73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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ジェフは、サイラスの金色に、誘われるように手を伸ばす。
2011/12/24(Sat) 22時頃
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好き、か
[自分はどうだろう、と考えて咄嗟に浮かんだのは「嫌いんなれない」という曖昧なもの。タオルをとり簡単に髪を撫でつけて]
今度談話室で遊ぼうな?
[簡単なカードゲームなどは揃えられた場所だし、暖かいから皆集まる所。オスカーの同室者が誰だかは知らないが、人の多い所ならば寂しくはないだろうと]
あ、先輩。俺にも風邪薬もらえますか?
[髪を濡らしたままねだるものではないけれど]
(392) 2011/12/24(Sat) 22時頃
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……すんません。さっきから、ずっとこんな感じで。
[さっきサイラスに話しかけられていた時よりは、若干症状は薄れては薄れてはいたが。セレストの手に触れたときの、胸の苦しさ。
モリスはセレストに丁重に謝ると、薬を貰うことにする。早く薬を飲んで、休むべきだ。そうすれば―― 少しレオナルドとサイラスに悪い気がしたが、早めに自室に戻った方がいいような気がしていた。]
(393) 2011/12/24(Sat) 22時頃
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[呼ぶ声は父親の声に似て、違う声。 ふっと振り向けば、太陽の光にも似た輝かしい金の髪。
兄の姿を認識して、にこ…と幼い笑みを向けた。]
(394) 2011/12/24(Sat) 22時頃
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こぉら、クリスマスを寝たまま過ごしたくはないでしょ? カルヴィンもちゃんとあったかくして。
[モリスに変な反応をしてしまった自分が嫌で、取り繕うようにことさら人の良さそうな声をつくる。エリアスの同室として、周りに認識されているように。]
(395) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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―廊下―
はい。ジェフくんはお兄さんですからね。 いつも助けて貰ってましたから。ヴェスパタインくんのこと、任せて下さい。
[手を振って見送り。建物内へ。 姿が全く見当たらない。食堂を覗くといろあざやかな姿が。 まさかの図書室にも居らず。 これは自室に籠ってしまったかと、彼の部屋に向かえば]
……ああ、良かった。見つけられました。 さあ、手当てさせて下さい。逃げても駄目ですよ? 追いかけますから。
ところで……どうか、したんですか?
[首を傾げ。ジェフへの態度を問うた]
(396) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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……そうだ。帰る前にちょっと聞いてみたいことがあったんスけど。
[自室に帰る身支度をしながら、取り繕った様子のセレストに問う。]
(397) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/12/24(Sat) 22時半頃
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なに?
[首をかしげる。心当たりがさっぱりで。]
(398) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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男が男に恋愛感情を持つって、変っスかね。
[淡々とした様子でセレストに訊く。]
(399) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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あ、はい。クリスマス…
[談話室にあったツリーを思い出す。誰もいない部屋でぴかぴか光って。かえって寂しくなってすぐに背を向けたけれど。セレストから薬をもらえればタオルを肩にかけるようにした。うっかり新しいカーディガンを持ってき忘れてシャツ1枚だったことを思い出せば、もう一度くしゃみして]
(400) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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―自室前廊下―
…別に。 追ってくるか、試しただけ。 優先らしいから?
[手当てをという言葉を右から左へ受け流し 口許に浮かぶ笑みはどこか自嘲を帯びていた。 レオナルドへ視線を向けつつ]
でも、結局来たのは本人じゃないし。 口先だけでどうにかできるって思う程度に 俺のことはどうでもよかったみたいだ。
…それよりそっちこそ、わざわざ追ってきたわけ。 大変だね、イイ人やるのも。
(401) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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[ベッドサイドに腰掛けたまま、床を見詰める]
――……。 ほんと、何やってんだろ。
[長いため息。 薔薇の香りは老化だけでなく、部屋の中までも侵していく。 眉寄せて、鼻を押さえた]
(402) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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[一緒に遊ぼう、と言われれば 心から嬉しそうにはにかんで]
はい……! 一緒に、遊んで。くだ、さい。
[相手の服の裾を掴み、告げる。 ――服を掴むのは、癖のようだ]
(403) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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……それは状況が決めることだよ。
[少し考えて返す言葉は、ドライなもの。]
君と相手がおかしいと思わないならそれでいい。周りに無理解な人がいて、その人の目が気になるならおかしいことだと思えばいいさ。
[全員同じように好きならば、誰かと別れても代わりがいる。そんな理論で防御を固めた少年は恋を知らず。他人に偏見を持てるほどの価値観の土台も持たず。頑張れとも言わなかった。]
(404) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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……そっスか。ありがとうございます。
[モリスはなるほど、といった様子でかぶりを振ると]
それと、もう一つ。
(405) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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……。別に、僕は何もいってないよ。
[あぁ、彼の言葉に>>359心の中が泣いてる。 もう、どうでもいいのかもしれない。 このまま、眠ってしまおうか]
いってらっしゃい。
[わかる。自分はどうでもいい存在だということくらい。 さっき、ヴェスに伝えようとしたことは、 全く別のことなだったのだけども。 彼はそのまま出て行ってしまったから、 伝えるに及ばなかった]
(406) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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― 自室 ―
[夢から現に意識を引っ張るのは、何だろう。 それは、音と温度。]
うん……?
[それでもそれは、起こす筈なのに心地良く。 結局、まどろんだまま、促されて再び夢に落ちる。
けれど、心地良かった温度は、離れて。 それを求めるように、手が無意識に動く。 その手は、ベッドサイドに座る彼に、届くだろうか。]
(407) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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…カワイソウな子。
[諦めだけで今までを生きてたエリアスに、 あざ笑うような、哀れむような。 ただ、同情だけは寄せない薔薇の精]
(*85) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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…誰か……。
どうしたらいいの。 どうしたら、忘れられるんだろう。
[それはエリアスの呟き。 薔薇の精のそれではなくて。
悲しさだけが漂う気配]
(*86) 2011/12/24(Sat) 22時半頃
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好きでも無いヤツと、寝るヤツってやっぱ、最低ッスかね?
[物の勢いだけで、質問をぶつける。相手はどのような反応を返してくるのだろう。
そこは、あくまでも考えないままで。]
(408) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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試すにしては随分と幼い。
私の事を信用しているから、だと思いますよ? どう頑張っても、私では『サイラスくんのお兄さん』にはなれませんし。
ヴェスパタインくんも、『ジェフくんの弟』にはなれないでしょう?
[差し伸べた手も、医務室への促し同様流すのか]
私は今日だけで、何回も君の事を心配していますよ?
[眉を僅かに寄せた]
はい、強情張らず、行きましょう。
[怪我のない手はどちらだろう。腕をとり、引き起こそうとした]
(409) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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…………。
[すぐ背後、先輩二人の会話を耳にして。 少年は胸中で思う。 男同士、なら。そのほうがいいと。
少年は、異性が怖かった。 だから逃げるように。 全寮制の学校へと来たのだから]
(410) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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―自室―
[二度目のため息をついた頃、腕に何かが触れて、振り返るとノックスの手が伸びていた]
どうかした? 寒くてもまだオスカーは戻ってきてないぞ。
[伸びてきた腕をとると、毛布の中に入れようとする]
俺は湯たんぽになるほどあったかくないからさ。
(411) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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[向けられた笑みは、昔見たそれ。
強張っていた顔をくしゃりと崩して、弟の隣へ雪の中。 髪にかかる雪をはらうと、その肩へ毛布をかける。]
寒くないか?まだ此処に居るなら、羽織ってろ。 風邪引いたらカルヴィンも困るだろう。
[兄の顔を作る。でも、もう、どうしようもなくなって。
毛布ごと抱きしめた。]
(412) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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えっ、エリアス先輩……?
[突然の呟きにモリスは動きが、止まる。]
(*87) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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うん、お菓子食べたりしてなー
[オスカーのまっすぐな黒髪を撫でようと手をのばす。目の前の会話には、努めて表情を変えないようにして。モリスは、サイラスの友達だ。食堂で見かけた仲良さそうな二人を思い出す]
ん、大丈夫か?
[同じ会話がオスカーの胸にも何か落としたのだろうかと窺うように]
(413) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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っ……!
[虚をつかれた。一瞬絶句したのはどのようにとられるか。]
……チビたちの前。
[咎めるように早口で言ってから、声を低くし。]
自己責任、じゃない?
[それだけ言った。]
ほら。風邪引くってば。明日はもっと豪華なご飯だよ?
[話題を変えるように寒そうな後輩たちを急かす。頭の中はモリスの意図を考えてぐるぐる回った。]
(414) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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…忘れたいだけなんだ。 ただ、辛い、だけ……
[シーツを握る手に力が入る。 ぽたぽたと涙だけが零れて。
答えの声に、違和感すら感じずに]
…もう、いやだ…。
(*88) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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[咄嗟に怯えたのは、彼があの遊びのことを知っていて、エリアスにそれをばらされること。]
(415) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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いらない。 行かない。 必要ない。
[差し出す手を断り、改めて手を引っ込める。 幼いという自覚があるからこそ、 口許は歪むばかり]
…弟、ね。
[その方がまだましだったと 言葉にせずとも表情が言う]
(416) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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[肩に掛けられる毛布。 心配そうな兄の顔に我に返れば、 迎えに来られるなんて、子供みたいでかっこ悪く思えて。]
なっ、なんだよ!? なんでもないっ……っ!!
[毛布越しに抱きしめてくる腕の中は、やっぱり自分よりずっと大きくて、 追ってもいつも先に行く、届かない絶対的な差を感じてしまう。 近くて、暖かくて、敵わなくて。 ドキドキするのと息苦しいのが、なんだかよくわからない。]
…離せ、よ。部屋にくらい、自分で、帰れ…る……
[その腕の中から逃げ出そうと、兄の胸元をぐいと押した。]
(417) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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