162 絶望と後悔と懺悔と
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 00時頃
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―司令部付近―
っ!
[武器と武器の、かち合う音が澄んで響いた。 咄嗟に顔を上げて、硬直する。呆けたように唇を開き。
サミュエルと、零瑠が]
…………なん、で?
(6) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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そんな事――言わないでよ。
[喪うなら、何のために全てを積み上げて来たのか解らない。 涼平の答えに微笑んでかぶりを振る。>>9]
[そして、零瑠とサミュエルの遣り取りに目を戻す。 良く見てみれば、零瑠の背から落ちた人物は、周か。 なら余計に、武器を向け合っている理由が解らない。
家族なのに。――解らなくて、解らないから、結果、 判断を放棄した]
(27) 2014/02/12(Wed) 00時半頃
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――撤退を!
[声は彼らに届く筈だ。>>26]
いずれここは落ちます! 深追いは無用です……!
(29) 2014/02/12(Wed) 00時半頃
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……う。
[一瞬、心の臓を掴む圧。>>31 零瑠や、周囲の下級の吸血鬼にも届いたに違いない。
涼平と共に自らも撤退しようとした矢先に、 吸血鬼の敏い耳には周と零瑠の声が届いたのだ>>47>>59]
(61) 2014/02/12(Wed) 01時半頃
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零瑠君!! 駄目ぇぇええええッ!!!
[だが、こちらの声が間に合うのかは。解らない。>>60]
手を、離して! ――帰るんだ!!
(63) 2014/02/12(Wed) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 01時半頃
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―帰還へ―
[零瑠と周がどうなったのかまでは確かめられなかった。 それ程に、帰還を命じる始祖たる者の命は強いのだ。 制止を叫び、しかしそれ以上は留まれない。
限界に近い体を涼平に助けられながら、城に戻る。 匿う事など端から不可能だ。 正直に始祖に打ち明け許しを請うしかない。
人の身のまま、吸血鬼の城に暮らす苦痛を知っている。 人の身から、吸血鬼に至る苦悩を知っている。
どちらにしても――心だけは、 家族としての心だけは、守り抜かなければ、と*]
(66) 2014/02/12(Wed) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 01時半頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 02時頃
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―帰還の寸前―
[弱弱しい零瑠の反応に、必死に声を絞り出す>>67]
家族、なんだよ。
殺して、だなんて……言わないで。
おねが――――
[始祖の命に抗って、留まり続けることは、 直接の血を受けていない身には息が詰まる。
きっともう、これが最後の願い。
それでも零瑠が周の命を奪う事を願うなら――
きっともう、抗えない事なんだと*]
(69) 2014/02/12(Wed) 02時頃
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―吸血鬼の城―
[涼平の身柄を一先ず己の部屋に置いて、 すぐに召喚があるのなら、最低限の始末のみで 月影の許に参じた。>>*3
家族の中で深手を負ったのは自分だけ。 不徳を晒すようだと眉を下げるが、一人欠けている]
……そんな……
[直円の悲報に接し、色を失う。 守護部隊の手によるものだと聞いて、歯噛みした。 暗赤色の眼に明瞭な復讐の灯を、月影は見ただろう。
――それが家族の手だとは微塵も思わない。 だって、涼平は明之進には矛を向けなかったから]
(*11) 2014/02/12(Wed) 02時頃
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[そして、一人前としての身の自由を賜り、>>*4 退室の許可が出た後で、しばし残る事を願い出た。]
……お願いが、あります。
家族をひとり、連れて戻りました。 傍に置かせて頂く事は、叶うでしょうか。
(*12) 2014/02/12(Wed) 02時頃
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……本当……?
[久しく名で呼ばれ、目を瞬いた。>>76 周が言うように、この場で彼を殺す訳ではなく、 家族として扱うのならと、安堵が過ぎる。
本当に――本当に?]
僕は、……連れて帰ります。
[ほんの一瞬の影を。否定して振り払う*]
(79) 2014/02/12(Wed) 02時頃
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……ありがとうございます。
[伏していた面を、更に深くした。>>*14
涼平に聞けば、他の家族の居所もきっと手繰れる。 遠からず、また皆で、一緒にいられるようになる。 けれど、そこに直円の姿はない。 喪われて、戻らなくなってしまった]
――赦さない。
[けれど、傷は重い。次を動くには、手当と時間が必要だ**]
(*18) 2014/02/12(Wed) 02時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 03時頃
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―吸血鬼の城―
[始祖への拝謁を終えた後、部屋に戻る。 涼平に事の次第を報告した]
まず、このまま、ここで暮らしても良いって。 その上で……聞いてね。
人のままで吸血鬼と一緒に暮らすと、 きっと、……いじめられる事になると思う。
[孤児院の外の子供達がしたよりも、多分陰湿に。]
でも、吸血鬼になるのは……人間の血を吸うだけじゃない。 自由や、平等を、ずっと失う事になるんだと、僕は思ってる。
それに……人間達と、戦う事になる。でしょう?
[涼平の衣装は帝都守護隊のものだ。 かつての仲間と戦う事になる懊悩を思う。]
(90) 2014/02/12(Wed) 03時頃
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僕は、涼平君を吸血鬼にはしたくない。 でも、見て? 知らない間に、全然差が開いちゃってた。
[このまま分かたれていれば、差は広がるばかりだ。]
……どうしたら一番良いのか、解らない。
ごめんなさい。一緒に考えるから―― 最後は、涼平君の考えで、決めてほしいと思う。
[因みに槍は、他の吸血鬼が取り上げようとしたのを 睨みつけ、決して触れないように厳命した。 城内での明之進にしては、珍しい我儘の仕方だった]
(91) 2014/02/12(Wed) 03時半頃
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難しい話は、取り敢えずおしまい。
[ぽす、と両掌を叩く。]
背中、手当しなくちゃいけないし…… あれからの事、皆の事も、教えてくれるかな?
[そう言って微笑した後。 無茶の反動でぶっ倒れる事になる**]
(92) 2014/02/12(Wed) 03時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 03時半頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 19時頃
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―回想・零瑠について―
[言われるがまま掌を出す。>>*36 指が動くのをじっと見下ろして、硬い牙の感触]
そっか。
[結論は、容易に胸の裡に降りた。 そして、続く問い返しには、首を横に振る。]
……、……
[熱を出して大丈夫かと問われた時に、 惰性か習性のように大丈夫と答える子供だった]
[――夜はまだ長い。*]
(*44) 2014/02/12(Wed) 20時半頃
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明之進は、城の中で一、二日ほど熱出して寝込んだ。>>145
2014/02/12(Wed) 20時半頃
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―吸血鬼の城―
[零瑠が人間を連れて帰ったとの報と同様、>>*32 明之進が同じようにした事も城中に伝わっていた。
そも、本人は隠そうともしないのだし、 隠したところで悪態まみれの噂が立てばしょうがない。 ぶっ倒れたが故に、説明も出来なかったのだが。
熱出して寝込んで起きて、 ――涼平に隠れて食事をして、
零瑠が周をどうするつもりかは、解らなかった。 いるならば彼に会いたいと告げたけれど、 怪我を考えれば、まだ難しいだろうか。]
(*45) 2014/02/12(Wed) 20時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 20時半頃
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―現在・自室にて―
[寝込んで寝て起きて、部屋を出て、また戻って来た。 十全ではないが、それなりに動ける。
因みにこちらが寝込んでいる間も涼平は 生活の用については不自由なく待遇された筈である。>>145 城内に暮らす吸血鬼、あるいは『家畜』と呼ばれている 下働きと食事に供される人間の厭味や怨嗟以外には。
着替えてちんと涼平の前に座った。]
……皆の事を教えてくれる?
[あの夜、別れ別れになった家族達の悉くが、 帝都守護隊に身を寄せている、という事実を。]
(153) 2014/02/12(Wed) 21時半頃
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[冷然たる声に、是とする以外の答えは存在しない。>>*48 背に傷を受けるなど己の不徳、以外の何物でもないのだから]
……はい。
[我儘を通すなら。――家族を守るなら、 誰もを黙らせる程の、証が必要なのだから*]
(*49) 2014/02/12(Wed) 21時半頃
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明之進は、アヤワスカが直円を手に掛けたなどとは想像できるはずもなく。
2014/02/12(Wed) 22時半頃
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[涼平から、どんな話が聞けたのかによらず、立ち上がる。]
そうだ。 ……僕が寝ている間に、誰か、来た?
[うなされていたために、記憶は朧で。 淡雪のようなひんやりとした心地よさを、>>156 夢現におぼえたような気もするけれど。
その答えも、聞けたかどうか。]
ちょっと出掛けて来ます。
[――多分、涼平はついて来ない方が良い。]
(177) 2014/02/12(Wed) 22時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/12(Wed) 22時半頃
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―吸血鬼の城→陸軍駐屯地―
[ぎゅっと目深に帽子を被る。 毛織の襟巻きをして、もふりと首を埋めた。
戦には事後処理というものがある、 落ちた駐屯地の様子を探れば 退いた兵が次はどこに居を構える目論見なのか 調べが立つのではないかと思ったのだ。
ついでに投げたままの短剣が拾えれば良い。 ないならないで、代わりを願えば良いのだろうが、 何となく勿体ないような気もしていた]
(195) 2014/02/12(Wed) 23時頃
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―夜間・陸軍駐屯地 東端傾斜地―
[中央のごく限られた施設が、死に体のまま息をしている。 直円がどこで命を落としたのか見分けようのない、 死臭の名残だけが残っていた。
そう――言えば、直円の亡骸はどこにあるのか。 他に狩られた吸血鬼たちの死体も。
血の跡と、しんとする風がある。 けれど、あれに似た光景はここにはない。>>1:174>>105
微かな違和に首を傾ぐ。
そして、廃墟めいた敷地の内へと闇に紛れた]
(201) 2014/02/12(Wed) 23時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/13(Thu) 00時頃
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[遠く微かな人間の気配に耳を澄ましながら、 涼平が聞かせてくれた話を思い出す。>>215
ひとつひとつに相槌を打ち、控え目に感情を見せる。 彼らが積み上げて来た道が、自分達との再会を目指して 励んできてくれたのだろうと想像すると嬉しかった]
そう……真弓ちゃんが来たんだ。
[つめたい指は夢ではなかったらしい。>>217 少し寂しそうに笑う。 ――きっと自分は彼女の心を守れなかった]
[外は危ない。吸血鬼の城の内外、という意味でも、 行先である陸軍――涼平が裏切ったもの、という意味でも]
(230) 2014/02/13(Thu) 00時半頃
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[夜風に紛れて――
兵士を一人、闇に引き込んだ]
……しい。
[首筋の脈を押さえて意識を飛ばす。 話はどこか適当な所に運んで聞けば良い。 担いで逃げようとした所で、他の気配がすれば なるべ深い闇の中、じっと息を詰める]
(242) 2014/02/13(Thu) 01時頃
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[鬼の紅眼は夜目も利く。 じゃり、と聞こえた足音に伏した視線を向ければ、>>251 目に入った揺れるにんじん色に思わず息が漏れそうになる]
――、……っ
[気付くな。
今気付かれたら肩の荷物が不都合だ。
早く目の届かない所まで行きたい、逸る感情とともに じりじりと後退を始めるが――]
(255) 2014/02/13(Thu) 01時半頃
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…………。
[覚悟を、決めた。
――連れて帰った家族を思うと失態は出来ないのだが、 今のキャロライナの声は冷静だ。 涼平のように、自分と見えればきっと悪いようは しないでくれると期待して、 無音で人差し指を唇に添え、そして微笑み、 捕えた人間が見えにくいよう、半身になって左肩を奥へ遣る]
(264) 2014/02/13(Thu) 02時頃
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待って。……誰も、いない? 誰にも気付かれたくないんだ。
[念のため釘を刺す。そして目的のひとつを答える>>265]
――直円君を、探してる。
(268) 2014/02/13(Thu) 02時半頃
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うん……亡くなった、って、聞いたのに。 遺体が、どこにもなくて。
[動揺の様を案じるように見る。>>269]
[本当は、手を伸ばし、一緒に帰ろうと言いたい。 だが、今は駄目だ。 失態を見せて我儘を散らした後では、時機が悪い]
(271) 2014/02/13(Thu) 02時半頃
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そっか。
[つまり、直円はもうここにはいないのだ。>>273 死体の見えない敷地内、どこか予期していた事ではあった]
僕が言うのも、変かも知れないけど…… 直円君のこと。キャロ君になら頼めるから、よろしくお願いね。
[目を伏せて僅かに頭を下げる仕草を見せる。 そしてそれを戻すと]
……ねえ、キャロ君。
(274) 2014/02/13(Thu) 03時頃
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直円君を殺したのは誰。
[声音は、変わらない、変わらない。
静穏で、どこか微笑んですらいて、 夜風にかき抱かれる軍服の色を見る。]
(276) 2014/02/13(Thu) 03時頃
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[頼まれなくても、の言葉に、そう言ってくれると 思っていたけど、やはり安堵は浮かぶ。>>283
途切れた言葉のその先を慮った。 昔のような、独特の思考の間はなくなって、 遅滞のない会話のやり取りが出来る。そんな、些細な成長]
ううん。解ってる。 ……僕が行くのは、難しいでしょう? でも、ありがとう。気持ちだけでも受け取るよ。
(289) 2014/02/13(Thu) 03時半頃
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