3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―生徒会室→小ホール―
[>>240 思いを叫ぶマーゴ、 >>238駆け寄ろうとするオスカー。
二人の手が届くまでに、夢も幻も消えうせて。
そこは、屍の多数横たわるホールの中]
(247) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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[けれども少女は助かる事無く]
……――。
[ただ苦い思いを闇の中に含ませただけ]
けいと
[深淵で鳶色の目を開ける。
ごろりと闇に身を沈めたまま呟くのは]
[現代へと戻るあちらの景色。
聞こえてくる音。
闇の中]
――…。
[視線を落とす。震えることのない自分の裡]
[哂い声。
ふと思う。
あの二人の教師は、いまはどうしているのだろうかと。
思うだけで問うことはなかったけれど。
それだけは、心に疑問として浮かんだ]
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―小ホール―
[明るさは消えうせ、 再び身を襲ったのと似た闇があたりに広がっていた。 一度明るい空を見た後の、その苦痛はより大きく]
…………ご要望に、お答えしてね。
[>>239哂う相手から受けた部分、 闇はじわじわと、他の部分へも広がり始めて]
悪いけど、聴力検査は落第らしい。
[意味を成さない呻きなら辛うじて聞き取れて、 腐り落ちた一部に足が止まる]
(253) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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[光が消えた。綺麗な生の気配が消えた]
[今まであったのは幻。過去の光。ただ、それだけ]
[そんなことは分かっているのに]
………ない。ここには何も無い。
『来るな』(おいで)
『やってしまえ』(やめとけよ)
[闇に溶けかけた魂がかすかに蠢く。
綺麗なものが、たった一つでもこの死後の世界にあればいい。
それだけを頼りに、闇へと対抗している**]
[ピアノを、――嫌になった。
才能などないからなのか
あの子が生まれたからなのか
元々好きではなかったのか
全ての思いが消えて
ピアノを弾いた時の音。それは]
……そか、夢じゃないよね。
あっはは何を期待してるんだか
[鳶色の眸を開くたびに思ったそれは
“夢物語”でしかないのだ。]
[溢れた悲しみは、抱えてきた心の闇で]
[離れていた指先を再び鍵盤へ向けたのは]
[彼の音に惹かれたからか]
ですから私はもっと、あの音を聴きたかった。
[聴きたくないのは本当。聴きたいのも、本当。
忘れてしまいたい(忘れたくない)]
…メアリー。
[金色を染めた冷たい闇は、赤く染めた絆の糸へと染みていく。]
こっちへ、くるかい?
[闇が戻ると掴かもうとした大地色のビー玉は消えて何もない]
壊れたモノは還らない。
[立ちつくす男
空虚な声]
[侵蝕してくる闇。
それに抗うのは
最後に抱いた思いを忘れたくないからだろう]
…ル。
[その名を呼ぶ声は小さく掠れた]
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―小ホール―
[束の間の世界は夢の儚さを以って砕け散った。 ここは暗い暗い場所、闇と死と苦しみの。 とうに水気など抜け切った着慣れた制服に気付けば、 あの校舎での事は夢か何かであった様。]
大人しくは、やり方に、自信ないね。
[誰かが殺される、そのときは]
見てるだけで、済むかな。 うっかり、手か何か出すかもね。
[掴む片手は言う事を聞かず]
……ああ、お互い様だよ。 最初から、どっちかは全滅するしかなかったんだから。
(263) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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[闇の中 緋色の哂い声のする方へと 蒼い蝶は羽ばたいた]
[闇は冷たいのか、温かいのか。
横たわった身体を闇色が包んでいく。
どろり、と手が沈んだ。]
……行きたい
[赤い糸の先は、どこか。
聞こえた声に笑った。]
過去は変わらない。
元通りになんかならない。
たとえ、本当に夜明けが来ても、
犯した罪が消えることも、
壊れたものが直ることも無いね。
[浮かべるは、哀しげな笑み。]
扉が閉じてしまう
暗い、怖い ひとりは嫌
おいていくの?
あたし---い子だから?
[一瞬闇に囚われて]
サイモン?!
[どこかから聞こえてくる知らない男がサイモンの声に聞こえる]
『こんなに君のこと、想っているのに。
君に傍にいてほしかったのに。
僕を一番だと想ってほしかったのに』
[塞いでいた耳に流れ込む闇の声]
『…のために みんなを おくってあげないとね。』
ちがう、 ちがう あたし そんな事望んでいない
[手の中のビー玉は徐々暖かみを失いつつも
ケイトの冷たさを温める]
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[今は少し離れた位置、生徒会室よりは広いホール。 守ろうと、助けようとする、二人のその思いを信じる。
彼らはまだ、折れてはいない。 まだ、その手に振るえる力があるのだから。]
(266) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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[闇の中 蒼い蝶は緋色の少女を見つける
そっと差し伸べられた手の周りを しばしの間 ひらひらと舞い
やがて 指先に止まった]
だから、おいで。
[抱き寄せる。
闇の中へと引きずり込むように。]
もう戻れぬなら、墜ちるところまで堕ちて行こう。
[鳶色の髪が溶ける。
ひらひらと飛んでいった蒼い蝶が鮮やかに飛んでいく。
闇に、ディーンに抱き寄せられ
小さく頷いた。]
行きたいよ、……生きたかったよ。
貴方と、ディーさんと
[見上げれば葡萄色はまだそこにあるだろうか。
双眸でそれを愛おしく見上げて]
嗚呼、君と…ともに生きて行けたら…。
[叶う事のなかった願い。思う程に痛む胸。
伏せた葡萄色の瞳が揺れる。]
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―小ホール―
誰かさん、程じゃないけど、 おしとやかって性に会わなくて
[居なくなった一人、そう言った人が居た。 掴まれた腕は軋み、骨にひびの入る音がして。
袖から何かがカツンと床に落ちる]
あんたには、負けると思うけど。
[相手を睨みながら、蜘蛛の彼女の様子には気付き]
……マーゴ、拾って!
[>>272左袖の中から落ちた、 誰かの遺品のナイフを彼女の足元へと蹴り飛ばした]
(276) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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あは、やっだ……ちょっと泣けてくる。
ごめん。ディーさんといられれば私は
[決めるのはあなた。
かつての友人は、己に向けてそう言った。
決めたのは、私。
伏せられた葡萄色にそっと手を伸ばす。
僅かに闇色に染まった指先は頬を滑る。]
大丈夫だよ、一緒だもの。
[闇を微かに蹴って、ディーンの唇に己の唇を添わせた。]
[触れる唇は、甘く甘く。
いとおしくて、いとおしくて、
このまま全てを奪いたくなる。
染めて染め替えて、ひとつに…。]
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−小ホール−
[みしりと音を立て、掴まれていた腕が半ばから握りつぶされた ひしゃげたそれは今度こそ二度と機能を取り戻せないだろう]
あれごめん、手じゃ、なくて、足が出ちゃったみたい。
[向こう側へ注意をやった相手が闇を飛ばすなら、 それも伝えたかったけれど。
もう、叫ぶだけの余力は尽きて。]
(288) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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