216 宵闇駆けるは天つ星
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鬼丞は、おもんの頭を撫でた。
fuka 2015/02/19(Thu) 23時半頃
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[頭領と煌星の若者にはちらと視線を投げて]
「今回はうちのが世話になったな。 丁の奴はこれから更に仕込むから、何処かで会う事があれば宜しく頼む。」
[負傷の度合いはあちらの方が高そうだが、亀吉の報告から一方的に足を引っ張ったわけではなかろうと。 遜るのも傲慢に振舞うのも、闇星と煌星の関係には相応しくない。
‘祓う’と‘喰らう’。 言葉は違えどその意味するところは同じ。 互いに本性を強く刺激する存在だが、それを身に宿す退魔師は妖を祓う力持つ同志だから。*]
(54) 蒼生 2015/02/19(Thu) 23時半頃
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[沙耶>>46の声ならぬ声は聞こえない。 ただ、微かな吐息や、寄せられる身から、彼女の思いは確かに伝わっていた]
……ありがとう……。
[頬に舌が触れる>>48のを感じ、重い瞼を持ち上げ沙耶を見る。 眠りに就く前の最後の思い出に、彼女の姿を記憶に刻もうとするかのように。 そして、囁きの余韻が消える頃には樹怪の瞼は閉じられ、溶けるように樹の肌へと消えていった]
[冬の海風とは違うやわらかな風>>50が、妖の樹の枝を揺らし通り過ぎていく。 血の通わぬ妖の身の内には、消えることのない温もりが確かに宿っていた。 遠くない春に開く、蕾のように*]
(55) suzukake 2015/02/19(Thu) 23時半頃
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[潜めた声で己の事を話しているとは知らないまま、師匠と兄弟子が話す様子を目に収める。 背中を叩く姿は親しげな雰囲気を感じつつ、響いた音は消耗した兄弟子の身にはつらそうだと。
そんな事を考えつつ、男は状況を確認する。 命の力を受けて回復に近付いても風の使い手は目的の場所まで歩けないだろう。 男はそろりと足音を忍ばせると、荷車を探しに向かった。
ふたりの妖が温めた絆は知らず。 傾きかけた家の傍に荷車を見つける事が出来れば、動く事を確認し]
…結局、元凶は見つからないまま。 何時か何処かで遭う事はあるのかね…。
[村一つを数日で滅ぼした妖。 己一人で出会ったらどうなるか。 海風に首筋を撫でられればぶるりと震え、それを引いて元の場所へと戻る。]
(56) 蒼生 2015/02/20(Fri) 00時頃
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[荷車の立てる音で、接近は分かっただろう。]
みなさーん。 ありましたよォ、荷車。 雷の旦那、手を貸して下さい。
[そうして風の使い手を荷台に寝かせて。]
皆さん、お疲れ様でした。 ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。 次にお会いする事があれば、必ず精進した姿をお見せしますンで。
[>>54師が彼らに向けた言葉は知らず。 謝罪をしながら深々と頭を下げて]
(57) 蒼生 2015/02/20(Fri) 00時頃
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――皆で帰れそうで本当に良かったです。
[顔を上げてからふにゃりと笑う。 それは‘緊張感がない’と師匠に言われる顔だ。
五体満足とは言えない。 けれど皆が無事で本当に良かったと。
雷の使い手が荷車を引くようならば任せようか。*]
(58) 蒼生 2015/02/20(Fri) 00時頃
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[師が旅姿でない事には、最初は気づく余裕もなく。 落ち着いてから違和を感じた者の、態々それっをつつく事はしなかった。 下手につつくと面白いけど後が怖い、というのもあるがそれはそれとして]
……ええ、そうですねぇ。
[越えねばならぬと見なすものには、目の前の師も入っているが、それには触れない。 最初に抱いた幼い意地は、やや形を変えつつも未だ、己が内にあるから。 ただ、相槌一つ打つに止めて]
(59) tasuku 2015/02/20(Fri) 00時頃
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[小鬼と仕種が重なるのは、魂の双子とでも言える存在であるが故。 その辺りの事情を知る師が、何を思うかは知らぬまま]
まあ、ないとる暇がなかったー、ってのもありそうですけどなぁ。
[声から感じる想い>>52に微かに笑み浮かべつつ、冗談めかした口調でさらり、と返す]
でもまあ、土壇場には強いようですし。 ……そうそう、折れやせんでしょ。
[それだけの経験は積んでいるだろう、と思うから、そこは真面目な口調で告げて。 四弦からひとつ、音を紡いだ]
(60) tasuku 2015/02/20(Fri) 00時頃
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……ええ。 これは、俺が見つけた、自分の生きる道、ですからねぇ。
[独り立ち直後、どう生きるかの選択肢は色々とあったが。 その中から選び取ったこれが、『人』としての自分の生きる道である、と。 そう、見なすが故に返す言葉は真摯な響きを帯びる。>>53 旅芸人の一座に人としてある事、一座の皆との間にある絆が、闇星の疼きを抑えているとは言葉にせずとも伝わるか]
(61) tasuku 2015/02/20(Fri) 00時頃
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……俺がひ弱いんは、御師さんが一番よぅ知っとるでしょに……。
[なんて、口では言ってはみるが、冗談半分なのは表情から伺えるもの。 それから、は、と一つ息を吐いて]
……っとに。 気ぃ抜けたら呑気やなぁ。
[戻ってきた弟分の言葉と表情>>58に、く、と小さく笑み零す。 肩の上の小鬼が同意するようにキィ、と小さく鳴いて頷いた。*]
(62) tasuku 2015/02/20(Fri) 00時頃
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[亀吉と対峙していた妖はどうにか逃げ遂せたよう。 余四朗の進言が功を奏したのかまでは知れぬが、頭領は後を追うようなことはしなかった。 感情を込めない短い息だけ吐いて、余四朗は他へと意識を向ける。 頭領に続いて亀吉や闇星の青年の師と言う人物が現れ、彼らに小言やら何やら言っていた。 師か、と思いながら余四朗は視線を頭領へと向ける。 彼が放つ覇気めいた波動は鬼丞の生を繋ぎ、余四朗には体力の回復と言う形で影響を及ぼした。 余四朗は動けるのを確かめるように握り拳を作る]
旦那、わしん補助もしとったけぇ。 勘弁したってくなんせぇ。
[苦笑する頭領>>49に事実を一つ付け加えた。 それが鬼丞への助けとなったかは定かではない]
(63) rokoa 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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おぅ、あんがとなぁ。
[荷車を見つけてきた青年>>57に礼を良い、鬼丞を寝かせる手を貸して。 続けられる言葉には首を緩く振る]
おんしはおんしのやれるこたぁやったじゃろう。 …ゆぅても、わしぁおんしの戦いっぷりは見ちょらんがのぅ。
[やや揶揄いめいた言葉が出たのは、緊張が解けたことの表れ。 彼の師からの言葉>>54には、機会があれば、とだけ返していた]
(64) rokoa 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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へへ、楽しみんしときぃわ。
[荷車からの声>>50には笑いながら言葉を返す。 荷車を引く体力は戻った。 余四朗は引き棒をしっかりと握り、適切な速度で歩み出す。 離れ行く村を振り返ることは無かった*]
(65) rokoa 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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………あーあ、よくわからんうちに村は滅びとるし、 おまけに戦いには巻き込まれるし、……。
[きっと己はこの日を思い返して災難と呼ぶのだろう、いつか。 けれど今は。 この日のことを素直に災難と呼べない思いがわだかまっている。 これもすべて未だ残る疲れのせいにしてしまおうか。 そう思いながら座り込んで目を閉じる]
………ふん、そう簡単にどつかれてなんかやらんからの。
[距離が邪魔して届かなかった言の葉を拾ったかのように、>>20 ぽつりと、それだけを呟いて*]
(66) Akatsuki-sm 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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―道中―
[前方に煌星の引く荷車が見える。 師匠の後ろを歩くのは癖のようなもの。 ‘これだからお前は緊張感がない’と、師匠にぺしりと叩かれた頭を抑え涙目になったのは何処に行ったやら、今はへらりと笑っている。
村を振り返る事はない。 温泉に入れなかったのは少し残念には思うけれど。]
おっしょさん、今日は随分と軽装ですねぇ。
――あいたッ。 何するんですか、もー。
[うっかり地雷を踏みぬいた男は叩かれた頭を押さえ、唇を窄める。]
(67) 蒼生 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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「ったく。細かい事は気にしないでいいんだ。詳しい話は帰ってから聞かせな。」
はぁい。
「明日っからはまたたっぷり扱いてやるから覚悟しときな。」
[うへぇと言いながら肩を竦める男はそれでも笑っている。 そうして]
兄さん、兄さん。 またご一緒する事があったら宜しくお願いしますねェ。
[嬉しげに兄弟子に笑みを振りまくのだった。*]
(68) 蒼生 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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