191 忘却の箱
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
『 ────あんたのせいだよ。 』
(うん。それでいいよ。それでいいから、)
(6) 2014/09/07(Sun) 01時頃
|
|
────────、…ッ
[白い天井。 目覚めたそこは、診察室のベッドだった。
気怠い身体を無理矢理に起こす。 どの位時間が経ったのだろう。
彼は、サミュエルは。どうなったのだろう。]
……ぁ?、……邪魔くせ……
[腕を動かした折、服の内側に違和感。袖を捲ると肘から二の腕の外側に沿って、ほの白い花が無数に纏い付く。
ボタンを外してシャツから片腕を引き抜いた。露わになった青白い肌に、こびり付くように花弁がめり込んでいる。 まるで、途中で成長を止めたような。]
(7) 2014/09/07(Sun) 01時頃
|
|
痛、…
[首筋に些細な違和感。 花を毟った傷とは違う、そこに指を這わせばぴったりと貼られたテープ剤の感触。 以前にもあった。鎮静剤を打たれたのだろうとあたりを付ける。
何度目かの溜息を吐いて、再びごろりと横になった。 医師が此処に居ないのは。きっと彼を──安置するためだろう。]
………、ィ……
[喉元を競り上がってくる感覚に、腕を瞼に乗せて蓋をする。 腕の花たちがざわめく気がして。溢れそうになる感情を飲み込んだ。
泣いちゃいけない。 まるで涙に誘われるように、それは背後から伸びて来て。 まるで慰めでもするように、この胸の痛みすら、いとも簡単に奪い去ってしまうのだ。
だから、これ以上泣く訳にはいかない。──彼を失くした痛みを、忘れない為に。]
(8) 2014/09/07(Sun) 01時頃
|
|
『 バイバイ、
シーシャ。 』
[そう言った彼は。確かに、笑ったのだ。]
(24) 2014/09/07(Sun) 04時頃
|
|
─少し前・彼と花と青年と─ あ────、あ、ァ、──────ッ!!!!
[叫ぶ。さけぶ。目の前の光景に。撒き散らすような芳香に。けれど喉はただひゅうひゅうと鳴って、声になんか成らない。ぼたぼたと落ちる雫だけが、無性に熱かった。
厭だ。いやだ。助けて。治して。センセイ、お願い。いやなんだ。こんなの。こんなのは、もう。 肺に吸い込んだ空気は、それすら花の香りに侵されて。力の抜けた身体を支えながら、気が触れたみたいに泣き叫んだ。
傍に、医師は居ただろうか。よく覚えていない。 誰かが誰かを呼ぶ声。ばたばたと騒がしい人の足音。勝手に震える肩を、強い力で掴まれた気がする。思い切り振り払うと、直ぐに後ろから羽交い締めにされた。
何人かに抱え込まれて、そこに居た彼の姿が、温度が、引き剥がされる。それが怖くて、どうしようもなく哀しくて、駄々を捏ねるみたいに暴れて──伸ばしたその手に。ざわりと、走る違和感。]
(25) 2014/09/07(Sun) 04時頃
|
|
『 』
『 』
[慰めるように。抱き締めるように。背後から肩を腕を走る、甘い抱擁。白い花びらが、舞って、散って。目を見開く。上がった悲鳴は、自分のものか、他の誰かか。]
やめろ……煩えんだよ!黙れ、ッ!……っ、アイツを、
[叫んで毟り取る。引き千切った後から、零れ落ちる赤い滴と噎せ返るような花の香りが舞って。 床に押さえ付けられた。首筋を剥き出しにされる感覚。錯乱した意識は、最早何に抵抗しているのすら分からない。懇願に近い拒絶が、喉を割る。やめてくれ、]
アイツを、オレの中から、連れてくのは───
[ぶつん。
痛覚に信号が走って、唐突に意識が沈んでゆく。それきりどうなったのか覚えてはいない。 ただ、両腕に咲いた白い花達だけが、さやさやと甘い匂いを放って揺れていた。 ──泣かないで。かわいそうなシーシャ。まるでそう言いたげに。]**
(26) 2014/09/07(Sun) 04時頃
|
|
─診察室─
[誰かが扉を開く。 聞き慣れたスティーブンの、落ち着いた重みのある音とは違う足音。 カーテンを少しだけ開く気配がして。 直ぐに閉じられたその向こうから、静かな歌声。>>39]
────……
[少しだけ身じろぎをして、黙って聴き入っていた。 合間あいまに、うとうとと微睡む。それは、終わってしまった恋を、取り戻せない時間を、修復できない関係を。嘆く二人の唄で。
頭の中、重ねられた膨大なフィルムの、どこか片隅をちりちりと灼いた。]
(46) 2014/09/07(Sun) 21時半頃
|
|
…──If you say that you can't, then I shall reply,
Parsley, sage, rosemary and thyme,
……Oh, Let me know that at least you will try,
Or you'll never be a true love of mine.
[薄い唇が、カーテン越しに同じ節を紡ぐ。 けれどもしかしたら、そこに込められた意味は、随分と違うかもしれなくて。]
…──不可能だろうが、妄言だろうが。なんもしねえよりはマシなんだよ。笑いたきゃ笑え、クソ野郎。
[それは彼が、この忘却の箱の中で何度も何度もなんども繰り返してきた、矛盾を孕む誓いのようで。 空気を揺らした声に滲むのは、自嘲と、笑える程に一途な決意。]
(47) 2014/09/07(Sun) 21時半頃
|
|
( 「オレは」、「ひとりも」、「忘れてない」 )
[それは、思い出を糧に育つ花に冒された青年の、たったひとつだけ残った誓い。]*
(48) 2014/09/07(Sun) 22時頃
|
|
……曲が、っつーかテメエが気に食わねー。
[相も変わらず戯けた調子のセシルに、うんざりと返事を返す。 この。この、研究者崩れ(確か)の、芝居がかった男との会話は、必要以上に体力を消耗する。実際に削れているのはおそらく精神力だが。]
何度も言うが子猫ちゃんはやめろ。 あと出来れば普通に喋れ、…内容以前に苛つくから。
[セシルはおそらく普通に喋っているのだろうが。 青年の耳には、まるきり茶化しているように聞こえるその軽やかな口調。
カーテンを開ける気にならず、互いの姿は見えねど、同じように肩を竦める。]
(63) 2014/09/07(Sun) 23時半頃
|
|
[君は。“花”は嫌いかな?
問われれば、ぐ、と奥歯が沈む。 目の奥に焼き付いた映像。ちらちらと過る。廊下を曲がって。立ち尽くす姿と。揺れる花の芳香。笑ったその、顔。]
─────── きらい、だ。
[微かに混じった動揺に、彼自身気付いたかどうか。]*
(64) 2014/09/08(Mon) 00時頃
|
|
一生懸命?可哀想? ……頭沸いてんのかテメエは。
[ぎり、と歯が鳴る。
『忘れたくなかった』、そう言った彼の、声が、顔が。瞬きのたびにちらついて。 立ち上がって、乱暴にカーテンを引く。肌蹴たシャツに手を差し入れ、腕の花をセシルの目前で。引き千切った。]
(73) 2014/09/08(Mon) 00時半頃
|
|
テメエは知ってんのかよ。アイツがすげー嬉しそうにギター鳴らしてたの。忘れたコード思い出そうと必死だったの。 なんも出来なくなって、諦めて、棄てたフリして、それでも、本当は、本当はなんにも諦め切れてなんかなかったの。
知らねえんだろ、なあ。かわいそう?コレが? だったらオレらはなんなんだよ。 普通に生きたいだけだろ。こんなモンの養分になって、死ぬまで箱の中に居るオレらは、アイツは、
[テメエは。『一生懸命』じゃ、『可哀想』じゃねえのかよ。
目の前まで詰め寄り、男の胸元に白い花弁を投げつける。 急激に上がった血圧に、視界がチカチカと明滅する。直ぐ近くに、スティーブンが走り寄るのが分かった。
眩む視界で睨み向ける。 赤い瞳は、その光景すらもまた、カシャリとシャッターを切るのだった。]*
(74) 2014/09/08(Mon) 00時半頃
|
─回想/廊下・角を曲がる前─
[「まだ咲いてない…咲き切っていない」
雪のように透ける髪。薔薇を手に宿した女性の声
言い聞かせるように何度も馴染ませる。けれど歩を進める毎にその声が、持ち主の顔が朧気に溶けていく。]
──…寒。
[床に零した独り言。
リノリウムの床は酷く無機質に映って。
やがて気付けば寄り掛かるように医師に身体を預けていた
控えめな声がかかるまで]*
─回想/廊下・角を曲がる前─
[顎を下げるようにして振り返った視線の先。
見たことのない顔だと思った。
だが、それは記憶が薄れ覚えていないだけなのかもしれないとも考えた。
だから結局、“あんた”と呼んだのだっけ。
使い古した、それも片方だけのスリッパを手渡したとしてどうするのだ。自分でそう思いながらも、もう片方を自力で脱ぎ捨てる気力も無かった。
だから、「もらう」と、スリッパ片手に受け取ってくれた相手には、申し訳ないような、有難いような、曖昧な笑みを向けたかもしれない。
それも角を曲がるまでの話だけれど。]
(……いつか、捨てられるのかな。)
[自身の記憶さえ曖昧な自分。
託した履物が彼に合っていたなんて、知らず。
埃や灰などは被っていない筈だけれど、あまりに自分に合わないものなら…もしかすると。]
(それでも…少しくらい、誰かに。)
[──忘れないで貰いたい。
角を曲がる前。脳裏に浮かんだ花々。舌に滲むにがい味。緑のお化けは黒い記憶の海へと散っていく。
疑いもせずに奥底へと消えていく。*]
─回想・彼と花と青年と─
[意識の途切れ目。慟哭。
身体を糸を切ったように動かない。
それでも背に肩に、腹に。小さなむず痒さを覚える。]
(…あったかい。)
[身体は酷く冷えていた。喉もカラカラに渇いていた。
だから上から降り注ぐ雨粒は酷く穏やかに身体を潤し。
花々は喜ぶように種を植え付けては、根を下ろし、蕾を付ける。]
[蕾はゆっくりと音もなく、けれど待つことなく開花し始める。
匂いは濃くなり、意識は薄く霞む。
布の奥での出来事。
秘め事のように秘めやかに行われている行為。水を失いつつある身体。ふと見下ろした自分の腕。
一瞬のことであったけれど。それは、枯れ木のようにかさついて映った。
喧騒。悲鳴。誰かの声。
誰が誰かなんて分からない。
頭に綴られた文字は皮肉にも。
花の糧となり、ただただ滲ませては消えていくだけ。
それは黄色い果肉から零れる蜜のように甘い──…落ちる笑み*]
─回想・喧騒の後─
[声が聞こえた
誰のものかは正確には分からない。
ふわり。
空色の花は少し考える素振りを見せて。
やがて、一つのことを思い出す。]
(ああ、…死にはしないってそういうこと。)
[水彩具のような、どこか抽象的に告げられた言葉
「死にはしない」のなら、意識はあるのだろうか。
あの時感じた疑問の答えを、知ってしまった。]
(…まるで御伽噺。)
[身体はとうに生体として機能を失いつつあるのに。
こんなにも意識ははっきりと覚醒している。]
─回想/喧騒の後・自室─
[揺れるまま、医師に連れられて自分が使っていたという部屋へと戻る。
横たえられたのはベッドの上。
清潔な白いシーツ。ぬいぐるみも本も何も飾られていない質素な部屋。
ある一点、赤いギターを除けば。]
(…ああ、あの人は嘘つきだ。)
[医師が鳴らすギターの音。すっかり酸化が進んだ6本の弦は黒く錆びていて。響く音は近頃触れていなかったことを示す外れた音色。
どれほど触れていなかったのか。
そのことを今になって知る。
“久しぶり”なんてきっと無かった。]
──……。
[何故嘘を吐いたのだろう。
その問いは尋ねなくとも体内を覆う花弁が邪魔をする。喉元まで広がる蜜の味。苦しい。そんな気もしたけれど、ゆっくりと、ゆっくりと─…]
[喜びが 哀しみが 怒りが 苦しみが 楽しみが 愛しさが …花が 散る]
…おれを…、わすれ、…な…で、
[赤
視界に入れたのなら。
唇に花が芽吹いてしまうその一瞬。
やっと花の名の 意味を知る。
誰かとは問わず囁いた聲は、きっと。*ただ花を揺らしただけ*]
─自室─
[体内を満たす花。
思い出という蔦で絡められた身体は、ただただ夢を見続ける。
腕に咲いた白い花。
赤い味を付ける林檎の芽は、柔らかな陽射し。 はらり、と。ページを捲る。]
(…どうして、あんなことを呟いたんだろう。)
[「仲、いーなぁ…」いつも朗らかでたまに歌を聞かせてくれる蜂蜜色の人。親しげに名を呼んでくれては少し話したのだっけ。
そんな彼女が零した呟き
気掛かりになって尋ねようとすれば、姿を見つけることが出来なくて。
いずれ、今度聞こう。そう思っていた。
小さな疑問の調べ。 浮かんでは、消える。
淡い花の香りが何処からともなく窓から吹き渡るのと同じように、微かな匂いを漂わせながら*]
|
『 僕らも彼らも。きっとそれは同じ 』 『 ただそこに、偶然、生まれた 』 『 花が咲くから記憶を 』 『 記憶を喪うから花が 』 『 僕らのために── 』
『 咲いているのだとしたら? 』
[違う。ちがう。だったらなんで。なんでこんなに。]
(96) 2014/09/08(Mon) 12時半頃
|
|
『 な か な い で 』
(97) 2014/09/08(Mon) 12時半頃
|
|
─診察室─
「目の前の男がいつになく真摯な眼差して語るのを、奥歯を噛み締めたまま聞いていた。>>80
いつもいつも会話をしては平行線で、軽口の応酬だけが糸口だったセシルの、こんな表情を見たことはあったろうか。シャッターが、またカシャリと鳴る。
彼が語り終わり、立ち上がる頃にはきつく拳を握り締めたまま視線は床に。血の気の引いた顔を男から背けて。小刻みな息が漏れる。
セシルはそのまますれ違い、一度だけ振り向いてから、出て行った。>>82 君なら、或いは。残された音だけが室内に反響する。]
(98) 2014/09/08(Mon) 12時半頃
|
|
……ちがう……
[力無い否定の言葉が宙を彷徨った。 眩暈。膝を折る。両手で自分の肩を抱いた。さわさわと、白い花が指に絡まって。握り締めれば、追い掛けるような甘い芳香。
両の手のひらで、くしゃりと歪んだ花びらごと目を覆った。 ちくちくと男の言った仮説が刺さる。花が咲くたび耳奥で鳴る幻聴。なかないで、と囁くその。
『咲いた花が思い出そのものなら』──セシルの声を振り払うみたいに頭を振った。ちがう。そんなはずない。だったら、なんで。]
…────なんでこんなに、キレイなんだよ…
[泣き声みたいな音は、花の芳香に溶けて消えた。]**
(99) 2014/09/08(Mon) 12時半頃
|
─回想・勿忘草─
[世界に蔓延する病──勿忘草病。
自身がそう宣告されたのは、念願叶った舞台での演奏の一週間程前だった。
まさか自分が?
診察室の中で瞬きを数度。後につり上がる唇は疑問を投げかける。]
『冗談だろ?』
[手首に腕時計。指し示す時刻はカチコチと正常に時を刻んでいるというのに。
──カチリ。
重なる秒針と、長針。
完成されたパズルがばらばらと崩れる音を遠くで聞いた。]
[問いかけに対して医師はどう答えたか。
あまり覚えていないのは心に与えた衝撃が大きかったせい。
自身の容態は男が望む望まないにしろ、家族に伝えられた。
膝を折る母。机に肘を立て顔を逸らす父。状況が飲み込めずただ顔を歪めて泣きじゃくる幼い妹。
何と声をかければいいのだろう。
誰に問えばいいのだろう。
答えは何処からも、誰からも伝えられることなく。
ただ止まぬ歯の音を止めるために、唇に噛み付くしか出来なかった。]
[──それから。
友に連絡をした。
皆最初は信じなかった。冗談だと乾いた声で笑っていた。
だが、それも鳴り止む。現れたのは沈黙。
肩を揺さぶられる。
嘘 冗談 やめてくれ 否定を
望む声が頭の中で反響する。
滲む視界。張り付いた喉から発せられた言葉。]
『こんな夢は望んでいない。』
[全ての音が鳴り止んだ。]
[一度散ってしまった花は再び咲くことはない。
地に落ち新たな命を芽吹かせるために眠りにつくだけ。
赤いイヤホンと、ギター。
手紙と写真と、日記。]
『どうか 忘れないで。』
[友と父と母と妹と交わした約束。
だから受け取った。
綴った。日々のことを。
忘れてしまっても、また思い出せるように。]
[だけど、気付いてしまった。
思い出す前の俺と 今の俺。
今の俺は俺ではないのだろうか。
俺は一体誰なのだろうか。
はらり。 紙面に落ちるもの。
花の香りと頬が濡れて。
断線したイヤホンから伝えられる音は、無音。
聞きたくないから聞こえない。
泣きたくないから泣けない。
嘘は真実へ。塗り替えていかれる。
記憶は散る。花は揺れる。
全てを無かったことにしようと。
同じように 肩を揺さぶられてしまうまで。
淡い頂点の花は、記憶を確かに吸い取って。 *瑞々しく揺れていた。*]
|
[顔を覆った指の隙間からはらはらと花弁が落ちる。 俯いたままでいると、ふと感じる他人の体温。>>118 いつもそうだ。青年は両手をそっとおろす。この人の手は、いつだってあたたかいんだ。]
……センセイ、
呟いて、視線を上げる。 穏やかで、哀しい目がこちらを見詰めていた。青年は、途方に暮れた子供のような表情で。それでも、医師がゆっくりと頷くのを見れば、少しだけ安堵の色が浮かび。
ごめん、小さく呟いて、また少し俯いた。喉奥に引っかかった言葉を、吐き出そうとして。]
…オレ、へいきだから。 マーチェの。ジーサンのとこ……行ってやって…
[下げた視線は再びは上がらず。 結局、言いたい言葉は、他の懸念とすり替えられた。]
(124) 2014/09/08(Mon) 21時半頃
|
|
[言った直ぐ後に、扉の開く音がした。>>120 振り向いた医師が呼んだ名前。その、声色に。>>120>>125 どうしても、振り返ることが出来ずにいた。
声で、ヤニクが近くに居るらしいのが分かる。>>122 連れてきてくれたのか。彼女の、異常に気付いて。]
……は、……ッ、なん、で、
[唇から、乾いた笑い声が漏れた。 『無理難題を乗り越えて』。だけど、それには幾らなんでもハードルが高すぎるじゃないか。『真の恋人』になんて。到底なれそうもない。今更、先刻までこの場にいた男の言葉を呪った。]
──── 待って。
[けれど。 けれど、医師の言葉>>125に、ほとんど反射で声を上げる。身体を起こして振り向いた。その、年齢よりも幼い姿の変わりように。飲みそうになる息を、耐える。耐える。
できるだけ、いつもみたいに。 立ち上がって、少し首を傾げてみせて。動揺なんて見せないように。そして、──いつもの調子で。]
(129) 2014/09/08(Mon) 22時頃
|
|
よォ、なにしてんだよ──チビ助。
[笑って、呼んだ。 だって彼女は、彼を呼んだのだから。>>123]
(130) 2014/09/08(Mon) 22時頃
|
|
[呼べば、何時だって返るのは花が綻ぶような、満面の笑顔で。 今だってそう。それは変わらない。>>133]
なんだよソレ。言い切れよそこは。オレに会いたかった、ってよ。……おいで。
[喉で低く笑って。いつもみたいな苦笑いひとつ。 微かな声の震えは、ヤニクやスティーブンには悟られてしまったかもしれないが。 構わず、扉の近くに立つ彼女を手招いた。]
(135) 2014/09/08(Mon) 22時半頃
|
|
[ヤニクの片方だけ残った手が、そうっとペラジーの背中を押した。>>136 軽やかに大気を揺らして、彼女が近付く。会いたかったよ。その声と、笑った顔に、心臓が鳴く。
歪みそうになる顔を、誤魔化すように。伸びた手は、いつもよりもずっとずっと近く。 そうして、青年の腕が、小さな身体を、花の香りごと――抱き締めた。]
(138) 2014/09/08(Mon) 23時頃
|
|
ほっせえ、なぁ…
[小さな肩口に顔を押し付けて、見られないように。 華奢な身体は力を籠めれば簡単に手折ってしまえそうで、それが余計に哀しかった。
シーシャ。腕の中で、聞き慣れた声が呼ぶ。 柔らかい髪に指を差し入れて、彼女の頭を痩せた胸に押し付けた。 少しくぐもった声が、言葉を発する。>>140 無意識かもしれないそれは、繰り返された些細な悪戯の後の、お決まりの報告で。
うん。滲んだ声で答えた。背中の皮膚の下が、また、ざわつく。うん。知ってるよ。]
わざとだよ。……オマエに覚えててほしいから、ずっと。今までの。ぜんぶ。
[一度だけ、抱き締める腕に力を込めて。 彼女の身体を、常のように抱き上げた。片腕に座らせ、背中を支えて。]
(…………ヤニク、)
[>>139>>141ごく自然に彼女の思考を導いてくれた彼には、唇の動きだけで。すまん。そう。]
(142) 2014/09/08(Mon) 23時半頃
|
|
チビ助。…ペラジー。 ほら。口、あけな。
[視線の少し上にいる彼女に、呼びかける。片手でポケットを漁る。 どこか夢を見るような瞳。おとなしく口を開けたなら、そこに包みを外した赤い飴玉をひとつ、押し込んでやって。]
さて。……どこ、いきたい?
[いつかみたいに問えば、涙声で笑った。 その先は、彼女の為だけに。]*
(143) 2014/09/08(Mon) 23時半頃
|
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る