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私には特別長い一日だった。
……ピッパは悪くないよ。
それに、また、逢えたから、それで十分。
[あの時、見ていることしか出来なかった。
守るといったのに動くことが出来なかった。
何も出来なかった自分が悪いと思いながら
其れを口にしないのは彼女の死を語りたくないから。
自分も死んでいるのに、おかしい、と
心の片隅で思いながら言葉を綴る]
やっぱりピッパは優しいよね。
またピッパの歌が聴きたい。
ねぇ、私にも、……歌えるかな?
[おずおずと彼女に教えを乞うてみる。
触れるぬくもりはきっと彼女の心のぬくもり。
寂しさを埋めるようにぎゅっと抱きしめて
顔を上げて彼女を見詰める娘の顔は何処か幸せそうだった**]
メモを貼った。
ん…――――
いくらでも逢えるよ 同じ場所にいるんだもの
[そう、彼女は、私は、ここにいる
本来は、悲しい事なはずなのに
自分自身の姿を知らない私は、そう綴る
同じ場所にいる事を、悲しむ必要があるんだろうに]
優しい、のかな
[彼女を抱く私の手、私を抱く彼女の手
ああ、なんと暖かい事だろう
体の温もりは、心に届かないものなのに
魂だけのこの身だからこそ、心が直に暖まり
幸せそうな彼女の顔が、私の心を直に掴むから]
うん、きっとマーゴも歌えるさ
私が教えてやるから
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 靴磨き トニーうん……。 (151) 2010/08/07(Sat) 02時頃 |
メモを貼った。
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[彼女の希望に答えようと、私は歌う
彼女を抱いたまま、彼女の温もりを体中に感じながら
肉体を失った虚ろな存在が、喉が無いから魂を震わせ
耳がないから心で聞いて、曲に乗るのは本当の感情
生者の歌は、死者の歌に敵する事など出来ないんだ
心の籠った歌どころじゃない、心が即ち歌なのだから]
ノックの音聞こえたら 今夜は舞踏会
紅のドレスにしようか 貴方が望むなら
風の記憶追いかけて 雲の様に舞い
森の鼓動聞きながら 川の様に歌うよ
夜空に散る水晶は 紅や蒼に輝き
張り付いた女神の矢が 今日はとても眩しい
手を取り合い歌いましょう
暁が 私を 迎えに来るまで
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
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【人】 靴磨き トニー─ 礼拝堂 ─ (162) 2010/08/07(Sat) 08時頃 |
【人】 靴磨き トニー─ 礼拝堂 ─ (169) 2010/08/07(Sat) 12時半頃 |
【人】 靴磨き トニー……なのかな。 (173) 2010/08/07(Sat) 13時半頃 |
【人】 靴磨き トニーなんだかわからなくなってきちゃったんだ、おいら。 (175) 2010/08/07(Sat) 14時頃 |
【人】 靴磨き トニー……今のこの村ってね、アブラハムとヨブ、二人分の大変な事をいっぺんにやらなきゃいけなくなっているんだ。 (176) 2010/08/07(Sat) 14時頃 |
【人】 靴磨き トニー御恵みを与えるのも、全てを奪うのも神様……。 (180) 2010/08/07(Sat) 14時半頃 |
[どくんと、あるはずのない心臓が脈打つ感じがする
彼女の髪の香りすら、感じる気がする
そっと彼女の頬に伸ばした手が届いたのだとしたら、彼女の柔らかさすらも感じる事が出来るのか
潮が満ち、月が満ちるように 私の心の奥底の、からっぽになった井戸の中 暖かさと優しさが、満ちる事はあるのかな
もっと近くに、もっと深くに、もっと奥に、もっと、もっと
私はもっと、温もりが欲しい
彼女を感じる事の出来る部分が、出来るだけ多くなるように 体全体で擦り寄る私の事を、彼女はどう感じるだろう]
悲しい歌聞こえたら 今夜も舞踏会
今日も一つ一つと 足音は消えて
炎の矢すら追いつかず ただゆらめくのみ
剣より槍より 君に捧ぐ踊りを
大地に散る星々は 夜の闇にとらわれ
流れを知る女神の目は 今日もやはり美しい
手を取り合い踊りましょう
暁が 貴方を 迎えに来るまで
【人】 靴磨き トニー[でも、と考える。] (182) 2010/08/07(Sat) 15時頃 |
【人】 靴磨き トニー[程なく、ポットにお茶を入れて戻る。] (188) 2010/08/07(Sat) 15時半頃 |
此処にいればまた逢える。
[魂となって留まる理由は何だったか。
心残りがあったのかもしれない。
遺してきた者の事が気になった。
これから先の事が気になった。
儀式で犠牲となった目の前にいる彼女の事を
ずっと気にしていたから――]
ピッパは優しい。
自分の考えをしっかり持っていて
大事なのが何かをちゃんと知ってる人。
[村の考えに染まらずに己の考えを持ち
それを貫いた彼女に憧れのような感情を抱いていた。
彼女のぬくもりを手放す事が出来ずに
寄り添いながら歌い始めた彼女の調べを心で感じる]
[ピッパが歌えると言ってくれたから
娘は彼女の教えを受け止めおずおずと音を奏でる。
心に響き心を揺さぶる彼女の調べに添えるは仄かな彩り。
直ぐ傍で聞く彼女の歌声に胸が締め付けられるようだった。
娘の眸に映るのは彼女の姿。
眩しげに目を細めるは歌う彼女の美しさに見惚れるから。
彼女の繊手が頬に触れる。
心がくすぐったいような甘さを感じた。
彼女の手に自らの手を重ね伝えるのは心の温度]
手を取り合い踊りましょう
暁が 貴方を 迎えに来るまで
[心にぽっかりとあいた穴。
彼女の存在を感じてその虚無感が消えてゆく。
ピッパがいる事が何よりも心強く嬉しかった**]
― 失われた記憶の欠片 ―
[娘にとって最後の巡礼の夜
ヘクターに誘われて娘は彼の隣を歩いていた。
疑う事を知らぬ娘は人ならざる者の手を取る。
娘の手よりも幾分大きな男の手を握り――
そう、手を繋いで歩く気恥ずかしさもあって
男が柊の木がある場所以外に向かっている事にも
気付けなかったのだ。
不意に始まる話
心を読まれたのかと驚いてヘクターを見上げる。
何故か此方を向いて呉れぬ彼の横顔を見詰めた]
家柄なんて気にしない、けど……
[兄のように慕っていた彼だから
支えとなりたいと言ったのだけれど。
伝わっているのか如何か不安になる]
― 失われた記憶の欠片 ―
如何したの……?
[確かめるようなヘクターの言葉
首を傾げてそれから ふ、と淡い笑みを浮かべた]
――…信じたい。
私はヘクターを信じてる。
[仮令何者であろうとも娘は目の前の男を信じていた。
心を伝えようと言葉にするのだけれど
彼にそれは届いていただろうか。
抱き寄せられる娘の肩が緊張からかぴくと跳ねる。
見詰める眸に何も言えなくなって塞がれるくちびる
とくりとくりと奏でる自らの鼓動。
高鳴っている事を知られるのが恥ずかしくて
羞恥に染まる頬が月明かりのもと晒される]
― 失われた記憶の欠片 ―
――…あ、
[名残惜しさに紡がれた音と感じた鈍い衝撃
貫かれた痛みは少し遅れて感じるのだけれど
それ以上声をあげる事も出来なかった。
食べても良いと言ったのは嘘ではない。
本当は違う形で――一緒に歩んでいきたかったけれど
彼を満たす方法がこれしかないのであれば、とも思う。
彼を見詰める娘の眸がじわりと濡れて
涙は今にも溢れ出しそうだった。
守り刀の事を言われて娘は困ったように笑おうとした。
それは上手くカタチとならない。
――守りたい人に守り刀を向けられるはず、ない、でしょう?
もうくちびるを動かす事も出来なくて伝える術なく思う言葉]
― 失われた記憶の欠片 ―
[時を刻んできた娘の心臓は呆気なく男の手に収まり
その時を止められてしまう。
息絶えた娘の身体と魂の繋がりが希薄になる中
娘の心に届いたのは謝罪の言葉
向けられたのは感謝ではなく謝罪。
自らの命が誰かの糧となり繋いでいくならば
それは自然の摂理と諦めもついたのだけれど。
謝られた事が哀しくて娘は最期の記憶を置き去りにした**]
【人】 靴磨き トニー[テッドにもお茶を入れる。改めてテーブルに着くと、] (203) 2010/08/07(Sat) 16時半頃 |
メモを貼った。
【人】 靴磨き トニーうーん、やっぱり契約をどうかするのは、詳しい事がわからないと駄目なのか。 (212) 2010/08/07(Sat) 17時頃 |
メモを貼った。
―回想 昨夜の森―
オスカー…。
[彼の決意の言葉に、胸が締め付けられる。
自分のことはいい…もう過ぎてしまったことだから。
しかし、オスカーはまだ生きている。
なら、生きてほしかった。
しかし、彼にその思いは届かない]
あぁ…お願い…。
誰か…オスカーを守って…。
[目をとじ、祈る。
しかし、自分は今何に祈っているのだろう。
そんな疑問がよぎる。
自分たちを守ってくれる神様、ミツカイサマとの「たたかい」の最中。誰が片割れを守ってくれるのか…。
…他にも身を案ずるべき人はいる。
それでも、片割れの無事ばかり気にしている自分は、自分勝手だなと思った]
あ、待って!
[オスカーが突然走り出す。
なにかに追い立てられるように。
オスカーの表情からは、焦りに似た何かが感じられた]
オスカー!
そっちじゃないよ…!
早く柊の葉を取って森をでよう? …オスカー!
[彼を追いながら声を叫ぶ。
昨夜あんなに捜し求めた月が、今は頭上で赤く残酷な笑みを浮かべているように見えた。
その光に照らされて、オスカーがなにかを呟いた]
…え?
[オスカーの手元が、きらりと赤い光を放つ。
ソレがなんであるか、オスカーの向かう先に何があるのか気づいたときには…]
ニールさん…だめ、オスカー!
[ホリーの言葉はとどかない。
ホリーがようやくオスカーの隣に並んだときには、ニールはその身体を地面の上に横たえていた]
ニールさん!
ニールさん…!!
…どうしよう…。
…オスカー……。
[ニールの「生命」が失われていくのがわかる。
片割れが闇に囚われていくのがわかる。
だというのに、自分には何も出来ない…。
オスカーの言葉がひどく悲しくて…ひどく痛かった]
[オスカーは言葉をつむぐ。
「祭」が終わるように、と。
オスカーはつむぐ。
矛盾を孕んだ言葉を]
…ダメだよオスカー…お祭終わらないよ…。
お祭を終わらせるには…誰もかけちゃいけないの…。
自分で言ったじゃない、みんなで帰って来るんだって…。
[その瞳に涙を浮かべ、片割れを見上げる。
片割れの壊れた笑い声が夜の森に吸い込まれていた。
ソレはまるで…赤い月が笑っているかのような…そんな気がした]
テッ…ド…?
[誰かが近づく気配。
顔を上げると、そこにはよく知った若者の顔がある。
片割れに声をかける若者。
その言葉は、やはり狂気に染まっているように思えた]
…っ。
[彼らのやり取りに、思わず絶句する。
「死人が出ないことによって終わる祭」を終わらせるために殺す。
大切な誰かを失う前に。
あるいは、その仇のために、「ミツカイサマ」を殺す。
しかし、果たして今目の前に倒れている男性は「ミツカイサマ」なのだろうか?
いろんな疑問、皆の悲しみ、怒り、そして謎。
それら全てを飲み込みながら…あるいは吐き出しながら、狂気は広がって行く]
トニー…ごめんね…。
[倒れたニールに手を伸ばす少年。
異常のなかの、小さな正常。
血濡れのなかの、小さな清浄…。
彼もまた、ニールの死によって、血にぬれてしまうのだろうか。
だとするのならば、その原因を作ったのは何者でもない「自分」なのだ。
気がつくと、自然と謝罪の言葉を呟いていた]
[突然に頭に浮かんだそんな情景。
目の前に倒れているはずのニール…その形をした淡い炎と少年…。
何故そんな情景が見えたのかはわからない。
しかし、ソレが今この森で起きていることだということは、何故か素直に信じられた。
そしてその光景は、「炎」が消えるとともに、静かにきえていった]
―回想 朝―
マーゴが…?
[思えば、扉を開けるきっかけをくれたのは彼女だったのだろう。
彼女のまっすぐな目が。
彼女のまっすぐな言葉が、ホリーが「扉」を開くきっかけとなったのだろう。
その彼女が、死んだ…。
ミツカイサマに殺された…還されたのだ。
頭を抱え、その場にへたり込む。
自らも既に人ならざる存在ではあるが、それでも生きていた知人が一人、また一人と消えていく感覚は、恐らく今後もなれることは無いだろう。
ふと…昨夜淡い炎が吹き消されるように消えていったニールの姿が、脳裏をよぎった。
その後ろでは、片割れの乾いた笑いが響いていた]
メモを貼った。
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