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己は
何も、…
……っ、
[何も知らないで。
何も。何も。
ロビンの声が聞こえても答えられない。
射落とされた鳥は
きつく眉を寄せ俯いた。
――――りん、と
重なるように
鈴が
*鳴った*]
私の声が……聴こえるのなら
其れは生者としてはおかしな事
[白い鳥の視線はあちらへ。
答えが無くとも冬も花も気に留めず
現世留まる亡者を見る。
己の投げかけた言の葉は、
思うよりも随分広がったようだった。
主の傍にありながら、彼らの様子が手にとるように見える
ここは、狭間]
黄泉が手折りた 花ひとつ
うつつの月に 迷い染まる
あちらの虎鉄と謂う花も
……同じ?
[呟きはあやふや
彼については、人食いの花は聞いて居らず]
【人】 門下生 一平太―庭― (250) 2010/08/07(Sat) 21時頃 |
[主に何もできなかった己は―――なんて、無様な生贄だと。
すまない、と幾度目か謂って。
ふいに、聞こえたのは蝶の声]
――――…飛ぶ
[俯いていた鵠が
少しだけ、顔を上げる。]
…飛びたい…な…
[鈴の音に、重なる。]
[漸く眸が常世と現世の狭間を映す。
ロビンの声が聞こえ]
…己たちの、こえが
聞こえる…?
[呟く。
そういえば、虎鉄は――最早あるはずのない場所で鵠の名を呼んだ]
どうして、…
簡単なことじゃないか。
[素っ気無い少年の硬質な声]
彼は……
多分もう一人も
生者に非ず
……そう謂う事。
嗚呼、この声も届いてしまうかな。
ボクは少し喋りすぎだ。
[―――触れたときの冷たい手。
思い出す。生けるものではあり得ない。]
…――――死んでいる、…
[そっけない声に対する答えは、殆ど吐息混じりで]
【人】 門下生 一平太―庭― (258) 2010/08/07(Sat) 22時頃 |
[吐息混じる声
答える硬質な音に艶混じり]
迷い迷うて ゆく先は
秋の心 のみぞ知る
愁い帯びて
誰ぞ元へ 迷い込み
降るは いくよの
涙あめ
[節つけて、囁きうたう]
―――今だその場を動けず在る*
――そう謂えば
主さまを、引き裂きはしたものの
喰らって居らぬ。
私も、彼らも
どれ程、腹が減って居るやら……
私はもう
感じぬけれど
【人】 門下生 一平太―庭― (266) 2010/08/07(Sat) 22時半頃 |
【人】 門下生 一平太―庭― (274) 2010/08/07(Sat) 22時半頃 |
此処に居るよ。
[冬を呼ぶ声聞こえれば
冷たくも、何処か柔かな声はセシルの傍で囁く]
何時でも、キミの傍(なか)に。
ボクは煙じゃないし馬鹿でもないけど
付き合うよ。
[セシルの傍で微かな苦笑い
それから、仕方ないなと溜息。
触るなと釘刺す言葉は無く、
彼の内に宿るは、獣の血
彼の内に宿るは、冬の魂]
もし、出来るなら
……屋根をつたって、逃げられたら良いのに
孕んだなど、人間に知れたら
どうなるか
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 門下生 一平太―表座敷― (297) 2010/08/08(Sun) 00時頃 |
[姿見えぬ少年は、変わらず応接の間に。
主の傍に寄り添っている。
ここは狭間
宿る種が囁く声は、彼の内に]
[登る煙が、浄土への道しるべのよう。
穏やかに、哀愁帯びて伸びていく]
……
[物言わぬ気配はただ、傍にあるだけ。
無邪気に話すはセシルに任せ、空を見ていた
あの頃のように]
[花の傍に佇む。
生きていた頃より静かに。
けれど裡にくすぶるのは炎。
花が桜へと声をかけるのを、聞いている。
ここにいるはずの花の声が、桜がいるほうから響く]
【人】 門下生 一平太―表座敷― (309) 2010/08/08(Sun) 01時頃 |
主さま……?
[傍ら佇む花は、主を見上げ首を傾ぐ]
[この心は何故こうも花を求めるのか。
身などなくなったというのに]
未練が一つ――。
お前の温かさを、もっとこの腕に感じたかった。
[色狂いだといわれたことを思い出し、ふ、と笑った]
……それは、ボクの?
彼岸へたどり着いてしまったら、
叶わない望みかもしれませんね。
[冬色の瞳が瞬いて
傍らの主を見上げる。
其の向こう
櫻に植えた種は、冬の気配帯びて
変わらず彼の傍に有りもする]
お前以外に、誰がいるというのですか。
[寄り添う花に回した腕は、やはり生前と同じほどの熱を感じることはなく]
たどり着いたら、――…たどり着けるのでしょうか。
もう、数珠も、落ちてしまった。
[床に散らばった数珠はいつの間にか片付けられていた。ゆるりと歩く。
傍らの花の手を引いて]
[熱はあるのかどうかわからない。
しなだれかかる身が
刳り貫き損ねた心の臓を胸の上から押さえる]
この身も、この身が覚えた芸も総て
主さまのもの。
如何様にも、好きに愛でて良いんですよ。
それが花の幸せ。
ボクも……多分。
ただ
……私は浄土へ行けぬ身
数珠落ちても
主さまは、ひとで 私は、獣
[冷たい雰囲気纏う幾らか幼い相貌に浮かぶ愁い。
手を引かれれば、少し驚きながらも後へ続く]
[多分、という言葉にも。
この身は震えている]
――何故、浄土にいけぬというのです。
病にかかったから?
人を食らったから?
人は、生れしとき既に業を背負っている。
それを返してゆくのが生者としての使命。
ですが。
浄土に行けぬのは私も同じ身。
業を返しきれず。お前に私を食らわせようとした。
[先を行く身で言葉をこぼす]
【人】 門下生 一平太あ、じゃああの時に僕も。 (326) 2010/08/08(Sun) 01時半頃 |
【人】 門下生 一平太[話をするなら今だけ。一人で。 (327) 2010/08/08(Sun) 01時半頃 |
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