人狼議事


223 豊葦原の花祭

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【人】 機巧忍軍 ミツボシ

-巨木-

[辿りついた、巨木の根元。
背中が反るくらい見上げてもまだ高い、一つの山のような大樹。]

……ねえ、アーサー。
アタシ、幸せになるよ。

[その方法も、過程も、目標も分からないけれど。
少なくとも、自分のしてきたことを無にするようなことはしない。
善行であれ悪行であれ、それはミツボシが積み上げてきた時間の軌跡。

年輪のように、己に馴染む宿業なのだから。]

できるなら、来年もまた、来たいな…

[白く花咲く霞の虚空(そら)に、少女は星をねだるように手を伸ばす。]

[―――はらり、と。
白熱に輝く天頂の星が、僅かに弾けた気がした。**]

(54) housenka 2015/04/23(Thu) 22時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[一度弾けた星たちは、天空が崩れ落ちるように散逸してゆく。
それはこの宴の幕を意味する。
それはこの時の終わりを意味する。]

……あれ?

[花弁がミツボシの肌に触れるたび、その個所が熱を帯びて発光してゆく。
手首が、膝が、耳が、ポツポツと花時雨によって白く染まってゆく。]

……なるほど、アタシがここに居れるののタイムリミットってことね。

[斑に光る手のひらを見つめ、大樹の桜を見上げる。
おそらくそれは『うすずみさま』とやらの思し召し。
シアワセになるための第一歩。]

どうせなら、桜が見れる世界に飛ばしておくれ…ってね。

[瞼の上に、また一つ花弁が着地した。
塗りつぶされる視界。白く。白く。
暗く冷える黒い虚無とは違う、白く明るい温もりの光。]

(88) housenka 2015/04/25(Sat) 23時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[たとえこの光の向こうが、また敗残者の夢の果てだとしても。
もう少女の目は諦めの眼光はない。]

……ありがとう。

[甘酒の残り香が消える前に、光に向かって礼を―――]

(89) housenka 2015/04/26(Sun) 00時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

―西暦198X年・東国―

キシシ、まったくローテクな世の中だこと。
写真一枚撮るのにもフィルムから現像しなきゃいけないだなんて。

[店外へ足を一歩踏み出したあと、ミツボシはヒラヒラと写真の紙を振りながら小さく笑う。
巨大な機械兵器も、光学兵器も、宇宙戦争もない時代。
まだ人類がようやっと月に手を伸ばしたくらいの、大地の時代。

だからこそ、映える桜がそこにあった。]

よし、行こう?ランスロット。

[足元にすり寄る小さな黒猫の頭を撫でて、少女は桜並木を今日も往く―――。]

-END-

(90) housenka 2015/04/26(Sun) 00時頃

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