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[後数日も生き残れば戦争は終わっていたかもしれない。
それは未だ彼のあずかり知らぬ所。
殺して殺して殺した末に自分は何を得たろうか。
何を求めて軍に入り 何を探して銃を取ったのか。
覚めぬまどろみに重い身体が、指が、痙攣するように動く]
…違う …違う
…そうだ 俺は人殺しだ
[この戦場だけで何人殺したろう?
50から先は覚えていない。銃で撃ち、罠で倒し、瓦礫で潰した。
罪を正当化するつもりはない。半身、地獄に浸かった生だ。
罰を受けるなら喜んで受けよう。だが]
誰だ
誰だ 俺を呼ぶのは
断る 俺は行かなければ 帰らなければ
俺は……
[収束する意識が、目を開けさせる。
星が流れていく。彗星だろうか。違う。
彗星ならもっと尾を引くだろう。ここはどこだ。
身体が動く。なら生きねばならない。帰らねばならない]
…違う
俺は 死んだ
[そう認識した途端、体中に纏わりつくものに気づいて目を見張る]
……っ!!
[怨嗟の叫びがこだまする。幾十幾百、幾千の、自分が殺した者達だと理解する。
その憎悪に身を任せる]
君らには俺を呪う権利がある
潰せ 壊せ 踏み躙れ
君らの気が済むまで殺せ
だがそれでも俺は帰る
君らの罰を受けて帰る
君らが俺から奪ったもの
俺が君らから奪ったもの
もう取り戻しようはないのだから
俺はそんな君らを責めはしない
君らの責め苦から逃げもしない
例え八つ裂かれても帰る
約束した地へ 待つ人の下へ
だから君らも早く行け
怨みなら全てここに置いていけ
死んでまで狂うな それはどんなに悲しいだろう
君らを殺した俺も人だ 俺に殺された君らも人だ
怨みなら全て置いていけ
帰るべき場所に早く行け……
[魂の怨嗟の中、沈んでいく意識**]
メモを貼った。
[ナタリアの家に行く前に。
ブローリンたち軍人の出立を見送ってはいた。
彼がただ一人に向けた笑顔を、嬉しく思い。
けれど、あの酷い場所に向かって生き残れるのか、不安にも思う。
軍人であるなら、生き残ってくれればいいと願い。
彼が乗り込んだ車が見えなくなる前に、ナタリアの家へと向かった]
[そしていま。
村のはずれにある木の下で、ざわざわと騒がしい村を眺めている。
朝になって、あわただしく撤収の準備を始めた軍の動きに、瞳を伏せた**]
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【人】 放蕩者 ホレーショー[クラリッサは何処で出会っただろうか。 (11) 2012/03/31(Sat) 08時頃 |
【人】 放蕩者 ホレーショー……生きろよ。 (12) 2012/03/31(Sat) 08時頃 |
【人】 手伝い クラリッサ[そして、いつものようにナタリアの所へと向かう途中。 (13) 2012/03/31(Sat) 10時頃 |
【人】 手伝い クラリッサ[次に向かったのは、役場。 (14) 2012/03/31(Sat) 10時半頃 |
【人】 手伝い クラリッサ[そんな中、ホレーショーと出会ったのは、 (15) 2012/03/31(Sat) 10時半頃 |
【人】 手伝い クラリッサ それを罰と言ってしまう貴方は (16) 2012/03/31(Sat) 10時半頃 |
【人】 手伝い クラリッサ いってらっしゃい。 (17) 2012/03/31(Sat) 10時半頃 |
メモを貼った。
[不思議な感覚だ。
自分はこの地上のどこにもいないのに、どこにでもいられる。
どこにでもいけるのに、どこへともいけない]
[さあ、行かねばならない。自分の戦争は終わったと、彼女に伝えなければならない。
願わくば変わらず村で待っていて欲しい彼女の下へ。
あの手紙が彼女の手に渡るまでに戻らなければならない。
その想いは、地獄に垂れる一本の蜘蛛の糸だった。
罰を受けるなら、未来永劫受けて良い。
死に安らぎなど求めていなかったから、生きようとしていたのではなかったか。
地獄に落ちると、わかっていたのではなかったか。
ならば、罪に見合う罰を受けよう。
それでも自分は、帰らねばならない。
だから行こう。彼女の無事を確認する為に。
彼女に、ただいまと、伝える為に]
[自責と自戒を鎖の様に巻き付けて村へ向かう。
やがて手紙を老婆から受け取る彼女を目の当たりにする。
そっと、包むように想いがすり抜ける]
ただいま、クラリッサ。
…終わったよ。
[いつか、彼女と再び会う為に、支払わなければならないものがある。
課せられなければならないものがある。罪は罰によってのみ滅ぼされる。
誰が許しても、自分が許せないから。
いつか、彼女に再び会う時に、業を背負ったままで居たくないから。
落ちるとしよう。地獄の責め苦も、手を延ばせばそこに蜘蛛の糸が垂れていると、
その先にあの柔らかな微笑が待っていると知っている自分には、
辛くとも孤独ではないのだから]
何年だろう、何十年だろう。彼女が、幸せでありますように**
メモを貼った。
メモを貼った。
[ダーラとヤニクの話を聞いていた]
ヤニクさん、ダーラにはダーラなりの思いがあるの…
分かってあげてください。
[涙が伝うダーラの頬を、涙を拭うように手を添えて]
……ダーラも…辛かった…よね…。
[身長差のために抱き寄せるというよりはしがみつくような形になるが、
抱きつき、背中に手をまわす。子供をあやすように背中をトントンと優しく叩く]
もう…終わるよ…きっと。
もう…命を無駄にすることは…終わるよ…きっとね。
[自分が戦場を体験したからこそ分かる。
ホレーショーの苦悩。そして、ダーラの優しさ。
確信があるわけではないが、
そんな予感が…村の慌ただしさから感じられていた。]
[ダーラへそっと諭すように。]
……いてはいけないと思うのなら。
ひと言「出ていけ」でよかったんです。
何故なら、俺は「旅人」です。
だから、それだけでよかった。
けど、あなたはそうしなかった。
俺をここに閉じこめた。
もし、ここに留まってほしいなら。
ひと言「いて欲しい」それでよかった。
俺には故郷がありません。
目的を果たしたら「ここに帰ってくる」でもよかった。
けど、ここで眠る俺の身体は。
ただの抜け殻で、もう俺じゃありません。
すでに過ぎたことですし、
責める権利も意志もありません。
あなたは自分でその両方の道を閉ざしてしまった。
あなたは、両方を望みながら。
両方の選択肢を放棄してしまったんです。
俺を殺すということで。
[……それが悲しい。]
クラリッサに求められなくても。
俺はこの村に「生きて帰ってくる」つもりでいました。
でも、もうそれはかないません。
俺の身体はこの村でいずれ朽ちてなくなるでしょう。
そして、この魂は……いずれ。
「新しい故郷」を探しに旅立ちます。
これまで、ピアノを弾かせてくれて。
……ありがとうございました。
ダーラさん……
「あなたの本当の望み」が叶いますように。
[ダーラに寄り添い、涙を拭うセレストに。]
セレストさん、俺にも俺の思いがあります。
あなたにもあなたの思いがあるように。
ならば、俺の思いを知ってからでも。
よかったでしょう?
それとも……ドナルドを。
親友を手にかけた罪人には。
その思いを抱く権利はないんですか?
俺から見たら、ダーラさんは……
「欲しいものを欲しいといわずに手に入れようとする子ども」です。
ひとりになりたくないといいながら。
周りを「死者と屍」にして、孤独を深めていく。
クラリッサを見てください。
彼女はもう生きたブローリンとは触れあえない。
でも……決して孤独じゃない。
それがどうしてなのかを。
命のやり取りなどしなくても。
彼女が強くなっていけるのかを。
それとも、彼女は生きる権利がないものですか?
そうじゃないでしょう。
「生きたいと望む以上、それを全うする権利があるもの」です。
俺だってそのはずでした。
それを一方的に奪うのは……戦争を強要する側と同じです。
それでも彼らが正しいと思いますか?
[ふっと皮肉な笑みで。]
いい方を変えましょうか。
それでも、命を無駄に散らせていない。
幸せを得られていると思いますか?
どんなに辛くても、生きていられる以上。
俺は「生きていくのを望んでました」。
夢も希望も価値がなくても。
あなたはそうじゃなかったんですか?
[戦争は時期に終わり春が来るのだろうか。
そして、いずれ……自分の死だけでなく。
最愛のブローリンの死もクラリッサは知ることだろう。
せめて、その知らせがやさしく届きますように。
ふと、近くにあの不器用な軍人の気配を感じた。]
おかえりなさい、ブローリンさん。
クラリッサが……あなたを待ってますよ。
[赤いフードの旅人は。
新たな故郷を求めて旅立った。**]
メモを貼った。
【人】 飾り職 ミッシェル―深夜― (18) 2012/03/31(Sat) 17時頃 |
そうですね、確かに私達がやってきたことは
戦争を始めた奴らと変わらないかもしれないです。
[ヤニクの言葉に答える]
でも、春になるまで、戦争が終わるまで安全に旅立つことなんでてきなかったはずです。
ヤニクさんが来た頃は、旅人ゆえにここにいれば安全だった。
でも、女子供だけでなく、そこに長期滞在している旅人にも赤紙は来ることになって、
ダーラさんは動揺したんです。
旅人とはいえ、馴染んでいた客が赤紙で殺される。
それが辛かったんだと。
…本人に確認しなかったのはダーラの落ち度でしょう。
でも、それだけ追い詰められていた。
[納得してもらえるとは思わない。でもヤニクがダーラ一人を責めている気がして、言わずにいられなかった。]
[話を続ける]
その要因は私にもあるかもしれない。
私に赤紙で出たから。
ダーラもヨーラも止めたかったと思う。
でも止めさせなかったから。
だから、責任を問うなら、私にも、その責任の一端はある。
今となってはどうしようもないですがね。
でも、人として最期を迎えることができただけでも、
良かったと…これはこちらのエゴなのは分かっていますが…そう思っています。
生意気なこと言ってごめんなさい。
[ヤニクに頭を下げた。]
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