) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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……今までは知らなかったから…… 凍えてることにすら気づいてなかったのかもしれない……
――――俺も、フィリップと一緒にいたいよ。 5人で、旅をできたらいいね……
でも、ゆるして、くれるかな……
[心配性な、保護者。 それを思えば、難しいかもしれないと、思う]
旅をしたい理由をいったら……反対に、引き離されそうだ……
(*34) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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―2F 炊事場― [>>147 隻眼を瞑ると縁取る睫が見える。 見過ぎないように、眼を伏せた]
衝動を少し、感じた、って ……、今は、まだ 大丈夫、みたいだから。 気をつけない と……
それで あの、……
[そ、と囁く声は、苦味を帯びている。 それから、ちらと隻眼を、見る。 ――薄く唇を開いて、そう、ラルフに謂ったのと同じコトを、もしものときは、鎮めるから、ということを、謂わないと。なのに、上手く声が出ない]
……、ん、もらう。ありがとう。 ……おかしいな、シメオン、さっきまで、其処に居たのに……
[シメオンが去ってしまった理由は、ソファのほうを見ると、知れた。フランシスはぎくりとして炊事場に引っ込んでしまう。]
(156) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[シメオンが俯けば やはり 表情は見えない むしろ見えるのは 合間から見える もう随分時間が経った …痕 先のふらつきの理由を悟り 二度目の感謝に不思議そうにみる そうしながら 壁にもたれかかって
なんとはなしに その場から離れなかった ……防寒着もなく 座り込むには寒い場所だから ]
ーーー……寒くない?
(157) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[けれど、その期待さえ裏切る様に。
ディーンの手は未覚醒の仔狼を離そうとしない。>>139 まだ獣の性質に目覚めていない「はず」の仔狼は――保護者の呼びかけを拒否した>>152
小さく、悲嘆の吐息を零す。]
(158) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[この両目など、潰れてしまえば良かった。 そうすれば、首を振る彼を見ずに済んだかもしれない。>>152
――緩やかな、けれど確かな、拒絶。
甘えた色を含まぬ声。]
……僕は、 うそつきに、なってしまうのか な。
[強く、強く。掴んだ力が抜けていく。 頬に伝う熱いものを見せたくなくて。]
(159) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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あゝ………… 知ってしまったら 気づいてしまったら ーーーー…………戻れない
駄目 かな………… …………? どうして…………? ただ 一緒にいたい だけだよ??
(*35) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[くだらないしきたりだと、女の手を取って逃げ出した。 後から思えば、その時点でもうとっくに、獣の本性は目覚めていたのだ。
誰かに刻む傷など思うはずもない幼い傲慢と罪を、ディーンとニコラに重ね――唾棄した。]
(160) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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フィリップは、階段のさらに上 人の気配緩く視線を上に向ける
2014/11/18(Tue) 00時頃
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―2F 炊事場の端から― どうして……
[――声が震える。]
ディーン!? 何してるっ !!
[一度は引っ込んだものの、 >>139 強い口調で、思わず叱責した。 されど、彼は、見ない。聞かない。 シメオンは、こんな彼を見たのか。 それは、それはあまりにも、――酷だ。
頭に血が昇って、ラルフがシメオンを追いかけて外に出たのも、気づけずに。]
(161) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[フランシスの眸が伏せられ>>156視線は重ならない。 けれど近いままの距離は少しだけ落ち着かない気分にさせる。 いつもは、傍にいれば落ち着くはずなのに――。]
そ、か。 なら出来るだけこっちでも気をつける。
[ラルフが無事過ごせるようにと案じる思いのまま頷く。 囁く声に帯びる苦さに瞬けば再び視線がかち合い]
――…ど、した?
[続かぬ言葉に思わず問う言葉を向ける。 フランシスの意識が居間のソファの方に向いたその間も ドナルドの意識と眼差しは保護者へと向かうまま。]
(162) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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寒い、けど……ずっと此処にいたの?
[ペチカもなくて、布団もない場所。 ようやく履いた靴を慣らすようにとんとん、と叩く]
居間はあったかいよ
[行かないの?って口にしかけたけれど 問い返されたらなんて答えればいいかわからないからやめておいた。
手を借りなければ、降りてもこれなかったし、と悔やんでも遅い。 心配してくれたラルフが出てきてくれたことにも気づけずに、 今は寒さに肩震わせて小さなくしゃみをまたひとつ]
(163) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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うん……
知らなかったころに、戻れない。
フランシス、心配性だから……
俺が先祖がえりだって伝えたりしたら、きっと、……
フィリップと。 仲良くなったから一緒に旅したいって、そう、いって。 許してくれる、かな……
(*36) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[ガキじゃないと言いながら、ガキじゃなくなったら置いていかれる恐怖がある。 でもずっと後のことだと思ってた。 大人にならなければ、ずっと傍にいてくれる。 二人だけで旅を続けられると。
力の入る手>>154に、目を閉じてゆっくり息を吸う。 胸に広がるのは、バーナバスの匂い。]
……おっさんはおっさんのままだろ。 かわんねーよ。
[顔を離し、促されるまま移動する。 その時、ちらりとソファの方を見て、動揺した。]
(164) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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ラルフは、フィリップと視線があって、ゆるりと瞬く。
2014/11/18(Tue) 00時頃
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[震える声音はフランシスのもの。 珍しく強い口調>>161はディーンの名を紡いで。 そこで漸く、彼が声を向けた方にドナルドの意識が向く。]
――――……。
[込み入った状況は漂う空気で感じ取れるものがある。 眉を寄せて、微か警戒の色を隻眼に宿すは 引き摺られぬよう自衛の本能がさせた。]
(165) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[振り払われたくなくて。
ノックスはニコルの手を、指を、 ゆるりと離してしまった。]
………
[指先に温もりを残したまま、後ろに下がり。]
(166) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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― 階段 ―
[一階へと下りる階段の上。 シメオンがフィリップと話しているのが見える。
上を見たフィリップと視線が合って。 ――三階で、目が合ったときのことを思い出した]
――ここは、冷えるね。
[シメオンのくしゃみに、小さく声をかける。 温かさをもたらすものは何ももっていないから、震える肩をみて、なにかとってくるかと、思案した]
(167) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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――お前の本能との心中に、他人を巻き込むな。
[ディーンへ、殊更に強く吐き捨てた。 彼の中でどんな感情の変遷があったのかは知らない。
けれど、自身も保護者たる存在であったディーンが、本能に屈するかのように選んだのは、他人が保護する存在だ。
――それは自らが庇護する者が奪われていく可能性さえも紡ぎ出して。]
(168) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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