14 Digital Devil Spin-Off
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[>>97の問いを聞くと少し破顔して見えただろうか]
いいえ。犠牲が必要ならば…それを乗り越えてでもいくつもりですよ。
貴方の「終わらせる」という意思をむしろ好意的に思ってます。その位でなくては…
世界を導くのは難しいでしょう。
ただ…そうでない強さを持っている人も見てきただけの話ですよ。
だから、
[世界は面白いと結ぶだろう。その時には満面の笑みを浮かべただろうか]
(105) 2010/06/10(Thu) 23時頃
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[>>99の真摯な問いに]
違うんだよ。善しとかそういうのではないんだ。俺は自分が「やりたい」からやっているだけなんだ。
だから、全ての咎も背負って生きて行くさ。
万人の為に世界を導くつもりはないし、他の存在が俺に危害を加えるなら、排除するだろう。
[だが。それに付け加えて]
もっとも、君のいうことは「正しい」よ。正しいんだ。だが、だが…。
君は君の望みを叶えるべく何をするつもりだい?
(106) 2010/06/10(Thu) 23時頃
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『八百二十九鬼』
[それは神社の異形が戯れに付けた名。犬の口には「透」よりも「ヤニク」の方が呼びやすかったらしいと思ったことを、ふと、思い出した。
目を開けると狛犬の毛並みが視界を覆っていて、驚くが……よだれにしめった毛並みをこっそり拭いたりして顔を上げる余裕はあった]
『何か居るぞ』
[狛犬の視線を追う、青い世界に翳むように建つ、朱い鳥居のそと]
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[>>100を聞き。この子がここまでどのような目に会ってきたか、想像がつく気がした。 全く。このゲヘナに舞い降りた無垢なる天使…か。 現実はままならないものだ。こういう子まで巻き込まれるとは…]
なかなかいいアイディアだが…。ただね、多数決というのは数の多さを良し悪しの基準にするわけだ。
もし…多くの人が破滅を望んだとしても…君はそれを厳粛に受け止められるかい?
(110) 2010/06/10(Thu) 23時頃
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…ほう。
教えられるでなく、受け継ぐでなく。
自分で気づいたんだな…大切なことに。
[幼い少女がそれでもしっかりと、大人相手に説くのは、
一人では成せぬという真理。]
世界ってのは押し付けるもんでも、与えるもんでも無いわな。
そこに生きるもの全てで、手分けして作った結果が、
世界そのものだ。
[ ぱしゃん。
頭上で緋鯉が身を翻す。
その周囲を、チリリ…とミソサザイが飛び回り。]
真君…なんであなたがここに居るんですか。
神様があれくらいで死ぬと思えないんですが。
『うむ。我が居ないと、そなたが寂しがると思うてな』
……そんな、子供じゃあるまいし…。
[ぶつくさと、でも楽しそうに文句をつけてみる。]
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[ゾーイの方に向かい] だが、君のことは気に入った。その思想も、覚悟も、ね。
俺は俺の理成就を第一に動くけど…できる範囲内でなら、君を手伝わなくもないよ。
[と答えるだろう。 その頃アラハバキは、ふわふわドナルドの背後に浮いているだろう]
(115) 2010/06/10(Thu) 23時頃
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[ゆらり。
揺れる蜃気楼に触れる。
浮かんだのは、崩壊前。
勤めていた、ドラッグストア。]
――……懐かしい、ですね。
[家を継ぐだの継がないだの。
決して楽しい思い出ばかりでもないけれど。
不思議なものが見せた、遠い過去の日常の影。
不思議な世界に似合わない、店に流れていた陽気な音楽に、暫し耳を傾ける。]
[現の景色は、見えない。ただ、沢山の言葉だけが耳を打って行く。
いくつかの言葉には、答えを返したいけれど。自分の言葉が届かないと、わかったから。ただ唇を引き結んだ、言葉が出てこないように。
たった10段しか無い階段を下りて鳥居をくぐるとそこは何処だったか]
ドラッグストアキリシマユタカ?
[思わず、携帯電話の着信音かと思うが、違うらしい]
魂が離れたら、朱い鳥居は青い世界に霧散して広がるか。
……いらっしゃいませ〜?
[幻の店に、人の気配がするだろうか。
一つ瞬きをして、思わず以前のような挨拶を。]
――……お疲れ様、です。
[ここにいると言う事は、理の争いに関係しているのだろうかと。そんな言葉もつけ加え。]
……悪くない。
混沌に、帰るのも。
[たまこの言葉が聞こえてきて。
小さく笑う。]
……反魂香あります?
[なんだそれは、と傍らの狛犬は言わなかったが呆れた顔はした、犬のようなそれで]
お疲れ様、です。
[相手の言葉を肯定してか、また相手もそうなのだろうと問いかけか、同じ言葉を返して。口元を彩るのは飄々としようとしても苦いものを隠しきれない笑み]
[目を向けなくても聞こえる現の声、さすがに、その理には目を見開いた]
<<ヒテイ>>……
[自分が訪ねたときに、たまこは言った。死んでしまうかも、と。
聞かぬ内から自分は、かまわない、と答えた。今になって、その意味がわかる、こんな形で]
[みしり。
アラヤそのものが揺らぎ、動き出す。
その底に沈むアマラの界すらも、それに耐えきれず静かに軋み始めていた。]
あったら直ぐに使ってますね。
[自分にでなくワーニャにだが。と真顔で返したりしたか。崩壊後よりは、その前にこうして店で見かけた事があったかもしれないな、とぼんやり思い。]
――……理。
全て、拓いたみたいですね。
[アラヤに漂うからだろうか、なんとなしにそんな事が感じられた。]
アラヤの軋む音がすれば、幻の店はざあっと消え去っただろう。
[ ――もっと早く。
御巫に託すと決める前に、それを聞いていたならば。
きっと、惹かれていた。
その、破滅的な《理》に。
自分たちを、こんな碌でもない戦いに投げ込んだ、
全てを《ヒテイ》するために。]
[緩やかに、意識の目を開く。
それは、アラヤの揺れを感じたからか]
――……。
[今拓かれた理はきっと。
自分が到る事のできなかった場所にあるもの。
もし知る事ができていれば、
何処か遠い羨望をもって見詰めた事もあったろうに]
…ま。
今となっては、それも遅いけどね。
[口を閉ざした蛤の殻を指先で撫でて、
どことも知れぬ中空に寝転がったまま、
皮肉げに呟く。]
まあ、そうだよな。
[と言いつつも、自分は使うだろうかとも思う。
ドラッグストアキリシマユタカ。夏も昼もパーカーのフードを被った男が買い物にきていれば、それは目立っただろう、犬は連れていなくても。知らぬうちに何度かは、話をしたこともあったかもしれない]
そうだな。
たまこさんの理、どうせなら目の前で聞きたかったけど。
[アラヤの軋みに耐えかねたように消える店]
今じゃ、自分で選ぶことも出来ない。
世界そのものが…足掻いてやがるのか。
変わることこそを《ヒテイ》して。
あるいは、変わらない事への、《ヒテイ》か。
[たった一つの事象など、存在しない。
だから否定だけが存在する世界などあり得ない]
『だが、わずか一時、刹那の時間だけでもその理が成り立つならば』
[その後の世界は永遠に《ヒテイ》されつづけるのだろうか?]
ヒテイを、否定することでは勝てないんじゃないかな。
[リョウリ相手に、気楽な問答。]
ヒテイを肯定して。
なおも新しいものを作れたら。
旧世界も満足するのかな?
[緋鯉は何も言わず、ばしゃりと尾ビレで水音を立てる。]
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