243 【突発誰歓】もみの木輝くランダ村
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今年は素敵なものを頂いた気がしますわ。
なんでしょう。天からの贈り物のような、何か。
[グロリアの心臓を穿つのは、目には見えない矢。>>29
それを愛おしむように、そっと指先で胸を撫でる。
ふと、玄関に目をやれば、
視界の端で真白い羽がふわりと舞った。>>31
綿雪のようなそれは、すぐに溶けてしまいそうな気がして。
らしくもなく早足で玄関へ向かうと、指先で羽を掬い上げる]
──来年も来てくださるかしら?
どこの誰とも知らぬ、天の使いの方。
(#3) 2015/12/28(Mon) 20時半頃
[グロリアがパーティーの終わりを惜しむ一方で、
急ぎ現像をと頼まれた写真屋は、超特急で仕事を済ませた。
2Lサイズの写真が、参加者一人一人に手渡される。
煌びやかなツリーの前で、
それぞれ笑顔を浮かべたり緊張に固まったりしている人と猫。
このパーティーを共に過ごした、十数人の写真。
無事、皆の手元へ届いたなら、
今年のクリスマスはこれで、おしまい*]
(#4) 2015/12/28(Mon) 20時半頃
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─ クリスマスの後 ─
[クリスマスのあの日から、どのくらい経っただろう。 「戻ってくる」との約束が、いつになるのか、不安じゃなかったといえば嘘になるけれど、 いつまで待っても果たされることはないのでは──とは、不思議と思わなかった。
クリスマスが終わればいつも通りに店を開き、父がパンを焼くのを手伝い、母の店番を手伝う。 「いずれあんたとその旦那に全部引き継ぐんだからね」 なんて笑う両親には、一体何年先のことになるだろうね、とはぐらかして。 一見すれば、クリスマス前と何も変わらない日々。
だけど内心はがらりと変わっていた。
毎朝、適当に済ませることなく髪を丁寧に整える。 店の扉が開くたび、慌ててそちらに視線をやって、ひっくり返りそうになる声を押さえて慎重に「いらっしゃいませ」を言う。
そんな様子に、父は気づかないけれど、母は目敏く察して「誰を待ってるの?」と小突いてくる。 ごまかすのも限界かなとちらと思い始めた頃、
便りもなく唐突に、彼はやってきたのだった]
(83) pure_g 2015/12/28(Mon) 20時半頃
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いらっしゃ、……
[ひっくり返らないようにと気をつけた努力の甲斐も虚しく、 声は途中で途切れてしまう。
いつか来てくれるはずだと信じていたのに、 その一方でそれが今日だとはさっぱり思っていなくて、 驚きに思わず動作が止まってしまった。
──ああ、ヘクターだ。 本当にヘクターが来てくれた。
「待たせたな、ただいま」>>74との声に、何か返さなきゃと口をぱくぱくさせるけれど。 彼が近づいてきて、手を握られても、心臓だけがばくばくとうるさくて、口は何も言ってくれない。
思わず「あ、」と間抜けな声が漏れかけた時、]
(84) pure_g 2015/12/28(Mon) 20時半頃
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「なんでただいまなの」「変なの」
[彼の足元で騒ぐ、かわいらしい少年と少女。 そんな二人に拳骨を落とすヘクター。 囃し立てられれば止まっていた時間が動き出し、 くすりと思わず笑い声を漏らす]
……おかえり、ヘクター。 随分待たせてくれたじゃないの。
[出てくるのは、かわいくない言葉。 でも、ひっくり返らずにちゃんと言えた。
その子たちが弟妹? と尋ねるのは、ひとまず後回し。 今は待ちに待った再会に溢れる笑みを隠さずに、 ぎゅうっとヘクターの胴に抱きついた*]
(85) pure_g 2015/12/28(Mon) 20時半頃
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ラディスラヴァは、ヤニクもありがとう、いってらっしゃい。[ひらひら]
pure_g 2015/12/28(Mon) 21時頃
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…ふふ、これで、忘れませんね。
[旅の中、彼は様々な出会いをするのでしょう。 そして別れも。 その中のひとつ、とはいえ…何か残せないかと、そう、思ったんです。]
(86) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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……はい、私も憶えています。…いつまでも。 では…また。
[欠けたロザリオを懐に感じ、揃いの人形を握って。 それ以上の言葉は言えませんでした。 言う必要も、無いと思いました。 別れではありません。主の御霊と同じように、いつだって。
新たな繋がりは、作るまでもありません。 私は最後に、精一杯の笑顔を向けて、彼に手を振ったのでした。]
(87) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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[……それから、最後の仕事。 感謝の歌を、喜びの歌を。 主を迎えるために、人々を送るために。
息を深く吸い込んで──]
(88) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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Joyful, joyful, we adore thee, God of glory, Lord of love:: (喜ばしきかな 私たちは主を讃える 栄光の神 愛の主よ)
hearts unfold like flowers before thee, opening to the sun above. (主の御前に心は喜びで花開き 頭上の太陽に向かって放たれる)
Melt the clouds of sin and sadness:: drive the dark of doubt away. (罪と悲しみの雲は溶けていき 疑念の闇は払いのけられる)
Giver of immortal gladness, fill us with the light of day! (不滅の喜びを与えて下さるお方よ 私たちを光で満たしてください)
(89) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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Mortals, join the mighty chorus which the morning stars began:: (人々は皆 奇跡の合唱に加われ その歌声で明けの明星が輝き始める)
love divine is reigning o'er us, binding all within its span. (神の愛の導きが 私たちすべてのものを結びつける)
Ever singing, march we onward, victors in the midst of strife:: (私たちは歌い 前進する 戦いの只中で勝利者として)
joyful music leads us sunward, in the triumph song of life.... (陽の指す方へ喜びの音楽が導く 歓喜の歌が響く中で)
(90) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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[歌いあげて、グロリアさんと、その場にいた人たちに、深く頭を下げます。 この場を頂けたことへの感謝を込めて。 クリスマスの出会いと奇跡に対して。
少しだけ、視界が揺らいだのは……内緒です。 上げる前に、こっそりと雫を手で拭った姿は、神のみが見ていたことでしょう。*]
(91) plmi 2015/12/28(Mon) 22時頃
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[グロリアにガラスの人形を渡して、アイリスは一歩だけ下がった。 これで、"わたし"のプレゼントは渡し終えた。 これで少しは、父や母に頼らずにしっかりできたかな。うん……きっと、出来たと思う。]
それじゃあ、グロリアさん、みなさん。 いろいろ、ありがとうございました。
[そういって、ぺこりとお辞儀し、会場を出る。 今年のクリスマスパーティは、こうして幕を下ろした*]
(92) moumoureena 2015/12/28(Mon) 22時半頃
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―後日・中学校― [冬休み明け、アイリスはいつものように村の中学校へと登校していた。]
……うん、楽しかったよ。 大人の人、いーっぱいいたし。
[嬉しそうに友達に話す、アイリス。 中学を卒業することで、環境は変わってしまうけれど、それでも。 この思い出、楽しい時間。 大切にしたいから*]
(93) moumoureena 2015/12/28(Mon) 22時半頃
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[ああ、これでパーティーももう終わり、か…。 プレゼントを渡し終え、しばらくぼーっと感傷に浸っている。
すると、使用人から封筒を手渡される。 中を開けてみると2Lサイズの写真>>#4が。 随分仕事が早い。
取り出して見てみると、正に今までの楽しいパーティーの一瞬という感じで写真に収まっている。 それぞれ凄く“らしい”表情だ。
そうして写真を再び封筒に収めると、グロリアへと別れの挨拶を告げに行く。]
(94) Canaria 2015/12/28(Mon) 22時半頃
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グロリア、お疲れ様。 リア充爆破出来なかったのは残念だけど、花火が見れたしとっても楽しかったよ。 来年も楽しいパーティーになると良いね。
[「あなたとしては来年はパーティーに参加出来ない方が良いんじゃないかしら」
そう言って艶やかに笑うグロリアに苦笑を返す。 確かにこのパーティーに参加出来ない方が良いのかもしれない。 それでも、このパーティーが名残惜しい気持ちがあるのも、また参加したい気持ちがあるのも本当で。
グロリアにまたね、と手を振って屋敷を後にした。 さて、来年はどうなることやら*]
(95) Canaria 2015/12/28(Mon) 22時半頃
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