人狼議事


299 さよならバイバイ、じゃあ明日。

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血吸茸 ギロチンは、メモを貼った。

2019/10/12(Sat) 00時頃


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【人】 血吸茸 ギロチン

─ 草屋 ─

[毛玉の問いに、答えが返る事はなく。
代わりに、コーラはただ一言だけ別れの挨拶を告げた。
そして、それから動くことはなかった。]

 コーラ、コーラ。

[花と小瓶を置いて、コーラに近寄り身体を両手で揺すってみるが、やはり反応はない。
そこに在るのはコーラではなく、コーラだったものになってしまった。]

 …ばいばい、コーラ。

[毛玉は少しだけしゅんとして、ンゴティエクと同じくコーラに別れの挨拶を告げた。]

(1) 2019/10/12(Sat) 00時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

 ギロ、モイさがしてくる。

[ンゴティエクにそう告げると、毛玉は小瓶を手にして。]

 んあ。

[大きく口を開けた。文字通り、とても大きく。
身体がまるごと口になったのではないかという位に大きな口に小瓶を投げ込み口を閉じると、毛玉は何事もなかったかのように元のサイズに戻った。]

 コーラとのやくそく、まもる。

[白い花を手にして、毛玉は黒くて細い足でてってけと駆け出した。*]

(2) 2019/10/12(Sat) 00時半頃

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血吸茸 ギロチンは、メモを貼った。

2019/10/12(Sat) 00時半頃


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[ばさり。
 粉屋の軒先で雨宿りをしていた狐は、降りてくる羽撃きの音を聞いて鼻面を上に向けた。
 白い大鷲の姿がそこにある。
 その口から伝えられた粉屋の死に、あっさりとした答えを返して。]

 ええ、昨日お譲り頂いたカラフルでございます。
 きっと普段の紅に混ぜれば、虹の輝きを併せ持つ極上の紅ができると思ったのですが。
 ソランジュがいないのならば仕方ありませんね、自分で調合するとしましょう。

[狐の家にもすり鉢や乳棒はあるから、粉屋に頼まずとも塊を粉にして、他の粉に混ぜることはできる。
 それでもここに来たのは、それが狐にとって特別な化粧となるからだ。]


[たった一度だけ、死出の旅路を彩る紅。
 狐は自分の死期が近いことをわかっていた。

 八度目の死。
 それは今まで繰り返してきた死とは意味合いがまるで違う。
 いくつもの生と死と世界を越えて、大願が成就する時。
 鮮やかに染めた着物も、虹色に輝く紅も。
 待ち望んだその瞬間を迎えるための死に装束だ。

 故にこそ、調合と目利きの腕を信頼している粉屋に頼みたい。
 それだけと言えばそれだけのことだった。]


[そんな内心をおくびにも出さず。
 狐は大鷲の"嫌なものだ。"という感想を神妙な顔で聞いた。]

 慣れ、そうかもしれません。

[狐は元より、他者の死を悲しむ質ではなかった。
 死ぬ度に別の世界に渡り、幾度も生まれ変わってゆく途中、自分以外の多くの死もまた見ることとなった。看取ったことも、凄惨な死に立ち会ったこともある。それこそ数え切れないほどに。
 そのひとつひとつを悲しむという情緒は、生まれついての妖である狐にはない。大願に辿り着く通過点のひとつに過ぎない、通り過ぎてゆく者達だから――ということでもなく。狐は元々そういう性質のものだ。
 ただ、悼むということは覚えたし、少しの寂しさを感じることはある。粉屋の死に関しては、この狐にしてはかなり"悲しんでいる"方ではあった。]


 慣れるということは、守ることでもあります。
 この街では毎日のことですから、都度嘆き悲しんでいては身が保ちません。

[狐は別に都度嘆き悲しみなどしないので、これはきっとそうなのであろうというただの憶測だ。
 狐はもっともらしく推測を語る。
 それは、この街に溶け込むため。
 この街で無事、八度目の死を迎えるため。]


 故に、太陽の子。
 慣れることを嫌だと思う貴方様は、やはりお強い方でございます。

[そう言って狐は目を細めた。
 大鷲が飛び去るのが先か、狐が家路につくのが先か。話が続くならもう暫く。
 狐は、妖にも人にも少しずつ似ている、この街の住人と話すのが好きだった。**]


話題が重たくとも大鷲を持ち上げることは忘れない。


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血吸茸 ギロチンは、メモを貼った。

2019/10/12(Sat) 23時半頃


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【人】 血吸茸 ギロチン

─ 街の中 ─

[ぽつ、ぽつ。
静かに降り出した雨は、しとしとと街を濡らしていく。
花を持って走る毛玉の毛も水を吸って、少しだけ重い。
それでも、毛玉は走った。]

 モイ、どこ。

[朝日が昇ってからもう随分経っている。
忙しい葬儀屋の事だ、もう家には居ないかもしれない。
しかし、闇雲に探すよりはと毛玉は葬儀屋の家を目指した。]

(18) 2019/10/13(Sun) 19時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

[走っているうちに雨足は弱まって、雲間から陽の光も差し始めた。
雨はきっともうすぐ止む。
そう思った、その時だった。

とんてけとんとん、しゃんしゃん、ぴーひゃらら。

毎日誰かと別れ、見送るこの街に、楽しげな祝いの音が聞こえた。
この街の住人は、時折こうして唐突に祝賀会を開く事がある。
どういう風習なのか毛玉にはよくわからないが、”異邦人”である事がわかると盛大な祝賀会を開き、見送るのだ。
あの世にではなく、街の外へと。
それが、この街のもうひとつの別れのかたちだった。]

(19) 2019/10/13(Sun) 19時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

 おいわい、だれ?

[毛玉は思わず葬儀屋の家に向かう足を止めて、祝いの音に吸い寄せらるようにそちらへと走る。
路地を抜けた先、楽しそうな音に包まれているのは。]

 イナリ!

[真っ白ふわふわの毛並みを見て、毛玉は大きく飛び跳ねた。
今日も身なりがキチンとしていて綺麗なのは勿論の事だが、きっと住人に飾られたであろう花や飾りものでより一層華やかに見える。
頭に乗せられた花冠がなんとも可愛らしい。]

(20) 2019/10/13(Sun) 19時半頃

血吸茸 ギロチンは、メモを貼った。

2019/10/13(Sun) 19時半頃


【人】 血吸茸 ギロチン

[音を奏でたり、歌ったり、踊ったり、飲んだり、食べたり、笑ったり。
街の住人がそれぞれ楽しそうに主役を囲んでいる。
毛玉はイナリの様子を見ようと飛び跳ねているが、中々よく見えず。
大きな人に踏まれそうになり少し空いた道の方に避難する。]

 あ、ンゴティ。

[と、そこには見慣れた極彩色。>>25

 イナリ、いほうじん。
 イナリ、いろいろすごい、なっとく。

[ただものではないと思っていた、というような口ぶりで毛玉は言った。
毛玉は”異邦人”が何なのかはよくわかっていない。
ただ、これだけ祝われて送り出されるのだ、きっとすごい人なのだろうという認識のようだ。]

(26) 2019/10/13(Sun) 20時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

 ん。

[かちゃり、という音が聞こえた気がしてそちらを向くと、耳長の鎧姿が見えた。]

 ソルだ、ソルだ。

[毛玉はぽい〜ん、と飛び跳ねる。
ソルフリッツィは毛玉に気づいただろうか。
既に出来上がった住人に囲まれ、もう姿は見えなくなってしまっているが。]

(30) 2019/10/13(Sun) 20時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

「あ〜、ホンマ清々しますわ!」

[今度はその反対側からとても大きい声が聞こえて、毛玉のごまつぶのような目はそちらに向く。]

「キナ臭いお人や思てましたけど、異邦人やったなんて…でもこれで街の中に仏壇みたいな匂いせんようになって快適になりはるわ」

[キンキンと囀る声の主は、美の研究家を名乗るタイムだ。
何かとイナリに突っかかる節がある事で有名であり、イナリの美貌(と人望)に嫉妬している、と誰かが噂話をしているのを毛玉は聞いたことがある。]

「さ、飲みましょ飲みましょ!今日はええ日やからね!」

[タイムは周りにそう煽り、手にした飲み物を一気に飲み干す。
そしてテーブルにグラスを置くと同時に俯いたまま、ぷはー、と大きな息を吐いた。
その時、足元の方に居た毛玉には聞こえた。
とても小さなか細い声で「…ホンマ、清々するわ…」とタイムは言った。
それはトゲトゲした言葉ではなく、何処か寂しそうだと毛玉は思った。]

(33) 2019/10/13(Sun) 21時頃

【人】 血吸茸 ギロチン

 ん!

[ンゴティエクに促されると毛玉は頷いて、ぴょんと椅子に乗った。
しかし、ンゴティエクのように胴が長い訳ではないのでテーブルまで届かず。
結局、もう一段上がってテーブルの上にお邪魔することにした。]

 イナリ、すごい。
 おいのりで、あめふる。
 ギロにおみずくれる。

[毛玉はとても主観的なイナリのすごさを語る。]

 餞別?
 わー。

[鮮やかな色の雨が、きらきらと陽光に煌めきながらテーブルに降り注ぐ。
弱まったり強まったりしていた雨はいつの間にか上がっていた。]

(34) 2019/10/13(Sun) 21時頃

ギロチンは、ンゴティエクの背中をさすさす。

2019/10/13(Sun) 21時頃


【人】 血吸茸 ギロチン

 ンゴティのせんべつ、すごい。
 せんべつ。
 せんべつ…。

 あ。

[自分も何かできないかと考えこんでいた毛玉は、何かを思いついた。
持っていた花をそっと横に置く。]

 んん〜。
 ん!

[毛玉は毛の中から伸びた細くて黒い手で自分の毛を一掴みして、ぎゅっと引っ張る。
毛はモッチリと毛玉の身体から離れ、毛玉はそれを丸くこねてテーブルに置いた。
すると、小さな毛玉にこれまた小さな黒い耳とごまつぶのような目がついて、ぱちぱちと瞬きをする。
毛玉が小さな毛玉に向かって敬礼のポーズを取ると、小さな毛玉も同じように毛から手を出して敬礼を返した。
挨拶を終えると、小さな毛玉は毛から足も出してイナリの元へ向かい、しゅっと荷物の中に潜り込んだ。]

(35) 2019/10/13(Sun) 21時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

[これは毛玉がいつも誰かを送り出す時にやっている事。
あの人が死んでしまった時、あの人がどうか寂しくないようにと、棺に小さな毛玉を添えた。
それ以来、毛玉は送り出す時にこうして小さな毛玉を添えている。
この行為に意味があるのかと問われると、毛玉のエゴでしかないかもしれない。
でもこれが、毛玉なりの見送り方なのだ。

なお、毛玉がどういう構造なのかはきっと街の誰も知らず、もしかしたら毛玉も知らないかもしれない。
火葬の際に「あ゛ー」という声をあげる時もある事から、小さな毛玉とリンクしている可能性も考えられるが、実証はされていない。]

(36) 2019/10/13(Sun) 21時半頃

【人】 血吸茸 ギロチン

[また、この小さな毛玉は言葉を持たない。
そして、動くのもこの街の中だけ。
だからイナリの荷物に潜り込んだ小さな毛玉も、この街を離れれば本当に”ただの毛玉”になることだろう。
それどころかもしかしたら、いつのまにか消えてしまう事だってあるかもしれない。*]

(37) 2019/10/13(Sun) 21時半頃

血吸茸 ギロチンは、メモを貼った。

2019/10/13(Sun) 21時半頃


[草屋は昨日の姿のまま。
 様々な植物に覆われている。

 その成長はコーラの死と共に止まっているが、
 それらはその場所に生きており、
 これからも死ぬまで生きるのだろう。

 生態系が少し狂ってはいるが、
 ささやかな問題である。

 ぽっかりと空いた空から滴が降り注ぐ。
 雨だ。
 恵みの雨だ。
 コーラも雨は好きだった。

 そのコーラの生きた結果が、
 雨に打たれ、風に吹かれ、揺れている。]



[昨日の姿のまま←ちょっと嘘だった。

 下半身、
 草と繋がっている所が食べられている。

 約束通り、喜ばしい事だ。
 もしこのままここで体が朽ちるとしても、
 それは草花の栄養になっていくのだろう。

 さわさわさわと、
 頭の上の葉っぱが風に揺れた。]



[竜の死骸が撫でられても、
 いつものように首を擡げる事はない。]
 




[声を返す事も無い。
 遠くから祭囃子が聞こえても。
 楽し気に問う声はここには二度と。

 ―――強い光にすべての植物が、
 一度同じ色になる。]
 


[それは、一度だけでは終わらない。]



[竜の身体から離れていく気配、
 それを感じる事も出来ないし、
 それになにかを言う事も出来ない。

 死とは無力だ。]
 



[けれど植物は、
 枯れる前に種子を残す。

 遠くに、遠くに運ぼうとする。]
 



[だからこそ、
 この街を去っていく誰かの手元。
 "コーラの育てた植物の中で一番遠い場所に在るそれ"
 に。

 新たな生命が宿っても、
 それは草の竜にとっては
 珍しい事でもなんでもなかった。]
 



[イナリはいつ気付くだろうか。
 榊の葉に褐色の宝珠のような滴が不自然に一つ。
 くっついて、小さなそれは
 時折ふるふると揺れている事を。]*
 


メモを貼った。


【人】 血吸茸 ギロチン

 イナリ、はねてる。
 たかい、たかい!

[胴上げされているイナリを見て、毛玉は同じようにぽよぽよ跳ねる。
イナリがどんな心境なのか毛玉にはわからないが、みんなが笑って、楽しく見送る。
死ぬのも、街を出るのも、毛玉にとっては今生の別れ。
同じ別れなら、こちらの方がいいなと、毛玉は思った。
そして、別れの時は来る。]

 イナリ、ばいばい!

[街を出るイナリの背に、ありったけの声をかける。
毛玉の声が届いたかはわからないけど、イナリの姿が見えなくなるまで毛玉は手を振り続けた。*]

(49) 2019/10/14(Mon) 00時頃

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