73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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ん?
[もう一度フィリップの方を見てから、大丈夫だよ、というように少年の身体を軽く上にあげる]
フィリップ君も早く部屋に戻るように、ね。
[それだけ言って、医務室へと歩き始める。 一番のの近道を通って医務室に辿りつくと、少年をベッドに横たえた。 人がいれば倒れた事を伝えて]
これでいいかな。カーテン閉めとこ。
[個室になるようにカーテンを閉める]
なんか。 色々ありすぎてどっと疲れた、気分。
[そういって、医務室の椅子にどっと腰を*下ろした*]
(52) 2011/12/25(Sun) 03時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/12/25(Sun) 03時半頃
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傍に いて
[名前も知らない相手。けれど彼も痛みを、寂しさを知ってると思うから。似ていてもきっと本質が違うことには目をつむって掴んだシーツを涙を隠すように引き寄せて]
さ、ぃ あ
[名前すら、まともに呼べなくて]
(53) 2011/12/25(Sun) 04時頃
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[名前がまともに呼べていても フィリップにはそれが誰かわからない。 ただ、それが少し前、彼が言っていた>>1:256 傍にいけない、の主語だとも。]
[色鮮やかな姿が、フィリップの腕から抜けて そのまま方へとよじ登る。 フィリップ自身は……誰かの代用、ならば 捨てられる以前に、拾われてもいない。 それなら酷く痛むことはないだろう。 だからシーツが引き寄せられるがままに、 涙を拭いながら、もう片手で抱き寄せた。 昔、本でそんな光景を見たことがある。 一度もしたことがないけれど、それを頼りに。]
…………傍に、いる。
[代用品はそう呟いた。 寂しくて痛くなることが収まるまでだろうけれど。 だからこそ、そう言えた。]
(54) 2011/12/25(Sun) 04時頃
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[鮮やかな赤にまた薔薇を、中庭を思い出して、一度堰をきってしまえば涙は止まらずにシーツを濡らした。抱き寄せられれば少年が残した歯形が目の前にきて]
ごめ ん
[何を、とは言わなかったから誰に言ったものかすら、彼はわからなかったかもしれない**]
(55) 2011/12/25(Sun) 04時頃
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[はじめて抱きしめた他者は、 鮮やかな姿より大きく硬く、 それなのに、泣いて震えているからかか細いと思う。 だから、今だけは、噎せ返る様な薔薇の匂いも心地よく]
[未だ傷が歯形になっていることさえ知らず、 謝罪の意味は、代用品にすることへだろうか?と 代用品は緩く首をかしげる、が。]
………寂しいって、泣いてると、痛いから。
[別に、相手のせいだけじゃないと。 ただ……罪悪感を感じているならば。 細く震えるうなじが、淡く光って見えてそこに歯を立てる。 その白さを朱で汚そうと。 軽い痛みの罰を罪悪感に与えようと。] [腕の中の姿はどうだったろうか? ただ、代用品は泣き止むまで抱きしめていた。]
(56) 2011/12/25(Sun) 04時半頃
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[そうして、泣き止んだのならば腕を解いて。 代用品はフィリップに戻ると、 泣きはらした顔を隠すように、 被っていたシーツをかぶし。 抱きしめたとき落とした着替えを拾って 色鮮やかな姿と一緒にシャワー室へと消えた。]
(57) 2011/12/25(Sun) 04時半頃
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― シャワー室 ― [ふと見た鏡に映った頬が噛み跡だったことに気づいて フィリップはまた翠を瞬かせる、が。]
……………っん
[歯型が、薔薇の香りと、 白く光るうなじを思い出させる。 そこを、朱に汚したんだと思うと、 酷く熱が集まるのに気づいた。
……フィリップは湯量を多くしシャワー音を大きくすると シャワーに打たれながら熱へ指先を伸ばす。 色鮮やかな姿は、見ない振りして跳ねる水で遊んでいて。 そうして、フィリップはそのまま 小さな吐息をこぼしながら熱を*開放させた*]
(58) 2011/12/25(Sun) 04時半頃
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うん…ただ、忘れたいんだ。
[モリスの囁き>>37に、小さく肯定を。 晒された肌は寒さに少し、鳥肌を立てた。
彼が、ぴたりとその手を止めるまで、 その感触に目をとじていたのだけども]
……ぇ…?何いって…
[>>38彼の表情を、不思議そうに見つめる。 自分が彼に何をしてしまったのだろう。わからない。 酷く困惑した表情で彼を見上げると、 その言葉にわずか身を固まらせる]
……モリス……
[手は確かに暖かい。いや、男なら冷たい手が珍しい。そんな感触に、やっと忘れられると思っていたのに]
(59) 2011/12/25(Sun) 07時半頃
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[上半身だけだったけれどここまでしておいて突き放す彼に、珍しく恨みがましい眼を向けた。 手が離れれば、酷く惨めな自分がそこにいたから。
それでもモリスがなにやらまくし立ててくる頃、その声聞く様子は上の空]
…何、いってるのさ……関係、ないじゃない。
[訳がわからない。そういった呟きは、彼に聞こえたか否か]
(60) 2011/12/25(Sun) 07時半頃
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バイトだったんでしょう? これもバイトのうちだったのに。
[実際、薔薇の精との話も端々しか覚えていない。 ただ、モリス自身が「汚い」といっていたことだけはしっかりと覚えている]
忘れる気がないとか…キミに言われることじゃ、ない…
(*4) 2011/12/25(Sun) 07時半頃
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[それでも、部屋から出て行くモリスを追うことも、その背中を見ることもしない。 脱ぎ散らかした上着をまた着なおすと、 ピアノの椅子に座る]
……駄目だねぇ……
[その呟きは、誰のものだっただろう。 青白い顔とは裏腹に、酷く鮮やかなばら色の唇だけは弧を描く]
可哀想な子たちだね。 それに、薔薇の棘は…全然満足してないんじゃないかなぁ…
[鍵盤を一つ叩く。白い指先が奏でる簡単な曲は「自由の歌」]
好きな思いは報われるといいね。 僕は、君達が大好きなんだから。 だから、どうか素敵なクリスマスを。
[そのまま、ピアノにしなだれるように深くそこで眠ってしまう。香りに誘われるように*]
(61) 2011/12/25(Sun) 08時頃
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[病気がちだったためか、生来弱弱しい精神は暫く眠る。 ただただ、癒しを求めるだけで。
自分からは何もしない。諦めているから。 何もできないと。
セレストの心中まではわからない。 けれど、少年はそれを知ろうともせずに*]
(*5) 2011/12/25(Sun) 08時頃
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……ノックス、せんぱい。 まだ、完全じゃないかもです、けど。 きっと、あなたは。 もう、逃げられないです、よ。
[少年には何が分かっていると言うのか。 嗚呼、それは果たしてどんな宣言か。 そっと頬に両手を沿え、 息の触れる間近で囁いた。
単に囚われやすい性質だったのか? あるいは、既に茨の一端が絡んでいたか?
嗚呼、その宣言は。 すぐに現実の物となるだろう]
(62) 2011/12/25(Sun) 08時頃
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……ぼく、運ぶの。 お手伝いできない、です、から。
[意識がある人間を支えるならともかく、 完全に気を失った人間はとても重い。 それを運ぶのは小さい少年には少し、難しい]
ノックス、せんぱい、も。 少し、調子悪そうです、から…… ぼく、こっち見てます、ね。
[そういって医務室には向かわずに。 部屋に残ると告げた。 ノックスがどこかに行くのであれば、 それを拘束するつもりはないなれど]
(63) 2011/12/25(Sun) 08時頃
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──回想・医務室──
うん。……こんなんで役に立てたかな。お大事にね。
[恐れていたこと>>1:415はどうやら杞憂だったらしく。後ろめたいことがあるせいだと自嘲した。]
……俺も戻ろかな。
[後輩たちにも声をかけ、ふらりと外へ。無人になるかもしれないが構いはしない。]
(64) 2011/12/25(Sun) 09時半頃
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──シャワールーム──
〜〜っ!!
[人肌に触れたせいか限界がきていて、細かいことを気にする余裕もなくシャワールームに駆け込んだ。]
はっ、……ん、
[熱いお湯を頭から被り、なぞるのはかつて自分に触れた幾人かの手の動き。呼ぶ名はなく、声も殺し切る。
何時だったか、自分をそのグループに誘った先輩は、巻き込んでごめんと言った。本当に好きな人ができた時、ここでのとこは傷になるからと。 好きな人なんて作る気もなかった自分は曖昧に笑って首を振った。何故だろう、思い出すのはそんなこと。]
……ーっ!
[果てる間際こぼれ出た音は、自分の耳にすら入らずシャワーの音にかき消された。]
(65) 2011/12/25(Sun) 10時頃
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―医務室― [椅子に座って、ボーっと考える]
……。 あきらめてるのは、俺だ。
[最初から望んでいないのだから。 最初はただの憧れで、それで終わると思っていた。
薔薇の香りが漂い始めてから、なぜか強くなってしまった気持ち。 忘れられるのなら、もしあの時オスカーがこなければ。 ノックスを受け入れたのだろう]
もどろ。
[首を振って立ち上がる。医務室の扉を閉めて、廊下へと出た]
(66) 2011/12/25(Sun) 10時頃
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[どこかふわふわとする足取りはゆっくりと]
ああ、そうだ。
[キスで濡れた肌を指で触って、顔でも洗おうと覗いたシャワー室。 水音がすることに気付いて、誰かがシャワーを浴びているのだとわかった]
誰か、いる?
[声をかけながら、入口にある水道で顔を洗う]
(67) 2011/12/25(Sun) 10時半頃
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―自室―
[ぬるま湯と石鹸でほぼ落ちた血に安堵する。 僅かに残ったとしても使用には問題無さそうだった。 尤もなところ、レオナルドがまた使う気になればの話だが]
っ、…おかえり。
[後ろから聞こえた声に、驚いたあと 次にはいつものように笑う。 けれど続いた問いかけには苦笑だけが浮かんだ。 彼が毛布を抱えて現れたあのときには 既に手に傷はあったのに。 如何にジェフの中に自分という存在が無いかを痛感させられて]
───うん。庭で遊んでて、やっちゃった。
[開いた傷が熱を伴って痛む]
(68) 2011/12/25(Sun) 10時半頃
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[傷口から入り込む薔薇の香りの呪いは 実に強烈だった。 呼吸として経口、吸引摂取するよりも遙かに 直接的に神経や思考を犯される感覚。
レオナルドのスカーフをタオルかけに広げ 大きく息を吐き出す様は、達成感だと 捉えてくれはしないだろうか。
あたまが、くらくらする。 きゅうに薔薇の香りが意識に入り込んできたのは 何故なのだろう]
(69) 2011/12/25(Sun) 10時半頃
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ん、レオ先輩。 どうしたんスか?
[モリスはまどろんだ様子でレオナルドを見る。]
……そんな、慌てないでくださいよー。オレ、大丈夫っスから。
(70) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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……レオ先輩、か。
[慌てふためいた様子のレオナルドを見て、モリスは何か思いついた様子を浮かべる。]
(*6) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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[果てた後のぼんやりした自己嫌悪の時間に声が飛び込んで来る。慌ててシャンプーボトルをひっくり返したりしなかったのは上出来だと思いたい。]
……ベネット先輩。俺ですよ、セレストです。
[臭いは薔薇や石鹸に紛れてわからなくなっていればいいと思う。扉をわずか開けて顔を出した。]
(71) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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……いい事思いついた。
[負い目を感じていたモリスの中に隠されたかすかな魔性が目を覚ます。
それは、薔薇の香りが成す仕業なのか。]
何かムカつくし、ちょっと悪戯してみよーかね。
[微かな笑みが囁きとなって零れる。]
(*7) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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レオ先輩。ちょっとだけでいいから、オレに甘えさせてくれませんか?
[モリスは駄々をこねる子どものように、レオナルドに手を伸ばす。]
レオ先輩に、お願いしたい事も、あるんス。
(72) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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― 回想 ―
[冷静に考えれば、ノックスはヨーランダの部屋を知っていた。 中庭で見かけた、彼が顔を覗かせていたあの部屋だろう。
それでも、その時思い出せなかったのは。 口移された薔薇の香気に酔っていたから。 苦しくて熱くて、逃せない想いは……―――。]
―――……っ
[確か同学年のフィリップの声がして。 支えていたヨーランダを引きはがされて。 ベネットがオスカーにかける言葉に打ちひしがれた。
零れる感情の発露を、見られたくなくて ベネットの言葉に表上従うようにベッドに潜り込む。 毛布に潜り込んで、ヨーランダを抱えたベネットが、 鳥を連れたフィリップが去る音を聴いた。]
(73) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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……オスカーに、俺の何が判るっていうんだ?
[そして、部屋にオスカーと2人きりになった時。 眼の淵を微かに紅に染めた顔を覗かせて、低く呟いた。 顔は、笑っていただろう。いつものように。 でも、眼は笑っていない。 アイスブルーの眸は湖の表面のように凍って、 けれど、その下に今は怒りのような焔を隠している。]
なんで、あんなこと言ったの。
[答えを求めない音。頬に触れられての宣告。 確かに、その宣告は現実のものとなるのだろう。 いつもは無意識に封じ込められている何かが、 薔薇の棘の呪いによって零れるから。
嗚呼、けれど、それでも……―――。]
(74) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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ごめん、今の俺はきっとオスカーを傷つけちゃう。 ベネット先輩が帰ってきたら、俺が無理やりオスカーを 振り払って出て行ったって伝えて?
[ふわり――色素が全体的に薄く冷たい色の少年は、 まるで幽鬼のようにオスカーを置いて廊下へと。]
(75) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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セレストか。こんな時間からシャワー? 風邪引くなよ。
[石鹸と薔薇の匂い。薔薇の匂いがよりきつく感じるのは何故だろうと思いながら]
1年の子がさっき倒れて医務室に運んできたんだ。 ……セレストは、薔薇の匂いは平気?
ここも結構きついから。
[顔を出したセレストの、肌が見える。 ノックスに押し付けられた慾を思い出して、眼をそらした]
(76) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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― シャワー室 ―
…………っ
[残滓を洗い流した後だった。まず最初に誰かが入ってきた。 随分慌ててるのか、駆け込んできた様子の物音。 すでにあるシャワー音にしていているのかいないのか、 けれど、無効からも水の流れる音がすれば 気づいていても我関せずなのだろう、と 安堵していた、が。
向こうの水温が途切れる前に出よう。 と、思っていたのもつかの間、 外から声がかかり、もうひとつの水温のほうからも声がする。 先ほど銀糸を運んだ先輩、ベネットと 同学年で医務室の鍵を持つセレストだ。
フィリップはそっと、水で遊ぶ鮮やかな姿を抱きかかえ 飛び出さないようにしながら息を潜めた。]
(77) 2011/12/25(Sun) 11時頃
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