204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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―居間― …… 生きている者には もう、届かないんだ。
[彼が、ナイフを隠し、握っているのは、知らぬまま。 静かに、眉を寄せた。]
幸せは 魔法じゃ手に入らない。 それでも、人の世に、紛れて、暮らしていかなければ おれたちは――生きて、いけない。 でも、……衝動を飼いならせ ば その先、だって、ある……
[ある。あるはずなのだ。 先ほど握り締めすぎてついた掌の傷を、更に深く、しながら。]
(488) 2014/11/24(Mon) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/24(Mon) 02時頃
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―居間― [そう――とどかない。ラルフには、もう。
じわりと、湧き上がってくるのは 駆け出して行った、彼の保護者への、憎しみだ。]
(496) 2014/11/24(Mon) 02時頃
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―居間―
[なんて、嫌な笑いだと――フランシスは思う。 臓腑の底が冷えるような>>502 それでいて奇妙に鈴の音に似た、笑い。
>>504 彼は、うたうように問いかける。 問いかける。聞かれたくない、見たくない、場所。]
な、……なんで、そんな、こと。 だって、そうでなければ。 ……おれは、おれで、いられない。
[気づけば、自分を抱くように――して。 ぞ、っと、したからだ。口の中が乾いている]
守れないのは ……いやなんだ やめろ、……やめて、くれ。
[首を横に振る。こどものくせに、なんて、謂えなかった。――だって、純粋な、何も知らない子供ほど、真実に近いことも、知っている。だから怖い。]
(525) 2014/11/24(Mon) 02時半頃
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―居間―
[>>505 溜息の意味が、分からなかった。 微笑みは幼いくせに、ぞろりとした深淵を孕んでいる様に見えた。]
――え?
[>>506 その言葉が 何を意味するのかも]
(526) 2014/11/24(Mon) 02時半頃
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[気づいたときには、既に何もかも手遅れ。>>507 フランシスよりも離れていたバーナバスと、 彼に庇われていたプリシラが行動を起こせようはずもない。]
―― …… !!
[息を飲む音が悲鳴めいて響く。 ナイフは深々と冬の空のようなグレーの眼に突き刺さり 体内を巡る定めの赤を鮮烈に外の世界に導いた。 プラチナブロンドを染め抜いて。
ニコラは笑い。>>510 軽やかに唇を動かした。 それが最期。]
(527) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
あ ―――……
[口元を覆って、ふら 、と1歩、2歩、下がる。 >>531 プリシラの叫びが聞こえる。
自ら命を絶つなんて、思っていなかった。 ディーンに会えるところに行くと、 そんな選択をするだなんて、思っていなかった。
無邪気さを纏った言葉で、無遠慮に理性を嘲笑い。 衝動に何処までも正直に。プラチナブロンドの獣は、散った。
――まだ、ドナルドは戻らない。 ――フィリップも、トレイルと、トレイルを追ったノックスも、戻ってこない。]
(534) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
むちゃ、くちゃだ…… こんな……
[困惑し、呟く。近づくことも出来ないまま。]
(537) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
[共に居るバーナバスとプリシラ、そちらへ気を遣うことはできるはずもなく。]
……っ
[は、っと金縛りが解けたように扉が開く音に、振り向いた。 ――フィリップ と ドナルドの、姿。 フィリップも、だが―― なによりドナルドが無事なことに、ほっとして ドナルドに、ふたりに、つんのめるように駆け寄りながら、口にするのは]
ダメだ ここは 血の匂いが
[居間から、遠ざけないと、いけないと思って―――>>543ドナルドの仕草を見れば、なおのこと。]
(544) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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