270 食人村忌譚
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―その夜が来るならば―
[このまま何事もなかったならば、 その夜、江津子は集会所の周辺を、鉈を腰に下げ見張っていたことだろう 力になりたいと言ってくれた進>>199や 付き合うと言ってくれたリツ>>261は、どうしたか 江津子は同行までもは求めるつもりはなかった>>158けれど、 一緒に来てもらえたなら、とも夜を見張ったかもしれない
五感の衰えた自分の元に、夜の闇が覆いかぶさる*]
(291) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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[夜、月明かりだけが照らす夜の村は、 昼のものとは似ても似つかない。 人の声もなく、一寸先すらも見えないようなそこを、 私は歩く。 疑っているわけではない。 ただ、信じるために、その人の元へ向かう。
その場所は、――。**]
(292) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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[武器になるもの、と 思考が巡って考えたのが、丞の存在だった。 彼はけれど、鍛冶屋というわけではない。 自分の刃物を持っているわけではないススムには 研いでもらうものがない]
……リツさんか江津子さんに聞いておけばよかった。
[ため息をひとつ。 此処へ来てから何度目かは、数えるのを止めた。 どれ程自分が役に立とうと意気込んでも――]
結局、僕はひとりじゃ ろくに役に立たないのかな
[役に立ちたい、認められたい 雄としての役割以外が欲しい。 こんな状況で不謹慎と言えるかもしれない思考を胸に ススムは何とか武器を調達しようと集会所を後にした*]
(293) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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言われた通り、錠の分も持ってきたぞ。
[ここにいた方が都合が良さそうだと口にする錠>>284に 答えるように薬も、軟膏も持ってきた]
こっちの方も俺で手伝えそうなら手伝ってやるよ。
[こんな事態に陥って、床擦れの手当を 忘れてしまってはかなわない。
幾枚も葉に包んだ軟膏を見せて、 今日の治療は?と声をかけ、必要なら塗りもしただろう]
(294) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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[>>273調理法に目を細めて、 筆を執るかのような仕草で指を軽く曲げた。 >>196>>197江津子に言われたことが後をひいているのか、 常日頃なら残しはしない類のそれを脳裏にひっかくように。
とまれ容のいるうちは、その希望は安泰だろう。]
いまのおまえを動かすぐらいなら 自分でやっちまったほうが気が楽だ
それに、他人の世話に時間つかうくらいなら、 石動の世話を焼いてやるほうが ――……まあ言われんでも焼いてるな、きっと
(295) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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[無事にたどり着けるなら 錆びた農具の柄部分を手にしたススムが 江津子とリツの前に現れる事になる。 刃物は見つからず、近くの農家にあった 捨てられた農具の柄のところを貰って来たのだ。 よくよく考えれば 殺傷力が必要なわけじゃない。 威嚇が出来れば 其れで役割が果たせると、思って**]
(296) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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[>>279 薬湯になるもとは己の家にあり、 “ミナカタ殿”が日頃持ち歩いている類のものでもない>>1:165から、
つまりは自分の横着なのだと そう口にするのがはばかられたのは年長の見栄じみたもの。 不随して、>>272当の“ミナカタ殿”が現れたのもあった。 開口一番のそれに 眉間のしわが深くなる]
―― ――
[仏頂面のひとつふたつの頷きで、会話には事足りるだろう。 ぐうの音までは言わないのだが]
いらん世話かけた 錠 “ミナカタ殿”
(297) 2017/11/27(Mon) 01時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2017/11/27(Mon) 01時頃
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