162 絶望と後悔と懺悔と
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>>90>>91
ともがぐ、 マユミは生きてるんだな……。
いや、マユミだけじゃねぇ。 おまーらが連れてっだやつ、
みんな返しやがれ
[その赤い衣を纏った眷属が、ホリーをかばうようにたつと、 目を細めて…もちろん、投げられた刃に当たることはない]
――……
[だが、その雰囲気に、つぎにはまた眉を潜め…]
(92) 2014/02/10(Mon) 18時頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/02/10(Mon) 18時頃
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――……リー
[つぎにその眷属がこちらを向いた時、 ざあっと風が吹いて、
金色の髪は靡き、その眸はその眷属の顔をしっかり見て……
戦慄する……]
(93) 2014/02/10(Mon) 18時半頃
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そう、理依君は今やお父様の眷属。
そしてあたしを護衛してくれるってわけ。 ま、あたしの方が強いんだけどね。
[こんな時にまで冗談めいた事を口にしながら。 サミュエルの表情を愉しむ様に。]
ほら、どうしたの? 理依君を倒して、真弓さんに逢いたいのでしょう?
(94) 2014/02/10(Mon) 18時半頃
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え。
[風にあおられて圏が進路をゆがめる。 手に戻ってきたとき、僅か刃に触れた]
……サミィ。なんで……。
[手から零れた赤は刃で掌が切れたからか それともありえない再会に握り締めたせいか]
ホリー。これは…どういう……
(95) 2014/02/10(Mon) 18時半頃
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どうって、サミュエル君は帝都守護部隊に入ったんでしょう?
それで、勇敢な帝都守護部隊の彼は。 かよわいあたしを殺そうとしているって訳。
[冗談めかした言葉、それで現状を伝える。 そして、後半はサミュエルには聞こえないように。]
(96) 2014/02/10(Mon) 18時半頃
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ふざげんなッ!!リーは家族だ!! 家族を倒せるがッ!!
[みるみる顕になる怒りの表情。 白い肌、怒りで鼻頭が赤くなる]
――……リー!! なにやっでるだ!!おまー、なんでそんなヤツの護衛しでるだよ!
[怒鳴る声は、あの頃よりは声変わりのせいで低い。 そう、確かにサミュエルの時間は流れていたのに…]
(97) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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あたしを殺す相手をどうすれば良いか。 お父様から言われているのでしょう?
[彼にだけ聞こえる声。 それは、普段の訓練の時の様に冷酷だった。]
(*25) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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そんな…お前、これを…知ってて……
[訓練の時、立場の違いもあるが自分の相手になるのは零瑠か真弓くらいのものだった。 形だけの約束であっても縋り、血に甘えてでも強くなろうとしなければ気狂いになってしまいそうだったから。
「命令」という言葉が禁箍呪のように頭に箍を打つ。 頭を貫かれるような痛み。逆らうことは絶対に許さないような]
(*26) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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知らない帝都守護部隊なら何人でも殺してたの? それはそれで、あたしはおかしいと思うけどね。
まあ、話は後だわ。
[そう言って、また冷酷に笑う。]
君はあたしの護衛。 彼はあたしを殺そうとしている。
なら、君のやる事は言うまでも無いでしょう?
(*27) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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…お前、誰だ。サミィと同じ顔して…。 ニセモン、かよ。
[「家族」という言葉が空しく響く。 記憶の中のサミィはひょろっこくてすばしこいだけで。 野菜を作っては食わせてきたおせっかいだ。
こんな風に自分の前に立つわけがない
いや、知っている。あれは彼だ。 「また」会えた。消えかけていた記憶が 鮮やかに脳裏に浮かぶ。手がガタガタと震えている]
死にたくないなら、どっかいけよ 見逃してやるからさ
(98) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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サミュエルは、リーの偽物という言葉に、はぁ?と眉尻をあげた。
2014/02/10(Mon) 19時頃
ホリーは、サミュエルに日本刀の先を向けながら。
2014/02/10(Mon) 19時頃
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逢いたいんでしょう? 他の皆にも、だったら理依君を倒さないとねえ。
[そう言って笑う。 理依とサミュエル、どちらが生き残っても構わないと言うような態度にも見える事だろう。]
理依君、君も見逃しなんて甘い事言わないの。
いずれはあたしだけでなく、お父様にも刃を向けるかもしれない相手だわ。 そんな相手を見逃せるわけないでしょ?
(99) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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―初陣を前に。城で―
[理依の何を咎めたといえば、ふたつ。この場で問うという行動を。わざわざ問わなければ『まだ』分からないのかとその思考を。>>1:*289]
―過去―
[何故。という疑問は考えても悪い方にしか転がらない。]
理依……。 何故、4人ではないのだと思う?
何故、俺とお前なんだと思う?
(*28) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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俺は、お前に……あの時、助けられたんだよ、な?
[数え鬼の結末。 今の状況も、助けられた結果とでも言うのだろうか。
年月が巡り、人と鬼とで再びまみえる為とはこの時には想像すらしなかった。]
―――――…
こんな、人でなしになっても……
[城の中、飢えに苦しむ紅でぎろり睨む。*]
(*29) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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バカか!!おまー、このスットコドッコイ!! 周も相当タコだが、おまーも負けずにオタンコナスだな!
ふざけんな!何が偽物だや。 いーか、おまーが実は…… (と、なんかとっても個人情報を言いつつ、例えばエロ本を隠してるとか、パンツが派手だとか、そんな他愛ないこと
――……じゃなぐで、 おではなんでおまーがそんなになっでるが訊いてるんだ!!
[彼の手がガタガタ震え始めたので、 息を飲んで……]
(100) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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ホリー・ニルヴァーナ……。 おまーが、相当、悪趣味な女っでごどはわがっだだ……。
[向けられた日本刀……。 その刃先に注意を向ける。
そう、リーだけならまだしも、 ホリーも参戦するのならば……
勝目はまず、ない、だろう。
ゴクリ、喉が鳴った]
(101) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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─ 陸軍駐屯地・東端の傾斜下─
[頸を狙って上段から振り下ろされた爪を 交差させた二刀で受け止めつ、引く刃で手首の先を奪う。
咄嗟に急所を庇う動きを見せた鬼の前で 絢矢は深く膝を折った。
華奢な体躯が鬼の視界から消え──]
───邪魔。
[──背後から肋骨の隙間を縫うように、 漆黒の刃が鬼の胸から生えた。
狙いは部隊長格。 背後を取られて焦る鬼達に指示を出すのは──?
──ほら。]
(102) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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いた──。
[>>52隊の最後方で叫ぶ声がする。 おそらくは──あれを倒せば後は烏合の衆。
鬼の群れを迂回する形で扇状に掛け出した絢矢の足は しかし、次の叫びを聞くと僅か鈍った。]
(103) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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悪趣味だけど、約束は守るわ。
あの時、君の事は殺さなかったようにね。
[くすくすと、まるであの時を思い出させるように。 サミュエルの表情を愉しげに見やる。]
まあ、感動の再会なのだろうけれど。 そろそろ始めたらどうかしら。
ねえ、理依君?
(104) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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これはな……
[昔と変わらない物言いに本当なら苦笑だってもれたはずだ。 けれどもうそれに反応することだってできない。
本来なら返事を返すだろうタイミングで地面をけり 本来なら笑うだろうタイミングで…彼の間近で乾坤圏を振り上げた]
お前の…せいだよ!
[搾り出すような声は血を吐く思いだった 彼のせいなわけがない。 けれど抗えないものに精神がもう限界だった]
(105) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[今──]
───、
[確かに、『陰謀』──と]
…──集中。
[──気のせいだ。 誰でも言う言葉。
声も喋り方も似ているけれど── きっと特徴的だから錯覚しているだけだ。]
(106) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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――……くっ
[その踏み込みに反応が遅れたのは、 それがリーだったからだ。
家族、じゃなければ、そこまでも踏み込ませないし、 そして、振り上げた刃、をどうにかする前に、柄空きの胸に九節鞭の尖端を飲み込ませることもできた。
だが、できるわけなかった]
――……リー!!
[尖端ではなく、鎖の部分で乾坤圏をガードする。 同時その足を蹴った]
(107) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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…さぁね。経緯がどうであれ俺は自分からここに来たいといったんだ。 お前が助かったのは…それこそ運命ってやつだろうよ。 そしてこうなったのは俺のせいさ。
[>>*29あの数え鬼。元凶の1人は間違いなく自分であったから。零瑠は寧ろ巻き添えだ。 だから、口が裂けても「助けた」なんて認めたくなかった]
(*30) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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ふふ、それでいいわ。
[乾坤圏と九節鞭と、少し変わった武器の使い手同士の戦い。 それを特等席で見物する事にしたのだった。
もちろん、手は出さない。 自分が手を出して2対1で勝っても仕方ないのだから。]
(108) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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わかるよ。お前、強くなったって。 真弓の為だろう?俺のことなんてずっと忘れてた。 違うかよ?
[金属同士がギリギリと音を立てた。 額がつきそうなくらいの距離で競り合いをしながら低い声で問うた]
わるかったな。「また会っちまって」よ。 お前が知ってる俺はとっくに死んじまった
[特別は作らない。おいていくのも、おいていかれるのも嫌だから。 小さな手、双子の弟、血だまりに映る自分の顔]
[足を払われ体制を崩す。背が地面についた瞬間に脚を蹴り上げ体を回転させて距離を取る 先程から頭に響く「命令」の響きに気がふれそうで、表情は鬼どもとそう変わらない]
(109) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[心の琴線に触れようとするものを無理やり押し込め 機動隊と鬼との衝突とは並行に駆ける。
敵の指揮官は──]
──…え、
[誰にも先駆けて、敵陣へと向かって行く。
離れてゆく背中を、 困惑した絢矢の視線が見送った。
ここからでは顔も見えないが、 あの様子なら間も無く機動隊に仕留められるだろう。]
───…。
[絢矢は──少し離れて足を止めた。]
(110) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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―城での回想― [蝋の明かりにゆらぐ牡丹、 >>1:*280 明乃進の言葉に眩しくもないのに目を細めた。 形見、亡くなった人の思い出、お母さん――家族。]
……一番大切なこと。
[呟いた言葉、こびりついた記憶の残滓。 大丈夫、それは大事なことだとまだわかる。]
わたしも祈る。
[焔と花影を見つめれば、 ふと問いかけられた言葉、首を傾げる]
……牡丹?やってみる。
[そんな知識はなかったけれど、 家族の願いは叶えなければいけないと考えて、 それから試行錯誤は続いている、城の書庫にはそんな本など無かったから]
(*31) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[その後のこと。 外に出たという明乃進が、 帰った時、珍しく自己主張した]
次は私も連れて行って。
[彼が何をしに行ったのかは知らなかった。 ただ、彼が血の匂いを漂わせて帰ってきたということだけ。
――代わりに殺してあげるから。
連れて行ってほしいと考えた理由は言わなかった*]
(*32) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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―駐屯地にて― [いかな軍人とは言え、 “武器”を持たぬものは脅威ではない。 さる書物によれば吸血鬼の身体能力は、人間の7倍。
一裂きで殺していくのは、 現場の部隊長、下士官、とかく指揮を取る者たち]
――……、
[>>57 一度、空を仰ぐ。黄金は視界の階に。 殺戮者が手を止めた瞬間に討ちかかる者は、 銀の長爪で心の臓に穴を開けることとなった*]
(111) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[>>6 駆ける前、 理衣の言葉にひとつ頷いた。 そのくせ、結果は単機突入であったけれど]
……死ぬ前に、喚んで。
[深くフードを被って俯いたまま、 口唇だけが動いて小さなささやきを零した]
(112) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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敵は殺すから。
[害される前に殺せばいい、 殺される前に殺せばいい、
感情を失った思考は簡潔で単純な解を出す。]
(*33) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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