9 【飛入】バンドオーディション村【歓迎】
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歌い手 コリーンは、糸が切れたようにその場にへたり込んだ。
2010/05/01(Sat) 00時半頃
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なん・・・だと・・・!?
[びくともしない。猛獣使いがサポート(メロディー)に回る。 荒れ狂った猛獣は猛獣使いさえをも奮い落とし、リズム隊へと破壊の牙(シャウト)をぶちまけていく。]
(104) 2010/05/01(Sat) 00時半頃
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Ah――――!!
[キーボードが、鳴く。ドラムのテンポに引き摺られて、疾く、疾く、時には追い越そうと。指が縺れ、音が欠ける。致命的な失敗だ。けれど心だけは、彼方を目指して飛んでいた。]
(105) 2010/05/01(Sat) 00時半頃
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[しばし、息を切らして放心したようにへたり込んでいたが。 はっと我に返ると立ち上がって居住まいを正す。 しかし、まだ呼吸は荒い]
…っはぁ…ありがとう…ございましたっ…
[深々と頭を下げた。]
(106) 2010/05/01(Sat) 01時頃
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[ギリアンはシンバルのラストノートを叩きつけるように鳴らす。]
・・・このっ・・・!
[思わず出た言葉はあまりにも物騒な物だった。]
(107) 2010/05/01(Sat) 01時頃
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……っ、
[最後には、思わず声を重ねていた。予定になかったのに、自然と。 焦土と化した破壊の後に、何か残るものは、あったのだろうか。 両腕の痺れを自覚しながら、コリーンに続いてお辞儀をした。 彼等もプロなら、演奏のミスに気付かぬはずがない。コリーンにも、申し訳ない気持ちがいっぱいで。
彼等に背を向け退室しようとした時には、悔し涙が滲んでいた。]
(108) 2010/05/01(Sat) 01時頃
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[もう一度、お辞儀をして部屋の外に出れば、感情のままにレティーシャを抱きしめた。]
ありがとう。ありがとう、玲紗さん。 私、玲紗さんと組んで本当に良かった。 すっごく、すっごく楽しかったよ。
[ぎゅうう、と力任せに抱きしめる。 体格が良いだけあって、かなりの腕力だった。]
(109) 2010/05/01(Sat) 01時頃
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[廊下に立ち尽くしたまま、二組分のプレイを聞いた。 どちらも荒削りだけど、胸の奥に突き刺さるようで。
このままじゃ勝てない…。 そんな焦りだけが募っていく。]
(110) 2010/05/01(Sat) 01時頃
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・・・お前、何やってたんだ? クラシックかなんかやってそうかな、とは思うんだが。
[演奏後に思わずコリーンに声をかけた。レティーシャの煽りもあるがあの唸るようなシャウトの連発にはギリアンも流石に少し驚いたようだ。]
つか・・・おい・・・
[悔し涙を浮かべるレティーシャに思わず声をあげる。 これじゃあお説教も出来ないな、と苦笑い気味で弟を見る。]
(111) 2010/05/01(Sat) 01時半頃
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―部屋を出る少し前―
[>>111の質問に思わず背筋が伸びる。]
はいっ、あの。 クラシックというか…合唱団で歌ってまして。
[ジャンルはこういうのとは、全然違うんですけど、と苦笑する。]
ソロパートも任されたりするので、声量には自信があります!
(112) 2010/05/01(Sat) 01時半頃
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あ、いえ……。
[ぐい、と握り拳で両目を擦る。その仕草は丸っきり幼児。]
何か、気付いたことがあったら遠慮なく言ってください。 足りないことは、自覚しているんです。 けれど、このオーディションで得るものはきっとある、 あわよくば他の参加者から盗めないかなって。 ……そう思って来ました。だから、
[ぺろりと舌を出して白状してから、彼等のアドバイスには耳を傾け、感謝を述べる。 正直、42.195km全力疾走したかのような疲労感と、興奮冷めやらぬ神経のせいで、自分の状態もよく分かっていない。千鳥足を励まして場を辞すと、途端にコリーンに羽交い絞めにされた(と本人は思った)]
……っ、凛ちゃん。 ごめん、ごめん、ありがとう。
[堰を切ったように溢れ出てきた涙、その理由は――悔しさだけではなかった。思わずむしゃぶりついて、胸のクッションに涙で歪んだ顔を押し付ける。遠慮なくハンカチがわりにする気だった。]
(113) 2010/05/01(Sat) 01時半頃
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なんで、なんで謝るの。 謝ることなんて全然ない。 私こそ、本当に本当にありがとう。 これでダメって言われても、私全然後悔なんかしないよ。
[ぎゅうぎゅうと力をこめる。 ハンカチにされても気にしない。着替えはいっぱい持ってきているのだし。]
(114) 2010/05/01(Sat) 01時半頃
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・・・合唱団、ね。
[ギリアンは興味深そうに履歴書をチェックする。]
あ、そうだ。次いたら呼んでくれるか。 いなかったら休憩を挟むつもりだが。
[ギリアンはコリーンに声をかけるとポキポキ、と指を鳴らしている。]
(115) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2010/05/01(Sat) 02時頃
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や……なんか情けなくって。 凛ちゃんの歌もだけど、あのドラム聞いた? 憧れの人と、一緒に音楽やってると思うと、 なんか急に指が動かなくなって……、
[コリーンに縋るように背に回した手は、今更ながらに小刻みに震えている。]
ああ、うんでも……すっごい、楽しかった。 わたしも、凛ちゃんと演奏れてよかったよぅ。ん。
[一頻り抱き合って涙を流して、兎のように真っ赤な瞳ながら憑きものが落ちたかのようにスッキリとした顔。]
(116) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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[レティーシャの言葉に、うん、うんとうなずく。]
本当に。 結果がダメでも…今日の経験は一生モノだって思う。 ここに来て、本当に良かった。
[顔を見合わせて笑顔を交し合って、それから次の人は…と辺りを見回す]
(117) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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いやあ、そうやって涙流せる人って、 音楽に対して本当に真剣なんだな。
[しみじみと感じている様子である。]
そういうのって、アツいよね。うん。
(118) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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ああ、あまりね。ミスとかそういうの気にしなくていいよ。 僕は「3分間に何回ストローク」とか、 そういう堅苦しい音楽は窮屈だしね。
[おもむろに、ベースを鳴らしてみる。 それは、その曲の本来のベースラインに手を加えたもの。 あの演奏に加わっていたら、ミスをカバーしていたから。]
チームプレイだからね。気に病まなくていいさ。 元ギターのトルっくんだって、そこらへんいい加減だったし。
[その言葉の裏には、窮屈なこと言うのはひとりだけだったみたいな。]
(119) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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いいじゃない。彼女たち。 チームとしてはうまくやっていけそうだよね。 ライパチくんみたいに、トルっくんのミスを カバーしに行くなとか完璧じゃないとか言わなさそうだし。
[はっきり言って、最晩年のライトニングのことは、 あまり好きではなかったような口ぶりである。]
(*12) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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一生モノかぁ。 そうだね、一度全部枠を破壊して、取っ払ってみて……。
やっぱりまだ、中身がつまってないなーって自覚したところ。 でも凛ちゃんのシャウトと一緒に弾いてたら、 それでもいいのかもって思えてきた。
空っぽだったら、新しく創ればいいんだって。
[上手く言葉にはできないけれど。欠けていたもののヒントを掴めた気がしていた。それだけで大きな収穫だ。 思い切り泣いた姿を見られてしまって、少し照れながらも身を離す。そうすれば、心は貪欲に、もっと、と音楽を渇望するのだ。あの一体感、高揚、旋律の螺旋。ステージに立つようになれれば、経験できるだろう中毒症状。]
わたしもまだまだ未熟だけど。 きっと次はライバルだね。なんだか原石が お互いの身を削りながら切磋琢磨してる感じ? それも面白いかもって、今なら思える。
[堅い握手を交わして、急ごしらえのコンビは終幕。ただ今は、あの興奮を空間を共有した者同士として、お互いを賛え合うのだった。]
(120) 2010/05/01(Sat) 02時頃
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[去り際の、MIRACLEムパムピスの言葉も、あの演奏の後なら素直に頷けるのだった。]
チームプレイ、かぁ。 お互い演奏をぶつけ合うだけじゃなくて、 イイ意味で癖をカバーしたりできる相性……。
うん、そういうのって素敵! 学校の音楽のテストやコンクールだったら、 あのミスは間違いなく落第モノだったけど。
[コリーンのシャウトも、ギリアンのドラムも、決してミスを助長するようなものではなかったから。自然とフォローできるようになるまでには、もっと膨大な時間、共に練習を重ねないといけないのだろうけれど。]
ありがとう。
[即席の相棒に、豪勢過ぎるバッキングに、この場に一緒に立たせてくれたことに。ただ感謝を。]
(121) 2010/05/01(Sat) 02時半頃
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お疲れ様…すごかった…。
[出て来た二人に微笑む。 今は疲れているだろうから、余りたくさんの言葉はかけずに。]
次は…―――私。 ………失礼いたします。
[ギターケースを片手にオーディションへと続く扉をノックして。 声があったなら、足を踏み出す。]
(122) 2010/05/01(Sat) 02時半頃
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飾みちると申します。 今回はJapan was destroyedの中から、『Trick,trick』を演奏(や)らせて頂きます。 オーディションへはギターボーカルとして応募させて頂きました。 拙い演奏ですが、自分なりにやり抜きたいと思います。 どうぞ、よろしくお願いします。
[礼儀正しい前口上、深く頭を下げれば高く括った砂色の髪がさらりと揺れた。 頭を上げて、深緑の大きな瞳は少し緊張気味に目の前の二人を見る。 ギターを肩にかけて、ネックを握る指先は少し震えていて。 一度深呼吸をして、そして]
(123) 2010/05/01(Sat) 04時頃
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全てがTrick-Trick,愛してたと囁いて
[アコギの弦が悲しく響く。 歌い出しは切なく、空気を切るような音。 それから始まるロックチューン。]
君が手繰る赤い糸(あやとり) 絡んだ先には僕がいて ああそれが運命、だなんて ピンクのネイル、剥がれかけているのも気付けずに 君の瞳に、溺れてた
[メロではうねる様な音、求めて体を引っ掻くような音。 前のボーカルのような甘く蕩かせるような歌声は出せない。 だからかわりに籠めるのは…]
(124) 2010/05/01(Sat) 05時頃
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Tick-tack, 針が出会うのは一度きり Trick-Trick, すぐに離れてく さよならさ
[この歌は、振られた男の愛の歌。 いたずらな恋の出会い、計略する支配欲、女の迷いの中で知らされる真実、幻覚のようなセックス。 そんな意味を含んだもの。 けれど少女が其処に籠めて歌い上げるものは。]
僕の声も涙も嘘に消えたこの部屋 まだ君は僕を見れずにいるなんてさぁ 全てがTrick-Trick,愛してると呟いて
[“Trick”なんかじゃなく、彼を愛していた 女の気持ち。]
(125) 2010/05/01(Sat) 05時頃
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[掻き鳴らす指先は、届かなかった彼への想い。 別れたいわけなんかじゃない、だから彼の声も涙も見れない。 すぐにでも抱きついて “全てがTrick-Trick,愛してる”と呟きたいのに。 そう出来ない、そうさせない、女の切ない意地と優しい想い。 だからこそ、この歌はロックチューンなのに悲痛であった。 柔らかいアコギの音だから、余計にその切なさは増して。]
全てがTrick-Trick,愛してたと囁いて...
[氷が解けるように消えていくギターと声。 少し間を取って、何度か少し荒くなった呼吸を整えた。]
(126) 2010/05/01(Sat) 05時頃
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……以上です、ありがとうございました!
[演奏も歌声も、きっと前の参加者には劣るだろう。 三味線やバリトンの奏でる情熱には程遠い。 全てを破壊しつくさんとする程の感情を籠めた歌声にも。 その中から、先へと再生を目指し飛ばす小鳥の鳴き声も、指先にも。 そして何より表現が足りない。 これは“振られた男の愛の歌”、自分なりにと云いはしたし、女側の気持ちで歌い演奏したけれど。]
………ありがとう、ござい……ました!
[悔しい、悔しい、悔しい。 本来の表現も出来なくて、胸に靄がかかったままで。 深緑の瞳は視界を滲ませたけれど、泣く事だけはぐっと堪えた。 泣いてしまえば、今の演奏全てを否定した事になる。 それだけは、自分自身で許せなかった。
大好きな“音楽”は どんな表現であろうと貶す事は許されない。]
(127) 2010/05/01(Sat) 05時半頃
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改善点、もしよければ教えていただけないでしょうか。 今後の参考にさせて頂きたいので…。
[悔しさにまだ指先は震えているけれど。 毅然とした態度で二人を見やる。 言葉を残されるのなら真剣に聞き、何度かはい、と頷いたろう。]
それでは、失礼いたします。
[入ってきた時よりも深く深く、頭を下げる。 そしてようやく、いつものようにふっと笑った。 姿勢よく凛として出て行く少女の背に、二人は何を見たろうか。
少女は部屋を出ると、ソファへ*腰掛けた*]
(128) 2010/05/01(Sat) 05時半頃
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─コテージの一角─
……ぁー、みんなやってるわねえ。
[履歴書を書き直す手をとめて、オーディションの行われている部屋から漏れる音にしばし耳を傾ける。]
(129) 2010/05/01(Sat) 07時半頃
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墓堀 ギリアンは、メモを貼った。
2010/05/01(Sat) 08時半頃
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―少し前― あいよ、いらっしゃい。
[2曲連続で続くハードなプレイに少し疲弊の色を隠せずにいるも、次なる志願者を迎え入れる。]
(130) 2010/05/01(Sat) 09時半頃
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・・・・・・?
[入ってきた姿に何処か見覚えのあるような気がして、目を丸くする。]
あ、いや、なんでもない。 ・・・『Trick,Trick』ね。
[少しミッシェルの事を見つめすぎたかもしれない視線を譜面に戻すと楽曲の準備に戻る。]
(131) 2010/05/01(Sat) 09時半頃
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・・・・・・
[ミッシェルが抱えるアコースティックから切ない音が紡がれる。 冒頭のメロディーに込められた切ない想い。前のヴォーカルがこの曲を持ってきた時の表情はまさに『やつれた』という言葉がピッタリであった。]
(132) 2010/05/01(Sat) 09時半頃
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