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― 回想:チャールズの私室 ―
――んんッ……!?
[ノックの音も無く開いた扉の向こう、金糸の美女に連れられて弟に、大きく目を見開いた。
名前を呼ぼうとして、それは口内を犯すものにより遮られる]
(邪魔じゃない、行かないで、嫌、私の――……)
[そこにあったのは、己の何を犠牲にして何を捨てても守りたかった弟への、子供じみた独占欲のようなもの]
…… ッは――、ぅ
[引き剥がされ、息苦しさから解放され、大きく息を吐き吸い込んだ。
喉の奥を刺激され、えずくを堪えていたために滲んだ目尻の雫も、2人には何の感傷も引き起こさないものだったのだろう。
弟の股間へと顔を押し付けられ、戸惑う]
(人前でそんな事できない、でも、これをしなければ)
[玩具になれば、弟と共に居られるとチャールズは言っていた。
その言葉をどれほど信じていいのか分からない。
けれど、縋れる物は淡い風でさえ脆く崩れ去りそうなそれだけ。
一縷の望みがあるのなら]
…… 、ん
[グロリアには、昨夜見られたのだ。
躊躇いつつも、指示に従うだけ]
――ッ、何、
[膝立ちだったタバサの腰が強引な力で持ち上げられる。
はずみに、咥えていた唇は離れ、言葉を紡いだ。
慌てて振り返るそこにあったのは、チャールズの嘲笑]
何す……っ、きゃ……!
[車椅子に上半身でしがみつく体勢。
そのまま人目に晒す事のない臀部に冷たい外気が当たり、ぞわりと粟立った。
あてがわれたものに気付けば、表情が凍りつく]
――ま、さか、ゃ……ん、ン――ッ!!!
[自分の唾液を潤滑油に、徐々に沈められる質量に内側が圧迫され、ハッ、と苦しげな吐息が漏れる]
はじめ、……ッく――ぁああ、ッ
[チャールズの声に、羞恥が煽られ顔が熱くなる。
叩かれた刺激で揺れた腰に、激しく楔が穿たれた。
初めての衝撃をただされるがままに受け入れる以外、何もなかった]
やく、そく――……
[チャールズの内心に何があるかは分からなかったけれど、タバサには自分の置かれた異常な現状に、その言葉だけが救いだった。
目の前の、弟の肉棒を、咥え込む。
それは、玩具として気に入られる努力に、思いつけた事。
唾液を塗りつけるようにして、唇で、舌で、指先で、弟のものを慰める]
――……っう!?ん……っふ
[他人に触られる事など無かった箇所に、指先が入ってくる。
そういう行為があると知っていても、無理に広げられる初めての感覚に恐怖を覚えた。
苦しい、怖い、けれど、
嬲られチャールズが腰で自分の内側を刺激する度、いつの間にか溢れていた蜜が上げる音と、くぐもっても漏れてしまう甘い声がそれを誘っているようにさえ、思えて。
せめて、それを忘れたくて。
目の前のアダムに、反り勃ち今にも達してしまいそうなそれを、夢中で愛撫した]
― 5階"ステージ" ―
んぁ……っ
[ ゆうるりと意識が戻ってくる。
意識はあるものの、判断力や思考力は極端に低下していて。
腸内を動き回る生き物のような感触に呻いた]
あ……あ?!
[ 動かそうにも身体が動かない。
そして爆発しそうな程陰茎が熱く痛みを発していた。
片方だけの瞳がぐるりと辺りを見回す]
お、やじ……?
え、なんっ ……あああっ!
― 五階 ―
[どれ程の行為が行われた後だろうか、既に体力も気力も、枯れたようにさえ感じる。
そこに連れて来られたのも、半ば放心するような、引き摺られるような状態だっただろう。
そこがどんな場所か、気付くことも無く。
シャワールームに放り込まれ、深く考えることなく、身体を洗った。
ああ、これで解放されるのだろうか、
そんな淡い期待は、直ぐに裏切られる事になる]
……これを、着るんですか?
[5階のスタッフの一人――誰だと問いただす思考も無かった――にか、手渡された。
着替えにと用意されたのは、オレンジ色の可愛らしいドレス風ワンピース。
それだけしか無ければ、着ないという選択肢は無かった。
躊躇いつつ、袖を通す。
準備が出来れば、上げられるのは――淫欲と絶望に塗れた、自分が主演とされた舞台]
[グロリアの告げる言葉に息を飲む]
そ、んな……っ
[共に居られる、その現状はこれの先にあるというのか。
狂っていると、睨みつけるけれど、
露出した肩、鎖骨へと塗りつけられた淫香の滴に、くらりと頭が傾いた]
[グロリアに軽く押され、舞台中央でダンスを待つ弟の雄へと倒れこむ。拍子に]
――あ、っ ……
[熱い白濁が、触れた手に、顔に、浴びせられる。
驚きあいた口の中にも、その雫は飛び込んでいて]
綺麗に……
[こくりと唾を、そこに混じった僅かな性を飲んだ。
身体が、熱い。
思考が、理性が、壊れていく。
見られているというのに。目に痛いほどに強いライトは舞台ばかりをうつし、『お客様』をまるで壁の外にいるかのように錯覚させる。
顔を弟の根元へと押されれば、ぺろり、赤い舌が白いものを掬って、舐め取り、嚥下する。
弟の解放してもまだ蓄えられはちきれそうな熱を、優しく両手で包み込んで。
姉は、弟をあやすように、大丈夫だとでも言うように、涙を堪え微笑んだ]
は?!
[ グロリアの声に、一瞬思考が戻って。
動いた眼球が父親の禿かけた頭に浮かぶ汗を映した]
ぁああああああ!!!!!
[ 腰が浮き上がる。父親が差し込んだ指が前立腺を押し上げて、強烈な快感が出口を求めて暴れ回る。輸精管を引き裂く勢いの精液は、尿道の途中で戒められているせいで行き場なく溜まっていく。
それは、感じた事もないような苦痛。痛み。
獣の咆哮に似た音が男から発せられる]
たす……けて、
たすけて、おとう、さ・・・・・・
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(こうして居たくなんか、無い。
ただ弟の望みを一つでも多く叶えてあげたいだけ。
渇望する健常だった日々を取り戻せないなら、
せめてその傷付いた心を少しでも癒せれば。)
[言いたかった言葉は、毒花を纏う呪いの言葉に呑まれて、消える]
う・・・あああああああああああああああああああ
[淫蜜により外れた理性の奥、
唯一の望み『弟のため』、それが増大され。
跨り快楽を与えれば、同じだけの快楽を与えられ、知らずに熱に溺れていく。
姉の魅せる、弟とのダンスの一区切り。
弓なりに大きく反れた背、仰ぎ見た檻の空で、目が焼ける程の熱灯と絶頂故の白が交じり合う]
――私、狂ってる……の?
[観客の拍手にかき消された呟きに、また、熱いものが目尻を伝った]
[ 父親の言葉など耳には届かなかった。
ただ、戒めが解かれた瞬間、尿道を破られるような痛みと共に夥しい量の精液が噴出されて、身体が弓なりに反る。
自分がどんな顔でどんな声をあげているのかすら意識の外へ。
視界と思考が白に染まった。
息子の尿道口から溢れた白濁を父親はさも美酒のように飲み干す。
恍惚とした表情が息子の瞳に映る事はない]
っ!っ!〜〜〜っ!!
[ 何度もしゃくりあげるように赤黒く膨らんだ亀頭が白を吐き出す。
そして]
あ…… は、
[ 白の後、濃い黄土色の尿が、萎えかけた肉棒の先からショー……と流れ出た]
き、もち、い……
[ 我慢の後の放尿。
射精とはまた違う絶頂感に、男の脳は更に腐り落ちていく]
っあ――待っ……、んんっ!
[達したばかりのそこに、休み無く刺激が再開される。
びくりびくりと震える身体に――伸ばされた、手]
な、……っ、や――……
[いくつもの茨から逃れる術など無かった。
着ていた舞台衣装は破かれ、あっという間に生まれたままの姿を晒す。
弟と繋がる部分が露になり、羞恥で顔が真っ赤になる]
い、や……ぁっ、みな、い……で―― ん、ッ!!
[愛液をしとどに、弟の肉棒を咥え込むそこは、動くたびぐちゅりと淫靡な音を立てる。
濡れた肉芽を撫でられ胸の果実を揉みしだかれれば、鼻に掛かる嬌声が舞台を彩った]
ぐうううううううっ!
[ 痛みはクスリで麻痺しているが、その分気味の悪い感覚が直腸を逆流し、内臓を揺さぶる。
喘ぎとはおよそ似ても似つかぬ呻きがステージに響いた]
ひ、……っあ、や……め……んぅ!
[敏感な箇所へともたらされる刺激に、熱い息が漏れる。
両手をに握らされたものが、熱い。無意識に、力が篭る。揺すられる身体が、そのままその二つを擦るのと似たようになる。
眼前には、もう1人。仮面の男が、タバサの頭を掴み。強引に口へと剛直を捻じ込んだ]
ン、……っ、 う……んぐ、 ……――ッ
[窄まりに伸ばされた指は、周囲に溢れた蜜を絡め、ぬるりと滑り込む。
抵抗しようにも、全身に伸ばされた手がそれを許さない。声をあげる事が出来ず、蠢くものにされるがまま。
弟からの刺激に加えて行われる乱暴な愛撫に、それほど時を置かずに再び達して痙攣するタバサを、いくつもの嘲笑や欲情が見詰めていた。
臍や、足の先にまで、余すところ無く味わいつくそうとする強欲は、零れた女の涙に止まることなく。
むしろ加速さえしているように見えた]
[ 熱いものが裡を満たす。
何度も、何度も。
揺らされ、押し上げられ、下半身の感覚がなくなってくる。
分厚い海鼠のような感触が唇に押し当てられた。
口腔内に広がる臭気とエグ味に生理的な涙がひとつだけの目から流れ落ちた]
[ どれ程の時が経ったか――……
力を失った父親がずるりとその身を離す頃には、括約筋の締まりも悪くなっていて。
精液だけではない、濁った液体が、呼吸とともにどぷりどぷりと舞台を汚していく]
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ……………………
[ 壊れたレコードのように「あ」を繰り返す口からは、どちらのものともつかぬ唾液がだらだらと零れていた]
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[ショーが終われば、再びシャワールームへと投げ込まれる。
気持ちが悪いほどに浴びせられた白濁を熱い湯で清める間、延々とこの恐怖が繰り返されるのではないかと、怯えた。
けれど、疲労感に塗れた身体で次に通されたのは、舞台の上ではなく]
あなた……デッカーさん、よね?
[ショーを終えつかれきった身体、その上骨折していた彼は、恐らくベッドに寝かされているのだろう。
名前を呼ぶも、返事はあったか。
ひとまず怪我をした相手だと分かれば、安堵しながらも姿の見えない弟の行方が気になった。
微笑んだグロリアに、漸く取り戻しつつある気力を振り絞る]
……弟は……アダムは……無事、ですよね?
[労いの言葉に向けた問い。
そのために自分はここに居るのだと、懇願するようでもあったか。
返事はタバサを安心するものか、弟に危害は無いだろうことだけは知ることが出来ただろう、ほっと息を吐いた]
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[ステージからは、こちらを眺める多数の顔の中に見知ったものがあるとは気付かなかった。
気付く余裕も無かったと言うべきか。
親しげに話してくれた新任の女医と、弟を診てくれた男性医師と、
彼らにこのフロアで出会い新たな困惑と絶望を刻まれるのは、いつのことだろう**]
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― 控室 ―
[タバサが用意された食事に手を付ける様子は無かった。
白濁ばかりの胃の中の物は、シャワールームで全て吐き出したけれど、空腹よりも気持ちの悪さが勝っていて。
ドナルドと過ごした時間はどれ程か、汚れた身体を清められ、アダムが部屋に運ばれてきた。
彼の無事な姿を見れば、思わず駆け寄って、取り替えられた包帯の頬を包んだ。
良かった、とは言えなかったけれど。それでも姿を見れば安堵の息が漏れた]
……な……
[それから間を置かずして。
薔薇の花束を手に入ってきたメアリーの姿を見つければ、表情に表れるのは混乱。
何でここに、そもそもここはどこ、何故、何故、色々な疑問が漸く押し寄せて、言葉を紡げない。
付き従うように共に居る2人を見やる。
見知った相手、テッドの姿にチャールズの見せた変異を思い出す。
ああこのひとも、このひとたちもそうなのか。
琥珀に写る感情は、疲労も手伝いどこか虚ろに]
見て、た……ん、ですね。
[ごく日常会話でも投げかけるようなメアリーの様子に、苦しげな視線を向ける]
た、楽しい事、って――
[ショーとして悦楽の表情に晒された記憶が、楽しい事、に嫌な予感ばかりをもたらす。
後ずさりそうになる足は、アダムの乗ったストレッチャーにぶつかって、止まった]
― 回想(夢の中):昨夜 ―
[ 腹に落ちた眼鏡は、理性の堤防だったのか、それを合図にテッドの内部が快感を求めるように蠢き始めた。
愉悦を唇の端に滲ませ、腰を突き上げる。腹に置かれた手に体重がかかり、内臓を圧迫されるが、痛覚が麻痺している男には平気だった]
キツ、くて、すげえイイ……。
せんせ、あんた、ヤラれる為の身体じゃね?俺の、咥えこんで、離すなっつってる、みてえ……!
[ その内、カシャ、とチャチな音で、撮影された事を知る。携帯機能は止められていたが、赤外線で転送したらしい。イアンはこんなのも慣れてるのか、と特に気にも留めない。
撮影後戻ってきた彼は、結合部に指を這わせた。同時に、挿入している側もされている側も快感の呻きを漏らす。捲られて露出した赤い襞を瞳に映したまま、男は3度目の精を腸内にぶちまけた]
― 控室 ―
ぐあああああああああっ!!
[ 割れんばかりに頭が痛い。
クスリが抜けた禁断症状で、寒気がするのに身体のあちこちが熱い。
叫んで、何度もベッドを転がろうとしてギプスに阻まれて。
泣きながら辺りを見る。
こちらに、声をかけてきた女には、見覚えがあった]
あんた……ナースの……。
[ どういう事か、状況が掴めない]
[ 見開いた瞳は皿に載せられた「いつもの」クスリへ]
そ、それ……!
はやく、はやくくれ……っ!!
[ 凌辱と中毒により身体はボロボロで、更に片足が使えない状態では自分で与えられたものを取りに行く事が出来ない。
ギラギラとした、それでいて焦点の定まらない狂った瞳がタバサに向けられた]
ええ、看護師のタバサよ。
大丈夫、落ち着いて。大丈夫……
[泣き叫ぶドナルドの枕元に駆け寄り、出来るだけ落ち着いた声音で大丈夫と繰り返した]
――え、薬……?
[彼の視線を追えば、食事のトレイに乗せられた錠剤が目に入る。
思わずそれを手に取り差し出そうとするも、狂った眸と彼の症状を思い出せば、手は渡す寸前で止まった。
ドナルドが欲すれば、それはタバサの手から、簡単に奪い去ることができただろう]
あああああああああああああいああああああああああああああああああああいいいあああ
[ タバサの手から錠剤をひったくると、口内に放り込んで噛み砕いた。
――そして、頭も下半身も痛みから解放される。
歓喜の笑い声が控室に響いた]
――ッ、駄目……!!
[鈍る思考は、疲労も手伝ったのだろう、静止の声も手も、全て遅かった。
噛み砕く音、歓喜の笑い声に、身体が竦む]
駄目、よっ、せめて吐き出して……っ、
[それでもできる事をと、ドナルドの顔に手を伸ばす]
[ 度重なる複数種類の薬物の摂取、加えて彼自身が現実を捨てた事で、男はまともに考える事が出来なくなっていた。
狂った笑いが部屋に充満していった。**]
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― 遠い過去の記憶 ―
[普通より少しだけ裕福な家庭で育った幼い姉と弟の話]
[学校の成績はいつもいちばん。運動会のかけっこだって、誰にもまけない。
活発で、誰にでも明るくて、優しくて、自慢の弟。
わたしは何もかも普通だったけれど、弟がわたしのことを大好きだって言ってくれるから。
だからいつでも、背筋を伸ばして前を見ていることが出来た]
[2人、大きな大きなショッピングモールの中で迷子になったことがあった。
その時、泣きそうになった弟の顔を見て、手をぎゅっとにぎって、わたしはこう言ったんだ]
――お姉ちゃんが、絶対に助けてあげる。
[いつも大好きだって言ってくれるから、今度はわたしがはげます番だと思った。
本当は、泣き出したかった。
わたしだって、助けてほしかった。
誰かに手を、差し伸べてほしかった。
だけど、お姉ちゃんがしっかりしなきゃ。
わたしが、弟を、守らなきゃ――**]
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>>*32
花瓶、って…… な、何でそんなこと――ッ
[薔薇を撫でる、まるで無邪気な少女のような仕草を見せるメアリーの、口にする言葉の意味を理解できない。
困惑し抵抗するよう睨み付けるも、続く言葉に固まった]
っ……弟を玩具にしないで――!
[薬物の後遺症か、昏々と眠っているアダムを守るように立つ。
テッドとムパムピス。
2人の男の手に掛かれば、弟も、それに、患者であり自分と同じ立場だと思っているドナルドも。守れない]
……どう、すればいいんですか。
[小さく震える。
丈の短いナース服の裾を掴んで、問うた。
脱げと言われれば脱ぎ、寝そべるよう言われれば、寝そべって。
恐怖と羞恥を堪え、泣きそうな赤い顔で、言われるまま]
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[ タバサの静止の声は耳に入らなかった。
自分にとって都合が悪い事は全て無視をする――それは、クスリの影響ではなく、意思。
毒花の香りに主を見つけ、さも幸せそうに笑った]
ありがとう。
すっげえ、愉しい。
なーんか苦しかった事があった気がしたけど、どーでもいーや。
今、すっげえ愉しい。
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グロ、リア、さん……
[呟くような声音で、部屋に入ってきた人物の名を呼んだ。
緊張からか、はっ、と呼吸音は浅い。
ドナルドへと向かう薔薇の花を、彼は患者なので止めてほしいと頼もうとするも、その意思は行動を起こす人間が医師であることで、止まる]
テッド、先生……
[アダムを診てくれた時の事を思い出す。
看護師の中の評価がどうであれ、患者に対して見せた顔。
医者としてどうか、危害を加えるのを止めてほしいと、視線だけで懇願した]
んあ……っ
[ 優しい愛撫に、謳うような声音に、甘い吐息が漏れる。
導かれるまま、欲に濡れた瞳をテッドに向けた]
きもちよく……。
ああ、せんせい、オレを、"治療"してくれるんスね。
ありがとう。
>>*42
[出来る限りの日常であろうとする事で、崩れてしまいそうな心のバランスを取っているのかもしれない、けれどタバサ自身明確にそれを認識しているわけではなく。
褒めるような言葉を向けられれば、ただ困惑して]
手伝、う……?
[グロリアの視線の先、弟の姿を琥珀に写す]
手伝えば……
弟を、玩具に、しないで――……くれるんですか。
>>*44
み、皆に……気に入られる、って……
[見世物にされ、全身を嬲られた記憶に身震いする。
戦慄く唇を口元に当てた手で抑えた。
少しの躊躇の後、硬い声音で言葉を紡ぐ]
……弟を――、お願い、します。
[胸で慰める、それはおぼろげな知識だけでやり方は知らなかったけれど。
ゆっくりと寝そべるドナルドに近付いて]
……ごめんなさい、デッカーさん……
[誰かに聞こえたか、どうか。
小さな呟きを落とし、二つの柔らかな脂肪を使い、ドナルドのものを挟み込んだ]
[慣れたくは無かった。
けれど、慣れなければいけないのだろうとも思った。
食いしばった奥歯が、頭の中だけで軋む音を立てる]
こう――、です……か?
[教えられるまま、舌を這わせ唇を寄せる。
緊張と不安を込めた眸を、グロリアへと向けた]
は、い――……
[髪を撫でる手と微笑みが優しくて、泣き出してしまいそうなほどの状況との差異に軽く眩暈を覚えた。
出来るかと問われれば、それに応える以外の選択肢など無い。
一度ドナルドの顔を見てからバターの塗りつけられたそれに視線を向ける]
……いただきます。
[乳房での愛撫と共に、ぺろりぺろりと舌を這わせ、肉棒を咥え込んだ**]
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[こちらを眺めるメアリーがあまりに普通で、それが余計に自分の状況を意識させ、顔が熱くなるのを感じた。
出来るだけ、目の前の行為に集中する。
グロリアからの指示があれば、それに従順に**]
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[ グロリアの指示>>*43にじっとテッドを見た。
前立腺を的確に刺激する指の先、伸びた爪は皮膚を幾らか傷つけたが、それすら快感だった。
だが、男は父親の性戯では肛虐に目覚める事はなかった。
即ち。
テッドを見て思うのは]
ああ……せんせー。
オレ、まだこんななんだ。
せんせーのケツ、気持ち良かったし、またいれさせてくれよ。
[ それはグロリアの思惑とは違う"お願い"だが、クスリで回らない頭は"雄"としての本能を走らせるのみ]
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