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1口食べたら2口も100口も一緒よ。
[ケイトはサイコロステーキをさらに口にすると]
それよりも先輩、メアリーちゃんの寝顔見たまま、それだけって……そんなことないですよね?
[酒がまだ残っているのか、冷やかし加減の言葉もスラスラと*零れる*]
それは確かに……
セーブする人が居ないと無尽蔵に食べられちゃいそうですよね。
悪戯……おお、くわばらくわばら
[ベネットの手にある枝豆ドリンク
お裾分けだと遠慮されそうだし、お供えでいいんですよ。
ホリーはもうちょっと食べて骨太にならないと!
[そう勝手に言っては一人満足気に頷いたが
先輩の心遣いには密かに合掌して]
鬼だ、ここに鬼が居る……
[小さく呟いた。]
[改めて辺りを見渡した。ヘクターにケイト、そして自分以外は本当によく眠っている。
――皆、夢を見続けている。それが酷く羨ましくて。
気を取り直して近くにあった紙ナプキンを一枚正方形に切り取り、器用に折り始める。]
よし、出来た。
[出来上がったのは手のひらサイズの折紙ならぬ折紙ナプキン兜。]
お風呂たんと……
いや、黄門様にプレゼントです。
[テーブルに身を乗り出して、眠るヤニクの頭にそれを乗せた。]
メモを貼った。
ほんの少し寂しそうに微笑んだ**
[紙ナプキンをもう一枚引き抜く。
再びそれを正方形に切り取り、ぱたぱたと折っていく。
今度は兜ではなく、王冠。]
これは、ヨーラ先輩に。
[美しい髪の上に、ぽんとそれを乗せた。
彼女の髪は明かりに反射して天の川のようにきらきらと輝き、思い起こすのは寮の中庭から見える夜空。しばらく眠るヨーランダをじっと見つめていたが]
……あ、注文お願いします。
白ワイン一つ!
[元気良く声を上げ、笑顔で目の前のきゅうりを食んだ。]
メモを貼った。
メモを貼った。
あ、無くなっちゃった。
使いすぎたなぁ。
[次いで別の被り物を作ろうとナプキンに手を伸ばしかけ、それがもうすっかりなくなってしまったことに気がついた。]
お二人とも、新しい飲み物頼みますか?
[ヘクターとケイトに声をかけながら飲み物のメニュー表に手を伸ばす。その一覧を上から下へと吟味していたとき、ふと考えついたこと。]
……カクテル作ろうかなぁ。
[にんまり、悪戯っ子の顔をして微笑んだ。]
んあ?
こいつの寝顔見てって、お前のも見たことあんぞ?
談話室で居眠りしてた事あっただろ。
[冷かされているとは気付かずに、ケイト
あの時は珍しいこともあるもんだと、そのまま起こさずに近くで漫画を読むだけだったが。]
あー。まあ、ホリーなら遠慮しそうってのはあるかもしんねーけどな。
ただ、お供えつーと……まんまお地蔵さんって感じしねーか?
饅頭とか似合いそうだ。
[自分と比べると誰でも小さいが特にホリーは小さいと思う。
寮の廊下に大人しく突っ立ている様子が、道端のお地蔵さんみたいだったと失礼なことを思い出した。]
どうせなら、唐揚げだけじゃなくてもっと肉食わせようぜ。
[ホリーの為に、と勝手に焼き鳥と鶏の照り焼きを頼む。]
[メアリーが器用に兜や王冠を作るのを感心しながら見る。]
へぇ、上手いもんだな。
[ホリーの頭に乗った王冠を手にして見、そっと元に戻した。]
飲みモンかー。
じゃあ……。
[メニューを見ようと手を伸ばし、メアリーの顔を見て。]
おーし。俺はアイス珈琲にしよう。
んで、ガムシロたっぷりつけてもらうか。
[テキーラを一気飲みして潰れたテツへ視線を向けてにやり。]
……ヘクター先輩って、よく女の子にお肉勧めますよね。
[お地蔵さん、に同意して笑いつつ
しばらく考え事をするように黙っていたが、思い切って尋ねてみることにした。]
やっぱりそのー……
男の人って、ついてるとこについてる人がいいんですかね?
[参考にしようとメモを取ろうとして、紙ナプキンはとっくに売り切れている
真剣な眼差しで先輩を真っ直ぐ見つめた。]
えへへ、じゃあ私はライムサワーを。
[注文をしてテツのほうを見たのは、ヘクター
先輩も悪ですねぇ。
[くふ、と思わず笑い声が漏れた。]
[ついでにフライドチキンも頼めば、メアリーが首を傾げる様子に顔を向ける。]
あ?だって、肉美味いだろ。
[何を当たり前なことを、と首を傾げ。
真剣な顔で聞かれると
まぁ、ねーよりあった方が良いつーか。
でもそれは第一印象つーか、付加価値みたいなもんじゃねーの?
ディーンみたいに、気にしねーって奴もいるし。
[ガシガシと頭を掻きながら、適当に答える。]
ま、性格とか相性もあるしな。
お前等みたいに、どんな性格とか分かってれば、マジでそんなんはオプションみたいなもんだって。
[個人的にはガリガリに痩せている子よりも、健康的に肉の付いた方が好みではあるが。]
[漏れた笑い声
アイス珈琲が届けば、テツの持っているグラスに、ガムシロを大量にぶち込んだ。]
俺は、何もしてねーよ?
な?
[共犯として巻き込む心算でにやりと返す。]
メモを貼った。
――へぇ。
[ヘクターの言葉に少し笑ってみせて]
じゃあ、
あたしのこと、お嫁さんにしてもらえます?
[一瞬だけ、真剣な眼差しでヘクターを見る。]
確かにお肉は美味しいです。
[ぱくぱくと唐揚げを頬張り、ヘクター
ううん、オプションですね?
人それぞれと。
相性はそうですね、大事ですよねぇ。
[今まで異性と付き合ってきたことがないわけではない。けれど彼の意見は十分に貴重なもので。
自身の身体を見下ろす。
……数秒の沈黙。]
10年前から何も成長してないのか、私は……
[がっくりと項垂れる。
しかし運ばれてきたライムサワーに気がつくと、瞳を輝かせジョッキの取っ手を引っ掴んだ。]
[ガムシロップの大量に入ったグラス
零さないようにサワーを少量入れ、更にまだ口をつけていなかった白ワインも投入。
誰が使ったかわからないマドラーでかき混ぜた。]
何もしてないですよ?
ぜーんぜん!
[すまし顔で共犯者
ま、冗談ですけどね。
[ケイトはサイコロステーキの最後の一切れをつまむと、メアリーに]
あたし、生ビールもう一つ。
[もう少し、飲みたい気分だった。
もう少し酒を煽って、何かを吹っ切りたいと。
願う心は酒の力無しには叶えられず。]
ひょ
[再び漬物を頬張ったときに、ケイト
……変な声が出た。]
あっ、ふぁい!
[驚いた顔で動きを止めていたが、ケイト
すいませーん、生一つお願いします!
……あと紙ナプキン持ってきてもらえますか。
出来れば大量に。
[お願いします、と店員に両手を合わせて頼んだ。]
……冗談、なんですか?
[店員が去ったあと、小声で彼女に話しかける。先程見たその横顔は、とても真剣でかっこよかったから]
メモを貼った。
ま、結婚して仕事辞めるのも1つの選択ではあるけどね。
[その言葉は茶化したような声になるように、努力した。]
メモを貼った。
[ぱくぱくと唐揚げ――肉を食うメアリーを満足そうに見て。]
ま、良いんじゃねーの?
てか、そういうお前を想像できねーし。
[そう笑いながらも、共犯者
………………………………………はい???
[急に言われた言葉
どう答えれば良いのか分からず、メアリーに助けを求めるように視線を向け。
直ぐに聞こえた言葉
あ〜〜〜〜〜。
まぁ、なんつーか。
酒が入っていない時なら、良かったんだけどな。
[ガシガシと頭を掻きながら、傍にあったアイス珈琲を飲み干した。]
……じゃあ、冗談じゃなくて、本気って言ったら?
[もう一度、ヘクターの目を見ながら呟く。]
そう、かぁ……
[ケイトの横顔を見ながら白ワインに口をつける。
一歳年上の先輩は、自分と比べ物にならないほどしっかりしていて、とてもかっこよくて。
1つの選択
ただ、いつものように。
10年前と変わらずに、今は笑ってほしくて。
助けを求める視線
…………。
[済ました顔で、再びきゅうりを口に運ぶ。
ただし、音は立てぬようにそっと噛むことに専念して。]
[そのウインクらしき瞬き
酔った勢いでそんなこと言っても良いのかよ。
本気にされて、困んのお前だろ。
[ケイト
……やっぱり変わってないですね、ヘクター先輩。
[ヘクターの言葉に笑みを浮かべ]
髪を染めて、ピアスを開けても、変わってないですよ、先輩は。
メアリーちゃんにはメアリーちゃんの良さがあるから、いいのよ。
あたしみたいに小狡い事覚えなくても。
[ケイトはメアリーの肩を軽くぽん、と叩く。]
そりゃ、俺が10年前から成長してねーってことか?
[何か誤魔化すように、苦笑を向けて。
変わりたかった。変われなかった。変わりたくなかった。
あの頃のまま、居たかった。]
えへへ、ありがとうございます。
でも小狡いなんて、そんなことないです。
[肩を叩かれ
ケイト先輩も、とーっても素敵なんですから!
皆さん知ってますよ。
[ね、とヘクターにも微笑みかける。]
はい、生です。
思う存分飲んじゃってください。
[注文した生ビールを彼女に差し出した。]
別に変わらなくても、いいと思いますけど。
[ケイトはそう呟くと店員にスパイシーポテト(ハバネロソース付き)を頼む。]
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