270 食人村忌譚
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[少し惑うたように、持ち上げ、 おろし、――――まあ仕方ないか とでもいうように 眉根を寄せながら口に含んだ。
火の通った肉は、囲炉裏で焼いただけあって かすかに炭のにおい。歯を立てたそこから脂がにじむ。 年頃の娘相応、焼かれた後も柔らかな肉から、 鶏のそれとも豚のそれとも異なる、独特の匂いがはなに抜ける。
――、ん、 と詰まったような音を鳴らし、 肉をつみれの汁と一緒に飲み込み]
(173) 2017/11/26(Sun) 20時半頃
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[まるく形作った すね肉捏ねた肉団子をかじる。 やわらかに結びつき、膨らんだ肉の合間に ほとんど透明な軟骨が覗き、 こりゅ と音を立てた。 ぬける生姜が、季節を添える。
希望通りだ。 男の眉根が すこしゆるんで、]
(174) 2017/11/26(Sun) 20時半頃
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――…… う˝ ぇ
[安堵も刹那、 かみ砕いた肉と汁が 食道を戻る。
とっさに抑えた右掌、指の合間から、滴り]
……、……
[さきよりずっと 顔がゆがんだ。 男の左手があたりを移ろい、探すが、目当てのものはない。 >>1:159薬湯に用いるそれは、自宅に置いてきたまま。 玩具じみた胃の腑は、薬なく、物を入れるに能わなかった。]
(175) 2017/11/26(Sun) 20時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/26(Sun) 20時半頃
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[人を殺す ―― という禁忌。 その“常識”を破ったものを、実行者を探す場で
弔いのものを口にする“常識”を果たせないというのなら それは、手がかりのない暗中で、 後ろ指さす行灯になることもありうる話だ。
それをわかっているから、男は、 わかっていて、それでも、]
―― っ
[こみあげるものを押し込むには、手も、胃の腑も、玩具めいている]
(176) 2017/11/26(Sun) 20時半頃
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[水音とともにこぼれた幾何かは 眼前の地面に落ちて、じわじわと面積を増やした。
椀と、串と、 汚した手を見る男の呼吸は、荒いまま*]
(177) 2017/11/26(Sun) 20時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2017/11/26(Sun) 21時頃
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[父から紡がれる言葉>>168は、 私は心の底から望んでいたものであった。 巫女として、私は父に認められている。 熱い感情が胸の内から湧き上がるのだ]
……ですが。
[先に死ぬなどありえん、と石動は言い切った。 その言葉には、妄信めいた響きすらあった。>>169 微かに息を吐く。つ、と石動の胸に指を這わせる]
父さん。 巫女は死して初めて、巫女になるのですよ。
[薄らと浮かべた笑みは、より深く。母を思わせる妖艶さ]
(178) 2017/11/26(Sun) 21時頃
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死して届かぬ存在になり、人々に食され 初めて巫女は巫女になるのです。
[ほら、あなたも死した母に囚われている。 死して食されぬ限り、私は一生母には勝てない]
私が跡取りの女児を未だ産めていないことが 気がかりですが――……
姉さんがいます。 私が死しても、巫女の家系は続くでしょう。
[からりと言い切ると、調理に戻るだろう*]
(179) 2017/11/26(Sun) 21時頃
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[目の前にいる娘が愛した女の面影を宿して。 胸に指先が触れると疼くような熱を感じた。
ああ、眩暈がする様。
娘に先代の面影を見た事はない。 重ねた事もない。 そのはずなのに。]
死して初めて巫女になるというのなら、それに相応しい舞台があるだろう。 咎人として裁かれるのも。 理由も分からず無為に殺されるのも巫女には相応しくない。
だからその様な事を軽々しく言うものではないよ、ゆり。 まるで誘っているようで。
死を招く蝶のようだ。
[その身体を掻き抱いて唇を貪りたいなどと思ってしまった。]
(180) 2017/11/26(Sun) 21時半頃
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[調理に戻るゆりに嘆息し。 一瞬伸ばしかけた腕を下ろし、そのまま何も言わずに調理場を去る。
人の集まる場所へと戻ればつみれ汁が用意されていた。 腹も空いていない事もあったが、どうにも食べる気がしなかった。 しかしここで食べないと余計な疑いが掛けられそうで。 仕方なく汁を啜りつみれを食べる。
胸やけがして吐き出してしまいそうだ。 時間にして数分の事だっただろう食事は。 しかし苦行に満ちて、気が遠くなるほどに長く感じた*]
(181) 2017/11/26(Sun) 21時半頃
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[食器を戻しに行く最中、 えづくような声>>175が聞こえて、私は振り向いた。]
源蔵さん?大丈夫?
[咄嗟に男に駆け寄った私は、 饐えた臭いに、少し顔を顰めてしまって、 慌てて首を振った。 彼に手を伸ばして、子供のようなその背を摩る。
彼が落ち着いたのを見計らってから、着物の上に 着ていた割烹着を脱いで、彼の口元に差し出した。]
(182) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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ちょっと待ってて。 お水、汲んでくるね。
[そこまで離れた場所ではなかったのが幸いか。 程なくして、水が注がれた椀を、彼へと差し出した。]
飲める?無理はしないで。 ゆっくりでいいから。
[ちら、と目に入った、床に転がったもの―― 食されることのなかった、愛理の命の欠片に目を伏せて、 再び、彼の狭い背へと手を伸ばす。 彼が落ち着くまで、その背を摩ろうと。*]
(183) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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PPP イルマは、メモを貼った。
2017/11/26(Sun) 22時頃
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―― 囲炉裏端 ――
[人々に混ざり、つみれ汁を食す。 そこに櫻子の姿>>152を見ただろうか]
ねえ、櫻子。 少し話をいいかしら。
[隣に腰掛け、目線を櫻子に合わせよう]
愛理とよく一緒に遊んでいましたよね、櫻子。
櫻子にとって、愛理は大切なお友達。 ……そうでしょう?
[口調は穏やかなまま、しかしてその視線は真剣だ]
(184) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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櫻子の一番食べたい人。 ……もしかして、愛理だったの?
[ぽつり、と落とした呟きは、薪の弾ける音に消える。 昨日の櫻子の問い>>9になぞらえたそれは、 しかしてその言葉の裏に孕んだ真意を表に出すことはない。
パチパチという音と、あたたかな火の明かり。 表面上は穏やかな時間。
櫻子の反応はどんなものであっただろうか]
あまり深い意味はないわ、櫻子。
[張り詰めた空気が弛緩する]
(185) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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ひとつ、お願いがあるのだけど。
[薄らと笑みを浮かべて、櫻子の耳元で囁こう]
今晩、お清めをいたしましょうか。 集会所の一室でお待ちしております。
[そっと、櫻子の孕んだ腹を撫でた*]
(186) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/26(Sun) 22時頃
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―回想/集会所/志乃と櫻子―
[志乃の呼びかけ>>171に頷いて、 彼女と櫻子に、つみれ汁を手渡した 弔辞めいた常套句も交わしたかもしれないが、 問いかけられる1つ目には、私だけではありませんが、 と控えめに返すも、続く問いに、瞑目する]
獣は、頭を断ちません
[犬の食い痕>>#3があったのは事実であるが、 疑問の余地を残すことがないほど、 そう、きっぱりと、言い切った やや、迷いを覚えつつも、言の葉を積む]
(187) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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一説には、心とは心の臓にではなく、 頭に宿ると言われております
[かつて、40年以上も前に、 医術を心得ていた父が、そう口にしていたはずだ]
なぜ、愛理さんをそうしたのか、理由は分かりませんが 心を体から切り離す所業は、人の手によるもの他なりません それは、とても残念なことですが……
[だから、弔いましょうと続ける]
分かたれた愛理さんが、再び1つとなれるよう
[志乃に向け、深々と一礼をすると、 続いて、櫻子へと向き合った]
(188) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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櫻子さん 昨日お話ししたお洗濯の件>>1:175ですが
[ついっと、集会場の一室>>160の方を指さして]
あちらに、お着替えをご用意しております お召しのものを代えて、置いておいていただければ、 お洗濯してから、お届けいたしますね
[いつ取りに来ても、手渡しも構わないけれど、 仮に、『おそろい』>>1:170が必要なことがあれば、 それは容易に、手にすることが可能だろう 今さら、それが必要になるかは、分からないけれど 彼女を身ぎれいにしてあげたい気持ちは、今もある
2人に再び礼をすると、せわしなくその場を後にした*]
―回想/集会所/志乃と櫻子―
(189) 2017/11/26(Sun) 22時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2017/11/26(Sun) 22時頃
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―― 集会所:縁側 ――
[口を覆った手から零れる、溺れるに似た音。 >>182背をさすられるにも、>>183言い置かれるにも、 返すべき礼は咳こむ音に溺れて言葉にならなかった。
視界にある花柄の割烹着を、 汚れていない手に預かり――汚すに忍びなかった―― 言葉を返せたのは、 彼女――容の戻り来てから、ようやくのこと]
、 っ、 ふ
……ぅ まん、 汚しては、ないと思うが
(190) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[割烹着から手を放し、水の入った椀に手を伸ばす。 口を濯ぐよりさき、口を覆っていた右掌へながし その水は、>>183容の視線も落ちた先、 愛理のかけらを押した]
―― ―― 愛理を、はきだしてしまった
[男の次いだ言葉も、同じものをさししめした。 「弔いのものなのに」と繰り返し*]
(191) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[エツコが用事で去った後も、まだしばらく、囲炉裏端で火の番をしていた。 ミナカタに言われたよう、生きたまま焼けぬようにと、時折足の位置を変えはしていたが、やはり感覚が少し薄い。
そうしていれば、やがて、ほかの料理も出来上がったようだ。 軟骨が混ぜ込まれているというつみれ汁を受け取って、在りし日の愛理の姿を思い浮かべながら、啜る。]
はぁ……。 そういえば、兄さんは……
……っ?
[椀を片手に、ふと周囲を見回した時か。 縁側にいる源蔵が不意にえずくような声>>175をあげた。 喉につみれでも詰まったか。 すぐそばに容がいたので、心配はないだろうと思ったのだが]
(192) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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源蔵……? どうした源蔵、具合が悪いんならミナカタさんを
[>>191呼んでこようか、と言いかけ]
……誰かに、呼んできてもらおうか。
[こんな時、すぐ動けない自分が、もどかしく思うこともある。 せいぜいできることといえば、彼に這い寄り、背中をさするくらいだろう。*]
(193) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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―リツの傍らで― [周囲を見渡し、 ススムは自分の考えたことを垂れ流すように 愛理を手にかけた理由をひとつひとつ考えていく]
例えば僕が殺すなら 覚えたての解体作業がしたかった 食べたことのない脳髄やはらわたを口にしたかった そんな理由が思いつく ……だから、多分僕が此処に呼ばれたんだろうけど
彼女が何故手にかけられたのか ほかの理由が思い浮かばないや……
どうして、誰が、彼女を殺したんだろう。
[ため息を一つ。 先程から二人で何度ため息をついたことか。 ふと人の影に顔を上げる>>157]
(194) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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江津子さん……ありがとう
[何処まで彼女が聞いていたかは、問わない。 自分が彼女を殺す理由を上げたけれど ススムは冤罪を被る可能性を考えていなかった 他の誰に聞かれても、自分は胸を張って言える。 理由のない殺人は、禁忌だと知っている。 するわけがないと]
提案……
[差し出された串と椀。 どちらにしようと迷って、串を頂く事にした。 手を合わせてから、串を受け取る。 提案を聞き>>158、ススムは首を傾いだ]
周囲、というのは村中を三人で歩くという事でしょうか ……殺した人は 愛理さんだけを殺したかったわけじゃない?
(195) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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―回想/縁側にて源蔵と―
[串と椀を、年齢にはか弱い腕へと引き渡す 縁側のちらりと見やれば、 平静に見える村の風景も拝めただろうか 源蔵からの申し出に、少し思案し、口を開く]
そうですね 源蔵さんのお知恵で、 下手人を判別していただけると助かります
[彼が何者であったとしても、無理は承知の戯言だ 記録の中に何か残っているとは思えづらく、 源蔵がその当人なら、口を割るはずがない]
もしくは、これは私の希望なのですが――――
(196) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[地面へ吐き出されたそれらを口にするのは躊躇われる。 かと言って、どうしていいのかも分からない。 源蔵>>191のひとりごちるような言葉にも、 私は、困ったような顔のまま、何も言えず。
丁度、這い寄るようにして此方へと来てくれていた 錠>>193へ、視線を向けた。]
……私、ミナカタさん呼んでくるね。 何か、薬、持ってるかもしれないし。
錠さん、源蔵さんの様子、見てあげて。
[お願い、と、矢継ぎ早にそう告げて その場を後にしただろう。まるで、逃げるかのように。*]
(197) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[そう、口にしながら向けた視線は、 遠い山々へと向けられる]
ここで起こった顛末を、これまでの通り、 余さず記録していただきたく存じます 流るる輪廻の中で、何が起き、どんな結末を迎えたかを
[昨夜感じた予感>>20が、去来する 運命の時を迎えたとしても、記録に残されているならば、 自身の生きた一端は、語り草として、 いつかは故郷に届くのだろうか そう感じてしまったのは事実であれ、これもまた、 無理は承知の戯言となってしまったのかも、しれないけれど
そう言って、その場を後にした だから、その後の源蔵の容態>>175については、 少なくともこの時はまだ、知らぬまま**]
―回想/縁側にて源蔵と―
(198) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[集められた皆も 集会所に拘束されるわけではない、と聞いている。 見張りというなら、村中を見張る必要がある]
……そんな事が起こらない為に 事前に、備えておくという事ですね。
[大変な事だ、と思ったけれど >>158理由を聞いてススムは神妙な貌で頷いた]
僕が力になれるなら 僕に役割が出来るなら 手伝いたいです。
[種馬としての自分ではない、役割。 不謹慎だ、と流石に喜ぶ真似はしなかったが どうしたら良いですかと方法を聞き 終えた後で、愛理の串と向かい合う]
(199) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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[串にささる愛理の肉を、ススムは一口、一口 少しずつ時間をかけて食べていく。 昨日、容に出された料理をあっという間に平らげた少年とはまるで食べ方が違うのを、共に人肉を食した事のある人間ならば、知っているだろう。
少しでも長く味わう為に 少しでも長く弔い、死者の転生を願う為に 死した肉の相手を忘れぬ為に
だから、人肉を口にするときは 丁寧に食べているのだと 食事の遅さを指摘されるたびに ススムは自分の考えを口にする]
(200) 2017/11/26(Sun) 22時半頃
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あれは俺に 食われたかないんだろう
[せき込む音の合間、 そうつぶやいたのは軽口のつもりで >>197口早な容の背を追いかけはすれど、 皮肉な冗句と示す口元は、受け取った椀に隠れれば、 見えはしないままだったろう。 硝子板の奥、虚ろげな視線は去っていく背中をちらと見て、すぐ落ちた]
食われるなら偉丈夫な、 男前がいい、 なんて 言われちまうかもしれない
(201) 2017/11/26(Sun) 23時頃
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[少し食べては祈り 少し食べては、咀嚼する様子も見せず 暫くそのまま味わうかのように目を閉じる。
囲炉裏が見えるその場所で リツはどの部分を食べていたろう。 ふと、錠が縁側の方に声をかけている姿が見えた]
……?
[縁側から容が立ち去る姿が見える。 何かあったのか 食べかけの串を手に、思わず意識が其方へ向いた*]
(202) 2017/11/26(Sun) 23時頃
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