204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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―2F居間― [目を合わせるなり、御大層な挨拶だ。>>178 抱えた遺骸の有様は既にどのような死にざまだったかさえ分からない。]
取らねえよ。 それは…俺の欲しいものじゃねえ。
[その意味では男は目の前で唸る仔狼の敵となることはない。]
(182) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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フィリップ。 故郷に帰せるくらいは、残しとけ。
ラルフにも、かえる場所が――…
[少なくとも血縁として同行者として ラルフを眠らせる場を望むのはひとであった名残。]
(183) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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[フィリップの抱えた「モノ」の元の連れを見つければ>>180すぐさまそちらへと視線を投げる。]
何があった。
[短く、問う。]
(184) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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[薬の場所なんて知らない。 コート、食料、着替え、次の街。 そんなものの場所なんて知らなくても、ノックスが全部してくれるから。
抱き着いたまんま、少し埃で汚れた包帯を弄って >>161トレイルの仕草に気が付くと、小首を傾いで]
寒い?
[意味は少し違うかもだけど、トレイルがここが寒いと思ってるのは確かだと思う。 指さされた先、温泉のある暖かい場所の扉。
ぺたぺたと歩み寄って、開けて]
……ん。
[そこにあった、もの>>142 ソレを、少し眺めてから
振り返って]
(185) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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トレイル、お腹空いてない?
[尋ねた]
(186) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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[ソレを見たとき、本当はびっくりするのが正しいのだと思ったけど。 その感情が、まったく出てこなかった。 ちっともぴんとこなかった。
肉だ、と思った時。 あ、と思った]
……。
[ただの肉だ。 ディーンの肉を食んでも、一緒になれなかったように。 ソレは、ただの、なんの意味もない、肉だ。 特別食欲が湧くわけではない。 だが食糧ではあることを、ディーンの時に知ってしまった。
お腹が空いている。 目の前に食糧がある。 だから食べる。
なんの問題もない]
(187) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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[大切にされていたのだと。
痛いほどにわかる。
三人の様子が、悲しくて嬉しくて愛しい]
……俺、ばかだ……
[大事にされていたのに。
衝動に――触れてみたい思いに負けて。
そうして、ノックスにも、痛みを与えてしまっている]
……ごめんね……
[居間からでていったノックスが今何をしているのか知らぬまま。
ぽつりと呟く]
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[新たな姿 その言葉に 警戒はすれど ひとまず 唸ることはやめて 違うならいい もう 誰も取らないで]
ーーそんな 人間 みたいなこと したくない
[ドナルドの言葉に 獣は 首を振る 俯いて 何度も 何度も]
もう 人間でいるの やだ 苦しいことしかない
[我慢して 思いやって 獣だったら きっと あの時 居間に入って行った 人間らしく 呼ばれるまで 大人しくなんて]
(188) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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―居間―
……ちが、……違うんだ、 フィリップが、したんじゃない、違うから
[ 誤解されては、――と、言葉を向けられる前>>184. バーナバスに言い募る。ふらつきながら立ち上がり、両手を庇うように広げたのはラルフの遺体を守りたいからでもあった。 ドナルドの祈り、>>183耳にすれば余計に。]
……ラルフ ラルフが、殺され、……――
[ 先は、声にならなかった。 ]
(189) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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[フィリップの言>>188も獣の感情が理解を示す。]
――……。
[わからなくもない。 言うは易いが紡がずに]
ラルフは人間のようなありかたを否定してたか? ひとらしい営みをしたくないと言ってたか?
[やだ、と紡ぐ彼はこどものようにも見えて]
お前さんの保護者は ひとでいることの苦しみしか教えてくれなかったのか?
(190) 2014/11/22(Sat) 22時頃
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ノックスが――… ラルフを殺した。
怪我して弱ってたラルフを、殺したんだ。
[フランシスの言>>189をドナルドの言葉で補う。 問う細工師>>184をちらとみて、またラルフに視線戻し。]
(191) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/22(Sat) 22時半頃
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ーーーーーーーー言ってない そんなことないーーーーけど
[降る言葉にうなだれる]
でも もう 無理 辛い 怪我してないのに………………痛いっ 独りで 寒いのーーーもういやだっ けど ラルフも ホレーショーももいないっ
[ラルフの 頬にふれていた その指 握りしめる また新しい 血の香り]
(192) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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[殺したのはフィリップではない。>>189 同行者の死に蒼白になりながらも、ようよう言葉を紡ぎだすフランシスの言葉に偽りは微塵も感じ取れなかった。
殺された、と紡ぐ声を補うように横から途切れがちな声も。>>191]
ノックスが…
[衝撃がなかったわけではない。 だけど。
おそらくは、ディーンを喰らったであろう、ニコラの何も変わらぬ微笑みを思い浮かべれば、それは何故かひどく得心のいくことで。
信じたくない、と聞きたくないと叫ぶ声はあるのに。]
(193) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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[違う。 信じたくないと、聞きたくないと思いながら。 ノックスの連れが歪んでいることをうっすらと感じとりながら。
幼馴染がそうであって欲しくない。その存念だけで目を逸らしたのだ。]
(194) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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――フィリップ……
[うつむいたフィリップの頭を撫でようと手を伸ばす。
けれど、触れることなどできるはずもなくて]
いいよ、食べたかったら、全部食べていい。
[哀しいことを言うフィリップにささやく。
痛みを伴うかのような“思い”に、瞳を伏せた]
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[ ドナルドが、 足らぬ言葉を付け足した。>>191 同時、たかぶる感情に我知らず目の奥が熱を持つ。
くさる。 もったいない。 フィリップは謂うけれど、 フランシスには――より人に近く在ろうとし続けた彼には、できそうもなくて。抑え込まれた獲物は、低く哀しみに唸りを上げるようだ ]
――、……っ、起きたら、居なくて おれが、みてれば、こんな……ッ
[ フィリップが、痛みを吐き出すように声を上げた。 ラルフの名前だけでは、なく。
目を瞠り、振り返る ]
(195) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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[項垂れたフィリップの様子>>192に隻眼を眇める。]
言ってないなら残しといてくれや。 ラルフがどうあっても ひととして一緒に旅してきたんだ。 ひととしての眠りもあいつにやりたい。
[ラルフが何を望むかはしれない。 フィリップに全て喰われることを望むかもしれない。 それでもドナルドのひとの部分が ラルフにひととしての最期を、と望む。]
痛いのはそれだけ大事だったからだろ。 寒い時は身を寄せ合えばいい。 お前さんが本当に望むなら ひとりきりじゃねぇはずだ。
(196) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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[獣の慟哭が響く。>>188]
人間でも獣でも苦しいんだよ、この馬鹿。
[思わず、言うはずのなかった言葉が唇の端から落ちた。]
好きな奴が、…大事な奴がいなくなったら人間だろうが獣だろうが死にそうに痛いし辛いんだよ。 だからって獣みたいに行儀悪くすんのが当然とか思ってんじゃねえ。
[痛みを呼び起こす叫び声に眉を寄せた。>>192]
食ったって…一緒にいられるなんてのは錯覚だ。他の食いもんと同じだ。血肉を分けて永遠に、なんていられねえんだよ。
(197) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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フィリップは、項垂れているのでフランシスが振り返ったことに気がつかない
2014/11/22(Sat) 22時半頃
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大事に思ってるお前さんが、貶めるようなマネはすんな。
[責める気も言い聞かせる気も一切ない。 ただ、自分の痛みを重ね合わせただけの言葉。]
(198) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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――……。
[バーナバスの反応>>193に目を眇める。 プリシラの保護者でありアミュレットの製作者。 思いのほか薄い反応。 大人ならば、しかと受け止めてくれると思ったのは子供だから。 けれど仮令目を背けたとしても責められはしない。 ひとはよわいことを知っている。 ひとはずるいことも身をもって知っている。]
(199) 2014/11/22(Sat) 22時半頃
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トレイルは、ニコラスに少し迷ってから頷く。何も食べていないのだ**
2014/11/22(Sat) 22時半頃
トレイルは、ただし、生肉はきっと、口にしても吐いてしまう**
2014/11/22(Sat) 22時半頃
……フランシス……
[心配性で過保護な保護者が、自責の言葉を紡ぐ様子に、小さく名を呼ぶ。
いつもいつも、心配をかけては小言をもらっていて。
結局、こんなに悲しませている]
ごめんね、フランシス……
ドナルドも……
[人として眠らせようとしてくれるドナルドの思いが嬉しい。
郷里にかえったところで、迎えてくれる家族はいないけれど。
ドナルドが、そうして弔ってくれようとするのが、嬉しい]
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[顔を覗き込むように項垂れれば 額がラルフの額にあたる 昨日 額をつけた時は暖かかったーーー それが 今はとても冷たくて >>196 の ドナルドの希望に 長くうなだれた後 こくりと]
ーーーー気休め 言わないで……
[けれど 続く言葉には 絞り出すような 掠れた声が落ちる]
(200) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[伝わる感情に、
ほろほろと涙がこぼれる。
死んでいるはずなのに、こぼれるものなのかと、どこかで鈍く考え。
ただ、フィリップたちを見ている]
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[獣として、人として。 生きる間に経たのは様々な楽観と諦観。
時として逃げて、目を逸らさなければ、とてもやり過ごせない。
大人と子供の違いなど、その自覚の有無程度に過ぎない。 ささやかで、けれどそれは遠い隔たり。
己の反応でさえ制御することを覚えたその機微は、いまだ子どもには想像もつかないかもしれない。>>199]
(201) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[ バーナバスの言葉は古傷に刺さる。 それはきっと彼の過去が 言葉に込められているからだ。 今の彼ほどに考えてあの時、他の狼に喰われてこときれそうな恋しい人を食べられなかったわけでは、ないのだが。
――誰にも、取られたくなくても。 ――もし、そうすることが、あるのなら。
泡のように弾け、声にしたのは。]
――、ホレーショー?
[ なぜ、今彼の名が、でてくるのか―― ]
(202) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[奥底で復讐を考える。 大事なものを奪ったものに同じを。 ああ、けれど。 どうしてかを当人の口から聞きたい。 どうしてラルフが殺されねばならなかったのか。 保護者としてある大人がひとを殺した理由。
ひとの世界でいきるために 保護者に導かれ旅した日々を思う。
この獣の血が流れる限りは 大人となってもひとにはなれないのだろうか、と。]
(203) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[本人に責める気のない言葉も 時として 凶器になる 言いたいことだけを 投げつけられて
うなだれた 獣は >>197を ただ 黙って聞いていた あたる ラルフの鼻梁 やはり冷たくて ーーーーー苦しい]
(204) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[ホレーショーの名が 耳に入る 怯えるようにーーーーー震えた]
………………風呂でーー外にも風呂続いてて そこでーーー死んでた
[ラルフの冷たい額に 額を合わせながら 押し殺した声が フランシスの質問に 答える]
(205) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[声はただ暗闇に吸い込まれていく。 苦しみの前には、どんな言葉も無力だと。 そんなことは男自身が知っていた。
言わずにはおれなかった言葉の破片の行く末も、獣の目にはその破片がどう写るのかも。 思い出した苦しさに息を飲む。]
(206) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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[ 庇うように広げていた両手を、 ゆっくり下ろす。
――ノックスが、殺した。
ドナルドが補足した事実は、 暗く恐ろしい感情を煮えたたせる。 けれど、けれども。それで、また喪ったらどうなる。これ以上、危険を増やすつもりなのか。ラルフを守れなかったのに。更に危険を増やしてどうするのか。
直情で動けたら。 でも、守りたいものがある、まだ。 ――理性の鎖が本能を縛る。 ]
(207) 2014/11/22(Sat) 23時頃
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