179 仮想現実人狼―Avalon―
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………(まずい)
[ウサギ肉を食べた時も思った事だったが、グリーンカレーの味を見た時も、心底微妙な顔をした。 トルニトスの料理が不味いわけではないようで、その証拠に自分が作ったマドレーヌも、自分で食べると不味く感じるが、他の、カリュクスやらに食べさせた時には、別段問題はなさそうで。]
(……俺の味覚が変わってるのか)
[これはアヴァロンの中だけの事か、それとももし元の世界に戻っても、変わらないのか。 偽物の世界の人の肉の味を「美味い」と感じた自分は、リアルの世界に戻っていったいどうなるのか、薄暗い未来に絶望を感じながらも、カリュクスの前では努めて笑って美味しいと、嘘をつく*]
(105) 2014/06/05(Thu) 18時頃
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― 人気の少ないある時間 ―
[人狼スキルの襲撃の効果は、昨日身をもって試している。 その圧倒的な力に慣れはしないものの、有効性だけは理解している。 >>32爛々と輝く捕食者の光がふたつ、暗闇から冷たくチアキを見つめていた。
にたりと笑むように口を開ければ、大きく伸びた牙が剥き出しになる。男アバターにしては細く見えるその喉に食らいつこうとして――――]
(106) 2014/06/05(Thu) 18時頃
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!?
[突然の光にまず目をやられて怯む。 と同時に予想もしなかった超視覚攻撃に、大きな隙が出来たと同時に脳天に一撃、強烈な一撃を食らうとキャンと獣の悲鳴をあげて、チアキから飛び離れてた。 何が起こったか、悟ると牙をむき出して、ぐるぐると喉奥で唸る。]
…………っ、
[てっめ、トルにー!と呼びそうになって口が開いたが、噛み殺した唸りに変えて、速やかにその場から撤退した。]
(107) 2014/06/05(Thu) 18時頃
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(やべぇ食い損ねた)
(腹へった)
(いたい)
(のどが かわいて)
[逃げながら、失敗した失敗したと心臓が鳴る。 そのまま宿には戻らず外へ逃げた。
こんな状態で宿にとどまるのは危険だからと、飢えや渇きを散らすために、街や外を駆け回った。 地をえぐるように蹴り、疼きに耐えるように草に噛みついて千切り、八つ当たるように建物を傷つけて暴れてまわり、疲労が蓄積して死にそうになった頃に、こっそり宿に戻って泥のように眠った。
位置情報の事は失念していたが、人狼スキル発動中に、位置情報が生きているかは解らなかったが――*]
(108) 2014/06/05(Thu) 18時頃
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― 襲撃前・広間にて ―
あーあれ、そっかトルにーが。何時の間に。
[カリュクスと話していたせいか、フランシスカを運ばれていた事には気づかずに頬を掻く。 >>37グレッグとワンダ来た事に気づいたのは、食堂に行く前だったか。]
俺は平気。 カリュも…大丈夫そう?
[頬は切られていたが大丈夫と伝え、先ほどカリュクスの方も大丈夫だと言っていたから、それを真に受けつつやや疑問形で答えておいた*]
(109) 2014/06/05(Thu) 18時頃
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― 翌日・広間 ―
[目が覚めてもすぐには立ち上がれないほど、酷く消耗している自覚があった。 また寝て、また起きてと浅い覚醒を繰り返し、何度も呼吸しておちつかせて、ようやく体を起こすとフードを被る。 顔色は悪いが、前髪とフードが随分とそれを隠してくれていた。覗きこまれようならバレるかもしれないが、そこまでは仕方ない。 何時も通り双剣を腰に下げてから、いつもよりゆっくりとした速度で広間に顔をだして。]
……おっす、チアキは人間だった。
[それだけ広間に居た者らと、録音機に伝えた*]
(110) 2014/06/05(Thu) 18時半頃
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[ 浮かぶ
堕ちる
堕ちる
浮かぶ
浮かぶ
堕ち る ]
[ 消滅と再生の狭間に
少年は 揺蕩う
深い井戸の底で
光射さぬ天を 見上げながら **]
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― 回想・襲撃前/食堂 ―
……いただきます。
[と手を合わせて、カリュクスと食事をとる。 こんな風に二人で飯を食べるのは何時ぶりだろうかと思う。 子供の時は親の仕事の都合等で二人で留守番させられる事もあり、よく食べていた気がするが大きくなるにつれてそれも自然と無くなっていった。]
てかねーちゃん温めようぜこれ。
[冷たいまま運ばれそれを食べようとしている彼女の皿を取り上げて、小鍋に入れてあたためた。ナンも軽く炙っておく。]
(151) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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― 回想・昔話 ―
[カリュクスの中身が事故にあったのは3年前、 まだ自分が高校生だった夏のある日の事。
大慌てで両親と一緒に様子を見に行った時の、 彼女の顔は忘れられない。
心配して頻繁に顔を出していたが、そのうち手土産になる物を節約しようと(悲しいかなバイトも行かない高校生の資金などたかが知れていた)焼き菓子を作り始めたのが始まりである。
リハビリ頑張れと、諦めるなと言ったあとで、 結局駄目だった時の事を知ると何も言えなくなったが。 それでもこの世界から逃げ出すほど、彼女が弱くはなくて心底ほっとしていた。]
(152) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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母さんごめん、ほんっとごめん!泣くなよ! でも俺やっぱ……
[大学に入学して間もなく、専門学校に行きたいと行った時の親の怒りときたらとんでもなかった。金銭面考えてもそらそうだと思う。]
俺、製菓学校に行きたい。 パティシエになって―――違う、 どっかに店勤めしたいんじゃ、なくって…
[そう自分のやりたいことを、具体的に親に話して土下座して説得して二人を根負けさせた。なんでもっと早く言わなかったとはさんざん言われたしその通りだとも思ったが。 ただし無駄にした金は必ず返す事が条件となり、おかげで今、アヴァロン以外の楽しみはない。]
(153) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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[元々の相性も良かったんだろう、 製菓学校での成績は良かった。努力もした。
だから生きたいと思っていた。 だけど殺したいなんて思ってるはずもない。
しんどいのにどこまで耐えきれるかなど解らないが、 ゲームオーバーなんて言われるその時までは、生きることを諦めたくなかった。
そうしないと――]
(154) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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― 回想・襲撃前/食堂 ―
ほい。
[温めなおしたものをもう一度並べて、今度は自分も口に入れる。 微妙な顔をしているところを尋ねられて、いいやと首を振るが嘘をついているのはお見通しだったらしい。
そんな事はないと言いかけて―――言われた事に絶句する。 カリュクスが言った最悪、その通りだったから。]
ねーちゃんは…。
(155) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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俺は、俺
[先に覚悟を決めているカリュクスに、 言わなきゃと思うのに、なかなか言うべき事は口から出ない。 耐えるように拳を握りしめたまま、言葉を絞り出す。]
……ねーちゃんだけは、 もう、痛い目にあわないように、絶対…
[「我慢する」と続けるはずの言葉は、だが最後は小さく閉じられたので意味不明な約束になってしまった。
そして動いてくるという彼女を追う事はなく**]
(156) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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― 現在・広間 ―
[先に居たフランシスカの結果を確認する余裕もなかったが、そもグレッグを占うのなら聞かなくても問題ないかと思い直す。 広間で自身の占い結果を言ってからしばらくは、休むように椅子に座っていたが、チアキが>>114運んできた食事には首を振った。]
悪い…俺もちょっといい。
[食欲はある、あるが、不味い物は食べたくない。 肉が食いたいとは思いつつも、だが今は衝動に任せて動くほど理性をなくしているわけではなかった。]
ワンダのあーんは、チアキかグレッグにやるわー。
[と乾いた笑いを。]
(157) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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処刑ってなら、俺こそそっちを処刑したい立場なんだけど。
[処刑の話が出ればぽつりと。]
…まぁ、敵側ってだけで 狼なんだか狂人なんだか解んねーから悩むわけだけど。
[といけしゃあしゃあと、占い師である事を騙って言った。 元々の敵対図式という免罪符があるのだから、すぐさま飛びかかってもいいのだろうが、チアキやワンダあたりが居る中では、なかなか動きもにぶい。 何よりグレッグの意志を尊重する事を選んで、腰の双剣に手を当てる事はまだない。]
(158) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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あ、そうそう、カレーはトルにーが作ったんだぜ。 すげー器用に作ってたから本職かもなー。
で、そっちのマドレーヌは俺作。 菓子は勉強中なんで、出来たら感想聞かせてくれると嬉しいな。
[>>159食欲はないが、料理の話が出るとふっと表情が柔らぐのは好きな物だからだった。 ついでに誰が作ったかは伝えておいた。]
(161) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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あ、カリュおかえ…って なんつーカッコしてんだよ。
[>>132どこ吹く風の如く広間に現れた、カリュクスの血塗れた恰好に微妙な顔をする。]
風呂…せめて着替えてこいよ。 すげー真っ赤だぞ、それ。何してたの。
[そう指摘しながら近づいて、ついてる血を拭った。]
(165) 2014/06/05(Thu) 22時頃
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─ 回想 ─
[己の喉をかっさばいた男が、耳許に囁きを吹き込んでくる。
吹き出す血を押さえつけながら、苦痛に満ちた喘鳴と共に肩を上下させるリンダは、力なく一度だけ視線をクシャミに向けた。
終わらない。
彼はそう言った。
その意味を問いただそうにも、声を出す事は既に不可能で。
だからこその囁きかと気づけば、囁き主に唾棄してやりたい衝動が湧いた。
叶わない事だけど。
そうしてリンダは、フランシスカを避ける様にして広間から出ようと最期の時を足掻く*]
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いやいやいや決闘してもいいけど、 悪いけど、俺勝つ自信あるからな?
[>>162こちらからしてみれば願ったり叶ったりな申し出ではあるものの。流石に魔法が使えない魔法使い相手に、前衛職が負けたとあっては恥だと申し出には微妙な顔。 …何かしらのハプニングがあれば、もちろん別だが。]
それでもやる気があんなら、相手するけどさ。
(169) 2014/06/05(Thu) 22時半頃
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─ そうして、今 ─
[足元が覚束無い感触。
というより、立っているのか浮いているのかも曖昧で。
世界から切り離されている様な、そんな感覚を覚えていた。]
[痛みは感じない。つまり、今己だと思っているそれは、既に身体から離れた存在なのだろうと。
そう、納得した。]
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そっかー食欲ある奴羨ましいわ。
[>>163とは本音で言う。味覚がおかしくなってなければ、じっくり味わってみたい一品だったので心底残念にも思っていた。
>>164事後報告と意外そうな声には少し笑って。]
ああ俺、学校がそっち方面なんだ。 だから菓子作んのは得意分野。
[リアルの話を少しだけしながら、>>166ワンダにもおうと返した。]
おー、たっぷり作っといたからいくらでもなー。
(175) 2014/06/05(Thu) 22時半頃
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身体からも不要品扱いか。なんて、アバターに対して言ってもおかしな感じだけど。
[淡々と、そしてどこかに毒を隠す口調。
それはリンダを操作していた青年の口調だった。
うみたくなかった。
一緒にはなりたくなかった。
そんな言葉を聞いて育ち、幼ない頃から不要品なのだなと理解して。
身体の痛みを麻痺させる程度には、少年の頃にはどこかが壊れた存在だった。
それが、リンダの向こう側の人の下らない話。]
[アヴァロンというゲームの中で、自分は求めてもらえていたと思う。
意味の判らない愛を囁いて、淋しい人に寄生して、可愛がって、かわいがってもらって。そんなリアルの生活よりもずっと、必要とされていたと。
そう思えたからこそハマリ込んだ仮想現実。
そんな世界で消滅出来たら素敵だと願い。
その願いは、ハマリ込んだ要因である存在によって、かき消されてしまった。]
……無事ならいいな。
[慕ったアバターに名付けられたそれを胸のうちで呟き、頭痛を覚えつらそうにしていた綺麗な人におもいを馳せた。]
クシャミの喉嗄れを感じた気がするが何も出来ないと気づいた。
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だよなー。 …根回しねぇ。
[>>174問答無用でには苦笑になった。]
一か八かの勝負、か。 何してくれるか次第だけど、美人のお誘いなら喜んで?
[奇襲かけるのなら詳細話すとは思っていないが、そんな風にわざと軽めに言っておいた。]
(185) 2014/06/05(Thu) 23時頃
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あーうん、俺が占ってないのは、 後トルにーとカリュとワンダだな、合ってる。
あと今日の占い先だけど一応、ワンダの予定でいる。
[>>173ワンダの声に、同意するよう頷いた。 トルにーは違うとさんざん言ってたし、ほぼ同じ理由でカリュクスも占いにくい。なら、残るはここしかない。消去法だった。]
(186) 2014/06/05(Thu) 23時頃
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―――っ、それは、嫌だ!
なら俺はカリュを占う。
[>>193カリュクスの処刑、なんて考えておらず。 肝が冷えるような思いに、反射的にそう口にしていた。]
(196) 2014/06/05(Thu) 23時半頃
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止めろよ、おいやめろって
カリュはもう一回、死ぬほど痛い目みてんだ
だから駄目だ、やめろ、やめ……
[精神で抑えていた渇きが、 動揺からか湧き上がってくるのを感じる
――急な吐き気のような感覚に、片手で顔を覆った。]
(204) 2014/06/05(Thu) 23時半頃
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う、 ぐっ。
(気持ち悪い気持ち悪い)
(ああ腹が減った昨日は何も食べられない)
(くるしい、くるしい)
(喉が渇いて あまいみずが あかいみずが)
[グレッグが動いているのは見えなかった。それを見ていればもう少し耐えられれば、まだ隠れられていたのに、それが出来なかった。]
(212) 2014/06/05(Thu) 23時半頃
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ああ ああ あ
があああああああああああ!!!!!!!!
[咆哮のような叫びが空気を震わせる。 双剣も抜かずに一直線に、チアキへと飛びかかった。
守護の可能性なんて、もう考えていられなかった。]
(214) 2014/06/05(Thu) 23時半頃
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