25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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落胤 明之進は、ふと、そこにある存在に気づく
2010/08/09(Mon) 20時頃
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[憂うまま、重なる二つを見守るその姿、 ――何を想うのだろう、言葉も無く見つめる。]
(@15) 2010/08/09(Mon) 20時半頃
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[走ることができずに歩いて逃げる。ゆっくりとだがどうしようもない。先ほどのことを思い出してぎり、と唇をかむ 助けられた。夜光を殺した、獣に。]
……今は忘れよう。逃げるのが先……
(101) 2010/08/09(Mon) 20時半頃
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とりあえず、みんな逃げてくれればよいが…。
[狼の子であるためなのか、元々の体質なのか、強靭な身体を持つ男は、そのまま、煙や火の中も多少のものであれば掻い潜っていく。
火に囲まれたものがいないか、確認しながら屋外を目指す。]
(102) 2010/08/09(Mon) 20時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 20時半頃
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― 炎上する屋敷 ― [後ろに邦夜の足音を聞きながら駆けた。 火に包まれ崩れる柱、落ちる天井、懸命に避けて。 息を吸うたびに、喉が熱い。何も纏わぬ肩が熱い]
虎鉄!アケノシン!!刷衛!
[最後の名はアケノシンの主でセシルも上げていた名だが、 青年にはそれが誰かわらず。 屋敷の者とすれ違うたび、セシルに確認をとる]
(103) 2010/08/09(Mon) 20時半頃
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記者 イアンは、時折邦夜を振り返りはぐれていないかを確認する。
2010/08/09(Mon) 20時半頃
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[重なる二つを見守る姿に、 双花のその人を呼ぶ声に憂いに微笑みが混ざるを見れば、 ひとつ頭をさげて――]
……花のうてなにて、 お会い致しましょう。
[恨み言の一つでも 言うべき相手は既に彼岸の身 燃える鳥籠を――花と月を一度振り返れば、
業火の中に歩み去る]
(@16) 2010/08/09(Mon) 20時半頃
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[逃げいく人々の影が見える、 軋む家屋、燃え爆ぜる音――いずこかでまた梁の落ちる。
焔の中で、煤にも穢れず、 白き衣をたなびかせ、
逃げる人々を見送るように、佇む。 その薄れゆく姿を目に留める者はあろうか]
(@17) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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明はどこだ?虎鉄という少年は? 明!
[ふと入った通信で明がいないことを知り、明を探しはじめる。
いや、でも、探しながら、どこか、 明はもう、この世のものではないこと、感じていることも確か。]
(104) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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― 炎上する屋敷 ―
くそー!!幻聴!! 虎鉄とアケノシンと刷衛を 探してこい!!
[邦夜が走れないことに気付くが 二人は抱えられなくて。 まさか、アケノシンと虎鉄が 既にこの世のモノではないことを知らない青年は もう一人、増えたらせめて邦夜の手が引けるのにと]
(105) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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始末屋 ズリエルは、焼け落ちる柱を刃でなぎ払う。
2010/08/09(Mon) 21時頃
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[―――想う場所、 ああ、その場所で彼の人は逝けたのであろう、と。 うつつに聞いた、悲鳴の出来事、 片割れを語るその姿を思い出す。 ――想う場所、描けども、 描けども]
それもまた、未練にしかなりませぬゆえ…… そうですね、せめて散るなら、
花らしく。
[振り仰ぐは本邸、燃え盛る大広間]
(@18) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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― 炎上する屋敷 ―
邦夜…セシル、一回外に行こう…… もう、もたない……
[二人は…特にセシルはそれを飲んだだろうか。 ただ、崩れる壁に、時折崩壊する音 屋敷自体が限界に近いから 暴れても引きずるつもりで]
(106) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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[何処なりや、知らねども。 おそらく声は届くであろう]
―――こてつ、 共にひとさし、如何です?
[彷徨う花に呼びかける]
(@19) 2010/08/09(Mon) 21時頃
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[段々とさすがにやばい感じになってきたか。 ただ、イアンからの通信で、セシルや邦夜は無事なことを知る。]
明!虎鉄! さすがに声も焦りが混じってきたか。
どこにいるか言え!
(107) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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[イアンが名を呼んだ3人が見つからない。外へ、の言葉に不安そうな顔で振り返る。また何処かで崩れた音がした]
……うん。先に、外へ逃げているかもしれない。
[頷いて]
(108) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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―本邸・廊下― [本邸は火の回り、いまだ多少の余裕はあろうか。 色硝子の廊下はもゆる炎に照らされて、 夕焼けよりもさらに赤く華やかに]
―――……、
[月瀬と天満月を連れた、イアンの姿。 そこに狂気は伺えず、ふと眼差しを和らげる。
屋敷の外に彼らが出れば、 門の傍ら、青く茂る桜の木陰、 絵描き道具と共に、紅の一厘――黄泉銀花]
(@20) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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[逃れた、と思ってくれるだろうか。]
(@21) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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― 炎上する屋敷 ―
……そ、うだよな。これだけ、もう、 結構時間たってるし。
……いこう、限界だ……
[邦夜の言葉にに頷いて。 先に立ち、危険が即刻起こらないであろう道を 選びたどりながら、邦夜を振り返り、振り返り 照らす光だけは、炎があるから事足りて
向かうは門の外。木々の中に逃げ込もうと]
(109) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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[明はそれまでは呼べば必ず来てくれた。 なので、呼んでもこないことに焦りが入る。
そして、なんとかたどり着くは椿の間]
――…明、おらぬか?
[ガラリ、火に染まりかけた障子を開く。]
(110) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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[現世の声の、遠くなる。 遠くなれども]
――……主様、
[その呼ぶ声だけは、 黄泉よりの声よりもまだ強く響く、
一つ呼ばれるたびに、強く]
(@22) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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[その部屋で、自由になれと明に言ったこと。 そして、明が打ち震え、
白き椿がぐしゃりと潰れたことを思い出す。
床の間の紅き椿は熱で捩れているが……。まだその首は落ちてはいなかった。]
(111) 2010/08/09(Mon) 21時半頃
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始末屋 ズリエルは、もう一度、明を大声で呼んだ。
2010/08/09(Mon) 21時半頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 21時半頃
落胤 明之進は、炎の先を仰ぎ見れば、ひとつ足を踏み出して
2010/08/09(Mon) 22時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 22時頃
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―椿の間― [翻る白装束に緋色を燈し、 それはその部屋の入り口に静かに佇む]
主様、 どうぞ、早くお逃げ下さい。
[心揺らがぬように俯いたまま]
……お別れにございます。
未練となりますれば、 ご挨拶するつもりも、なかったのですけれど。
[薄れた姿は、両手で太刀を差し出せど、 その片手は既に現世の者にはうつらない]
(@23) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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[火の手はどんどん増す。 さすがに、天井崩れれば、いくら丈夫でも持ちまいと思うが、 それよりも、探さねばならない気持ちがまだ勝り…。]
――……わかってるのにな。
[透けて見える感じ、 最初であってからの混乱、 明の主がいないこと、
そのほかも、ふと現れたり消えたり…。]
わかってるのにな。
[もうそれは現の存在ではないこと…。]
(112) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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[だけど…]
>>@23 [やっと現れた姿にほっと息をつく。]
明、やっと来たか。 逃げるぞ。
[その言葉を聴こうとはしていない。]
(113) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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― 屋敷の外:門:葉桜の下 ― [総てが崩れ落ちる前に 灯のない方へ、ない方へと選びながら 門外への道を進んで。
暗い中、屋敷から照らす炎を受ける 葉桜の植わる門外へ。 そこには荷が…セシルが見れば 己の画材道具とはっきりするそれと]
……赤い、椿……?
[それは黄泉銀花][それをぼんやりと手に拾って。 ともかく、火の手が届かぬところまで来たのもあり セシルを降ろし草原に座り込んだ]
(114) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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始末屋 ズリエルは、明の腕が既にみえないこと、眉を寄せるが・・・。
2010/08/09(Mon) 22時頃
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[かけられた言葉に、ただ ふるふると首を振る]
――主様、私は……、 行けないのです。
もう、ご存知でいらしたでしょう。 私は――、私が、
[見上げれば、黒紅に緋色。 躊躇う口唇は、小さく震えて]
黄泉の花であること、を。
(@24) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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さすらい人 ヤニクは、やっとのことで門の外へでるとべしょりと座り込む
2010/08/09(Mon) 22時頃
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― 本邸・廊下 ―
[赤く、紅く染まりゆく屋敷。 激しく哀しく、業火は天高く燃え上がる。]
―――…。
[その中、火の粉を巻き上げて風が立つ。 屋敷の中を彷徨っていた虎鉄は、声に呼応するように、とん、と廊下に降り立った。 しかし其処に声の主はもう居らず。 次いで耳に届くは、黄泉花の別れの言葉。
焔舞い狂う中、虎鉄は庭を眺めて狭間の声を静かに聞いた。]
(@25) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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>>@24
――……明…そんなことはない。 一緒に逃げるんだ。
[知っていること、知っているけど、それは言わず、 明に近づいてその身体を掴もうとする。]
舞をちゃんと見せてくれ。 ちゃんと見なかったと怒っているのだろ?
お前のことは俺が買う。 俺がお前の主だ。
(115) 2010/08/09(Mon) 22時頃
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記者 イアンは、ともかく、3人まず無事に抜け出せたこともあり、今は待つ
2010/08/09(Mon) 22時頃
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>>115 ……いけません。 生ける者と死す者は交わらぬがさだめ、
我が身もまた、 夏の宵のひと時の幻に過ぎませぬ。 夢とうつつの交わる、今この時が過ぎ去れば
ただ、消え行く……
[掴もうとするその腕は、 既にその躯を掠めるのみであろう。 一度、見開いた瞳は、哀しげに伏せられて]
……もう、怒ってなどいませんから。 主様―― だから、早く。
(@26) 2010/08/09(Mon) 22時半頃
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>>@26
駄目だ。 お前も来るのだ。
これは主の命令だ。背くな。
[それでも、あきらめぬとまた掴もうとし、 できぬとわかっても、なおも、置いていくことは拒絶する。
その間も火は増し、壁を舐めあげていく。
その背に大きな炎が上がった時、肌が焼けたのがわかった。さすがにぐぅ、と膝をつく。]
お前はなんのために出てきた。 俺はお前をここから連れ出すぞ?
(116) 2010/08/09(Mon) 22時半頃
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こんな屋敷にはおいておけん。 このようなところで消えるな。
俺が許さん。
[そして、またカッと眼を見開き、手を出す。]
早くこんか、ばか者。 俺が余所見せぬ舞を見せてみろ。
(117) 2010/08/09(Mon) 22時半頃
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主様は、まだ主様ではありません……! ですから、
従うことは――
[首を振って、己を掴もうとする。 その腕を拒絶する、のだけれど――燃え盛る炎の迫るに]
―――…ッ、主様
[膝をつく傍らに添えば、腕を差し出す。 言葉に過ぎるは危惧のみで]
お別れを告げるためです。 主様を、危険にさらすためでは在りません…! はやく、庭に……
[ふわり、立ち上がれば満ちる煙の先へと導こうと]
(@27) 2010/08/09(Mon) 22時半頃
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